千歌「今日からここが我が城かぁ」善子「私もいるんだけど」
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善子「いいからとっとと荷解きするわよ」
千歌「はぁ〜ちかれたぁ」
善子「ちょっと、寝転がらないで」
千歌「善子ちゃん後よろしくぅ」
善子「ちょっとってば!千歌!」
千歌「そんなに慌てなくても大丈夫だよ。時間はこれからだーっぷりあるんだし、ゆっくりやってこ」
善子「こんなダンボールだらけの部屋に住めるか!いいから早く起き上がりなさい!」
千歌「おやすみー」
善子「……」パーン!
千歌「いたい!」 果南「あ!逃げた!」
ダイヤ「この期に及んでまだ……!」
善子「姉さん!!」ダッ
千歌「善子ちゃん!」ダッ
果南「千歌まで行っちゃった」
ダイヤ「全く……あの強情さには本当呆れますわね」
果南「まぁでも、もう限界でしょ。ほとんど壊れかかってるし」
ダイヤ「そうね」 >>455
鞠莉「……!!」ダッ
果南「あ!逃げた!」
ダイヤ「この期に及んでまだ……!」
善子「姉さん!!」ダッ
千歌「善子ちゃん!」ダッ
果南「千歌まで行っちゃった」
ダイヤ「全く……あの強情さには本当呆れますわね」
果南「まぁでも、もう限界でしょ。ほとんど壊れかかってるし」
ダイヤ「そうね」 ーー
鞠莉「はぁ……はぁ……」タッタッタッ
善子「はぁ……はぁ……待ってってば……」
鞠莉「付いてこないで!!はぁ……」
善子「そういうわけには……いかないでしょ……!」 鞠莉「はぁ……はぁ……」
善子「そらっ!」ダキッ
鞠莉「っ!は、はなして」
善子「歳とったわねあんた……こんな簡単に捕えられるなんて」
鞠莉「この……はぁ……はぁ……」
善子「観念しなさい。本当のこと全部話すまでこのまま逃がさないから」 鞠莉「……やだ」
善子「やだってあんた……」
鞠莉「やだ。話さない」
善子「子供か。話してくれないと、私の人生変わってくるんだけど」
鞠莉「勝手に変わればいいじゃない」
善子「どの口が……まぁでもその口ぶりだと、あの二人が言ってたことは本当みたいね」
鞠莉「……」 善子「いきなりそんな手のひら返しもいいこと言われても……簡単に信じられないけど」
善子「まぁ……でも、あんたは家のことしか考えてないと思ってたからちょっと安心したわ」
善子「あのバカ親みたいにね」
鞠莉「……善子は家が嫌い?」
善子「分かりきってる事ね」 鞠莉「パパもママも?」
善子「『ママ』って私とあんたじゃ違うけど、私のママでいい?ちなみにあのクソ親父は論外よ」
鞠莉「……じゃあ」
善子「うん?」
鞠莉「……じゃあ、内浦は?」
善子「あの家がなかったら好きね」 鞠莉「〜〜!」
善子「なに、何もごもご言ってんの」
鞠莉「……えっと……その……」
善子「……」
鞠莉「……あの、わたし……のこと、は……」
善子「嫌い」
鞠莉「っ!」
善子「当たり前でしょう。っていうか分かってんじゃないの」 鞠莉「……その、まぁ……」
善子「嫌いよ嫌い。まぁ、今まで何回も言ってきてるけどね」
鞠莉「……そうよね……でも……」
千歌「はぁ……はぁ……追いついた……」
千歌「……善子ちゃん」 善子「でも?」
鞠莉「……でも……私は……」
善子「……」
鞠莉「……私は……私は、あなたのことがこの世で一番大事だと思ってる……」
善子「……そう……」
鞠莉「ホントよ。信じてもらえないと思うけど思うけど……本当に、私はあなたのことだけを考えて生きてきた」
善子「とてもそうとは思えないけど?」 鞠莉「そう……ね。だってそういう風にしてきたから……」
善子「どうして?最初から言ってくれれば、私は家を出なかったし籍を抜くことなんてしなかったかもしれない」
鞠莉「だって、その」
善子「なによ」
鞠莉「恥ずかしいじゃない……妹が大好きなんて」
善子「はっ……なにそれ……呆れた……」 鞠莉「しかも好きなのが私だけって言うのがさらに……だから……」
善子「だから縛りつけようと?すごいわ……面倒くささと回りくどさの世界一取れるんじゃないのあんた」
善子「はぁ……まさかこんなオチなんて……」
鞠莉「……ごめんなさい……」
善子「謝らないでよ。調子狂うから」
善子「まぁ、でも……そうね。悪くはない気分よ」
鞠莉「……!」 善子「好きって言われて嫌な気分になる人はいないでしょ」
鞠莉「……そう……ありがとう」
善子「お礼を言われることでもないわよ。ただ、まぁ……」チラッ
千歌「!」
善子「私があの家に帰ることは無いわ。絶対に」
鞠莉「……うん……」
千歌「……善子ちゃん……」
善子「残念ながらもう私は私の人生を歩いてるの。私の、私たちの家は今ここよ」
鞠莉「うん……分かったわ」 善子「私のことを想ってくれてるなら、そっと見守ってて。時々顔見せてくれるくらいでね。もう来ないでって言わないから」
鞠莉「ええ……じゃあ、一つだけわがまま聞いてくれる?」
善子「なに?」
鞠莉「なにか一つだけ欲しいものを言って」
善子「ええ?別にないけど……というかまたお金で……」
鞠莉「お願い!一つだけなにか買わせて!」
善子「ちょ、頭上げてよ」 千歌「あ、じゃあさ」
善子「千歌?」
千歌「ねぇ、鞠莉ちゃん。私欲しいものがあるんだけど――」
鞠莉「……それでいいの?」
千歌「うん!ね、善子ちゃん」
善子「そういえばまだ買い直して無かったわね」 千歌「いいかな、鞠莉ちゃん」
鞠莉「おやすい御用よ!とびっきりのを送ってあげる!」
善子「そんなにむちゃくちゃ高いのいらないからね?」
千歌「いーじゃん!この際高いやつ買ってもらおうよ!」
善子「千歌あんたねぇ……」
鞠莉「待ってて、今から手配するから」
善子「もーこれだから金持ちは……」 果南「良かった良かった」
ダイヤ「ですわね」
果南「いやーダイヤのえげつない精神攻撃で鞠莉をバキバキにした結果だね」
ダイヤ「人聞きの悪い。事実を言ったまでです」
果南「んー、そうなんだけど……ま、いいか。終わりよければすべてよし」
ダイヤ「さて、飲み直しますか」
果南「だね」 ーー
千歌「お先に失礼します!お疲れ様でしたー!」
ダイヤ「お疲れ様。気をつけておかえりなさい」
千歌「はーい!」 千歌「〜♪」
千歌「……お?」
花丸「ずら、牛乳買い忘れちゃった」
ルビィ「戻る?」
花丸「うーん……」
千歌「ルビィちゃーん!花丸ちゃーん!」
花丸「千歌さんだ」
ルビィ「こんにちは」 千歌「こんにちは!お買い物?」
花丸「はい。千歌さんもですか?」
千歌「うん!お米買いに来たの!」
ルビィ「ふふ、なんだか嬉しそうですね」
千歌「そりゃそーだよ!今日はね、おいし〜い白飯が食べられるからね!」
花丸「いい炊飯器買ったとか?」
千歌「えっとねー」
善子「なーにしてんの」
千歌「お!善子ちゃん!」 善子「うるさい……ごめんね、この蜜柑バカが」
ルビィ「いえ、千歌さん元気で楽しいです」
花丸「ずら!」
千歌「誰がみかん馬鹿だ!今日はお米馬鹿だよ!」
善子「どうでもいいから静かにして。ほら、さっさと買って帰るわよ」 千歌「ほいほーい!……あれ?」
梨子「あ」
曜「おー!」
千歌「梨子ちゃん……と?」
善子「曜さん」
千歌「曜さん?」
善子「会社の先輩」 千歌「あ!これはこれは、いつも善子ちゃんがお世話になってます」
曜「おーキミが善子ちゃんの同居人!こちらこそ、いつもお世話になってます」
善子「二人で、どうしたんですか?」
曜「えっへへ、今から梨子ちゃんとデートなのだ!」
梨子「そんなんじゃないです。普通に飲みに行くだけ」
曜「もー照れちゃって」
梨子「照れてません!」 善子「……いつの間にか仲良くなってる……」
千歌「なになに?デート?」
曜「んじゃ、善子ちゃんまたね!周りのかわい子ちゃんたちも!」
梨子「じゃあ、また」
千歌「……行っちゃった」
善子「へぇー……」
花丸「かわいこ……ちゃん?」
ルビィ「すごいはつらつとした人ですね……」 千歌「……はっ!早くお米買わないと!」
善子「そうよ。行きましょう」
千歌「じゃね、二人とも!」
善子「帰り道気をつけてね」
花丸「はい!」
ルビィ「失礼します」
千歌「おっこめーおっこめー♪」
善子「歌うな。恥ずかしい」
花丸「……ふふ、あの二人見てると何だかこっちまで楽しくなっちゃう」
ルビィ「だね。いいなぁ」
花丸「帰ろうか、ルビィちゃん」
ルビィ「うん!」 ーー
千歌「開けるよー」
善子「ええ」
千歌「とりゃ!……お?」ガサガサッ
善子「……黒い……」
千歌「黒いね……」
善子「これ本当に炊飯器?」
千歌「炊飯器……って書いてあるよ」
善子「値段ググってみよ」
千歌「うわ、彼氏出来ない奴だ」
善子「うるさい」 善子「……え」
千歌「なになに?いくらだった?」
善子「15万……」
千歌「じゅご……!?マジ?」
善子「マジマジ」
千歌「はぇ……さすが金持ち……」
善子「はぁ……全く……」 千歌「よっしゃーー!!うまい飯食うぞーーー!!」
善子「いきなり叫ぶな!」
千歌「高い飯食って新生活仕切り直しじゃ!!!」
善子「だから叫ばないでって!!もう!!」
千歌「善子ちゃん米洗って!私お風呂入ってくるから!!」
善子「なんでよ!!手伝いなさい!!」
千歌「善子ちゃんうるさい!!」
善子「あんたが言うな!!」 ーー
果南「おじぃー」
「なんだ」
果南「最近小原家のヘリコプター飛んでなくない?」
「ああ、そうだな」
果南「ふむ……」
「なんだ、また善子ちゃん達のところに行くのか?」
果南「いや、鞠莉の所行ってくる」
「そうか、気をつけてな」 果南「うん。あ、それと十千万にも」
「ほぉ……珍しいな」
果南「ま、たまにはね。私が顔出さないと」
「そうか。よろしく言っといてくれ」
果南「おっけー。じゃ、行ってくるね」
「気をつけてな」
果南「はいはーい」
タタッ
果南「……うん、今日もいい天気だ。富士山がよく見える」
果南「……よし!」
・15 終わり 終わり
1ヶ月ありがとう
久びさに書けて楽しかった
ではでは 乙んぽ
サイドストーリーとかあれば読んでみたいってくらい面白かった!
妹愛激重小原鞠莉ちゃんかわいい おつおつ
ちかよし物はあんま見たこと無いから新鮮だったわ なんか鞠莉がかわいそうだな
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