エマ「おじさんと私」
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放課後
エマ「今日は食材が安く買えてラッキーだったな〜」
エマ「色々安く売ってたからちょっと買いすぎたかも」
エマ「夕飯はなにを作ろうかなぁ」
エマ「牛乳とお魚を買ったから……そうだ」
エマ「クラムチャウダーでも作ろうかな、こんな日はピッタリだよね」
ヒュ〜
エマ「うぅ〜さ、寒い‼早く帰って暖まらないと……」
『い〜しや〜きいも〜おいも〜』
エマ「ん?なんだろ?いしやきいも?」
『ほっかほか〜の〜おいも〜だよ〜』
『はやく〜こな〜いと〜なくな〜るよ〜』
エマ(え、なくなっちゃう?そんなに人気があるの?)
エマ(気になるなぁ一体なんなんだろう)
エマ「だんだんこっちに近づいてきてる……」
エマ「ちょっと見に行ってみようかな」 『い〜しや〜きいも〜おいも〜』
エマ「あ、あれだ。あのトラックから聞こえてたんだ」
おじさん「やぁ、いらっしゃい」
エマ「あ、どうも。こんにちは」
エマ「あの、聴いた事がない歌が聞こえてきて気になって来てみたんですけど」
おじさん「うちはね、焼きいもを売っているんだよ」
エマ「やきいも……?」
おじさん「なんだい、焼きいもを知らないのか。ちょうどいい」ガサッ
おじさん「ひと口味見してみるかね、甘くておいしいよ」
エマ「わぁ、やきいもってさつまいもの事だったんだ」
エマ「でもひと口にしては大きいような……これ、売り物じゃないんですか?」
おじさん「初めてという事でお試しサービスだ、おいしいと思ったら買っていっておくれ」
エマ「それじゃ、遠慮なく……」
おじさん「熱いから気を付けるんだよ」
エマ「いただきま〜す」パクッ
エマ「ーあつっ‼はふはふ……ふぅ、ふぅ……」
エマ「………う〜ん、おいしい〜!!」 おじさんのヤキイモじゃないと満足(意味深)できなくなるエマちゃんください おじさん「どうだい?おいしいだろ?」
エマ「はい……おいもは甘くて皮は香ばしくてアツアツで体がポカポカしてくる……」
エマ「さつまいもって焼くとこんなおいしいんだ〜」
おじさん「焼く事によって甘味が増すからね、さつまいもをおいしく食べるなら焼きいもが1番だよ」
おじさん「気に入ってくれたかな?」
エマ「気に入りました、私好きになっちゃったかも〜」
エマ「今日みたいに寒い日には暖まっていいですね、軽く食べられるし」
エマ「そうだ、果林ちゃんにも買っていってあげよう」
エマ「おじさん、やきいも2つください」
おじさん「ふふ、まいどあり。2つで400円ね」
エマ「はい、400円」チャリン
おじさん「お嬢ちゃんかわいいから1つおまけしておくよ」
エマ「本当ですか?嬉しい〜ありがとうございます」
おじさん「この辺を回ってるから、見かけたらまた買いにきておくれ」
エマ「はい、また来ます。今日はありがとうございました」 寮 果林の部屋
ピンポーン
エマ「果林ちゃ〜ん」
ガチャ
果林「あら、エマ。どうしたの?」
エマ「今日買い物に行って来たんだけどその帰りにいい物買ってきたからおすそ分け」
果林「なにかしら、香ばしい匂いが……」
果林「とりあえず、寒いから中に入りなさい」
エマ「お邪魔します」
エマ「果林ちゃんはこれなんだか知ってる?」ガサッ
果林「あぁ、これ焼きいもじゃない。どこで買って来たの?」
エマ「やきいも屋さんのおじさんから、トラックから聞こえてきた歌が気になってさ」
果林「エマ、焼きいも知らなかったのね」
エマ「うん、おじさんに味見させてもらってね。とてもおいしかったから買って来たの」
エマ「果林ちゃんも1つ、どうぞ」スッ
果林「ありがとう、大きいわね……これ食べたら夕飯が入らなくなりそう」
エマ「うふふ、暖かい内に食べた方がいいよ。それじゃ私戻るね、お邪魔しました」
果林「エマ、わざわざありがとう。今度お礼するわ」 寮 エマの部屋
エマ「あ〜ん」パクッ
エマ「う〜ん……やっぱりおいしい〜」
エマ「持ってる内に少し冷めちゃったけどそれでもホクホクしてて甘くて最高」
エマ「はぁ……ニッポンにはまだまだ私の知らないものがあるんだなぁ」
エマ「やきいも……すごく尊い、今度おじさんに会ったら作り方を聞いてみようかな」
次の日
『い〜しや〜きいも〜おいも〜』
エマ「あ、この歌は」スタスタスタ
エマ「ーやっぱり、おじさんだ」
エマ「こんにちは」
おじさん「おや、昨日のお嬢ちゃん。今日も買いに来てくれたのかな」
エマ「聞きたい事があったんですけど」
エマ「ただそれだけなのもなんか悪いから……やきいも、1つください」
おじさん「やきいも1つね、まいどあり」 エマ「はふはふ……おいひぃ〜」
おじさん「君はおいしそうに食べてくれるね」
おじさん「それで、私に聞きたい事って?」
エマ「んぐ……はい、こんなおいしいやきいもどうやって作るのかなと思って」
エマ「焼くんですよね?どんな風に焼くんですか?」
おじさん「おいおい、それを教えてしまったら自分で焼きいもを作るようになってうちには来なくなっちゃうじゃないか」
エマ「あ、違いますよ。自分で作るようになってもおじさんを見つけたら買いに行きますよ」
おじさん「はは、冗談だよ」
おじさん「作り方と言っても簡単だ、オーブンはあるかな?軽く水洗いしたら両端を切ってそのままオーブンで40分焼くだけ」
エマ「え?たったそれだけ?」
おじさん「よく新聞紙やアルミホイルに包んで焼くと言うがあれはただ単に芋がおいしいのであって大して意味はないんだよ」
おじさん「まぁこれは私の勝手な持論だがね、騙されたと思ってやってみるといい」
エマ「ありがとうございます、ぜひ今度やってみます」
エマ「今日もやきいもおいしかったです、ごちそうさまでした」 エマ「スーパーでさつまいも買ってきたから早速作ってみようかな」
エマ「まずはお水で洗って」チャパチャパ
エマ「両端を切って」トン…トン…
エマ「あとはオーブンに入れて……40分、と」
40分後
エマ「あぁ〜いい香りしてきた〜」
エマ「どれどれ、そろそろいいかな?」パカッ
エマ「おぉ〜ちゃんと焼き上がってる、大成功!!」
エマ「っと、成功かどうかは食べてみないとわからないよね」スッ
エマ「あちっあちちち……ふぅ、ふぅ〜」
エマ「見た目はいい感じだね、あむっ……」
エマ「ーう〜ん、ホクホクだぁ〜甘〜い」
エマ「おじさんの焼きいもほどじゃないけどおいしく出来たな、これはおじさんに感謝しないと」
エマ「もう1個焼いちゃおうかなぁ〜あ〜でもあまり食べすぎると太っちゃうかも」
エマ「まぁいいや、もう1個焼いて食べよ」 エマ「おじさん、教えてもらった通りに焼いたらとてもおいしく出来ました」
おじさん「ほう、そりゃよかった。君のような若い娘が焼きいもをそこまで好きになるのも珍しいね」
おじさん「ところでその制服、もしかしてこの近くにある……」
エマ「虹ヶ咲学園です。私、そこに通っているんです」
おじさん「やっぱり、私の孫も虹ヶ咲学園の生徒でね。1年生なんだが君はリボンの色が違うな、3年生かな?」
エマ「はい、私は3年生です」
エマ「お孫さん、虹ヶ咲の生徒なんですか?1年生……誰だろ?」
おじさん「1年生と3年生では接点もないだろう、多分君は知らないはずだ」
エマ「まさかかすみちゃん?しずくちゃん?璃奈ちゃん?」
おじさん「違う違う、そんな名前じゃないようちの孫は」
おじさん「ま、もし知り合う事があれば仲良くしてやってくれ」
エマ(おじさんと私……意外な共通点があったんだなぁ……) エマ「おじさ〜ん」
おじさん「やぁ、なんだか毎日会っているようだね」
エマ「いつもお疲れ様です。これ、差し入れ」
おじさん「おぉ、コーヒーか。ちょうどひと息つきたかったところだ」
おじさん「ありがとう、お礼に焼きいもをやろう」
エマ「そういうつもりじゃなかったんだけどな……」
エマ「でも、せっかくだからいただきます」
エマ「おじさんのやきいもは何個食べても飽きないなぁ〜」
おじさん「最近は君が1番の上客だよ、売り上げにかなり貢献してくれてる」
エマ「焼きいも、あまり売れないんですか?」
おじさん「うん、顔なじみの客くらいしか買いに来ないよ。今はいくらでもおいしい物があるからね」
エマ「やきいも、おいしいのにな……」パクッ
エマ「なんだか、寂しいですね」
おじさん「ま、売り上げは最初から期待していないさ。趣味でやっているようなものだからね」
おじさん「売り上げよりも、君のように焼きいもを好きで買いに来てくれるお客さんに会える事の方が私は嬉しいよ」
エマ「えへへ、そう言われると照れちゃうな〜」 おじさん「はいよ、焼きいも3つね」
エマ「ありがとう、おじさん」ニコニコ
おじさん「こちらこそ、いつもお買い上げありがとう」
おじさん「今日はなんだか機嫌がよさそうだね、なにかいい事でもあったのかな?」
エマ「あ、わかる?そうなんです」
エマ「今日、久し振りに家族から手紙が来たんですよ。皆元気そうでよかった〜」
おじさん「ご家族は遠くにいるのかね」
エマ「スイスです。私、スイスから留学してきたんですよ」
おじさん「スイス?そりゃまた遠い所から来たんだねぇ。どうやって暮らしているんだい」
エマ「学園に寮があってそこで生活してます」
おじさん「ふむ、その歳で親元から離れ外国まで来て一人で暮らしているとはね」
おじさん「立派だねぇ、私が君くらいの歳の頃は好き勝手やって遊んでばかりいたよ」
エマ「へぇ、意外ですね。真面目そうに見えるな」
おじさん「こう見えても昔は不真面目でね」
おじさん「よく街に繰り出しては君みたいなかわいい女の子をナンパしてたものだ」
エマ「やだ、かわいいだなんておじさん上手〜」
おじさん「はは、まぁほとんど成功はしなかったがね」 スレタイでいやらしい想像をした俺をやきいもにしてくれ おじさん「君はスイスから来たと言うがなんの為にわざわざ日本まで?」
エマ「私、ずっとアイドルに憧れていて」
エマ「日本にはスクールアイドルって言うのがある事を知って」
エマ「それで、日本の虹ヶ咲学園に来たんです」
おじさん「スクールアイドル……そういうものがあるのか」
おじさん「アイドルと言う事は君も歌ったり踊ったりするのかね」
エマ「はい、私の他にもたくさんスクールアイドルの娘達がいるんですよ」
おじさん「う〜む、年寄りにはちと難しいな」
おじさん「しかし、やりたい事が明確になっている事はいい事だ」
おじさん「せっかく日本まで来たんだ、後悔だけはしないように頑張りなさい。私も応援するよ」
エマ「おじさんに応援してもらえるなんて……私、頑張ります‼」 エマ「おじさん、今日は私の手作りチーズを持って来ました。よかったら食べてください」
おじさん「ほほう、これは随分本格的なラクレットチーズだ」
おじさん「この香り……懐かしいな、スイスに行った時の事を思い出すよ」
エマ「おじさん、スイスに行った事あるんですか?」
おじさん「あぁ、若い頃は山登りが趣味でね。スイスだとアルプス、ユングフラウヨッホ、クライネマッターホルン、グリンデルワルトなんかによく行ったよ」
エマ「私の故郷とは別の場所だ。でもスイスの雪山もいいですよね、私も家族と行ったなぁ〜」
エマ「うわ〜なんか親近感湧きますね〜」
おじさん「君がスイス出身だから通じる話題だな、私も嬉しいよ」
おじさん「周りの人間は中々理解してくれなくてね、やはり人は一度、大自然に触れてみるべきだ」
エマ「今度またスイスに行く事があったらその時は言ってください」
エマ「私の知ってる穴場スポット教えちゃいます」
おじさん「もうこんな歳になっては厳しいと思うが」
おじさん「そうだね、その時はぜひ教えてくれ」 そろそろ東日本コレクションを一気読みしたいところだね〜 おじさん「いらっしゃい。ーおや、今日は難しい顔をしているね。なにか悩みでもあるのかな」
エマ「……実は今日、進路相談があったんですけど」
エマ「将来、自分がなにをしたいのか。それがまだよくわからなくて」
おじさん「なるほど、3年生だものね。そういう時期が来た訳だ」
おじさん「難しい問題だね、それは」
おじさん「前に言っていたアイドルと言うのは?」
エマ「スクールアイドルは学生の間だけで将来やりたい事とはまた別なんです」
おじさん「そうか……」
おじさん「とにかく、はっきりとしなくてもいい。まずは少しでも興味のあるものに触れてみなさい」
おじさん「やりたいと思う気持ちは興味を持つ事から始まる。君が焼きいもに興味をもって好きになってくれたようにね」
エマ「興味を……持つ事から……」
おじさん「そう、なにがきっかけで見つかるかわからないんだから」
おじさん「まぁ、慌てる必要はない。君はまだまだ若いんだ、先生には宇宙飛行士になるとでも言っておきなさい」
エマ「なにそれ、先生に笑われますよ」クスッ
おじさん「私は学生の時、大真面目に冒険家になると言って教師に怒鳴られたよ」
エマ「あはは、おじさんそんな事言ったの?」
おじさん「あぁ、当然冒険家にはなれなかったがね」
おじさん「だから君も、あまり考えすぎるな。その内必ずやりたい事は見つかる」
エマ「うん……おじさん、ありがとう。気が楽になりました」 『い…〜き………お……〜』
エマ「あれ?なんか今日のやきいもの歌、変だなぁ」
おじさん「この……この!!」ガチャガチャ
エマ「おじさん、どうしたんですか?」
おじさん「あぁ君か、実は歌を流すスピーカーが壊れてしまったようでね」
おじさん「皆この歌を聴いて来てくれるのに歌が流せないんじゃ仕事にならないよ」
エマ「大変じゃないですかそれは!!」
エマ「なんとか直せないんですか?」
おじさん「今やっているんだが古い物だからもう限界かもしれない」
エマ「そんな……おじさんの仕事なくなっちゃう……」
おじさん「いやそれは少し大袈裟だよ」
エマ「おじさんのやきいも、もっと皆に食べてもらいたい……」
エマ「一体……どうしたら……」
エマ「ーあっ‼」
エマ「そうだ‼いい事思い付いた‼」
エマ「おじさん、私をトラックに乗せて街を走ってください」
おじさん「なんだ急に、なにをするつもりだ君は」
エマ「大丈夫‼私に任せてください‼」 あなた「歩夢ちゃ〜ん」ギュッ
歩夢「ふふ、あなたったら甘えん坊なんだから」
『や〜き〜い〜もた〜べよ〜えがおでらららら〜』
あなた「ん?なにこの歌?」
歩夢「この声、エマさんの声だよ」
『よだ〜れ〜が〜こ〜ぼれたら〜かい〜においでよ〜』
あなた「これ、エマさんの曲だ」
歩夢「替え歌……なのかな?なにしてるんだろエマさん」
あなた「あっちから聞こえる、行ってみよう」
あなた「エマさーん!!」
エマ「あ、二人共。いらっしゃい」
歩夢「なにやってるのエマさん?」
エマ「やきいも屋さんだよ。よかったら買っていってよ」
おじさん「君のお友達かい?」
エマ「はい、スクールアイドル同好会の仲間です」
おじさん「なにをするのかと思ったが君が代わりに歌を歌うとはね、驚いたよ」
エマ「ふふ、私の歌を聴いてお客さん来てくれたでしょ」
エマ「おじさんのやきいも、とってもおいしいんだよ」
あなた「へぇ、確かにいい匂い」
歩夢「せっかくだから買っていこうか」
エマ「ありがとう!!おじさんの役に立ててよかったな〜」
おじさん「いやぁ助かったよ、ありがとう。この調子でお願いしてもいいかね」
エマ「もちろん!!もっともっと歌いま〜す」
『おい〜し〜さ〜あ〜ふれてる〜つた〜わってるよね〜』 エマ(今日はやきいもの歌、聴こえてこない……)
エマ(スピーカー、まだ直っていないのかな)
エマ「う〜ん、おかしいな。いつもならこの辺りにトラックが停まってるはずなのに」
エマ「今日はお休みなのかな……そうだよね、たまにはおじさんも休まないとね」
エマ「しょうがない、今日は自分でやきいも作って食べるかぁ」
エマ「ー出来た」
エマ「あ……む」
エマ「おいしい……でも……」
エマ「おじさんのやきいもの方が、おいしかったな……」
エマ(それから、おじさんの姿は見なくなった)
エマ(スピーカーが壊れたまま静かに走っているのかと思って街のあちこちを探してみたけれど)
エマ(まるでおじさんなんて最初からいなかったかのように)
エマ(やきいもの歌もトラックも)
エマ(私の日常から突然消えていっちゃった……) 3日後 虹ヶ咲学園 教室
エマ「はぁ……」
果林「エマ、あなたまだ落ち込んでるの?」
エマ「ん……大丈夫だよ果林ちゃん」
果林(全然大丈夫に見えないわよ……)
エマ「あ〜あ……」
エマ(おじさん、どうしちゃったんだろ?なんで突然いなくなっちゃったの?)
エマ(もう一度……おじさんに会いたいよ)
ガラッ
女の子「失礼します」
女の子「エマ・ヴェルデ先輩はいらっしゃいますか」
エマ「エマは私だけど……」
女の子「あぁ、よかった。探しましたよ」
エマ「あなた、1年生?私になんの用?」
女の子「私、焼きいも屋さんの祖父の孫です」
エマ「え!?おじさんの!?」
女の子「はい、いつも祖父から話を聞いていました」
エマ「おじさんは?おじさんはどうしたの?どこに行ったの?」
女の子「その事についてお話に来ました」
女の子「実は祖父はーーー」 エマ「……」チラッ
エマ「……『104号室』」
エマ「あった、ここだ」
コンコン
おじさん「はい、どうぞ」
エマ「失礼します」
ガラッ
おじさん「おや、なんで君がここに」
エマ「……それは私のセリフです」
エマ「おじさん……ここにいたんですね」
エマ「私……おじさんがいなくなったとばかり……」
おじさん「……」
おじさん「……すまなかったね」
おじさん「突然だったんた、胸が苦しくなって家で倒れてしまった」
おじさん「緊急入院する事になってね。容態が落ち着くまで周りもバタバタしていたんだ」
おじさん「今日になってから孫に君の特徴を伝えて伝言を頼むのが精一杯だった」
おじさん「君に心配をかけてしまって、本当に申し訳ない」
エマ「……よかった」
エマ「おじさんがここにいて……」
エマ「また……会う事が出来て……」
エマ「本当に本当に……よかった……」 2週間後
『い〜し〜や〜きいも〜おいも〜』
エマ「あ、あの歌は」
エマ「おじさん!!」
おじさん「やぁ、久し振り」
エマ「もう体は大丈夫なんですか?」
おじさん「心配をかけたね、おかげさまでまた焼きいもを売る事が出来るようになったよ」
おじさん「入院してる間にスピーカーも買い替えたしね」ポンポン
エマ「よかったぁ、やっぱりおじさんのやきいもを食べないと1日が終わらないな〜」
エマ「と言う訳で、1つください」
おじさん「はいよ、心配をかけたお詫びにもう1つサービスだ」
エマ「わぁ〜い、おじさん大好き」
おじさん「はは、私も君に会わないと1日が終わらないよ」
おじさん「また、買いに来ておくれ。待っているよ」
エマ「はい、また明日も明後日もず〜っと」
エマ「毎日おじさんに会いに行きます」
エマ「ーあ〜ん」
エマ「はふはふ……あぁ〜」
エマ「やっぱりおじさんのやきいもはおいしいなぁ〜」
エマ(やきいもの歌が聴こえるとおじさんに会える)
エマ(このわくわくした気持ち)
エマ(いつまでも続いたらいいなぁ) 終わりです。焼きいもの歌が外から聴こえて来たので書いてみました。最後まで読んでいただきありがとうございました。 優しい世界観と食いしん坊エマちゃんが可愛くて良かった え!?エマのミルクとおじさんのサツマイモとの闘いを描く作品じゃないの!!?? おじさん亡くなってしまったのかと思ったが無事で良かった エッチなやつかと思った。誰か俺を殴ってくれ。
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