千歌「はじめまして。私の事覚えてる?」
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梨子「えっ?」
千歌「はじめましてじゃないんだよ、実は」
梨子「えっと…ご、ごめんなさい…」
千歌「…あはは、気にしないで…あ、でも」
梨子「?」
千歌「お詫びにピアノ聴きたいな、梨子ちゃんのピアノ」
梨子「…どうして私がピアノ弾けるって知ってるの?」
千歌「…私は覚えてるから、梨子ちゃんのこと」 ーーーーーーーーーーーーーー
千歌「明日から3年生かぁ〜」
曜「なんか感慨深いねぇ」
梨子「学校は変わっちゃうけど…皆と一緒に3年生になれてよかった」
千歌「お〜?いいこと言うねぇ梨子ちゃん」
曜「あなた達と会えて良かった!ってやつ?」グイグイ
梨子「ちょ、真面目に言ったんだからそんなにいじらないで!」
曜「あっはっは、ごめんごめん」
千歌「…そっかぁ、3年生かぁ〜」
千歌「……ほんとは浦女で3年生になりたかったな」
梨子「…千歌ちゃん…」 曜「…そりゃ私だってそうだけど…できる事はやり尽くしたんだし、落ち込んでも仕方ないよ」
千歌「…そうだねぇ…」
梨子「……わ、私も浦の星女学院で3年生になりたかったな〜!一年毎に転校ってなんか疲れるし!」
曜「あ〜そっか、じゃあ梨子ちゃんは毎年違う制服買ってるんだ」
梨子「そっちに目をつけるのね衣装係……確かに制服代ってお財布に痛いのよね…」
千歌「…もし私達が廃校を止めてたら、梨子ちゃんのお財布にも優しかったのにね…」
曜「…………」
梨子「あっ………う、うん、そうだね」 千歌「……ま、考えてもどうしようもないか…」
曜「…そうだよ、前向いて全速前進!しないと」
梨子「ヨーソロー!よ!千歌ちゃん!」
曜「あぁ〜!私の十八番をパクったなぁ〜!」
梨子「だ、だって曜ちゃんが言わなかったから!」
千歌「あははは…」
千歌「……」 千歌「ただーいま〜」
美渡「おかえり千歌、遅かったじゃん」
志満「明日から新学期なんだから今日は早く…」
千歌「言われなくても早寝するよ〜」トタトタ
ガチャッ
千歌「はぁあ〜…」ボフッ
千歌「…制服脱がなきゃ」
千歌「……」
千歌「…」 「千歌ちゃーん」
千歌「ん……誰ぇ…」
「窓、あけて!」
千歌「あ、梨子ちゃんか」
ガラッ
千歌「どうしたの梨子ちゃん」
梨子「千歌ちゃんが心配で……って、千歌ちゃん寝てたの?」
千歌「ほぇ?なんで?」
梨子「いや、髪の毛ボサボサだし、まだ制服着てるし…」
千歌「んー…部屋入ってすぐ寝ちゃったんだな…今何時?」
梨子「もう日付変わったよ?」
千歌「あちゃー…」 梨子「ふふっ、2年生最後の日だから制服で遊ぼうって話だったのに…千歌ちゃんは3年生初日も浦の星の制服着てる」クスッ
千歌「んもう!私がだらしなかったですごめんなさい!!…で梨子ちゃん、私が心配ってどういうこと?」
梨子「え?あぁ…千歌ちゃん、廃校のこと気にしてたみたいだったから…」
千歌「…そっか、変に心配させちゃってごめんね」
梨子「ううん、私も気持ちはわかるから」
千歌「…ほんと?」
梨子「あ、もしかして転校生だから浦女への愛が足りないと思ってる?」
千歌「うーん…ちょっとだけ」クスッ
梨子「もう!千歌ちゃんのバカ」クスッ 梨子「浦の星女学院は私にとっても大事な場所だよ、千歌ちゃんと出会って、曜ちゃんと出会って、Aqoursの皆と出会って…」
千歌「…うん」
梨子「だからなくなっちゃうのは寂しいけど…でも思い出として覚えていられれば良いのかなって」
千歌「思い出…?」
梨子「そう、思い出…皆と一緒に過ごした全部が思い出だよ」
千歌「…梨子ちゃんありがとう、なんか元気出たよ」ニコッ
梨子「…良かった、それじゃ明日の朝」
千歌「うん、初登校緊張するねぇ」
梨子「私はそうでもないよ?なんせ転校経験者ですから」
千歌「ふふっ、頼りにしてる」 梨子「おやすみ千歌ちゃん」
千歌「うん、おやすみ梨子ちゃん」
ガラッ
千歌「…ふぅ…」ボフッ
千歌「思い出かぁ…」
千歌「………はっ、いかんいかん、制服脱がなきゃ」
千歌「…明日から3年生なんだから…」
千歌「……しっかり…しなきゃ……」
千歌「……………」
千歌「………」 「ちかちゃん」
千歌「んん…」
「ちかっち〜」
千歌「…梨子ちゃん…じゃない…だれ…?」
「さぁ、誰でしょう?」
千歌「……あれ、ここどこ?」
「素敵なところへご招待!したんやけど…どこだと思う?」
千歌「……学校…浦の星女学院の屋上」
「正解!ここは空気が澄んでて綺麗に星が見えるんよ」
千歌「…私、夢見てるのかなぁ」
「どうかなぁ?」 「ちかっち、流れ星だよ」
千歌「え!?どこどこ!?」
「そこらじゅう」
千歌「ほ、ほんとだ…綺麗…」
「ねぇちかっち、あの流れ星にお願いしたら、なんでも願いを叶えてくれるんやって」
千歌「…私、よく子供に見られるけど…さすがにそれは信じないよ?」
「あははっ!物は試しやん、やってみなよ」
千歌「……願い事かぁ…うーん…」 千歌「…学校が廃校になりませんように…はダメかぁ、もう廃校って決まっちゃったもんね」
「そやねぇ」
千歌「…じゃあ願い事はないかな」
「うーん、廃校を防ぐことはできるんやない?」
千歌「…いやいやいや、防ぐも何も、もう決まっちゃったんだよ?」
「うん、だから防ぎに行けばいいやん?」
千歌「え?」
「時を巻き戻して…」
千歌「巻き戻す…?」 「巻き戻した間の事は綺麗さっぱりなかったことになるんよ」
千歌「それって…最初からやり直しってこと?」
「そやね、それでうまくいけば…」
千歌「……浦の星女学院の…3年生になれる…?」
千歌「…だったら私…」
「でも巻き戻した間のことを覚えてるのはちかっちだけ、Aqoursの皆との思い出はなかったことになるんよ」
千歌「えっ」
「ちかっち1人だけ、廃校阻止に失敗した事を覚えたまま1年前に戻る事になるんよ」
千歌「…」
「それでもやる?」
千歌「…」
「皆との思い出を消して…またAqoursをやり直す?」
千歌「………私……」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
美渡「バカ千歌ーーー!!寝坊ーーーー!!!」
千歌「おわぁっ!?」ガバッ
美渡「新学期早々何やってんの!!バカ!!」
千歌「め、目覚ましかけるの忘れてた〜!!」
美渡「うわ、もしかして制服着たまま寝た?」
千歌「えっ、あ、ほんとだ…」
美渡「…まぁ大丈夫でしょ、始業式だけだし…ほら、口にパン詰めて!!走れ!!」
千歌「んあ〜!!行ってきます〜!!!」タッタッタ
美渡「…くっはっはっは!!」ゲラゲラ 千歌「はぁっ…はぁっ……」ドタドタ
曜「あれ?千歌ちゃん、早いねぇ」
千歌「よ、曜ちゃん!なんで歩いてるの?遅刻だよ!!」
曜「えぇ?まだ7時半だけど…」
千歌「えっ」
曜「えっ」
千歌「……みとねぇ…騙したなぁ…ぐぬぬぬぬ……」
曜「あはははっ!時計を見なかった千歌ちゃんも悪い!」 曜「それで?ホントにやるの?」
千歌「へ?何が?」
曜「スクールアイドル部」
千歌「え?」
曜「え?」
千歌「…あああぁーーーっ!!!」
曜「わっ、びっくりした…」
千歌「…わ、私……」
曜「わたし?」
千歌「2年生になっちゃった…!!」
曜「…そ、そうだね」 曜「えっ、ビラ配りしないの?」
千歌「うん!どうせ人集まらないし…」
曜「えぇ…やってみなきゃわからないじゃん」
千歌「やったからわかるの!」
曜「えっ?やったの?」
千歌「えっ、あっ、うん!頭の中でね?」
曜「……へぇ…」
千歌「となると…うーん…最初は……」
千歌「そうだ!1年生!!」
曜「1年生?」 入学式
千歌「…どこだぁ〜?どこにいるんだ…」
曜「ちょ、千歌ちゃん!入学式中に立っちゃダメだって!」
千歌「あ、ごめんごめん…」
曜「誰か探してるの?」
千歌「うん、新入生の黒澤ルビィちゃん、国木田花丸ちゃん、津島善子ちゃんの3人!」
曜「知り合い?」
千歌「えーっと……私が一方的に知ってるだけかな」
曜「えぇ…」
千歌「でも3人は絶対!!絶対スクールアイドル部に入ってくれるんだよ!!」
曜「うーん…ホントかなぁ」 千歌「…あ、いた!」
曜「どの子?」
千歌「あの赤髪の子がルビィちゃんで、隣の茶髪の子が花丸ちゃん!」
曜「善子ちゃん?は?」
千歌「…いないなぁ…また木登りしてるのかも」
曜「き、木登り…?」
千歌「とりあえず式が終わったら話しかけてみよう!!」
曜「ふむ…まぁ頑張りなよ」
千歌「え?」
曜「え?」 千歌「曜ちゃん手助けしてくれないの?」
曜「えっ?なんで?」
千歌「なんでって…え?」
曜「え?」
千歌「…?」
曜「いやいや、首傾げられても…私この後部活だし」
千歌「あ、部活かぁ…じゃあ仕方ないか」 式終了後
千歌「花丸ちゃん!ルビィちゃん!」
花丸「ずらっ!?」
千歌「スクールアイドルやりませんかっ!」
花丸「い、いや…でもマルは…」
ルビィ「じーっ…」
千歌「ルビィちゃん!どう?」
ルビィ「ら、ライブとか!あるんですか!?」
千歌「ううん、これから始めるところなの!だからルビィちゃんみたいな可愛い子に是非!」バッ
ルビィ「ぴっ、ぴぎゃあああああ!?」
千歌「あっ、最初は人見知りなの忘れてた、ごめっ」
「きゃああぁあああああぁ!!!!」
千歌「あっ、善子ちゃん」サッ
ドスン!
善子「うぅ…いっったあぁ…………あ……くっ…ふっふっふっ…ここはもしかして…地上?」
ルビィ「う、うわあぁ!!」
千歌「大丈夫?善子ちゃん」 善子「という事は…あなた達は下劣で下等な人間というこ」
千歌「善子ちゃん!スクールアイドルやろう!!」
善子「おえ?」
花丸「…もしかして善子ちゃん?」
善子「おええ?」
花丸「やっぱり善子ちゃんだ!幼稚園以来だね!」
千歌(ありゃ?)
花丸「じゃーんけーん…ぽんっ!…そのチョキ!やっぱり善子ちゃん!」
善子「よ、善子言うな〜!!」タッ
花丸「あっ、善子ちゃん待って〜!」タッ
ルビィ「ま、待って〜!!」タッタッタ
千歌「…あれ?」
千歌「………あー、最初はこんな感じだった………っけ?」 千歌「…一旦休憩して思い出そう…確かこの流れのあとは………そうだ!ダイヤさん!」
千歌「『あなた達ですの?このチラシを配ったのは…』だよ!さぁ来い!!」
千歌「………」
千歌「…あれ?」
千歌「………………あっ」
千歌「……あぁぁぁあ!!!チラシ配ってない!!!」 その後
果南「遅かったね、今日は入学式だけでしょ?」
曜「部活だったんだよぉ〜…つかれた…」
果南「ありゃ、お疲れ様」
千歌「私も色々あって…はい!回覧板と、これお母さんから」
果南「みかんでしょ?」
千歌「うん、みかん」 曜「果南ちゃんは新学期から学校来れそう?」
果南「うーん、まだ家の手伝いがあってねぇ…」
千歌「そっかぁ…大変だねぇ」
曜「…千歌ちゃん、千歌ちゃん」コソコソ
千歌「んん?」
曜「果南ちゃんは誘わなくていいの?スクールアイドル」
千歌「…果南ちゃんは家の手伝いとか…2年前の事とか…色々あるから、もうちょっと後かな」
曜「…???」 その後
千歌「…ん〜っはぁ〜……なんか…せっかく戻ってきたのに上手く行ってない気が…」
千歌「………この後は……そうだ!!」
千歌「お待ちかねの…Aqoursの始まり…」
梨子「………ふぅ…」
千歌「いた!!!」
梨子「……」ヌギヌギ
千歌「りーーーこーーーちゃーーーん!!!」
梨子「えっ!?」ビクッ
ツルン
梨子「あっ」
千歌「えっ」
バシャーン!! 梨子「…へっくち!」
千歌「大丈夫?ごめんねぇ、びっくりさせちゃって…」
梨子「…どうして…私の名前を知ってたの?」
千歌「え?あー……なんとなく?かな?」
梨子「…………」
千歌「…………あ、ど、どうして海に飛び込もうとしてたの?」
梨子「…私、飛び込もうとしてなかったよね」
千歌「え?」
梨子「……確かに飛び込もうとは思ってたけど…あなたが来た時はまだシャツのボタン外しただけだった」
千歌「あ〜…えっと…」
梨子「………あなた、誰?」
千歌「えっ」 「Aqoursの皆との思い出は、なかったことになるんよ」
千歌「……あっ、わ、私…」
梨子「………」
千歌「私……私は………」ポロッ
梨子「………」
千歌「…うっ…えっぐ…わたし…わたひ……」ポロポロ
梨子「…えっ?な、泣いてるの?」
千歌「ごめん…ごべんなざい……うっ…ひっぐ…」ポロポロ
梨子「え、えっと、な、なんで泣いてるの?え?」
千歌「りごちゃ……わたひ…わらひ……どうじよお……」ポロポロ 梨子「…落ち着いた?」
千歌「……うん、急にごめんね梨子ちゃん」
梨子「ううん、いいの…」
千歌「…ねぇ梨子ちゃん、私の事覚えてる?」
梨子「……えっと……ごめんなさい、どこかで会った事あるんだよね、名前を覚えてくれてるみたいだし」
千歌「………ううん、会った事ないの」
梨子「え?」
千歌「私は…梨子ちゃんと会った事ないの」
梨子「…えっと…あっ…もしかして…」
千歌「え?」 梨子「もしかして、ピアノコンクールで私の演奏を聞いた事ある…とか?」
千歌「………そう、だよ」
梨子「…そうだったんだ…でもごめんね、今の私はピアノが…」
千歌「…弾けるよ」
梨子「え?」
千歌「梨子ちゃんなら大丈夫だよ…海の音が聞こえなくても」
梨子「……どうしてそれを…」
千歌「私…梨子ちゃんの演奏、大好きだから」ニコッ
梨子「…!………そっか…ふふっ、ありがとう…なんだか元気出た」クスッ
千歌「…ふふっ、よかった」ニコッ
梨子「…それじゃあ私行くね。…またどこかで会えるといいね」
千歌「…すぐ会えるよ、そんな気がする」ニコッ 翌日
曜「転校生?」
千歌「そう!転校生の女の子!!」
曜「うーん…知らないけど…」
千歌「そんなぁ…あっ先生!!」
先生「?」
千歌「今日転校してくる予定の桜内梨子ちゃんって…」
先生「あら、転校生の事よく知ってたわね」
千歌「そ、それじゃあやっぱり転校して…」
先生「それが昨日の夜に急遽転入を断る連絡が来たらしくて…」
千歌「…えっ?」
先生「なんでも転校する必要がなくなったんですって、そのまま東京の学校に通い続けるそうよ」
千歌「………えっ?…梨子ちゃん?」
曜「?」 千歌「どうしよう…梨子ちゃんがいないと……Aqoursが……」ブツブツ
曜「ち、千歌ちゃん?大丈夫?」
千歌「大丈夫じゃないよ!」バッ
曜「うわっ、びっくりした…」
千歌「梨子ちゃんがいないとAqoursが始まらないんだよ!!」
曜「あ、あくあ?」
千歌「スクールアイドル部!!」
曜「あ、もう名前ついてたんだ…」
千歌「なんで…前は転校してきたのに…」 曜「千歌ちゃんはなんでその転校生の事知ってたの?」
千歌「だ、だって梨子ちゃんは……えっと……き、昨日会ったから…」
曜「昨日?」
千歌「う、海に飛び込もうとしてたのを私が引き止めて…そのまま一緒に落ちて…」
曜「あはははっ!何それ」クスクス
千歌「…あ、そうだ!!!」
曜「うぇ?」
千歌「曜ちゃん!今日は私早く帰るから!!」
曜「えぇ?うん…??」 放課後
千歌(待ってて梨子ちゃん……!!)タッタッタ
千歌「見えた!!……梨子ちゃんの家!!」
千歌「引越しのトラックが泊まってる!!やっぱり梨子ちゃんはこっちに来てるんだ…!!」
千歌「はぁ…はぁ……ゴクリ」
ピンポーン
千歌「お願い梨子ちゃん…出てきて……」
ガチャッ
千歌「あっ、梨子ちゃ……あ」
引越し屋「うん?お嬢ちゃんどうしたの」
千歌「あっ、えっと、ここの家に引越してきた人って…」
引越し屋「あぁ、先週荷物をここに運んだのに今日は元の家に運び直すんだってさ」
千歌「えっと、それって…」
引越し屋「引越し中止!って事だろうねぇ」
千歌「……そんな……」 翌日
曜「千歌ちゃん大丈夫?」
千歌「……うん」
曜「…スクールアイドル、やるの?」
千歌「やりたい…けど…」
千歌「あの9人じゃなきゃダメなんだよ…」
曜「千歌ちゃんが本気なら、私も手伝おうと思ってた」
千歌「……うん」
曜「…私部活行ってくるね」
千歌「…うん」 一年後
高校2年生最後の日
千歌「明日から3年生かぁ〜」
曜「なんか感慨深いねぇ」
千歌「……学校、変わっちゃうね」
曜「しょうがないよ、入学希望者がいなかったらしいし」
千歌「……そうだね」
曜「私達にはどうしようもなかったんだしさ」
千歌「…………そう、だね」 曜「新しい学校でも頑張らないとなぁ〜」
千歌「曜ちゃん、転入して早々に全国大会決まってるもんね」
曜「頑張ってきたからねぇ…千歌ちゃん応援来てよ?」
千歌「もちろん行くよ」
曜「全国大会かぁ…優勝したいなぁ…」
千歌「優勝かぁ……」
曜「そういえば千歌ちゃんの好きなスクールアイドルの…なんだっけ」
千歌「セイントスノー?」
曜「うん、なんかおっきな大会出たんでしょ?どうだったの?」
千歌「…わかんない」
曜「えぇ…調べてないの?」
千歌「うん」
曜「そっかぁ〜…」
千歌「……そろそろ帰ろっか」
曜「だね、また明日ね」
千歌「うん、またね」 千歌「ただいま」
美渡「おかえり千歌、早かったじゃん」
志満「明日から新学期なんだから今日は早く…」
千歌「今日は早寝するよ〜」トタトタ
ガチャッ
千歌「…はぁ〜…」ボフッ
千歌「………」
千歌「…………これで終わり?」
千歌「……」
千歌「……ねぇ」
千歌「…………」
千歌「………」 「ちかちゃん」
千歌「うん」
「…あれ?あんまり驚かないね」
千歌「…私、なんにもできなかった」
「……」
千歌「…学校を救いたい、本気だったんだよ?でもできなかった…」
千歌「気付いたの、私1人でできるわけないって」
千歌「Aqoursの皆がいないと…私、なんにもできないんだって」
「……えっと、なんの話?」
千歌「………えっ?」
「えっ?」
千歌「……あ、あなたが私を…時間を巻き戻してくれたんでしょ?」
「…ちかっち、時間を巻き戻したの?」
千歌「えっ?」 「なんやそういう事か〜」
千歌「……元に、戻して貰えないかな?」
「え?また巻き戻し?」
千歌「ううん、そうじゃなくて元に…浦の星女学院が廃校になっててもいいの、Aqoursの皆がいる所に…帰りたい」
「…あくあ…?」
千歌「…お願い、もう一度…皆に会いたいの…」ポロッ
「……残念だけどちかっち、それはできへんよ」
千歌「…なんで…」
「…時間を巻き戻したなら…元々その間に起きた事は全部消えるんよ」
千歌「だからそれをナシにして…」
「…ちかっち、Aqoursはそもそも存在してないんよ」
千歌「………Aqoursが…ない…?」
「そう、Aqoursは最初っからない」 千歌「…私…私、なんて事を……」ポロポロ
「…やり直す?」
千歌「……えっ?」
「この1年間をなかったことにして…また初めからやり直す?」
千歌「…できるの?」
「できるよ?星に願えば」
千歌「私…私は…」
>>58
やり直すor別の願い事をする 千歌「…ううん、もうやめるよ」
「…ええの?」
千歌「気付いたの、Aqoursは奇跡なんだって」
「奇跡?」
千歌「うん、私があの日μ'sと出会って、梨子ちゃんが転校してきて、Aqoursの9人が揃って…やろうと思ってできる事じゃなかったんだ」
「そっか…奇跡かぁ」
千歌「それに…私には思い出があるから」
「…じゃあ、願い事はやめとく?」
千歌「…代わりに…別の願い事してもいい?」
「いいよ、なんでも一つだけ叶えてくれるから」
千歌「…じゃあ…」
千歌「Aqoursの皆と…またいつか、どこかで出会えますように」
ーーーーーーーーーーーーーーーー 一年後
都内のカフェ
千歌「……こんにちは」
?「えっ?あ、こ、こんにちは」
千歌「いきなりごめんね、席空いてなくて…隣座ってもいいかな?」
梨子「あ、は、はい、どうぞ」アタフタ
千歌「ふふっ…はじめまして。私の事覚えてる?」
梨子「えっ?」
千歌「はじめましてじゃないんだよ、実は」
梨子「えっと…ご、ごめんなさい…」
千歌「…あはは、気にしないで…あ、やっぱり」
梨子「?」
千歌「お詫びにピアノ聴きたいな、梨子ちゃんのピアノ」
梨子「…どうして私がピアノ弾けるって知ってるの?」
千歌「…私は覚えてるから、梨子ちゃんのこと」
梨子「……あっ」
千歌「ん?」 梨子「…私も…覚えてる、知ってる、あなたの事」
千歌「…えっ?」
梨子「…名前は…わからないけど…」
千歌「……あ……うぅ……」ポロッ
梨子「えっ?な、泣いてるの?」
千歌「うっ…っ…ううん!大丈夫!………私は高海千歌。地元から出て今はそこの大学に通ってるの」
梨子「私は桜内梨子。学校は…」
おわり Twitterで過去作まとめてます。
@sstakoyaki2ch
千歌「東京の大学に入ったけど思ったより普通だった」
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1573984871/
このssと同時に書いてたのでもしかしたら被ってたかも。
あとまとめサイトの管理人はできたらこのレスもまとめてください… 乙でした
読んでて>>64の作品を薄っすらと思い出したけど同じ作者でしたか 乙
ループものって人間誰でもやり直したいと思うことがあるから刺さるんだよね やり直しルートは書かない感じ…?
出来れば読みたい 高校生活は一度きり
だからこそ儚くも美しいんだなあ >>64
お前やったか
久々にリアルタイムで読んだが、ときめいた
そして切なかった…
パラレルワールド、自分だけ記憶が残ってる系に弱い自分にとっては刺さりまくる題材だった
また書いてくれ 学校は…ってアニメ1話でも溜めてたところで終わるのが良いね >>77
今までとは違う形で9人揃えてアニメとは違うエンド行って欲しい…… ここんとこのSSの中ではそこそこ面白い
他のつまらないSS書く奴等は多少参考にしたまえ イキるのはSS総合スレ内だけにして他で迷惑かけるな >>83
面白い系統なんかほとんど決まってんだよ
何か違うことをしようとして空回りしてるクソSS作家より何百倍も定番のでいいんだよ
>>84
黙ってろウジ このガイフォン総合スレで暴れてる奴じゃん
怖っお前が言っても説得力皆無だよ iPhoneは過去作が1000まで行ったとかイキってるけど人いっぱいいたからレスもらえただけじゃん
人がいない今、某虹のみたくレス沢山つくぐらいの書いてみろよ
書くみたいな事言ってもまだ投稿してねーじゃねーか
それともつまんなってレスつくのが怖いんか? 自分に否定定的な意見はすぐに池沼とか罵倒で返すけど、ss作者名乗ってるくせに語彙力ないんだね
さらにネットでしかイキれないって精神年齢中学生じゃん ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています