千歌「五月の病と」曜「五月の風に」
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千歌「歌詞〜、歌詞よふれふれ〜、降ってこい〜……」
千歌「……」
シーン…
千歌「……ってだめかぁ」
千歌「そりゃそうだよねぇ、こんなんで完成すれば苦労しないよ……」
千歌「はぁ……」
ペラッ
マッシロ!
千歌「……」
千歌(まだ一文字も埋まってないし……)
千歌(それに……)
千歌「……」チラッ
ドーン!!
千歌「うぅ……もし次も赤点だったら、確実に美渡ねえに殺されるよ……」 千歌「はぁ……」
千歌「……」
ゴロン
千歌(とりあえず休憩してから頑張ろ……)
千歌「……」ボーッ
千歌(昨日もおとといも確かこんな感じだし……)
千歌「……」
千歌「はぁ……」
千歌「なーんか、ゆーうつだよ……」
千歌「……」
千歌(もしかしてこのまま、一生私こんな感じなんじゃ……?)
千歌「……」
千歌「はぁ……」 ガラガラッ!!
曜「千歌ちゃん!遊びに来たであります!!」
千歌「……曜ちゃん?」
曜「ほら外見てよ千歌ちゃん!こんなに晴れてるよ!一緒にお散歩いこっ!」
千歌「……ごめん曜ちゃん、私今日忙しいから、また今度ね」ゴロン
曜「寝っ転がってるだけなのに?」
千歌「……」
曜「……」 曜「ねえ千歌ちゃん行こうよ〜!太陽だってほら!さんさんだよ?」ユサユサ
千歌「でも……私歌詞考えなきゃだし。このお休み中に終わらせなきゃまた梨子ちゃんに怒られちゃうし」
曜「そんなのきっとなんとかなるよ!世の中大抵どうにかなる!」
千歌「そんなものなのかなぁ……」
曜「それに外に出たらアイデア降ってくるかもしれないよ?ねえ行こうよ〜!お散歩〜!!」ユサユサ
千歌「……あーもうわかったわかった!ちょっとだけ!ちょっとだけだからね!」
曜「うん!それでもいいよ!嬉しい!そうと決まれば、善は急げ!だよ!」タタタッ!
千歌「ああっ!待ってよ!私まだ靴下履いて……」
曜「サンダルで大丈夫!だってこんなに暖かいんだもん!」
曜「さぁっ!近所のお散歩に向かって!全速前進!ヨーソロー!!」 ピカァーッ!!
千歌(うわ、外あっつ……)
千歌(まだ五月だよ……五月なのにこんなに暑いとかありえないでしょ……)
千歌(こんな調子じゃ夏本番が来る前に、私、溶けちゃうよぉ〜……)
曜「〜♪」テクテク
千歌「……曜ちゃんは暑くないの?」
曜「うん!私はこれくらいの気温の方が快適だよ!」
千歌「……ふーん」
千歌(さすが曜ちゃん、水泳っ子は感覚が違うんだね)
曜「それに紫外線もまだそんなに強くないから、お肌の心配だって大丈夫だし!」
千歌「確かに日差しはそこまでジリジリとはしてないけど……」
千歌「……」
千歌(……やっぱり暑い) 千歌(なんだろ、湿気が高いのかな……?すっごくジメジメしてて、不快感がマックス……)
千歌(それに……)
モワァ~…
千歌(……海風が肌に纏わりついてべたべたする。海沿いの町の宿命なのかなぁ?)
曜「……?千歌ちゃん、どうしたの?」
千歌「いや……なんか空が白いなぁって思って……」
千歌(……うん、空、いつもより白い気がする。暑い日は青い空に入道雲がもくもく〜ってしてるのがきれいだな〜って思うのに)
千歌(これじゃあ気分、上がらないなぁ……晴れてるのに空、白いなんて……)
曜「確かに本格的な夏と比べちゃうと見劣りしちゃうよね。空も、日差しも」
千歌「うん……」
曜「でも……私はこの季節も好きだな、風、心地いいし、それに……」
曜「……ねえ千歌ちゃん、たまには気分を変えて、あっちの方行ってみない?」 伊豆の国パノラマパーク
曜「ついた〜!葛城山!」
千歌「山側……確かに内浦の近くだけど、海とは反対側だからあんまり来たことなかったかも……市町村だって違うし……」
曜「うん、こっちは伊豆の国市で沼津じゃないからね〜」
ヒュオォ~…
曜「うん、風がすっごく気持ちいい!!さすが山頂だね!!」
千歌「うん、まあ……そうだね」
サラ~…
千歌「……」
千歌(確かに潮風みたいな湿っぽさはなくて……ちゃんと乾いてる)
千歌(でも……あんまり涼しくはないや)
千歌(なんでだろ……?山の頂上は気温が低いって、学校の授業で習ったはずなのに……) ヒュゥ~…
曜「あっ!ほら見て千歌ちゃん!淡島見えるよ!」
千歌「ほんとだ……鞠莉ちゃん家はここからでもちゃんと見えるんだね」
千歌(……私の家は見えないけど)
曜「えっと、内浦はあのあたりだから……」
千歌「……ギリギリ見えないよ。手前の山に隠れちゃってるもん」
曜「そっか〜残念……」
千歌「うん……」
曜「あっ!そうだ!千歌ちゃん、暑いしアイスでも半分こしようよ!私買ってくるね!」
千歌「あ、うん、ありがと」 千歌「……」ボーッ
千歌「富士山、キレイだなぁ……」
千歌(あーんなに離れてるのにこーんなに大きく見えるんだもんね……やっぱり富士山は偉大だよ……)
千歌「……それに、千本浜や沼津の方までちゃんと、こっからだとしっかり見える」
ピュゥ…ピュゥ…
フワ…フワ…
千歌「……」
千歌「はぁ……」
コンッ
千歌「いてっ!」
曜「お待たせ千歌ちゃん!ほら、千歌ちゃんの分!」
千歌「あ、ありがと……」 曜「ねえ千歌ちゃん、何見てたの?」
千歌「え?いや……こうやってみるとやっぱり、内浦ってちっちゃいんだなぁ〜って……」
曜「うん、そうだね」
千歌「それに、海もこうやってみると……」
千歌(……やっぱり白い)
千歌(なんでだろ……?海ってもっと青いイメージあったんだけどなぁ……?)
曜「……?千歌ちゃん、どうしたの?」
千歌「あ、いや……海、想像してたより白っぽいなぁって、ここからみると」
曜「うん、確かに私にも少し白みがかって見えてるよ」
千歌(……じゃあ私の錯覚じゃないってわけだ) 曜「なんか五月の空は全体的に白みがかって見えるらしいよ。空気中の水分が多いのと空気の流れがゆるやかだからなんだって」
千歌「ふーん……詳しいね、曜ちゃん」
曜「えへへ〜、天気予報には興味があるから調べたんだ〜!」
千歌「……」
千歌(……じゃあやっぱりこうやって景色がぼんやりしてるのは、仕方のないことなのかな?)
千歌(晴れた空は常に青いってわけじゃなくて、たまにはこんなふうに白く濁っちゃっても……)
曜「……でもね千歌ちゃん、私は五月のこういう青空も、夏の晴れた空と同じくらい好きだな」
曜「ねえ知ってる?空が白いってことは、それだけ太陽の光を反射してるってことなんだよ」
曜「だから五月の空は、優しい日差しなんだけどなんかキラキラしてるっていうか……」
千歌「……」
千歌(そんな風に考えたことはなかったなぁ……)
曜「……?」
千歌「……ううん、なんでもない。曜ちゃんが言うなら、きっとそういうことなんだと思う」 千歌「……」テクテク
曜「千歌ちゃん、どこ行くの?」
千歌「いや、山の奥の方もついでに見ておこうと思って……」
曜「じゃあ待ってて!私も一緒に行くから!」
カツカツ
テクテク
曜「木の板の上をお散歩できるなんて風情があるね!千歌ちゃん」
千歌「うん……」
トントン
千歌(足元まで自然のものみたいに感じられるから、テラスからちょっと離れただけなのに、まるで深い森の中にいるみたい……)
千歌(それに……)
千歌「……」ハラッ
千歌「木漏れ日、きれい……」 曜「ほんとだ、きらきらしてる」
千歌「うん。黄緑色の光が、優しくって……」
千歌(包み込まれてるみたい……)
千歌「……なんか、森の匂い、って感じがする」スンスン
曜「ほんとだね……」クルッ
千歌「……」
千歌(すぅー……)
千歌(はぁー……)
千歌(……うん、なんか元気が出てきた気がするよ)
曜「……ねえ千歌ちゃん知ってる?森の木からは、なんか安らぎを与える物質が出てるんだって。この前テレビで言ってた。だから気分が落ち着いてくるんじゃない?」
千歌「……うん、きっとそうかも」
千歌「ねえ曜ちゃん、もう少し奥まで行ってみない?」
曜「うん!」 曜「〜♪」テクテク
千歌「……ん?なにこれ?」
千歌「……」チラッ
千歌(……恋人の鐘?)
曜「あっ!説明書いてある!どれどれ……なんかここ、恋人の聖地になってるんだって!」
千歌「恋人の、聖地……?」
千歌(こんな山奥にまでわざわざ来るカップルなんているのかなぁ……?周り人全然いないし……)
千歌「……」ジーッ
千歌「……ねえ曜ちゃん、試しに鳴らしてみない?」 曜「ふえっ!!?//な、鳴らすって何を!!?//」
千歌「何をってもちろん、これをだけど」
曜「え、ええっ!!?//だってこれカップルのためのものだよ!!?///わ、私たちまだ恋人ってわけじゃないし……//それに、女の子どうしだし……///」
千歌「そんなこと私だってわかってるけど、別にいいでしょ。カップルでしか鳴らしちゃいけないものでもないし」
曜「そ、それは、そうかもだけど……//」
千歌「それに別に曜ちゃんだったら私もいいかなーって」
曜「ち、千歌ちゃん?//そ、それって、どういう……///」
千歌「というわけで、いっくよー!」 曜「あ、待って!千歌ちゃん!」
ピトッ
千歌「……?曜ちゃん?」
曜「ど、どうせなら二人で一緒に鳴らしたいなって……///」
千歌「……ふーん、まあいいや。いっくよー!」
カラン!カラン!カラン!
……
…
シーン
曜「……何も、起きないね」
千歌「……そうだね」 曜「……」
千歌「……」
グゥ~
曜「……千歌ちゃん?」
千歌「……お腹すいた」
曜「……」
曜「ふふっ、あはははっ!」
千歌「もうっ!!//笑わないでよ!!//結構恥ずかしかったんだからスルーしてよねっ!!//」
曜「ふふっ、ごめんごめん。でもそうだね、そろそろお昼食べに行こっか?」 蕎麦屋
ようちか「いっただっきまーす!!」
スルスル
曜「ん〜♪そばの香りがふわぁ〜って口の中に広がるよ〜♪」
千歌「うん!でもなんで蕎麦なの?お昼」
曜「いや、たださっぱりとしたものが食べたいな〜って思ってただけで、特に深い意味はないよ」
千歌「ふーん……けどさっぱりとしてて美味しい!なんか涼しくなった気分だよ!」
曜「ホントは秋の食べ物らしいんだけど……でも暑い日にこうやって冷たいつゆで頂くのも、やっぱりいいね!」
千歌「うん、なんかこう、落ち着くなぁ……」 曜「そういえば千歌ちゃんはわさび入れない派なの?」
千歌「まあ、志満ねえも美渡ねえも使ってなかったから私もその流れでっていうか……」
曜「ふーん……」スルスル
千歌「……ねえ曜ちゃん、わさびってどんな味がするの?辛い?」
曜「いや辛くはないよ。ちょっと鼻に抜けるような香りがするっていう、そんな感じ」
千歌「ふーん……じゃあ、ためしてみよっかな〜……?」
曜「うん。つゆに溶かすんじゃなくてお蕎麦に少しつけて食べてみたらいいよ、試しに」
千歌「じゃ、じゃあ……」
トンッ
スルスル
曜「……どう、千歌ちゃん?」
千歌「確かに、これはこれで美味しいかも」
千歌(なんか爽やかさは増した気がする。高原で涼しい風に吹かれてるみたいな)
千歌「……うん、心地のいい味わい……かな?」
曜「そう、なら良かった」
千歌(今まで食べてこなかったから少し不思議な雰囲気だけど)
千歌(これはこれで、美味しい……と思う。私は香り?とかわかんないからあんまり気の利いたことは言えないや……)
千歌(でも……)
スルスル
千歌(……うん!なんかちょっと気持ちいい!) 曜「あ、そうだ千歌ちゃん!せっかくこっちの方来たし何かお土産買ってかない?ちょっと見るだけでも!」
千歌「うん、いいよ。曜ちゃん」
曜「えっと、お土産コーナーは……」
千歌「……」チラチラ
千歌(すごい、いっぱいある……それにやっぱり内浦や西浦とは違う特産品もあって……)
千歌(あ!イチゴとか善子ちゃん喜ぶかも!他には……)
千歌「……」
曜「ん、千歌ちゃん、どうしたの?」
千歌「い、いや、これが気になって……」 曜「ああ、沼津のお茶だね。私たちも宣伝させてもらってるやつ」
千歌「うん、それについてはもう感謝しかないよ。でもそういうことじゃなくて……」
千歌「もう、新茶の季節なんだなぁって……」
曜「そうだね、茶摘みの時期は毎年ゴールデンウィークあたりだし、もう始まってても……」
千歌「……」
曜「……そんなに気になってるなら、ちょっと飲んでみたら?」
千歌「え?そんなことできるの?」
曜「だってほら、あそこに試飲コーナーあるし、ちょっとぐらいならいいんじゃないかな?」
千歌「じゃ、じゃあ、一杯だけ……」 ゴクゴク
曜「どう、千歌ちゃん、美味しい?」
千歌「……甘い。ちゃんと新茶の味がする」
曜「そりゃまあ新茶だからね……じゃあ私も……」
ゴクゴク
曜「……うん、美味しい」
千歌「ほんとだね……」
千歌(なんか落ち着く。懐かしい味がして)
千歌(それは……私の家で毎日緑茶が出されていたから、なのかな……?)
千歌(それとも……)
サワ…サワ…
ソヨ…ソヨ…
千歌「……」
千歌(……この懐かしい気持ちすらも、この季節の魔法の一つ……なのかな?) 狩野川 あゆみ橋付近
曜「ん〜!今日は疲れた〜!!」ゴロン
千歌「たくさん遊んだからね〜……」
千歌(……家出た時はこんなに移動するだなんて思ってなかったけど)
曜「……ねえ千歌ちゃん?」
千歌「ん〜?なに、曜ちゃん?」
曜「千歌ちゃんもほら、寝っ転がってみなよ。芝生、気持ちいいよ?」
千歌「うん」
ゴロン
千歌(ほんとだ……空が見える) 曜「ん〜……!!」
千歌「……」
千歌「……ねえ曜ちゃん」
曜「なあに、千歌ちゃん?」
グーッ!!
千歌「空、遠いね。手、伸ばしても、届きそうにないや」
グィーッ!!
曜「……ほんとだね、私も伸ばしてるけど、つかめそうにないもん」
千歌「……うん、でもね」
パタッ
千歌「やっぱり空、青いんだね」
曜「うん、私にもそう見える」
千歌「うん、それにね、雲も白いや」
曜「うん、私もちゃんとそう見えてるよ、千歌ちゃん」 ゴロン
千歌「……」
サワ…サワ…
ヒューッ…
ソヨ…ソヨ…
千歌「それに、風も気持ちいよ、穏やかで、さわさわ〜って……」
曜「うん、くすぐったくて、気持ちいいね……」
千歌「……ねえ、曜ちゃん」
曜「なあに、千歌ちゃん?」
千歌「……」
グィーッ!
千歌「……」
千歌(大人になっても曜ちゃんとこうして、あれがきれいだね、これが気持ちいいねって感想を言いながら……)
千歌(そうやって私たちは季節を過ごして……)
千歌「……」
千歌「……二人でずっとこうやって過ごしていたいね」
曜「……」
曜「……うん、そうだね」
曜「……」
曜「……ねえ千歌ちゃん」
千歌「……なーに、曜ちゃん?」
曜「……」
曜「……ううん、やっぱりなんでもないや」 十千万旅館
曜「ふぅ〜いいお湯だったぁ〜……」ワシャワシャ
曜「ごめんね千歌ちゃん、私ただ散歩に来ただけなのに温泉までいただいちゃって……」
千歌「ううん、いいの。それに今日はお客さん少ない日だったし」
千歌(でも、そんなことより……)
千歌「……」チラッ
マッシロシロッ!!
千歌「うっ……」
千歌(それよりもこいつをなんとかしなくちゃ……)
千歌(うぅ……どうしよ……今日も何ひとつ進んでない……)
千歌(あぁ〜……!!もう思い出したくもない!!今日も何もできなかったし!もう終わりだよぉ!!)
千歌「うぅ……」
曜「……」 曜「……ねえ千歌ちゃん、やっぱり歌詞、進んでないんでしょ?」
千歌「え、ええっ!!?そ、それは……その……」
千歌「い、いや、別に進んでないってわけじゃなくて……思いつかないだけっていうか……充電期間っていうか……」
曜「……うん、わかってるよ。別に千歌ちゃんがサボってるだなんて思ってないよ」
ギュッ!
千歌「……ほえ?曜ちゃん?」
曜「梨子ちゃんから聞いたよ。千歌ちゃんが歌詞進んでなくて困ってるみたいだって」
千歌「あ、うん……」
曜「だから少しでも助けになればいいなて思って、普段は千歌ちゃんが行かないような場所に連れ出してみよっかなって思ってきたんだけど……」
千歌「……」
千歌(……そっか、だから曜ちゃんあんなに強引に私のこと引っ張りだそうとしてたんだ)
曜「……逆効果だったかな?」
千歌「……ううん、そんなことないよ。曜ちゃんは悪くないよ。だって今日は本当に楽しかったもん」
曜「……ほんとうに?」
千歌「うん、ほんとうに」
曜「そっか……」 千歌「……」
千歌「……ねえ曜ちゃん?」
千歌「私ね……本当は不安だったんだ。ちょっとだけ」
千歌「ほら、五月になって学校も本格的に始まって忙しくなってきたし、新曲の期限も迫ってきたしで、どうしたらいいかわかんなくって……」
千歌「曲の歌詞は思いつかないし……もしかしたらこのまま、一生このまま思いつかないんじゃないかって……」
曜「千歌ちゃん……」
千歌「本当は私、才能ないんじゃないかなって……このまま考え続けても、意味ないんじゃないかなって……」
曜「……そんなことないよ。千歌ちゃんがすごいってことは、誰よりも私が一番わかってるから」
千歌「……」
千歌「うん、ありがとね曜ちゃん……」
千歌「……曜ちゃんはやっぱり優しいから」
曜「千歌ちゃん……」
千歌「……」 曜「……あのね千歌ちゃん、私もね、時々だけど不安になること、あるんだ」
曜「ほら、五月病ってやつ?この時期だし……」
曜「私だって、何も生み出せなくて、何も進まず、千歌ちゃんや梨子ちゃんのこと考えてて気づいたら一日が終わってるなんてこと、よくあるよ」
千歌「うん……」
曜「……でもね、それでもいいんだと思う。それでも十分なんだと、私は思ってるんだ」
千歌「……?」
曜「今日が楽しかったって心からそう思えるなら、それで十分なんじゃないかな?」
曜「今日が楽しかったから、明日はもっと楽しくする。そうやって今を楽しくしようって考え続ければ、それがきっと何かを生み出せた、何か新しい自分に成長できたってことなんじゃないかな?」
千歌「……」
千歌「……そう、なのかな?」
曜「うん、きっとそうだよ」 千歌「……」
曜「……ねえ、千歌ちゃんは今日、私と一緒で楽しかった?」
千歌「……そんなの決まってるよ。曜ちゃんと一緒なのに楽しくないわけなんてない」
曜「うん、私もそう思ってるよ、だから……」
ピトッ
千歌「……?曜ちゃん……?」
曜「……ねえ千歌ちゃん、聞いて?私ね、千歌ちゃんと一緒にいられることが、すっごく楽しい。千歌ちゃんと一緒の日々を過ごせることが何よりも楽しくて……それだけでも私が生きる意味なんだろうなって、心からそう思える」
千歌「曜ちゃん……」
曜「だから……だからね、千歌ちゃん!」
曜「……これからも私と一緒に、同じ時間を過ごしていて欲しいな!」 千歌「……」
千歌「曜、ちゃん……」
千歌「……」
ムニッ!!
曜「ほえっ!!?//ひはひゃん!!?//」
千歌「曜ちゃんのくせにちょっとだけ生意気だったから、そのお返しだよっ!!」
曜「え、えぇ〜?」
千歌「でも……」
モギュッ!!
千歌「ありがとね曜ちゃん……私、嬉しかったの……」
曜「ち、千歌ちゃん……//」
千歌「うん……」
ギュッ
千歌「……」
千歌「あのね曜ちゃん、私ね、自分に何が出来るかなんてわかんなくて、歌詞も思いつかないくらいだし、何も曜ちゃんに返せるものなんてないかもしれないの」
千歌「でもね、もしそれでもいいのなら……」
曜「……うん」
千歌「……あのね曜ちゃん」
ピトッ
千歌「これからも私の一番のパートナーとして!ずっと私のこと支えていて欲しいな!!曜ちゃんに!!」
曜「うん、もちろんだよ!千歌ちゃん!これからも一緒に頑張ろうね!!」 終わりです。お粗末様でした
心が病みかけてるので書いてみました
沼津が恋しいです… ホントだよ…沼津の景色が目に浮かんで行きたくなっちまったじゃねえかよ!!
乙でした ホントだよ…沼津の景色が目に浮かんで行きたくなっちまったじゃねえかよ!!
乙でした おつ
パノラマパークの描写も細かくてほんとに目に浮かんだ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています