【戒め系SS】穂乃果「3000怖い」
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3000
sanzen
さんぜん 三
。 。゚ 千
3 ゚ リ ´Д`゚ )っ゚ サ
0 (つ / ン
0 | (⌒) ゼ
0 し⌒ ン 駆け足タッタッタッ……
穂乃果「こっ……」
「怖いっっっっ!!!!」
「怖いよぉぉぉぉ!!!!」
「3000が怖いよぉぉぉぉ!!!!」
「どこまで逃げても、3000が追っかけてくるよぉぉぉぉ!!!!」
3000の幻を追い払おうと、両腕ブンブンッ!!
穂乃果「くっ、来るなぁっ!!!!」
「3000っ!!来るなぁぁぁぁっ!!!!」
(と、その時!!) ガラガラガラガラッッッッ!!!!!!!!
穂乃果「ひぃっっっっ!!!!」
(突如、紫色の地面にヒビが入り、足下にポッカリ開いた無限の闇の中へ––––)
穂乃果「きゃああああああ!!!!!!!!」
(穂乃果は真っ逆さまに、ヒュウウッと転落していった––––)
––––––––––––––––––
––––––––––––
––––––––
–––– 穂乃果「はっっっっ!!!!」
ガバッ!!
〜PM5:25、穂むら・穂乃果の自室〜
ことうみ「!!!!」
ことり「ほ、穂乃果ちゃん!!!!」
海未「やっと気がつきましたね!!!!」
穂乃果「ゼェ……ハァ……」両目剥き出し
寝汗ビッショリ……
穂乃果「…………」
「…………え?」
「ここは……私の部屋?」 (意識が回復した穂乃果が、ベッドの上で目を白黒させている)
穂乃果「あ、あれ?」
「確か私たち、カラオケBOXにいたんだよね……?」
「それがどうして、私の家に……」
ことり「なにも覚えてないの?」
海未「あなた、一曲歌い終わった後に、とつぜん意識を失ったんですよ?」
穂乃果「…………あ」
(混濁していた穂乃果の記憶が、徐々に鮮明さを取り戻し始めた––––) 海未「まったく……」
「あの後、私たちがどれだけ迷惑を被ったか……」
ことり「穂乃果ちゃんのお家の人に連絡して、車で迎えに来てもらったんだよ」
海未「あなたを車まで搬送する間、野次馬たちの視線の痛かったこと……」恥辱に耐えてる
穂乃果「…………そうだったんだ」
「…………ごめんね」
「ふたりに迷惑掛けちゃって」疲弊した声
ことうみ「…………」 海未「それはそうと、穂乃果……」
穂乃果「?」
_, -──- 、.
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海未「なんですか?『サンゼン』って」
穂乃果「」ドキリッ ことり「穂乃果ちゃんったら……」
「気絶してる間、ずっとうなされてたんだよ」
「『サンゼンこわい……サンゼンこわい……』って」
穂乃果「…………」目をそらす
海未「穂乃果っ!!!!」
穂乃果の両ほっぺグニュウウウウウ!!!!
穂乃果「いいいいいいっ!!!!」涙目
海未「私の両目を、よ〜〜〜〜く見なさい……」
穂乃果「う、うみひゃん……」
海未「これでもまだ、私たちに隠し事をしますか?」
瞬きもせずに、穂乃果を凝視する海未ちゃんアイ……
穂乃果「…………」 ことり「1人で抱え込んでないで、私たちに頼ってよぉ……」涙ポロポロ
穂乃果「…………」
(ついに観念した穂乃果が、事の真相を語り始めた)
穂乃果「じ、実は……」 _
〃 / `ヽ
j{ {ノ|ノヽリ 時を巻き戻すわね
. 〈八ト゚ ー゚ノ)〉
/_if丞{つ
ιくヒ士|>
し'ノ 〜昨日の昼下がり、校舎・中庭にて〜
にこ「いくわよ!!穂乃果!!」
「このセンタリングで、勝負を決めるのよ!!」
サッカーボールを宙高く蹴り上げる!!
穂乃果「…………にこちゃん!!」
飛んできたボールをトラップ!!
穂乃果「にこちゃんが繫いでくれた、この友情のパス……」
「これを決めなきゃ、男じゃない!!」女です
ゴールキーパー凛「来るなら来いにゃ!!」
両手をめいっぱい広げて……
ゴールキーパー凛「何人たりとも、このゴールを割らせないよ!!」
穂乃果「喰らえっ!!南葛っ!!」
「これが私の…………!!」 ┏┓ ┏━━┓┏━━┓┏┳┓┏━┓┏┓┏┳┓ ┏┓
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⊂リ`・ヮ・)
. ヽ ⊂ )
ピキィィン!! (⌒)|
Σ ○`J
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┗━━━┛┗━━━┛ ┗┛ ┗┛┗┛ キィィィィィィィン……
穂乃果「あっ……アレッ!?」
にこ「ちょっと!!どこへ向かって蹴ってんのよ!!」
凛「ゴールを遥かに超えて、場外ホームランだにゃ〜〜!!」
_人人人人人人人人人人人人人人人_
> ガチャアアアアンッ!!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
にこりん「」
穂乃果「あ…………」
(どうやら穂乃果の必殺シュートは、ゴールではなく、理事長室の窓ガラスを、文字通り割ってしまったようだ)
穂乃果「………………」
にこ「………………」
凛「………………」 ☆現実逃避タイム・スタート☆
穂乃果「…………や」
「やったよ!!にこちゃん!!」
「試合終了1分前で、ついに逆転したよ!!」
「コレで私も、スーパーヒーローだよ!!」
♪ _ _ _
♪ く7Z/ `ヽ
,| ,|ノノ^Y,}
リi|`・ᴗ・リ ♪
(( ( つ ヽ、
〉 とノ )))
(__ノ^(_)♪
ゴール名物・ホノダンス
にこ「でかしたわよ!!穂乃果!!」
「未来のなでしこJAPANのエースストライカーは、あんたに決まりよ!!」 凛「くっ……くっそ〜〜〜〜!!!!」
地面をドンドンッ!!
凛「スーパーグレートゴールキーパー星空凛とあろう者が……」
「最後の最後で……とんだ失態だにゃ……」歯ぎしり
穂乃果「今から祝勝会が、楽しみだなぁ〜〜!!」
にこ「見なさい、穂乃果!!」指差し
「穂乃果に夢中なチャンバが、こっちに向かって走ってきて……」
理事長「誰がチャンバですってぇ〜〜〜〜!?」
↑ビブラート全開
三馬鹿「あ…………」 (現実逃避から目が覚めた3人の前に現れた理事長は、例えるならば、羅刹の鬼の化身と言ったところか)
理事長「ちょっと!!あなた達っ!!」尖り声
「誰ですかっ!!窓ガラスを割ったのは!?」
凛「ランティス所属の鈴木愛奈って奴です」 \ /
\ 丶 i. | / ./ /
\ ヽ i. .| / / /
\ ヽ i | / / /
\
-‐
ー
__ げ ん --
二 = 二
 ̄. こ つ  ̄
-‐ ‐-
/
/ ヽ \
/ 丶 \
/ / / | i, 丶 \
/ / / | i, 丶 \ 凛「いったいにゃあ〜〜〜〜……」涙目
理事長「今の時代、下手なジョークでも裁判沙汰になるんですよ!?物を考えて言いなさい!!」 __
'´ 、`ヽ
i 人ヽリ)
イw(´ヮ`ハ それから?
と) 芥)つ
く/_i_i_>
し'ノ 〜放課後・部室〜
/⌒ _..二.._\
xく⌒Iニニユ_}
. / ,、丶` ``丶、
.′ / \
: ) `、
| U /\\ `、 `、
| | |/ - _-__ `、 `、
| | |⌒ニ- __ _≫x. |{ \
八 reシ⌒ reメA |\
|{|i {|〉V)ツ V)ソ )〉 八 )
|八 { __'_ 〈∧ {
|/介トミ. /: : : ; ///\
/八 込、 |_ : : _} ′\
| | 介i `¨ ¨´ イ{
____| |个u `¨¨´| 八
/| 八 {i| \ 圦〕iト\.,,_
/ i:| |i \辷____〕i〔___|__| \\ト、
/ i:| |i ]≧=‐-:i〔i:i:i:i:i| | | )、
. ′ i:|.リ ]ei:i:i:i:i八i:i:i:i〈__, | | /{
} i:| `_i:i:i:i:i/ }〉i:i:i:i:/ ∨ {
/ / `_:i:i// /i:i:i:/ '. {
絵里「まったく……」腕組み
「とんでもないことをしてくれたわねぇ……」 海未「あんなに怒っている理事長は、初めて見ましたよ……」
軽蔑しきった表情で……
海未「そんなにサッカーがしたいのならば、そこらの少年サッカー団にでも入団すればどうですか?」
「頭のレベルが小学生なあなた達には、さぞかしお似合いでしょうねぇ……」怖い笑顔
三馬鹿「…………」床に正座
リ`・ _ ・) J(*’ _ ’*)し (・ ω ・)
( J J ( J J ( J J
( 、_)_) ( 、_)_) ( 、_)_)
(並の神経の持ち主ならば、これだけ威圧的なお説教を喰らえば、たちまち許しを請うに違いないだろう)
(だが、そこは叱られ慣れている三馬鹿である––––) にこ「ほら、みなさいよ……」ヒソヒソ
膝で穂乃果をつっつき……
にこ「穂乃果が不吉な技名をつけるから、こんな結果に……」ヒソヒソ
穂乃果「え〜〜〜〜っ!?」ヒソヒソ
凛「ホント!!なにがノーエグジットだよ!!」ヒソヒソ
「時代はもっと、パーシャルでポジティブで、単純明快な技名を求めてるんだよ!?」ヒソヒソ
穂乃果「わ、私が厨二病だとでも言いたいの!?」ヒソヒソ
「にこちゃんの『ぴょんぴょこドリブル』や、凛ちゃんの『くるりんハンド』よりはセンスあるっしょ!?」ヒソヒソ
机バンッッッッッッッッッ!!!!!!!! 三馬鹿「ヒッ!!!!」身が縮む
絵里「全っ然反省してないようね!!あなた達!!」
「この請求書、一体誰が責任を取るつもりなのよ!!」金切り声
3人の前に、ビシッと突きつけっ!!
請求書
窓ガラスの弁償代
¥9000円也
理事長
穂乃果「きゅ……9000円!?」
海未「あなた達が割った、理事長室の窓ガラスの弁償代ですよ」
「これでもまだ、事の重大さに気づかないというのですか?」
凛「凛、法律の授業を選択してないから分からないにゃ」 \ /
\ 丶 i. | / ./ /
\ ヽ i. .| / / /
\ ヽ i | / / /
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二 = 二
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/ ヽ \
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/ / / | i, 丶 \
/ / / | i, 丶 \ 凛「さっ……さっきと同じ場所を殴られたぁ〜〜!!」涙目
にこ「底抜けのアホ……」ジト目
絵里「まったく……バカに付ける薬ってないものかしら?」腰に手を当て
海未「どうでしょう……絵里」
(突如、打って変わって柔和な口調になった海未が––––)
海未「この際……ガラスの弁償は、この3人に全額負担させるっていうのは」ニコニコ
穂乃果「えっ」 絵里「そうね……」
「こんな馬鹿げた事に、私たちも巻き込まれたくないし……」ポニテかき上げ
にこ「ちょっと!!なに勝手に話を進めてるのよ!!」
「弁償代は、部費で賄えばいいじゃない!!」
海未「はぁ?」
「あなた達3人の尻ぬぐいに、どうして私たちの部費を使わなければならないのですか?」
絵里「こんな私的な事に部費を使うだなんて、ミトメラレナイワァ!!」
にこ「ぐぬぅ……」
(正論を言われては、口から先に生まれたような矢澤にこでさえも、為すすべもない) 海未「決まりですね」
「たった今から、この請求書はあなた達3人のものです」
凛「あ、ゴメンね。海未ちゃん」
「凛、事務所の検閲を通ったモノしか受け取らない方針だから」
海未「…………」
海未、「はぁ〜〜〜〜っ」と拳に息を吹きかける……
凛「わっ!!わかったからわかったから!!」
「だからもう、げんこつはやめてよぉ!!」怯える 海未「では、1人3000円でお願いしますね」
凛「そ、そんなぁ〜〜」
「凛、いま財布の中は、火の車だってのにぃ……」
にこ「にこだって……」弱りきる
「いきなり3000円用意しろだなんて……」
海未「親に頼んで、おこづかいを前借りしてくることですね」
「法に触れない手段で、明日までに耳をそろえてキッチリ用意してくださいよ」ドライな口調
穂乃果(ううっ……)
(既におこづかいは、何ヶ月分も先の前借りをしちゃってるし……)
(明日までに3000円だなんて、お母さんになんて言えば……) 「´~'';;ー::..、,,___
ヽ. '''''''::;;;;;:O`'':::::..、__ ,_
ヽ. ''''''''::;;;;;;;;;;;`''::::..、__ |ト、
ヽ.____ '''::;;;;;;;;;;`''::::..、__ ノノ l
それから? 从*´ ヮ`ル `ヽ. '''''::;;;;;;;;;`:::':..、.|
ヾ. ̄ ̄`ヽ〉 ''''::;;;;;;ヽ.
ヽ 三三三彡 __,,,`:.,,________
`ヽ. ー―''''´'''''''''''''''''''''''''''''''''''''_/
,ノ ヽ. - 、 _,,. -''´
,,/ .ヽ. ヽ. _,,. ‐''´;;;ヽ.
,,/ j`ヽ. `ー''´ ;;;;l
/_, --―――''´ `ヽ ;;;;|
 ̄ `ヽ. ;;;;| (夕暮れの通学路を、ひとりトボトボと家路に向かう憂えた少女––––)
穂乃果「ああ……」
「考えたくもない……」
「どうやって明日までに、3000円を工面すればいいのか……」
〜穂むら〜
扉ガラララ……
穂乃果「ただいまぁ……」上の空
雪穂「あっ、お姉ちゃん」
穂乃果「ん〜〜?雪穂?」
(母の姿は店内にはなく、代わりに雪穂がカウンターに立っていた) 穂乃果「……お母さんは?」
雪穂「さっき居間で見かけたときは、家計簿を付けてたけど……」
穂乃果(うっわ〜〜……)
(最悪のタイミングじゃん……)
(お母さんって、いっつも家計簿を付けてるときは機嫌が悪いんだよね……)
(そんな時に『3000円貸して』って言おうモンなら、親子の縁を切られるのは必至……)
(時機が悪いと見た穂乃果は、母への懇願を諦め、自室へ向かおうとしたが––––)
スタスタスタ……
(居間の前を横切る以上、否が応でも居間の様子が、穂乃果の視界に飛び込んでくる––––) 〜穂むら・居間〜
穂乃果「…………ん?」
「お母さん、いないや……」
(テレビが付けっぱなしのままに放置されていた居間には、ついさっきまで誰かが居たような痕跡があった)
穂乃果「あ、家計簿……」
(テーブル上に散乱していた母の面影は、自室にむかうハズだった穂乃果を、磁石のように吸い寄せた)
穂乃果「お母さん……家計簿付けてるときは、いっつも頭が痛そうな顔をしてるけど……」
「ひょっとして、ウチって貧乏なのかなぁ……」
(一抹の不安を感じた穂乃果が、こっそり家計簿を盗み見したところ––––) 穂乃果のお小遣い前借り分 4000円
穂乃果にたかられた分 2700円
穂乃果が店の商品を 1675円
盗み食いした損失分
穂乃果がキャリア支払いで 8000円
スクスタのガチャ回した分
穂乃果「ひぃっ…………」青ざめ
「バレてないと思ってたけど、しっかりチェックされてた……」
「娘がこんなに散財してたら、そりゃあ頭を抱えるよね……」
穂乃果「…………ごめんなさい、お母さん」
「将来、私が大人になって小金持ちになったら、高級な老人ホームに入所させてあげるからね……」
持ってた家計簿を、テーブルに置き直し…… 穂乃果「え〜〜っと、それから……」
「テーブルには、大量のレシートと……」
「…………」
(金策の事で頭がいっぱいだった穂乃果の目は、『それ』に釘付けとなった)
穂乃果「もうっ!お母さんったら!!」
「財布を置きっぱなしにするなんて、不用心にも程があるよ!!」
(小洒落た根付をぶら下げた母の財布が、穂乃果に囁いた)
(この中には、大勢の福沢諭吉や野口英世が監禁されているぞ––––と)
穂乃果「………………」
穂乃果「ゴクリ……」
(魔に魅入られた穂乃果が、はたして財布の中を覗きこむと––––) ,,r'"´ ̄ ̄`""´´~`'‐、
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野口英世G「やぁ」 /三ンyイミ=-、__
,川ミミミヾミヾミヾミヾミヽ、
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野口英世H「やぁ」 穂乃果「わぁ……」息をのむ
「英世がいっぱいだぁ……」
財布をもつ手プルプル……
穂乃果「た……例えばだよ?」
「例えばの話だよ?」
「これだけ英世がいたらさぁ……」
起伏のない顔で……
穂乃果「3人ぐらい行方不明になっても、気づかないよねぇ〜〜……」
スタスタスタ……
ほのママ「…………あれ?」
「穂乃果、いないの?」 (既に穂乃果が去った後の居間の前で、立ち尽くすほのママ––––)
ほのママ「変ねぇ……」
「さっき、穂乃果の声がしたような気がしたんだけど……」
「何か、用事でもあったのかしら?」
(犯行は、母がトイレに行ってる約3分間の間に行われた) 〜その夜……夕食時〜
ほのママ「穂乃果〜〜!!」大声で
「はやく降りて来なさ〜〜い!!」
「ご飯が冷めちゃうじゃな〜〜い!!」
雪穂「寝てるのかなぁ?お姉ちゃん」
ほのパパ「…………」ご飯モグモグ :::::::::/:::::::::::::: : : : : : : :/ :..:/ /:./: : ::::::::::::::::: : :|: |:|`¨¨¨乙...,,__: : : : : : : :::::::::::::::::::::|
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ー‐|:ハ::::::..: : :|: : : | 斗-=元=气k∨ゝ}:..:| 厶斗=元==气 /}: :}: : ::::| |::::::::::
,ノl| |:::::..: : :| : : :{ 《 乂辷r少 ⌒ } ∨{ 乂辷r少 》/ 1:./: : ::::: ′/
l| :::::..:.: :| ∨ :, ` ー== \ ー== ´ |/: :::::::/ //
l| \::: : | V:{ :: /: :::::::/ イ/ /
l| ,. --――-- ! ,,.. ----―‐‐…… ./
> ´ `¨¨¨¨..,,¨¨¨¨¨¨¨¨´ `
` ..,, 丶
` ..,, 〜穂乃果の部屋〜
(照明も付けずに、真っ暗闇な部屋の片隅でブルブルと震えているのは––––)
穂乃果「やった……」
「やってしまった……」
(激しい自己嫌悪に陥っている穂乃果の手に握られているのは、汗で湿った千円札が3枚––––)
穂乃果「小学4年の時に、『ちゃお』の最新号が欲しくて、雪穂の貯金箱から500円玉を失敬した事があるけど……」
「今回はそれを遙かに上回る、神をも恐れぬ大悪事だよ……」
「…………はぁ〜〜」
溜め息混じりに……
穂乃果「なんて悪い子なんだろう……私って」 〜再び、居間〜
ほのママ「もぉ……」呆れ顔
「いっぱしの有名人になっても、ぐうたらなのは直らないようね」
雪穂「お姉ちゃんにそこまで求めるのは、酷な注文だと思うよ」
頬杖をつく……
ほのママ「私にはどうしても理解できないわ」
「あの子が受賞に値するだなんて……」
雪穂「??」
「賞??」鳩豆顔
ほのママ「ウフフ……」
「これはまだ、穂乃果には内緒なんだけどね……」
雪穂「え?」
ほのママ「実は明日の、PTA会議でね……」ニヤニヤ
ほのパパ「…………」味噌汁ズズーッ
从*´ ヮ`ル それから
| | どうしたの?
| |
| |
| |
| |
| |
| |
_| ⊃/(___
/ └-(____/ 〜翌日・部室〜
絵里「にこ、穂乃果、凛……」
「ちゃんと弁償代を持ってきたのでしょうね?」
穂乃果「…………」
ことり「大丈夫?穂乃果ちゃん」オロオロ
「朝からずっと、顔色が優れてなかったけど……」
穂乃果「…………」 |: : : :/丶、 / : : : : : : : : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :‘,
|: : く \/ : : : : : : : : : : : : / : : : : : : : : :|: : : : : : : : : : : : : : : : ‘,
|: : : : ー=ミ / : : : : : : : : : : : : / : : : : : : : : : : |: ,。*'゚廴__ : : : : : : : : : : |
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: : :/: : : : : / |: : : : : : :| { ` V : : : : |′´ |: : : |: : : 从
.′:/: : : : : / i|: : : : : : :| x≦f 笊苅ミV : : |:| 斗 笊苅ミメ | : : ハ: :/: :∧
{: : {: : : : : :{ 从 : : : : : ‘, \ ヒzzzソ ∨: :N 弋zzzzソノ : : /」}/: : : :∧
∨ ト : : 从 .′: :、: : : : ‘, \{ / : /,ノ : : : : : ∧
V{ \ : : ハ {: : : : :\: : : : :、 . : /: : : : : : : :} : ハ
. \ ヽ: : } ∨: : : : : \: : : \ ' /ィ" : : : : : : } : ∧ : :}
}: / ∨: : : : : : :`⌒ヽ} __ __ /: : : : : : : :/: / V }
ノイ ∨: : : : : : : : : 个 . . 个 : : : : : : : /: / V}
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x≦ | i| \ / :| i| ゚'*。.
/′ / V〉 `¨¨V¨¨´ / / V〉 \
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〃 | | {ニ//ニニ//:`Y¨Y´ /ニニ//ニニ} | |
{ | | ∨/ニニ//ニニ|ニi|//ニニ//ニニ/ | | } (この土壇場にきて、穂乃果の良心が最後の抵抗を見せていた)
穂乃果(…………できない)
(やっぱり、私にはできないよ……)
(こんな泥棒みたいなマネは……)
(絵里ちゃんや海未ちゃんには、なんとか頼みこんで期限を延ばしてもらって……)
(この3000円は、お母さんの財布の中に戻そう……)
(いまの穂乃果にとって、一縷の望みは––––)
穂乃果(そ、そうだよね……)
(みんなで怒られれば、怖くないよね?)
(昨日の様子からだと、にこちゃんや凛ちゃんだって、きっとお金を工面できなくて……)
凛「ふっふ〜〜ん!!」ふんぞり返り 海未「おや……?」
「えらく得意げじゃないですか、凛」
絵里「その様子だと、期待していいのかしら?」
凛「お母さんへ素直に話して、お金を貰ってきたよ!!」
穂乃果(…………え?)
花陽「え、えらいよ!!凛ちゃん」
真姫「どうやら、取り越し苦労だったようね」
「あなたの事だから、有耶無耶にするんじゃないかって危惧してたけど……」カミノケクルクル
凛「エヘヘ〜〜……」ニンマリ
(と、みんなから誉められて上機嫌な凛が、ブレザーのポケットから取りいだしたるは––––)
凛「はい!!絵里ちゃん!!」 絵里「プフッ!!」
凛「あ〜〜っ!!絵里ちゃんが笑ったにゃ〜〜!!」
絵里「〜〜〜〜〜〜〜〜」ツボった
希「エリち……」百年の恋も冷める
凛「この子、笑いのレベルが赤ちゃんなのぉ〜〜!!」雑なものまね
海未「凛!!それが高校生のやる事ですか!?」
目に角を立てて……
海未「お札に折り目を付けるだなんて、バチが当たりますよ!!」
凛「フンだっ!!せめてもの抵抗だよっ!!」 絵里「アハハハッ……」
海未「絵里も何ですか!?」
「こんな子供だましなネタで笑うだなんて、程度が知れますよ!!」
絵里「ご、ごめんごめん……あはは」
凛「ねぇねぇ!!知ってる!?絵里ちゃん」
「お札に印刷されてる、この捺印みたいなのに、おちんちんが隠されてるんだよ!!」指差し
希「はいはい、凛ちゃん……」
背後から凛の口を塞ぐ!!
希「お薬の時間やから、病室で静かにしてようね……」
凛「うぐっ、うぐうぅぅぅ……」モゴモゴ 穂乃果(クッ……)
(まさか凛ちゃんが、約束を違わずに持ってきたのは想定外だったよ……)唇噛みしめ
顔をクルッと、にこへ向けて……
穂乃果(こうなりゃ後は、お金とは縁が薄い矢澤さんに、全幅の期待を寄せるしか……)
にこ「ほんと、バカよねぇ〜〜!!凛ったら」
「素直に渡せばいいのに、変化球でいくから……」 絵里「そういうにこは、ちゃんと3000円持ってきたのかしら?」
希「無理そうだったら、月々300円の10回払いでもええんよ?」ニシシッ
にこ「ばっ、バカにしないでよっ!!!!」
(侮辱されて、顔を紅潮させたにこは––––)
バンッッッッ!!!!
(財布の中から千円札を3枚取り出し、机の上へ憎々しげに叩きつけた)
シーーーーン……
にこ「…………??」
「ど、どうしたのよ?みんな……」 メンバー達「…………」
花陽「ねぇ、にこちゃん……」
「正直に言ってよ」
にこ「へ?」
花陽「こうなる前に、どうして私たちに相談してくれなかったの?」目がウルウル
真姫「念のために聞くけど……にこちゃん」
「このお金、どうやって『きれい』にしたの?」
にこ「ちょっ……あんた達……」
凛「とうとうヤッてくれたにゃ!!にこちゃん!!」
「もうこのアイドルグループは終わりだ〜〜!!」
にこ「なっ!!何よっ!!」
「みんなして、変な妄想を膨らませちゃって!!」
「お小遣いを前借りしてきただけで、なんでこんなに疑われなきゃなんないのよっ!?」むくれる 穂乃果(う、嘘でしょ……?)
(この2人のことだから、絶対踏み倒すと思ってたのに……)
(これじゃあ、穂乃果ひとりだけ逃げるわけにはいかなくなったじゃん……)
海未「さて……」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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__________________________________
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::穂乃果へ冷たい視線を飛ばす海未……:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 穂乃果「ひっ!!」背筋ゾクッ
海未「残るは、穂乃果だけですね」
絵里「まさか私たちのリーダーが、ガラス代を支払えないだなんて事はないでしょうねぇ?」皮肉な笑み
穂乃果「うっ…………」
ことり「まさか、穂乃果ちゃん……」
「朝から様子がおかしかったのは、お金を用意できなかったから……」
穂乃果「い、いや……」
「そ、そのぉ〜〜……」
海未「………………」
「その様子では、どうやら弁償代を用意できなかったようですね……」
穂乃果「あわわわわ……」
脂汗タラタラ…… 穂乃果「う、海未ちゃん!!せめて、次のおこづかいが入るまで待って……」
海未「あなた、おこづかいは当面先まで前借りしてるって、前に私に言ってましたよねぇ?」
穂乃果「うぐっ!!」
ことり「ねぇ、海未ちゃん……」助け船
「支払いの期日は延ばせないの?」
海未「今日中までに支払うって、すでに理事長との約束を取り交わしてますから……」
ことり「そっか……」ションボリ
穂乃果(ちょっと!!簡単に諦めないでよ!!)
(いつもの『おねがぁ〜〜い!!』を使って、海未ちゃんの考えを改めさせてよぉ!!)
海未「…………仕方がありませんね」
「せめて、この手段だけは取りたくはなかったのですが……」
穂乃果「…………?」 (海未はヤレヤレといった面持ちで、携帯を取り出し––––)
絵里「ちょ、ちょっと海未?」
「何をする気なの?」
海未「弁償代を取り立てに、これから穂むらへ向かいます」毅然
穂乃果「う、ウチへ!!??」
海未「ええ……ですから」
「穂乃果の家の人へ、事前にアポイントメントだけは取っておこうと思って……」
穂乃果「は……はわわ……」愕然
穂乃果(や、やだよ……!!)
穂乃果(お母さんの3000円を、無断で使うのもイヤだけど……)
穂乃果(こんな形で、ガラスを割ったのを家族に知られるのは、もっとやだよ!!) 海未「じゃあ、電話をしますね」
(海未が慣れた手つきで、穂むらに電話を掛けようとしたところへ––––)
穂乃果「…………まっ」
「待って!!!!」右手で制止をかけて
携帯を弄る手ピタッ!!
海未「…………え?」
穂乃果「おっ、お金なら……」
「お金ならちゃんと……」
穂乃果「…………ここに」
海未「…………穂乃果?」
(きのう誘拐してきた野口英世3人を、ゴソゴソと財布から取り出した穂乃果は––––) 穂乃果「…………はい」
3000円差し出し……
穂乃果「これでいいんでしょ?」海未の目を見ずに
海未「…………」
(海未は穂乃果の震える手から、3000円を受け取った)
海未「…………確かに」
絵里「これで3人分合わせて、9000円……」
「ガラスの弁償代が、ようやく支払えるわね」
お札の束を、テーブル上でトントンと整え……
絵里「じゃあ、このお金を納めに理事長室へ行ってくるわね」
海未「頼みましたよ、絵里」 穂乃果(ついに……)
(ついにお母さんのお金を、使い込んじゃった……)
(穂乃果、人の道を踏み外しちゃったよ……)
全身を駆け巡る悪寒……
穂乃果(もう、後戻りはできない……) ,,-' _,,-''" "''- ,,_  ̄"''-,,__ ''--,,__
,,-''" ,, --''"ニ_―- _ ''-,,_ ゞ "-
/ ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-"
"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"
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._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i
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`''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i| .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
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 ̄ ̄"..i| .|i
.i| |i
\ | / /
それから? 从*´ ヮ`ル
〜通学路〜
(母のお金を横領した罪悪感の前には、さしもの穂乃果も抗いがたく––––)
(その後の練習でも、穂乃果の表情を覆った影が晴れることは無かったのである)
(そして、2年生組で下校中の事––––)
トボトボトボ…………
穂乃果「………………」死人の表情
ことり(かなり堪えてるね……穂乃果ちゃん)
(練習の間も、全く一言も発しなかったし……) 海未「いい加減、過ぎたことは忘れなさい。穂乃果」
「みんなの前では言えませんでしたが……」
「………………」
「その……」
言いづらそうに、頬をポリポリ……
海未「ちゃんと責任を取ったのは、立派でしたよ」
穂乃果「………………」心に響かず
海未(…………)
(何か言って下さいよ、穂乃果……)
(私だって、好き好んで憎まれ役をやったワケじゃないんですよ?)
(ああでもしないと、グループの規律が守れないと思って、つい……) ことり(もうっ!!海未ちゃんの鬼軍曹!!)
(元はといえば、海未ちゃんが頭ごなしに責めるからじゃん!!)怒りプンプン
(見かけによらず、打たれ弱いんだから!!穂乃果ちゃんって)
ことり(……よしっ!!)
(意気消沈な穂乃果を元気づけるべく、ことりは行動に移した)
(穂乃果の前へ、器用に回り込んで––––)
ことり「♪ほ〜〜のかちゃんっ!」甘々ボイス ,, ―'´ ̄`ヽ、 _
. /{ ̄`ヽ. . . . ./:_:_:_{_ γ´  ̄ ̄ ` 、
/...}: : : :--‐… ´. . . . . . . . ヾ._._._. . . . . . . . \
⌒{....{/. . . . . . . . -----/. . . . . . .\. . . . . . \
. . ./. . . . . . /_____ 〃/. . . . . . . . . \. . . . . . ヽ ヒョコッ!!
., '゜. ...../j/´ ` / ′. . . . . . ...|. . . \. . . . . .}
. . . ./ ≫===ミト、 { {. . . . . . . .......|. . |. . .リ. . . }ヽ
. ..../ 〃 x‐い‐ 、ヾハ ー- 、 . . ......|. . |. . . ..} . 人. }
/{/ {i//し゚/iハ 从 \_,,,,ノ. . j. . . .ノイ. . }ノ
.........⌒ヾ__0jノ \ /}. . . . . . . .ハ
(:::::::::::::ヽ ___ 丶. . . .}i.... . . :,
:::::ノ ≫==ミト、 \ ノ.}. . . . .′
\ ,:: x‐い 、ヾハ ∨ . . . . |
___ {//し゚小 }} .′. . . ...|
/::::::::::\\ \/0/iリ }iニ/. . . . . . ′
´ ̄ ̄丶:::ーヽ ...... ヾィ 〃 /. /. . . . /
| ヽ:::::} (:::::::::::ヽ /イ. . . . ./
、 }::/ :::::::ノ / . . . ...イ
\ / /. . . . /....} 穂乃果「……ことりちゃん?」
ことり「このまま家に帰ったって、沈みきった気分は晴れないと思うよ?」
「それよりも、今から3人でどっか遊びに行こうよ!!」眩しい笑顔
穂乃果「遊び?」トロンとした目
海未「そ……そうですね!」
「私もちょっと、昨日から穂乃果に辛く当たりすぎましたし……」
「ここらで、手打ち式といきましょう!」
(やはり、穂乃果をここまで追い込んだ事に負い目を感じていたのか––––)
(いつもは寄り道を渋る海未が、珍しく即決で乗った)
穂乃果(…………そうだね)
(延々と気に病んでるだなんて、私らしくないし……)
(一番の特効薬は、何かに夢中になって、早く忘れる事だよね) 海未「久しぶりに3人で、山手線を一周しましょうか?」
ことり「もうっ!!海未ちゃんったらぁ〜」
「前にそれやった時、リストラされて行く場のないリーマンみたいで、いたたまれなくなったじゃん!!」しらけ顔
「JKが憂さ晴らしをする所といえば、カラオケが相場だよ!!」
海未「……そうですか」ちょっと残念
穂乃果「あ、でも……」
ことうみ「??」
ことり「どうしたの?穂乃果ちゃん」
穂乃果「穂乃果、豪遊できる程のお金を持ってないや……」シュン
ことり「………………」
(穂乃果の為なら何だってやる所が、南ことりという女の真骨頂なのだ) ことり「大丈夫だよ!!穂乃果ちゃん」
「穂乃果ちゃんの分は、海未ちゃんが奢ってくれるから!!」
海未「なっ!!!!????」ギョッ
「私だって、月末で懐具合が……」
海未の左手の甲をツネツネッ!!
海未「いっっっっ!!」
ことり「誰のせいで、穂乃果ちゃんが落ちこんでると思ってるの?」海未の耳に囁き
海未「うっ……」タジタジ
(クールはピュアに弱い––––ラブライブ世界の常識を、垣間見た瞬間である) ことり「よ〜〜〜〜しっ!!」
「じゃあカラオケで、決定だね!!」
海未「はぁ……」左手をサスサス
「ま、いいでしょう」
海未「穂乃果、駅前のカラオケBOXへ行きますよ」
穂乃果「…………」
「海未ちゃん、ことりちゃん……」
ことうみ「??」
穂乃果「…………ありがとう」 . /: : : : : : :/: ! /: : : : : : : : : : : : : : : '": : : : : :\
/: : : : : : :/ :└‐/: : : : : : : : : : : :/: : :/ ´: : l|: : :\
/: : : : : : :/ : : : :/: : : : : : : : : : //: ://: : : : : :|: : : : ‘,
. /: /: : : :/ : : : : ′: : : : : : : :/___{/ .:′: : : : : |: : : : : ‘,
/ イ: : : : :/ : : : : : |: : : : : : : 〃´ `ヽ{: : : : : /: :|_: : : : :
/ { : : : /: : : : : : :i|: : : : : : :/ ,xー==ミ 、 {: : : : / : ノ ‘, : : :|
‘, : : {: : : :/⌒i: : : : : : :{ (:::::(__ハ}ヽ} ‘, : :/{/ }: : : |
‘, : :{: : :i{ rヘ リ: : : : :从 \z少 ‘,/ `ヽ/: : : ′
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/ニニニニニニニニニニニニニニ/ニニニニニニニニ 、
. /ニニニニニニニニニニニニニニ〃ニニニニニニニニニ∧
/ニニニニニニニニニニニニニニ/ニニニニニニニニニニニニ∧ (穂乃果の顔に、久しぶりに陽気が差し込み始めてきた)
ことり「そうそう!!」
「やっぱ穂乃果ちゃんは、笑顔が一番だよ!!」
海未「その調子で、いっぱい歌って見せて下さいね」
穂乃果「うんっ!!」ニコニコ
「よ〜〜しっ!!そうと決まれば、駅前まで競走だよっ!!」
ダッ!!!!
ことり「あっ!!穂乃果ちゃん」
海未「やれやれ……」
「宥めるだけ宥めたら、今度は有頂天になって……」
両手を開いて、頭を振り……
海未「あまり元気づけるのも、考え物ですね」 (口では皮肉を叩きながらも、復活した穂乃果を見つめる海未の表情もまた、喜色に溢れている)
穂乃果「へっへ〜〜〜〜ん!!!!」
「穂乃果が1番乗りしちゃうんだからねぇ〜〜〜〜!!!!」稚児の心持ち
(駅前へ向かって爆走する穂乃果の姿は、とても親の財布に手を付けたとは思えない程に、健康優良児に見えた)
(が––––)
(ふと、路傍の電柱に張られた広告を見たのがマズかった) 『JR秋葉原駅から徒歩5分!!
新築3LDKマンション
3000万円〜 』 穂乃果「」
(広告に踊ってある『3000』の数字を見た瞬間––––)
心臓ズキンッ!!
(穂乃果の心臓は、まるで怪力漢に握り潰されたかのような、激しい痛みを覚えた)
海未「??」
「どうしたのですか?穂乃果」
(苦悶の表情で胸を押さえ込み、立ち止まってる穂乃果の元へ、ふたりが駆けつけると––––) ことり「…………!?」
「どうしちゃったの!?」
「すごい冷や汗だよ……」マジマジ
穂乃果「あ……」
「な、何でもないよ!!何でも!!」
ことうみ「????」
穂乃果「ほらほらぁ!!グズグズしてると置いてっちゃうよ!!」
ダダダダダダダ…… 穂乃果(忘れてやる……)
(何が何でも、忘れてやる……)
(3000円の嫌な記憶は、楽しい思い出で上書きしてやるんだ……)
(広告から一歩でも遠くへ逃れようと、穂乃果は一路、秋葉原駅前へ走り去った) アイツの噂でチャンバも走るのは流石にネタが古いっすよ理事長 しまむらまた顕示欲が抑えられなくなって戻ってきたか 理事長「ちょっと!!あなた達っ!!」尖り声
「誰ですかっ!!窓ガラスを割ったのは!?」
凛「ランティス所属の鈴木愛奈って奴です」
ここで愛奈ちゃんが出てきたのって元ネタあるんですか? 悪いことしたらすぐ態度に出る穂乃果ちゃんやっぱ天使 自分と折半せずンミチャーに全額出させるコッティーはナチュラルに貢がせるタイプですね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています