エマ「三つ星をたどって…」
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―虹ヶ咲学園―
果林「…………どうしよう」
彼方「およよ…果林ちゃん浮かない顔。どした?」
果林「明日はエマの誕生日でしょう?」
彼方「そうだね、みんなでお祝いしないとね〜」
彼方「エマちゃんへのプレゼント…彼方ちゃんもはりきって選んだよ」
果林「その…………プレゼントなんだけど、まだ決められてなくて…」
彼方「えぇ〜!?」 彼方「まさか……もしかして忘れてたとか……」
果林「違うのよ」
果林「あれもこれも、って考えたんだけど…どうしてもしっくりこなくて」
彼方「それならもっと早く相談してくれてればよかったのに〜」
果林「ほんとにね…」ヤレヤレ
果林「我ながら悪い癖だと思うわ……一人で考え込みすぎちゃうの」 彼方「今から用意できるものってなると…」
彼方「あ、花はどうかな〜」ポコーン
果林「花……花ねぇ……」
彼方「エマちゃんヨーロッパ出身だし…そういうの喜びそうじゃない?」
果林「花ねぇ……う〜ん…」
果林「……カーネーションとか?」
彼方「うん、それは母の日だね〜」 彼方「あ、じゃあもっとシンプルに考えてみよう」
果林「シンプルに?」
彼方「贈り物の基本は〜…自分がもらってうれしいもの、だよ」
果林「私はエマがよしよししてくれさえすればそれで満足よ」
彼方「だろうね」
果林「あの胸に抱かれて頭を優しく撫でられながら、それからあの小鳥のさえずりのような声で――」
エマ『果林ちゃ〜ん♡今日もお勉強にお仕事、たくさんがんばったね〜♪』ナデナデ
果林『ばぶぅ…』スリスリ
エマ『よしよし…えらいえら〜い♪』ナデナデ
果林『えへへ〜』モミモミ 果林「……ふっ、ふへっ、ふへへへ…」ニヘラ
彼方「か、果林ちゃ〜ん、顔が……」
果林「はっ、いけない」キリッ
彼方(一瞬でもとに戻るのはすごいなぁ……)
果林「そうだ、彼方は何をプレゼントするの?」
彼方「え〜……それは果林ちゃんにも秘密」
果林「教えてくれてもいいじゃない、参考にしたいの」
彼方「ん〜…それじゃあヒントを出すから当ててみて」
果林「わかったわ」 彼方「じゃあいくよ〜…?」
果林「……」グッ
彼方「おっきくて〜」
果林「ふむふむ」
彼方「まるくて〜」
果林「ふむふむ」
彼方「やわらかいもので〜す」
果林「……おっぱいね!」ドヤァ
彼方「違うよ」 果林「うぅ、外れちゃったわ…残念……」シュン
彼方「どうやっておっぱいをプレゼントするっていうんだい」
果林「で、正解はなに?」
彼方「正解はね〜……まくらだよ〜」
果林「枕……おっぱい枕…?」
彼方(ダメだこいつ…) 果林「ふうん……枕、ね…」
彼方「そう、彼方ちゃん厳選のふかふか安眠まくら…」
彼方「これさえあればいつでもどこでも永遠の眠りへ……」
果林「いや、永遠に眠っちゃ駄目でしょ…」
果林「でも、確かに彼方らしくていいわね」
彼方「でしょ〜?」
果林(…………私らしい贈り物、か……)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
―翌日―
エマ「………〜♪」
(今日はみんなに誕生日お祝いしてもらえてうれしかったなあ)
(みんなが作ってくれた特製ケーキもおいしかったし…)
(プレゼントまでもらっちゃって…)
エマ「…………」
(……プレゼント…………)
(……果林ちゃんからのだけ、無かった)
(しかもあのあとすぐに帰っちゃうし…)
(…………どうしたんだろう……?) エマ「ただいま〜……鍵は……っと」ゴソゴソ
🚪<ガチャ…
エマ「あれ……!?」
エマ(部屋の鍵、開いてる……閉めたはずなのに)
エマ(もしかして、泥棒……!?)
エマ「だ……、誰か居るんですか…?」ソローリ…
エマ「え!?なにこれ……!?」
箱🎁 「…………」ドーン
箱🎁 「…………」
エマ(おっきな箱……?)
箱🎁 「…………!」カタカタ…
エマ「えっ!?ええっ!?」
箱🎁 「……………!!!」パカッ!
果林「じゃ、じゃじゃ〜ん……!!」
エマ「わぁぁぁっ!?」
果林「ふふっ、驚いた?」
エマ「……って、か、果林ちゃん!?」 果林(これが、私なりに考えた、私らしいプレゼント…つまり!)
果林「あなたへの誕生日プレゼント……それは、ワ・タ・シ♡」
エマ「…………」ポカーン
果林「今から私の身体はあなただけのもの… 」シュルッ…パサッ…
エマ「はぇえ!?か、果林ちゃんダメ〜!////」
果林「あなたのシたいこと…なんでもしてあげる……♡」ギュッ
エマ「あわわわ……////」
果林「さぁ、来て…?」
果林(決まった……!…これでエマも大満足のハズ…!) エマ「…………ぷっ」
果林「へ?」
エマ「うふふふっ、あははははっ!」
果林「わ、笑わないでよ、真面目にやってるのに!」
エマ「くすっ、ごめんね、なんだかおかしくって…」
エマ「ごめんごめん、拗ねないで!」
果林「むぅ…………」プクー エマ「えっと……なんでも言うこと聞いてくれるんですよね?」
果林「もちろんよ」
エマ「じゃあ………外、出ようか」
果林「うん…////……って、えぇっ!?」
果林「だっ、ダメよこんな格好で…しかも野外でなんてそんな////」
エマ「こらこら!寒いんだからちゃんと着て!」
果林「あ、あれぇ……?」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
エマ「はぁ〜……」
果林「やっぱり夜は冷えるわね…」
エマ「ん〜……あんまり見えないなあ……」
果林「何か探してるの?」
エマ「星!」
果林「街の灯りが明るすぎるもの、ここからじゃ見えないわよ」 エマ「ん〜……あ!」
果林「なぁに?」
エマ「あそこ!見て!」
🌟 🌟 🌟
果林「えーっと……あれって、オリオン座かしら?」
エマ「うん!果林ちゃんのここと一緒!」ユビサシ
果林「あぁ、私のほくろ」
エマ「わたしね、果林ちゃんのほくろを見たときに…あの星のことを思い出してたんだ」
果林「確かに、ちょうど綺麗に並んでるものね」
エマ「わたしが思うに…そのほくろは神さまが果林ちゃんに分けてくれたお星さまなんだよ」
果林「よくわからないけど…、なんだかロマンチックね」 果林「ねぇ……いいの?」
エマ「なにが?」
果林「その……ただ夜空を眺めるだけだなんて」
エマ「あっ、そんな言い方ひどい!」
果林「そ、そうじゃなくて……星を見るのもステキだけど、もっと他に―――」
エマ「いいの」
エマ「これでいいの……」ギュッ
果林「!…………そうね」 エマ「ね、果林ちゃん……寒いね?」
果林「そうね……誰かに暖めてほしいくらい…ね」
エマ「ふふっ……もっとこっちに来て?」
果林「……こうかしら」
エマ「……離しちゃイヤだよ?」
果林「……わかってる」 果林「…………ごめんね、プレゼントのこと」
エマ「最初に言ってくれればよかったのに……」
果林「がっかりさせたくなかったから」
エマ「全然いいよ」
果林「私はね…まだあなたに何も返してあげられてないと思ってるの……それで―――」
エマ「そんなことないよ」 エマ「果林ちゃんや、虹ヶ咲のみんな…わたしたちを応援してくれるファンの人たち……」
エマ「わたしの周りにいてくれるみんなのおかげで……いっぱい大切な思い出ができたんだよ?」
エマ「スイスに持って帰るには、多すぎるくらい!」
エマ「それに」
果林「??」
エマ「わたしは、果林ちゃんと…返したり貸したりとか、そういう関係になったつもりはないよ?」 エマ「それでも果林ちゃんがわたしに何かあげたいと思ってるなら―――」
エマ「わたしから提案があります!」
果林「提案……なにかしら?」
エマ「今度の週末、お出かけしよっ!」
果林「え、いいけれど……どういうこと……?」
エマ「わたしの欲しいもの。果林ちゃんといっしょの思い出をわたしにプレゼントしてください」
果林「……なるほど、ね」
エマ「わたし、行ってみたい所がたくさんあるんだ♪猫カフェに、ふくろうカフェに、えーとそれから……」
果林「そういうことなら……私も、あなたに案内したい場所が山ほどあるの」
エマ「ふふっ、決まりだね」
エマ「これからもたくさん――いっしょに思い出をつくろうね♪」
おしまい 日付変わったけどエマちゃんお誕生日おめでとうございます
ただのほのぼの系は書いててむず痒いですね おつおつ
途中怪しかったけど結果いい話だな
エマかり良いぞ… いい話だ
いい話だけどこの果林さんの私生活はボロボロなんだよな… スレタイでグルメ系かと誤解した。でもこれはこれで良かった。乙です。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています