穂乃果「オトノキスクエアライフ」
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ガチャ
絵里「ただいま〜」
穂乃果「お帰り〜!仕事お疲れ様!」
凛「絵里ちゃんお帰りなさい!」
絵里「あら!来てたの!」
凛「うん」
絵里「久しぶりね〜。大学の方は順調?」バタン
凛「単位さえ取れれば順調だよ!」
絵里「それは順調なの?」
凛「順調だよ!」 絵里「そっか」
穂乃果「今日ね!お好み焼きだから!」
絵里「へ〜そうなの」
穂乃果「ビールも冷やしてあるよ〜」
絵里「気が利くじゃない!」
穂乃果「ささっ!座って!座って!」
絵里「ちょっと待って。せめてスーツを脱がせてくれない?」
凛「凛が脱がせてあげるよ!」
絵里「いや…そこまでは…」
凛「お仕事で疲れてるんだしさ。遠慮しないで」
絵里「そう?じゃあ…お願いするわ」
凛「はーい」 プシュッ
穂乃果「はい!ビール!」
絵里「ありがと」
穂乃果「じゃあ乾杯しようか?凛ちゃんもビールで良いのかな?」
凛「ビール飲めないよ」
絵里「そうなの?」
凛「だって苦いじゃん」
絵里「それが良いんだけど」
穂乃果「じゃあ凛ちゃんはカルピスサワーね」
凛「うん」
穂乃果「それじゃあ!新たにこの部屋の仲間になる凛ちゃんにカンパーイ!」
凛「カンパーイ」
絵里「カンパーイ…え?」 穂乃果「ん?」
絵里「えっと…聞き間違いかしら?」
穂乃果「何が?」
絵里「凛がこの部屋に住むみたいな」
穂乃果「うん。そうだよ!」
絵里「なんで?」
穂乃果「凛ちゃんと一緒に住むの嫌なの?」
凛「えっ!!?そうなの?」
絵里「凛が嫌とかじゃなくてね。ただでさえもう居候が居るのにさらに増えるの?」
穂乃果「いや〜経緯を説明するとね。昼間凛ちゃんと偶然コンビニであったんだよね?」
凛「うん!」
穂乃果「なんかね〜凛ちゃん引越し先を探してるとかで困ってたからさ。来ちゃいなよ的な?」
絵里「そうなんだ。えっと…あなた居候よね?」
穂乃果「困ってる仲間が居たら見捨てられないじゃん」 絵里「そもそも凛はどうして引越しを?まだ三年生よね?何かあったの?」
凛「取り壊すんだって」
絵里「アパートを?」
凛「うん」
絵里「それは…でもだったら実家に帰れば…」
穂乃果「実家からは遠いもんね?」
凛「そうなの」
絵里「私の家からも変わらないと思うんだけど…」
凛「お願いします。家賃も入れるし家事もやります!」
絵里「誰かさんも最初そう言ってたけど」
穂乃果「やってるじゃん!ご飯作ってるじゃん」
絵里「カレーばっかりね」
穂乃果「美味しいでしょ?」
絵里「もう飽きたわよ」 凛「絵里ちゃん。ダメ?」
絵里「分かったわよ。そのかわり部屋は穂乃果と相部屋よ?」
穂乃果「凛ちゃん!今回は縁がなかったと言う事で」
凛「えっ!?穂乃果ちゃん!!?」
穂乃果「明日一緒に探してあげるよ!」
絵里「穂乃果。あなたって…」
穂乃果「どうして私と相部屋なの?」
絵里「どうしてもこうしても部屋が他にないでしょ?」
穂乃果「にこちゃんの部屋でいいじゃん!」
絵里「勝手に決めたら怒るでしょ?」 穂乃果「じゃあ帰って来たら改めて決めれば」
ガチャ
にこ「ただいま〜」
穂乃果「ほら!噂をすれば」
にこ「何よ?誰か来てるの?」
凛「にこちゃん!」
にこ「あっ!凛じゃない!久しぶりね!」
凛「にこちゃん!今日からお世話になります」
にこ「え?今日から?何?あんたもここに居候すんの?」
凛「うん」
穂乃果「と言う事でにこちゃん!部屋が少し狭くなると思うけどさ。面倒見てあげてね」
にこ「は?」
穂乃果「いやだから…凛ちゃんと相部屋で」
にこ「どうして私の部屋なのよ!あんたの部屋でいいじゃない!」 穂乃果「あのさ、私の方が先に居候してるんだよ?」
にこ「だから何よ?私は働いてんだから一人の空間が必要なのよ
穂乃果「働いてるって言ったって半分フリーターじゃん」
にこ「アイドルよ!!!今日のオーディション絶対に上手くいったから」
穂乃果「なんのオーディション?」
にこ「映画よ!今に見てなさいよ!そのうち国民的美少女とか言われてあの頃よりも更に…」
絵里「美少女って歳でもないでしょうに。もうジャンケンで決めなさいよ」
穂乃果「え〜。私の方が古株なのに」
絵里「居候には変わりないから」
凛「ね!だったら凛が一人部屋って可能性はないの?」
穂乃果「それはない!」
にこ「絶対ない」
凛「言ってみただけ」 にこ「恨みっこなしよ?」
穂乃果「オッケー」
にこ「グー」
穂乃果「チョキ」
にこ「シャワーー!!!」
穂乃果「あっち向いてホイ!」
にこ「え?あっ」
穂乃果「よっしゃ!」
にこ「いやいや。おかしくない?あっち向いてホイをやるとか言ってないし」
穂乃果「言ってたら私の勝ちだったよ!」
にこ「いや、そもそもジャンケンで負けてるし。諦めなさい」
穂乃果「分かったよ。凛ちゃんよろしくね」
凛「うん」 絵里「決まった?」
穂乃果「私の部屋で引き取る事になりました」
にこ「良いわね。あんたは高みの見物で」
絵里「そりゃそうよ。私が主人なんだから。さっ、そうと決まれば改めて乾杯しましょうよ」
にこ「ん?今日お好み焼きなの?」
穂乃果「今更?」
にこ「ジャンケンに集中してたから。お酒あんの?」
穂乃果「アイドルがお酒ね〜。いいの?」
にこ「いいのよ!ほろ酔いのアイドルも可愛いでしょ?」
穂乃果「にこちゃん芋焼酎とか飲むじゃん」
にこ「うっ…うるさい!そんな事より乾杯を」
絵里「ねえ凛?」
凛「なあに?」
絵里「所で花陽は?」
凛「かよちん?」
絵里「うん。花陽も一人暮らしでしょ?大学も同じなんだし。花陽の部屋に居候させて貰えば…」
穂乃果「あ〜確かに」
にこ「いつでもどこでも一緒だったもんね。あんた達」
凛「うん。今もほぼ毎日会ってるよ!」
絵里「じゃあなぜ?」
凛「うん。なんか…彼氏出来たっぽいから。悪いかなって」
絵里「あぁ…」
にこ「…」
穂乃果「飲もうか?」 穂乃果「ふぁ〜よく寝たぁ」
にこ「おそよう。大学は?」
穂乃果「今日はなし。って言うか今何時?」
にこ「14時よ。いつまで寝てんのよ」
穂乃果「昨日遅くまで勉強してたからさ」
にこ「勉強?あんたが?」
穂乃果「しないとついて行けないんだよ。私の頭じゃ。ただでさえ一浪してるんだから留年する訳にはいかないしね」
にこ「は〜あんたが勉強ねぇ。まあ、絵里と同じ大学だもんね。しかし…あのトップオブバカだった穂乃果がねぇ」
穂乃果「それはにこちゃんでしょ」
にこ「なんでよ」
穂乃果「でも本当大変だよ」
にこ「ふ〜ん」 穂乃果「あ〜糖分が足りない」
ガチャ
穂乃果「おっ!プリンあるじゃん」
にこ「あ〜それ美味しかったわよ」
穂乃果「そうなの?」
にこ「うん。食べてみなさいよ」
穂乃果「うん。頂きま〜す」
パクッ
穂乃果「おおっ!美味いっ!」
にこ「でしょ?」
穂乃果「うん。にこちゃんが買ってきたの?」
にこ「ううん。絵里の」
穂乃果「え?」
にこ「絵里のだと思うわよ。あんたじゃないなら」
穂乃果「え…嘘…食べちゃったじゃん…」 にこ「怒るわね〜絵里…」
穂乃果「え…なんで?」
にこ「共犯だからね!」
穂乃果「うわぁ。ズル…」
にこ「ちなみにコンビニに売ってないのよ」
穂乃果「じゃあ…どこに売ってんの?」
にこ「さあ?」
穂乃果「絶対に怒るよ」
にこ「だからあんたにも食べて貰ったのよ」
穂乃果「最悪だ」 にこ「最悪よ。追い出されるかもしれないわ」
穂乃果「えっ!?困るよ」
にこ「さあ知恵を絞って!良い所の大学出てんでしょ?」
穂乃果「まだ在学中だよ」
にこ「似た様なもんじゃない」
穂乃果「全然違うと思うけど。ん〜…そうだ!作り直すとか?」
にこ「は?」
穂乃果「プリンを作り直すんだよ」
にこ「いや…バレるでしょ」
穂乃果「平気だよ。だって絵里ちゃんはまだ食べてないから」
にこ「なるほど!賢い!流石大学生!」
穂乃果「ふふん。じゃあ、にこちゃん!よろしく」
にこ「は?」
穂乃果「料理得意でしょ?」
にこ「得意だけどプリンは作ったことないから」 穂乃果「まあ…ネットで調べらればいいか」
ガチャ
絵里「ただいま〜」
穂乃果「え?」
にこ「え?」
絵里「穂乃果〜居るの?」
穂乃果「い、いるよ〜。ど、どうしよう?」
にこ「取り敢えず…あんたはバレないように絵里の相手をしてなさいよ」
穂乃果「えぇ…難しくない?」
にこ「やるしかないのよ。勉強教えてほしいとか言って部屋にでも連れ込んで。その隙にプリン作るから」
穂乃果「分かった」
にこ「頼むわよ」 絵里「居ないの?」
穂乃果「お帰り〜」タッタッタッ
絵里「なんだ。居るんじゃない」
穂乃果「あれ?今日…なんでこんなに帰り早いの?」
絵里「今日研修だったのよ。早く終わるからって言ってなかったっけ?」
穂乃果「き、聞いていないよ。え?でも…戻らなくていいの?」
絵里「うん。良いって」
穂乃果「そ、そうなんだ!」
絵里「にこと凛も居るの?」
穂乃果「にこちゃんが!」
絵里「そうなの。にこ〜ただいま〜」ガチャ
にこ「あっ、お、お帰り」
絵里「…何してるの?」
にこ「ん?いや…今日の夕飯何にしようかな〜って」
絵里「今日穂乃果が当番でしょ?」
にこ「え?」
穂乃果「あのね!絵里ちゃんに勉強教えて欲しくてさ」
絵里「勉強を?」
穂乃果「うん」
絵里「そう。なんか感慨深いわね。高校の時あれだけ勉強しろと言ってもしなかった穂乃果が。今や自分から勉強を…」
穂乃果「そんなに?」
絵里「海未も喜ぶわ。きっと」
穂乃果「そうだね。じゃあさっそく私の部屋でじっくり」
絵里「そうね。部屋着に着替えてくるから少し待ってて」
穂乃果「うん!」 絵里「じゃあ着替えたら部屋に行くから」
ガチャ
穂乃果「にこちゃん、にこちゃん。と言う事で後は頼んだよ!」
にこ「任せなさい」
穂乃果「じゃ!」ガチャ
バタン
にこ「ふう。さて、作るか!まずは…」
ガチャ
凛「ただいま〜」
にこ「えっと…ここで卵を…」
凛「にこちゃんただいま!」
にこ「で…後は…」
凛「ただいま!!!」
にこ「うわっ!!?」
凛「やっと気がついた」
にこ「大声出すんじゃないわよ」 凛「だって無視するから。せっかくお土産買ってきたのに」
にこ「取り込み中なのよ。見れば分かるでしょ?」
凛「何か作ってるの?」
にこ「そうよ。だから邪魔しないで」
凛「あっそ。別にいいけどさ〜」
チン
にこ「あっ、温まった」
凛「レンジの中何も入ってないよ?もしかして中に入れるの忘れてたの?」
にこ「…予熱してたのよ」
凛「ふ〜ん」
にこ「あんた高校の時から何も変わらないわね」
凛「そう?結構変わったって言われるよ?髪も背も伸びたし。胸も膨らんだし!」
にこ「中身の話をしてるのよ!!!だいたい膨らんだって言ったって世間的には小さい部類だから!」
凛「にこちゃんはどれくらい膨らんだのかな?」
にこ「うるさいわよ!!!」
凛「あははは」 にこ「ったく。あんたと話してると作業が進まないわ」
凛「人のせいにしないでよ」
にこ「あんたのせいなの。もう」
パタン ポチッ
凛「何入れたの?」
にこ「内緒」
凛「え〜教えてよ」
にこ「内緒だってば。出来てからのお楽しみ」
凛「どれくらいで出来るの?」
にこ「一応10分って…」
凛「10分か。部屋で漫画読んで来よう」タタタ〜
にこ「やっとうるさいのが居なくなったわ」 にこ「………」
チン
にこ「……どれどれ」
カチャ
にこ「ん〜…まあ…バレないかな。後は冷蔵庫で冷やしておけば良いわね」 〜夜〜
絵里「あ〜ご飯美味しかった」
穂乃果「でしょ!穂乃果特製肉じゃが!」
絵里「あれ?でも今日はにこが作るって言ってなかったっけ?あんなに早くから準備して…」
にこ「え?あぁ…うん。やめた」
絵里「やめたって」
凛「でも、にこちゃん何か作ってたよね?」
にこ「あ、あぁ…」
絵里「ふ〜ん。何作ってたの?」
にこ「え?いや…何も?」
絵里「何もって事はないでしょ。別にいいけど」
にこ「そうよ。別にいいのよ」 絵里「さて、私はデザートにしようかな〜」
凛「え?デザートあるの!」
絵里「私のだけだけど…」
凛「なんで?」
絵里「特に理由は…」
凛「凛は四人分お土産買ってきたのに!!!」
絵里「そうだったの?」
凛「そうだよ。駅前の人気のプリン…並んで買ってきたんだよ」
にこ「え?」
絵里「駅前の?」
穂乃果「ん?……まさか……!!?」
凛「そうそう駅前の!なんで知ってるの?」
絵里「私の買ったのも駅前のプリンなのよ。四つ買えたんだ。私が買った時は一人二つまでだったのよ」
凛「へ〜そうなんだ。じゃあ皆んなで食べようよ」
絵里「そうね」 にこ「あっ、待って!」
絵里「何?」
にこ「先に凛が買って来た分から食べましょうよ!」
絵里「…なんで?」
にこ「ちょうど四つだし。ねえ?」
穂乃果「うん。私もそう思う。そうとしか思えない」
絵里「何よそれ。私の買って来た方のが賞味期限先に切れるから」
にこ「いやそう言うの気にしない」
絵里「気にしなさいよ。とにかく日付が古い物から食べなきゃ」ガチャ
にこ「いや…」
絵里「ほら!美味しそう!…ん?なんか凛が買って来たのと私が買って来たの…見た目が違くない?」
にこ「え…そ、そう?一緒に見えるけど。ね?」
穂乃果「うんうん。一緒一緒。全然一緒」
絵里「カラメルソースの色が違うじゃない」
にこ「そうかな?」
凛「よく見たらこの容器、にこちゃんが昼間に使ってたのと一緒だよね?」
にこ「え?勘違いじゃない?ねえ?」
穂乃果「……さあ?」
にこ「あんた…裏切る気?」
絵里「裏切るって何?やっぱり何かあるのね?」
にこ「いや…あの…取り敢えず食べたら?」
絵里「は?」
にこ「あんたが持ってる方のプリンはにこが作ったのよ!取り敢えず黙って食べてみなさいよ」
絵里「え…どう言う事?」
にこ「そのままの意味よ!いいから食べてみて!」
絵里「えぇ…」
穂乃果「凄い!見事な逆ギレ…勢いで誤魔化そうとしてる」 絵里「な、なんで私は怒鳴られてるの…」パクッ
にこ「どうよ?」
絵里「いや…美味しけど。え?にこが作ったの?」
にこ「そうよ。で、こっち」
凛「あっ…凛が買って来たやつ…」
にこ「一口食べてみなさい」
絵里「ど、どう言う事?」パクッ
にこ「どう?」
絵里「何が?」
にこ「どっちが美味しい?」
絵里「えっと…どっちも…」
にこ「どっちが?」
絵里「最初の方が…」
にこ「そう言う事よ!だから許して下さい」
絵里「えぇ…なんとなく読めてきたけど…」 穂乃果「部屋の明るさヨシッ!DVDヨシッ!お菓子…誰か用意した?」
にこ「私は用意してないわよ」
凛「凛も買って来てない」
穂乃果「絵里ちゃんは?」
絵里「用意してないけど」
穂乃果「どうして!?映画借りてきたって連絡したじゃん」
絵里「お菓子買って来いとは言わなかったじゃない」
穂乃果「言わなくても分かってくれると思ってたよ」
絵里「レンタルしに行ったんだったらその帰りに買って来れば良かったじゃない」
にこ「本当よね」
穂乃果「それは…どうしよう。正論過ぎて言い返せない」 絵里「まあお菓子はいいじゃない」
穂乃果「お菓子は必要だよ!」
にこ「そうね。お菓子は必要ね!」
凛「じゃあ誰か買いに行く?」
にこ「いいけど。誰が買いに行くのよ?」
穂乃果「年功序列にする?」
にこ「別に構わないわよ」
凛「ちょっと待ってよ。それじゃ凛になっちゃうじゃん」
穂乃果「凛ちゃんよろしく」
にこ「ついでに雑誌も買って来てよ」
凛「嫌だよ。なんでそうなるの!ずるいじゃん!」
穂乃果「だってねぇ?」
にこ「ねぇ?」 凛「先輩禁止が聞いて呆れるよ!」
穂乃果「それを言われたらさ…」
絵里「凛の言う通りよ。不公平は良くないわ」
凛「絵里ちゃん!昔から絵里ちゃんだけは凛の味方だね」
絵里「そうだったかしら?」
凛「そうだよ!」
絵里「まあいいけど。公平に三人でジャンケンして決めなさいよ」
穂乃果「三人で?どうして三人?」
にこ「そうよ!何が公平よ!」
絵里「いい?ここは私の家なの。そしてあなた達は居候なの。しかも私は働いてるの」
穂乃果「だから出来るだけ家事やってるじゃん」
にこ「そうよ!それに私だって働いてるし!」
絵里「フリーターじゃない」
にこ「残念でした!ドラマの仕事が入りました〜」
絵里「え?そうなの?」
穂乃果「え?どんなドラマ?どんな役?」
にこ「木曜サスペンスよ。漫画喫茶殺人事件の被害者役よ」
穂乃果「え?ちょい役?」
にこ「何事も一歩からよ」
凛「にこちゃんアイドルじゃなかったっけ?」
にこ「だから何事も一歩からなの!」 にこ「と言う事で社会人である私と絵里は免除だから。二人でジャンケンして」
穂乃果「ダメだって。三人でジャンケンだよ」
にこ「嫌よ」
凛「もういいよ。凛が買ってくるから。いつまでたっても映画見れないじゃん」
穂乃果「え?本当?」
にこ「分かってるじゃない」
絵里「凛は偉いわね。一番年下なのに一番大人だわ。誰かさん達と違って」
穂乃果「にこちゃんだよ」
にこ「穂乃果の事よ」
絵里「二人の事よ」
凛「何買って来れば良いの?」 ほのにこ「ポップコーン」
凛「息ピッタリだね」
穂乃果「映画と言えばポップコーンだからね。味は醤油バターね!」
にこ「いやいや。キャラメルでしょ!」
穂乃果「醤油バターだよ!」
にこ「キャラメルだってば!」
凛「どっちさ」
穂乃果「醤油バターだよね?」
にこ「キャラメルよ。絵里もそう思うでしょ?」
絵里「チョコレートね」
穂乃果「チョコ?」
にこ「絵里。今はポップコーンの話をしてるのよ」
絵里「だからチョコレート。私はポップコーンのチョコレート味が良いわ」
穂乃果「ええ…なにそれ」
にこ「ポップコーンにチョコレート?あり得ない」
絵里「いや美味しいのよ?って言うかキャラメルもそこまで変わらないと思うんだけど」 凛「ねえ。何買って来れば良いの?」
穂乃果「醤油バター」
にこ「キャラメル」
絵里「チョコレートよ!」
凛「…取り敢えず適当な奴買ってくるよ」
にこ「絶対キャラメルよ!」
凛「うん。テキトーに。じゃあ行ってくるよ」
にこ「キャラメル!」
凛「行ってきます」ガチャ
パタン
穂乃果「醤油バター買ってくるかなぁ」
にこ「凛は分かってるはず」
絵里「じゃあチョコレート買ってくるわね」
穂乃果「一番ないと思うよ。だって売ってないもん」
絵里「そうなの?」
穂乃果「うん」 絵里「…映画何借りて来たの?」
穂乃果「えっとね…ホラー映画と」
絵里「なんで!?」
穂乃果「んふふ。あと西部劇」
にこ「なんで!?」
穂乃果「ん?」
にこ「女四人で観るのに何で西部劇なんか借りて来てたのよ?」
穂乃果「ダメなの?」
にこ「無しでしょ。西部劇って…西部劇って何よ…」
穂乃果「じゃあホラーの方にする?」
絵里「西部劇にしましょう」 にこ「西部劇って…普通恋愛映画とかさ」
穂乃果「あるよ!」
にこ「あるの!?」
穂乃果「うん」
にこ「なんで言わなかったの?」
穂乃果「言おうと思ったよ。最後まで人の話を聞かないからこうなるんだよ」
にこ「恋愛映画にしましょう。西部劇はやめて。絵里もそれでいいでしょ?」
絵里「ホラーじゃなければなんでも良いわよ」
穂乃果「そう言えば昔も皆んなで恋愛映画観たよね!」
にこ「そうだっけ?いつ?」
穂乃果「いつだったかなぁ…。でも観たよ!私の家で」
にこ「なんかあったかも」
絵里「あれよ!皆んなで…」
ガチャ
凛「ただいま〜」
穂乃果「あっ!帰って来た!」 凛「ポップコーンなかったよ」
穂乃果「え〜嘘〜。そんな事ある?」
凛「本当だよ。嘘なんかつかないって」
にこ「じゃあ何買って来たの?」
凛「鈴カステラ」
穂乃果「えっ!?」
にこ「鈴カステラ?なんでそんなもん買って来たのよ!」
凛「鈴カステラ美味しいじゃん!」
にこ「美味しいかもしれないけど映画のお供ではないでしょ。ねえ?」
絵里「さあ…食べた事ないから」
にこ「食べた事ないの!?」
絵里「うん」
凛「美味しいよ!きっと絵里ちゃんも好きだと思うな」
絵里「へ〜そんなに」
にこ「いや…期待し過ぎるとガッカリするから」
凛「そんな事ないよ」
穂乃果「もう何でも良いけどさ。映画観ない?」
凛「何観るの?」
絵里「恋愛映画ですって」 凛「恋愛映画?穂乃果ちゃんすぐ寝るでしょ?」
穂乃果「大丈夫。もう大人だから」
凛「へ〜」
穂乃果「じゃあ再生するよ」
ガチャ
穂乃果「…予告か。飛ばそ」
にこ「なんでよ!」
穂乃果「何が?」
にこ「なんで飛ばすのよ」
穂乃果「予告観るの?」
にこ「私は予告もみたいのよ!」
穂乃果「なんで」
にこ「雰囲気が好きなのよ。この感じが」
穂乃果「え〜」
絵里「分かる!にこの言いたい事分かるわ」
にこ「でしょ!」
穂乃果「絵里ちゃんもなの?」
絵里「うん」
凛「静かにしなよ。聞こえないよ」
穂乃果「あっ…ごめん」
絵里「ついね」
にこ「凛に注意されるとは…」
凛「もう…」 穂乃果「……」
にこ「……」
凛「……」
絵里「……」
穂乃果「あっ、始まるよ」
にこ「うん」
絵里「……」
凛「……」 〜1時間後〜
穂乃果「zzz」
にこ「寝てんじゃない…」
凛「だね」
穂乃果「zzz」
絵里「うっ…うう…うぅ…」
にこ「えぇ…絵里…泣いてるの?」
凛「気になって映画の内容が全然入って来ないよ。まだ泣く所じゃないよ?」
絵里「うぅ…そうなんだけどね…グスッ…なんか…キラキラしてるなって…うぅ…私もこんな恋愛したい…」
にこ「うわっ…マジ…」
絵里「引かないで…」
にこ「引くわよ。ドン引きよ」
凛「絵里ちゃんお酒あけてるじゃん。酔っ払ってるんでしょ」
絵里「酔ってないし。まだ青春も終わってない…グスッ」
にこ「はいはい。そうね」
凛「絵里ちゃんも色々溜まってるんだね」
絵里「zzz」
にこ「うわっ!?寝た!?穂乃果の事言えないじゃない」 凛「今週忙しいって言ってたから。このまま寝かせてあげよう」
にこ「そうね。どうせ絵里の事だから無理して頑張ってるんでしょ」
凛「絵里ちゃん人一倍責任感強いからね」
穂乃果「ん…んん…ん〜。よく寝た…」
にこ「あんた…」
穂乃果「あれ…映画終わっちゃった…?」
凛「凛達も途中からちゃんと観てないんだ」
穂乃果「寝ちゃったの?」
にこ「違うわよ。あんたと一緒にしないで。それよ」
穂乃果「それ?ん?あぁ…絵里ちゃんお酒あけたのね」
にこ「そう言う事」
絵里「んん…グスッ…おばあさま…」
穂乃果「ふふっ。相変わらず夢の中では甘えん坊だね」
にこ「そうね。昔から変わらないわね」
凛「昔から?」
穂乃果「そっ。昔から。ね!」
にこ「ね!」
凛「ん?」 穂乃果「ただいま〜」
凛「あっ!お帰り。お土産は?」
穂乃果「ないよ。貧乏学生にたからないでよ」
凛「なんだ」
穂乃果「って言うかさ。この荷物は何?」
凛「置いてあったの。宅配かな?誰が受け取ったんだろう」
穂乃果「誰宛?」
凛「宛先書いてないんだよね」
穂乃果「私のじゃないよね?」
凛「何か頼んだの?」
穂乃果「ちょっと参考書を」
凛「誰が?」
穂乃果「私が!」
凛「そっか。穂乃果ちゃん変わっちゃったね。勉強なんて絶対にしなかったのに」
穂乃果「良い方向に変わったんだからいいじゃん。勉強しないとヤバイんだよ。ただでさえ一浪してるんだから」
凛「一浪して良かったのかもしれないね」
穂乃果「良くはないよ。お陰で凛ちゃんと同い年だからね」 凛「同い年ではなくない?」
穂乃果「え?」
凛「まあいいや。どうする?荷物開けてみる?」
穂乃果「そうだね。別に見られて困る様な物はないでしょ」
凛「そうだね」 穂乃果「どれどれ」
ガサゴソ
穂乃果「これは…」
凛「何入ってた?」
穂乃果「これ…」
凛「おぉ…」
穂乃果「ブラジャー…」
凛「凛のじゃないよ」
穂乃果「サイズを見れば分かるよ!こんなでかいの一人しかいないじゃん」
凛「エリーチカのかぁ」
穂乃果「どうしたんだろうね。こんなの買って」
凛「彼氏でも出来たのかな?」
穂乃果「いや。それはないね」
凛「分かるの?」
穂乃果「昨日二人で飲んでた時愚痴ってたもん」
凛「また?」
穂乃果「また。さっ、帰って来る前に片付けておこう。怒られるからさ」 ガチャ
絵里「ただいま〜」
穂乃果「え?」
凛「噂をすれば…」
にこ「ただいま〜」
絵里「今ねコンビニでにことバッタリ…」
穂乃果「お、お帰り…」
絵里「…何してるの?」
穂乃果「いや…ねえ?」
凛「え?うん」
にこ「……何となく事情は掴めたけど」
穂乃果「え?分かったの?」
にこ「まあね。たださ、いくら慌てて居てもブラジャーを頭に被るのはどうなの?何も誤魔化せてないわよ」 穂乃果「違うの違うの。本当に違うんだよ」
絵里「何が違うのよ」
凛「荷物が届いたんだけど宛先が書いてなかったんだよ」
絵里「そんなはずないでしょう!」
凛「本当だよ!」
絵里「書いてあったはずよ。確認したもの」
穂乃果「え?これ絵里ちゃんが受け取ったの?」
絵里「そうよ」
穂乃果「だったら部屋に片付けておきなよ。これで開けるなって言われてもさ…」
にこ「確かに。それは穂乃果の言う通りね」
絵里「すぐ出なきゃいけない用事があったのよ」
穂乃果「用事?」
凛「デート?」
絵里「…違うわよ。希の家に行ってたの」 凛「え〜ズルイ。何で言って来れなかったの。凛も行きたかったよ」
穂乃果「私も」
絵里「二人共出掛けるって言ってたじゃない」
穂乃果「言ってくれれば空けてたよ」
凛「そうだよ」
絵里「別にいいじゃない。しょっちゅう会ってるんだから」
にこ「そうそう」
穂乃果「にこちゃんも一緒に行ってきたの?」
にこ「だから私はコンビニで絵里と会ったって言ってるでしょ。話聞いてないの?」
穂乃果「いや。ブラジャーに気を取られてて」
絵里「いつまで被っているつもりなのよ。返してよ」 穂乃果「はい。随分と派手なの買ったんだね」
絵里「余計なお世話よ」
穂乃果「モテたいの?」
絵里「違うわよ!!!どうしてそうなるのよ!!!」
にこ「下着を買ったからってモテないでしょ。基本人に見せないんだから」
穂乃果「あ〜確かに。絵里ちゃんどんまい」
絵里「だから違うってば!人をモテないみたいに言わないで!!!」
にこ「モテんの?」
絵里「え?まあ…」
穂乃果「ま〜そうだよね。これだけ美人で頭も良くてモテなかったらおかしいもんね」
絵里「うっ…」
にこ「もしモテないんだとしたら性格に難ありなのね」
絵里「うぅ…」 凛「絵里ちゃんはちょっと知らない人からすると近寄りがたい所があるんだよ。高嶺に咲いてるからさ」
穂乃果「あ〜それはあるね」
絵里「人の事をとやかく言うけどあなた達どうなのよ!!!」
にこ「え?いや…にこはアイドルだし?」
穂乃果「私はほら…今は勉強しなきゃだし」
絵里「ほら!あなた達だってそうやって言い訳するじゃない」
穂乃果「い、言い訳じゃないし」
にこ「そうよ。本当の事を言ったまでだし」
絵里「どうだか」
凛「まあまあ。落ち着きなよ」
穂乃果「落ち着いてるよ!」
にこ「って言うかなんであんたは余裕そうなのよ」
凛「え?」
にこ「あんただって別に恋人も居ないでしょ?」
凛「まあね。でも、最近告白されたりするよ」
穂乃果「え?」
にこ「え?」
絵里「え?」
凛「髪伸ばしたからかな?分かんないけどね。あはは」
穂乃果「私も…髪伸ばそうかな」
絵里「既に長い私はどうすればいいの?」
にこ「逆にバッサリ切ってみれば?」
絵里「それじゃ失恋したみたいじゃない」 穂乃果「ただいま〜」
凛「ただいま〜」
にこ「お帰り。朝帰り?」
穂乃果「帰りにヒデコ達と会っちゃってさ。金曜日だしって。ね?」
凛「うん。たこ焼きパーティーしたの!」
にこ「へ〜。そう」
穂乃果「美味しかったよ」
絵里「居候なのに良いご身分ね。朝帰りなんて羨ましいわ」スッ
穂乃果「え?あぁ…どこ行くの?」
絵里「ゴミ出し」
穂乃果「あっ…私行こうか?」
絵里「結構です」ガチャ
バタン
穂乃果「……」
凛「……」
穂乃果「えっと…」
にこ「しーらない」 穂乃果「怒ってたよね」
にこ「でしょうね」
凛「昨日から?」
にこ「さっきまで普通だったけどね」
穂乃果「えぇ…」
にこ「あんた達さ。今日がなんの日だか覚えてる?」
穂乃果「今日?」
凛「なんかあったっけ?」
にこ「はあ。これだから」 穂乃果「え?何の日だっけ?」
凛「なんかあったっけ?」
にこ「今日は絵里の誕生日でしょ!」
穂乃果「えっ!?」
凛「誕生日!?」
にこ「そうよ。そんな日に朝帰りなんかして。どうせ夕方まで寝るんでしょ」
穂乃果「いや…あの…にこちゃん…」
にこ「口にはしないけどね。絵里は祝って欲しいのよ。あんた達に」
絵里「違うけど」
にこ「うわっ、絵里…」
穂乃果「にこちゃん。絵里ちゃんの誕生日は今月じゃないよ」
凛「10月だよね?」 にこ「あれ?」
絵里「誰の誕生日と間違えてるのよ」
にこ「いや…じゃあなんで怒ってるのよ!」
穂乃果「なんだ。にこちゃんも理由知らないんじゃん」
にこ「うるさい」
絵里「…朝ごはんは?」
穂乃果「へ?」
絵里「朝ごはん食べたんですか?」
穂乃果「いえ…まだです…けど…」
凛「敬語…」
絵里「昨日の夕飯が冷蔵庫に入っていますから」
穂乃果「あっ…あぁ…」
凛「それで…」
絵里「朝帰りするのは構いませんけど早めに連絡して下さい」
穂乃果「ご、ごめんなさい」
凛「ごめんなさい」 絵里「…はあ。もういいわ。二人共遊びたい年頃だろうから仕方ないけど。作る人の事も少しは考えてね」
穂乃果「はい」
凛「はい。ごめんなさい」
絵里「それで?ヒデコちゃん達は元気だった?」
穂乃果「え?あっ、うん。元気だったよ、ね?」
凛「うん」
絵里「そっ」 穂乃果「あの…絵里ちゃん。本当にごめんね」
絵里「もういいから。早く食べちゃいなさい」
穂乃果「うん。あの…」
絵里「今度はなあに?」
穂乃果「頂きます!」
凛「頂きます!」
絵里「はい。どうぞ」
穂乃果「ん〜美味しい!ね!この餃子凄く美味しい!」
凛「ね〜」
絵里「ペリメニだけど…」 ピンポーン
にこ「穂乃果ー。お客よ」
ピンポーン
にこ「穂乃果ーーー?居るんでしょ?」
ピンポーン ピンポーン
にこ「穂乃果ーーーー?」
穂乃果「うるさいなぁ。今取り込み中」
にこ「なによ。居るんじゃない。客よ」
穂乃果「にこちゃんが出ればいいじゃん」
ピンポーン ピンポーン
にこ「見てわからない?今忙しいの。勉強中」
穂乃果「本読んでるだけじゃん」
ピンポーン
にこ「台本読んでるのよ!」
穂乃果「え?ドラマ決まったの?」
にこ「まあね。ちょい役だけど…これを足掛かりに天下をとるわ!」
ピンポーン
穂乃果「随分と飛躍したね」
にこ「あんたに言われたくないわね」 穂乃果「どう言う事さ」
にこ「昔のあんたを思いだ…」
ガチャ
海未「何度もインターホンを押してるでしょう!!!」
穂乃果「あっ!海未ちゃん!」
にこ「何よ?どうしたの?」
海未「今日来ると言ってあったでしょう!」
穂乃果「あっ!?今日だっけ?」
海未「全く。これお土産です」
穂乃果「わーーー!!?海未ちゃんいらっしゃい!!」
海未「現金な人ですね」 にこ「で?どうしたのよ」
海未「特に…用事はありませんが」
にこ「そうなの?」
海未「はい」
にこ「……何しに来たの?」
海未「来ちゃいけませんか!!?会いに来ただけですけど」
穂乃果「誰もダメなんて言ってないよぉ。そこ座ってて。お茶入れるから。絵里ちゃんのお気に入りの紅茶があるんだ!」
海未「勝手に飲んでいいのですか…?」
穂乃果「構わないよ。私と絵里ちゃんの仲だから」
海未「そうですか」
穂乃果「はい。海未ちゃんどうぞ」
海未「ありがとうございます」
にこ「私の分は?」
穂乃果「飲むの?」
にこ「飲むわよ!なんで飲まないと思ったのよ!」
穂乃果「忙しいって言ってたから」 海未「穂乃果。たまには実家の方にも顔を出したらどうですか?」
穂乃果「え?なに?」
海未「ですから実家の方に」
穂乃果「なんで?」
海未「いえ…ご両親も寂しいでしょうし」
穂乃果「そんな事ないと思うよ」
海未「寂しいと思いますよ。穂乃果が居ないとだいぶ静かになると言ってましたから。穂乃果は人一倍明るいですからね」
穂乃果「あ〜そう?そっかぁ。じゃあ、たまには帰ろうかなぁ」
海未「それがいいです!」
にこ「随分と嬉しそうね。寂しいのはあんたなんじゃないの?」
海未「ち、違います」
穂乃果「いや…否定しなくてもいいじゃん」
海未「だって…」 ガチャ
凛「も〜穂乃果ちゃん!!!何やってるの!!!」
海未「凛!」
穂乃果「あっ!忘れてた」
凛「あっ!海未ちゃん!来てたんだ!」
海未「凛!久しぶりですね!髪また伸びました?」
凛「そうなんだよ!だから今から穂乃果ちゃんにバッサリ切ってもらう所だったんだけどさ放置されちゃって」
にこ「え?」
穂乃果「ごめんごめん」
凛「まあ、後でいいけどさ」
にこ「ちょっとまって。髪切るの?」
凛「うん」
にこ「なんで?」
凛「もういいかなって。走るのに邪魔だし」 にこ「え〜もったな〜。似合ってるのに」
凛「お手入れとかも面倒くさいしさ。気が向いたらまた伸ばせばいいよ」
にこ「簡単に言うわね」
海未「穂乃果、髪を切る事なんて出来たんですね。知らなかったです」
穂乃果「ん?あ〜どうだろうね。今までやった事ないけど」
凛「え?」
にこ「え?」
海未「やった事ない…?」
穂乃果「うん。だって髪を切る機会とかなかなかないじゃん?練習する良い機会かなって!ふふっ」
凛「ふふっじゃないよ。穂乃果ちゃん、凛を練習台にするつもりだったの?」
にこ「穂乃果って昔からこう言う所あるわよね」
海未「そもそも何故穂乃果に頼んだのですか?」
凛「それは…」 凛『髪かなり伸びて来たな〜』
穂乃果『確かに。結構長いよね。ショートカットの頃が懐かしいよ』
凛『戻そうかな〜』
穂乃果『ショートカットに?』
凛『うん』
穂乃果『………私が切ってあげようか?』
凛『え?本当?』
穂乃果『うん』
凛『ありがと!助かるよ!美容院って高いからさ〜』
穂乃果『いえいえ〜』 凛「って言うからさ。出来ると思うじゃん」
にこ「確かに」
穂乃果「で、どうする?」
凛「やめとくよ!だって切れないんでしょ?」
穂乃果「でも、こないだシザーハンズ借りて来てみたし!」
凛「嫌だよ。どう言う理屈なの」
穂乃果「あはははは」
にこ「笑ってる。え?なんで笑えんの?怖っ…あんた怖いんだけど…」
海未「大学生になっても穂乃果は穂乃果ですね」
にこ「それじゃ困るわよ」
穂乃果「どう言う事さ!失礼しちゃうな。で、海未ちゃんは最近どうなの?」
海未「どうって?」
穂乃果「大学生活だよ。ここの所会えてなかったし近況報告!」
海未「あぁ…」
にこ「一年生の頃なんて友達が出来ないとか言って悩んでたけど…どうなのよ?心配してたのよ」
海未「だ、大丈夫です。最近ではサークル活動などもしていて」 にこ「あっ、そうなの?」
穂乃果「サークル入ったんだ…」
海未「はい」
凛「どんなサークルに入ったの?弓道?剣道?」
海未「登山サークルです!」
凛「あ〜……登山……なるほど」
穂乃果「凛ちゃん?」
凛「他の人海未ちゃんについていけてる?」
海未「へ?それはもちろん。むしろ凄い方ばかりで私の方がついて行くのにやっとです」
凛「へ〜…化け物の巣窟なんだ…」
海未「化け物とはなんですか!」
凛「だって…ねえ?」
にこ「いや知らないけど」
穂乃果「あはは…まあ、海未ちゃんが楽しそうでなによりだよ」 海未「はい!楽しですよ!本音を言えば隣に穂乃果やことりが居ないのはちょっぴり寂しいですが…」
穂乃果「おっ!やっと本音が出たね?あはは」
海未「ちょっぴりですよ、うふふ」
ピロリン
海未「あっ、サークルの後輩からです」
穂乃果「へ〜後輩かぁ」
海未「はい。登山初心者の子で何かと私を頼ってくれるんです。可愛いですよね」
穂乃果「へ〜そうなんだ」
凛「凄いね!よく海未ちゃんについて行こうと思うね!」
海未「凛!どう言う事ですか?」
凛「そのままの意味だよ」
にこ「あんた何があったのよ?」
凛「死にかけたんだよ!」
海未「大袈裟ですよ」
凛「大袈裟じゃないよ!!!あの日の事は一生忘れないと思うよ」 海未「ま、まあ…今となってはいい思い出でしょう?」
凛「過ぎてしまえばね」
穂乃果「あはは。海未ちゃんって割と体育会系だからね。って言うか返事してあげなくていいの?
海未「あっ、そうでした。ふふっ、明日登山用具を買いに行こうって」
穂乃果「嬉しそうだね。ちょっと嫉妬しちゃう」
海未「やっぱり頼って貰えるのは嬉しいですよ。男の子なだけあって体力もありますし。将来有望ですし」
にこ「え?」
穂乃果「え?…男の子?後輩の子って…男の子なの?」
海未「…そうですけど?何か?」
穂乃果「いや…へ〜…男の子…」
にこ「待って!付き合ってるの?」
海未「何がですか?」
にこ「いや…だから。その後輩の子と」
海未「あぁ…ですから初心者なので道具選びなどに付き合事は」
にこ「そうじゃなくて!男と女の付き合いをしてるのかって言ってんの!」
海未「男と女の付き合い……な、な、何を言ってるんですか!!!してません!!!!」
にこ「じゃあ、ただの友達?」
海未「いや、ただのサークルの後輩です」 穂乃果「多分そう思ってるの海未ちゃんだけだと思うよ」
にこ「うん。完全に海未に気があるでしょ。だから理由を付けて海未に連絡してくるのよ」
海未「ち、違いますよ。さっきも言ったでしょう?うちのサークルは凄い人ばかりですから。だから相談しやすい私を頼るのでしょう」
にこ「いや。違うと思うわよ」
穂乃果「うん。その道具選びって言うのも向こうはデートのつもりだと思うよ」
海未「えぇ…そ、そんな…どどどどうしましょう…行くと答えてしまいました」
穂乃果「いや…行けばいいじゃん。二人で出掛けるくらいなんだから海未ちゃんだって憎からず思ってるんでしょ?」
海未「ですが…」
凛「取り敢えず行けばいいじゃん。行ってから悩めば良いよ」
海未「行ってから悩むなんて。後輩の前でそんな事出来ません」
穂乃果「いいじゃん別に。これから彼氏になるかもしれないんだし」
海未「無理です」
穂乃果「え?ダメなの?無しなの?」
海未「そう言う事ではなくて…分かるでしょう」
穂乃果「分からないよ」
海未「もう。どうしよう…」
にこ「いつまでたっても海未も海未ね…」 にこ「う〜寒っ。もうだいぶ冷えて来たわね」
あはははは
にこ「なんか騒がしいわね」
ガチャ
にこ「ただいま〜」
穂乃果「あ〜にこちゃん帰って来た〜」
絵里「お帰り〜遅かったじゃない」
凛「早くこっちに来るにゃ〜」
にこ「うわっ…!?酒くさっ!?何時から飲んでんのよ?」
穂乃果「え〜何時からだっけ?えへへ」
絵里「も〜5時からでしょ。あっ、朝の5時じゃないわよ!夕方の方ね〜」
にこ「5時から…4時間も飲んでる訳?」
穂乃果「何言ってるのさ〜」
凛「まだまだこれからにゃ〜」 穂乃果「って言うかにこちゃんどこ行ってたの?」
にこ「え?バイトだけど…」
絵里「バイト〜…何のバイト?」
にこ「何のって…弁当屋のよ。知ってんでしょ」
絵里「そうだっけ〜えへへ」
にこ「あんた…かなり酔ってるわね…」
絵里「それは酔いますよ〜。お酒飲んでるんだもん!」
にこ「だもんじゃないわよ!だもんじゃ!」
穂乃果「えへへ〜にこちゃん、にこちゃん!なんか面白い事やって〜!一発ギャグ!」
にこ「はあ?何言ってんのよ。一発ギャグなんてないわよ!」
絵里「なあに?何もやらないの?」
穂乃果「にっこにっこにーでもいいからやってよ〜」
にこ「一発ギャグじゃないわよ!」
凛「は〜い!凛がモノマネやりま〜す」
穂乃果「おっ!いいぞ〜いいぞ〜」 凛「では…むかしむかしの絵里ちゃんのマネ!学校の許可〜?認められないわ〜」
穂乃果「あはは〜そっくり〜。ひぃ〜お腹痛い〜」
絵里「私…そんなんじゃない…」
穂乃果「え〜そっくりだよ〜?」
絵里「全然似てない…」スッ
にこ「え、絵里?どこ行くのよ?」
絵里「着替えて来る」
にこ「は?」
ガチャ
にこ「ちょっと?」 穂乃果「絵里ちゃんどっか行っちゃったね」
にこ「凛がモノマネなんてするから怒って部屋に帰っちゃったんじゃないの?」
凛「え〜でも着替えて来るって言ってたよ〜」
にこ「どう言う事よ」
ガチャ
絵里「じゃーん。お待たせ〜」
穂乃果「おおっ!音ノ木坂の制服!」
絵里「うふふ。まだまだイケるでしょ?どう?」
にこ「…ドン引きなんですけど…あんたの生徒が見てたらどう思う?」
絵里「まだまだイケてるって!」
にこ「心配されるわよ!全校集会開かれちゃうわよ」
絵里「でも〜にこだって〜こないだセーラー服を着てたじゃない?」
にこ「私は仕事だから」
絵里「どんな仕事よ!」ガシッ
にこ「お芝居よ!ちょっと…酒臭いから離れなさいよ」 穂乃果「私も着替えて来る!」ムクッ
にこ「は?」
穂乃果「待っててね」ガチャ
にこ「え?何?穂乃果も高校の時の制服持って来てるの?」
絵里「ん〜…知らない」
にこ「あんた目がトロンとしてるわよ」
ガチャ
穂乃果「お待たせ〜」
にこ「え?あっ!」
凛「あー!懐かしいにゃ〜」
穂乃果「えへへ。ことりちゃんに貰ったの持って来てたんだ〜。冬と言えばこの衣装でしょ?どう?」
凛「歌って!歌って!」
穂乃果「え〜どうしようかなぁ」
絵里「ハラショー。なんだかあの頃に戻ったみたいね」
穂乃果「久しぶりのハラショー頂きましたー。いや〜着れて良かったぁ。太ってたらどうしようかと思ったよ」 凛「よ〜し。じゃあ凛も着替えて来よう」ガチャ
にこ「え?凛も?」
穂乃果「凛ちゃんは何に着替えて来るのかな〜」
絵里「にこも着替える?亜里沙が置いていった音中のセーラー服があるわよ?」
にこ「着れるわけないでしょ?」
穂乃果「恥ずかしいの?仕事では着るのに?」
にこ「物理的に着れないって言ってるのよ。サイズが合わないって」
穂乃果「大丈夫じゃない?」
にこ「大丈夫じゃない!」
凛「お待たせにゃ〜」
穂乃果「おっ!凛ちゃん来た…それ何?」
凛「ヒーローショーのバイトした時のヒーロースーツ」
にこ「…なんでそれを着て来たのよ」 凛「えへへ〜。凛ちゃん仮面が悪党を成敗してくれるにゃ。くらえ〜」
にこ「誰が悪党よ!!!も〜このテンションについて行けない…」
穂乃果「にこちゃんも飲めば良いじゃん〜」
にこ「私が酔っ払っちゃったら誰があんた達の面倒を見るのよ」
穂乃果「大丈夫だよ〜別に。ね?」
絵里「ん…グスッ…ううっ…」
穂乃果「泣いてる…なんで?」
絵里「なんで私…こんな格好してるんだろう…グスッ」
にこ「知らないわよ!あんたが勝手にやってるんでしょ!」
絵里「私…教師よ?まだ駆け出したけど…教育者なのよ?なのに…こんな…いい歳して高校の制服引っ張りだして。普段この制服着てる子達に勉強教えてるのに…ねえ?聞いてる?」
にこ「え?あぁ…うん」 絵里「大学の頃の友達。結婚するんですって」
にこ「うん」
絵里「結婚…ふふっ。かたや私はこれ…何やってんだろう…」
にこ「私が聞きたいわよ。なんでこんなになるまで飲ませたのよ。面倒くさい」
絵里「面倒くさいって言わないでぇ」
凛「絵里ちゃん。元気出しなよ。良い事あるよ」
絵里「良い事?良い事って何?」
凛「ん〜良い事って人それぞれだからね」
絵里「何よそれ。ヒーローだったら助けてよ」
凛「何から助ければいいの?」
絵里「分からないけど」
凛「分からないとヒーローでも助けられないよ」
絵里「じゃあ私はどうすればいいの?」
凛「ん〜なんか趣味でも始めてみたら?海未ちゃんもそれで彼氏が出来るかもなんだよ」
絵里「え?海未ちゃんって…園田海未ちゃん?」
凛「うん。園田海未ちゃん」
絵里「園田海未ちゃん…結婚しちゃうの?」
凛「ん〜最終的にはそうじゃない?」
絵里「海未まで…」
にこ「バカ!嘘を吹き込むんじゃないわよ!」
絵里「え?嘘なの?」 凛「えっとね〜」
穂乃果「うっ…気持ち悪い…」
にこ「ええっ!?」
凛「穂乃果ちゃん大丈夫?そんな飲んだっけ?」
穂乃果「やばい。マーライオン…」
凛「マーライオン?あの顔がライオンで身体が魚の?」
穂乃果「ううっ…気持ち悪い…」
凛「あれって…マレーシアじゃなくてシンガーポールにあるんだよね?」
穂乃果「うん…助けて…」
にこ「ほら!ヒーローの出番よ」
凛「えぇ…凛も足元が…」
にこ「さっきまで平気そうだったじゃない!ヒーローが仮病使うな!」
絵里「ねえ?海未って本当に…」
にこ「その話今はいいから」
穂乃果「うっ…もうダメ…」
にこ「ちょっとぉぉぉぉぉぉ」 凛「え〜答えなんだっけ〜」
穂乃果「さあ…なんだっけ?」
凛「穂乃果ちゃん勉強得意になったんじゃなかったの?」
穂乃果「私は理数系だからさ。自慢じゃないけど日本史はからっきしだよ」
絵里「それじゃあ困るわね。教員を目指すんなら最低限の知識がなくちゃ」
穂乃果「じゃあ絵里ちゃん答えわかるの?」
絵里「渡来人でしょ?」
穂乃果「え?何?虎?」
凛「あっ!絵里ちゃん正解にゃ!」
絵里「ほらね!」
穂乃果「ん〜…」
絵里「テレビも良いけどお風呂に入っちゃいなさいよ」
穂乃果「この番組終わったら」
絵里「もう」 穂乃果「ん〜なになに?光の三原則は赤のRと青のBとあと一つは何?」
凛「光の三原則なんて初めて聞いたよ」
穂乃果「嘘だよ。絶対に習ってるよ」
凛「え〜…穂乃果ちゃんの学年だけじゃない?」
絵里「私も習ってるけど」
凛「じゃあ凛の学年から習わなくなったんだね」
穂乃果「そんな訳ないじゃん。って答えなんだっけ。あれ?ど忘れした」
凛「なんだ。穂乃果ちゃんも知らないのか」
穂乃果「知ってるよ。ど忘れしただけだよ」
凛「え〜それ言ったもん勝ちだよね」
穂乃果「本当だから!今思い出すから。絵里ちゃん言わないでね」
絵里「言わないからこの問題終わったらお風呂入っちゃってね」
穂乃果「ん〜」 ガチャ
にこ「出た!出た!」
凛「ん?にこちゃんどうしたの?」
にこ「出たのよ!あの…恐ろしい奴が…」
凛「恐ろしい…?お化け?」
絵里「え?」
にこ「違うわよ!だったらもっと騒いでるから」
凛「これ以上騒ぐの?」
にこ「Gが出たのよ!Gが!」
穂乃果「あっ!そうだ!Gだ!グリーンのG!も〜にこちゃんなんで言っちゃうのさ」
にこ「は?何意味わからない事言ってるのよ!!!Gが出現したって言ってるの!」
穂乃果「え〜?……あぁ!ゴキブリ?」
にこ「そう。そのGが…」
穂乃果「ふ〜ん。私無理だよ。NG」
にこ「え〜」
凛「凛もゴキブリは嫌だなぁ。カブトムシなら平気なんだけど」 にこ「もう!役に立たないわね!」
穂乃果「にこちゃんだってダメなんでしょ?」
凛「そうだよ。なんで偉そうなの?」
にこ「そんな事どうでもいいから!どうにかしてよ」
穂乃果「だから無理だよ。無理」
にこ「もーーーーー」
絵里「何を騒いでるのよ。ゴキブリくらいで。怖がりすぎでしょう」
にこ「うるさいわね。ダメなものはダメなのよ。あんただってお化けとか苦手でしょ?それと一緒なのよ」
絵里「全然違うわよ。お化けはどうしようもないんだから!あっちのGはとにかく怖いのよ」
凛「あっちのG?」
穂乃果「ゴーストでしょ?」
凛「あ〜」 凛「絵里ちゃん…ゴキブリは大丈夫なのにお化けはダメなんだね」
穂乃果「って事はゴキブリのお化けが出てきたらこの家は終わりだね。誰も対処出来ないもんね」
にこ「ゴキブリのお化けって何よ!そんなもんいないから。ただのゴキブリだから退治して頂戴」
絵里「もう。仕方ないわね。どこにいるの?」
にこ「私の部屋に」
絵里「にこの部屋?」
ガチャ
絵里「…居ないじゃない」
にこ「さっきまで居たのに」
絵里「どっか隙間とかに隠れてるんじゃない?放っておけば?」
にこ「嫌よ!寝てる時に出て来たらどうするのよ」
絵里「気が付かないフリしておけば大丈夫よ」
にこ「無理無理無理。だったら今日は絵里の部屋で寝る」
絵里「嫌よ。狭いし」
にこ「じゃあ、穂乃果と凛の部屋」
穂乃果「私達の部屋も無理だよ。ただでさえ二人部屋なんだから」
にこ「じゃあどうすればいいのよ。部屋に入らないじゃない」 穂乃果「入れないならソファで寝れば?」
にこ「嫌よ」
穂乃果「わがままだなぁ」
凛「ゼリーかなんか置いといておびき寄せた所を退治する?」
絵里「だったらゴキブリホイホイを置けば済む話じゃない」
にこ「それだ!」
絵里「それって?」
にこ「ゴキブリホイホイを置けばいいのよ!」
絵里「……いいんじゃない?なんでも…」
にこ「よしっ!ゴキブリホイホイは?」
絵里「ないけど…」
にこ「え?この家…ないの?」
絵里「ないわよ。台所に一個設置してるくらい」
にこ「じゃあその台所の奴を…」 絵里「やめておいた方がいいと思うけど」
にこ「なんでよ?」
絵里「目にも触れなくないでしょ?ゴキブリ」
にこ「……あ〜………無理……え…じゃあ…どうしよう。買って来れば…」
穂乃果「スーパーやってないよ」
凛「コンビニも置いてないだろうしね」
にこ「じゃあどうするのよ!!!」
穂乃果「ドンマイ!」
にこ「えーーーー!!!!無理無理」 絵里「そんな事言ったって…子供じゃないんだから」
にこ「……希の所に泊めてもらう」
絵里「はあ?」
にこ「今日は希の所に泊めて貰う事にする」
穂乃果「え〜良いな〜。それなら私も行く!」
凛「ズルイ!凛も行く!」
絵里「何を言ってるのよ。そんな…いくら希でも迷惑でしょ。やめなさい」
にこ「はあ?とか言って夜に一人にされるのが怖いだけでしょ?あんたは」
絵里「そうよ!Gが怖いからね!」 穂乃果「……」
穂乃果ーーーー。
穂乃果「……」
絵里「穂乃果?支度は出来た?」
穂乃果「ん?もう少し」
絵里「何してるの?」
穂乃果「なんか昔の写真が出て来てさ」
絵里「あら?懐かしいわね!」
穂乃果「ねぇ。絵里ちゃんまだ若いね」
絵里「まだって何よ。今も十分若いから」
穂乃果「凛ちゃん髪の毛短いし小さいね」
絵里「本当ね。ふふっ、にこの見た目はあまり変わってないかも」
穂乃果「こうして見ると真姫ちゃんも幼いね。あの頃は大人っぽく見えてたけど」
絵里「ふふっ。そうね。真姫は大人びていたものね。背伸びしてたのかもしれないけど」
穂乃果「多分そうだよ。覚えてる?この写真撮った時さ凛ちゃんがイタズラ仕込んでてさ」
絵里「花陽がビックリしてひっくり返っちゃったのよね」
穂乃果「そうそう。そしたら海未ちゃんのお説教が始まっちゃってね」
絵里「私と希でなだめたのよね」 穂乃果「いつものパターンだよね。私だったらことりちゃんに泣きつくけどね」
絵里「で、また海未が怒るのよね。ことりは穂乃果を甘やかし過ぎって。ね?」
穂乃果「そうそう。最近はもう海未ちゃんに怒られてないなぁ」
絵里「怒られてたら困っちゃうでしょ。海未ちょっと寂しがってるかもしれないけど」
穂乃果「どうだろうね」
絵里「さっ、昔を懐かしむのも良いけど。早く準備して。行くわよ」
穂乃果「うん」
絵里「明かりとテレビちゃんと消して」
穂乃果「うん…。あっ!」
絵里「どうしたの?」
穂乃果「テレビ…今年の優勝校…結局廃校が決定しちゃったんだ」
絵里「ラブライブ…」
穂乃果「うん」
絵里「さあ。行くわよ」
穂乃果「うん」 絵里「荷物持った?」
穂乃果「うん」
絵里「忘れ物はない?」
穂乃果「大丈夫!」
絵里「一日もしないで帰って来ないでよ?」
穂乃果「分かってるよ」
絵里「なら良し」
穂乃果「ありがとう」
絵里「いいえ」
穂乃果「すぐに追いつくから!」
絵里「そうね。待ってるわ」
穂乃果「じゃあ、お世話になりました」
絵里「ほんと。大変だった。けど楽しかったわ。だから…少し寂しくなるわね」
穂乃果「じゃ、行くね」
絵里「うん。気をつけて」
穂乃果「うん…っと…あれ…」
ドンガラガッシャーン
穂乃果「痛たた…」
絵里「気を付けろって言ったのに……」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています