穂乃果「学校から脱出しろ」
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穂乃果「はあ…足が痛い…」
凛「こんな所で正座してろって…海未ちゃん鬼だよね」
穂乃果「ね〜」
にこ「はあ。なんで私までこんな目に」
穂乃果「当たり前だよ。にこちゃんだって一緒になってふざけてたんだから」
にこ「はあ?にこはただあんた達に巻き込まれただけじゃない」
凛「凛にはにこちゃんが一番楽しそうに見えたけど」
にこ「そんな訳ないじゃない。あ〜この後配信見たかったのに…」
穂乃果「諦めるんだね」 にこ「も〜」
ぐぅ〜
にこ「どっち?」
穂乃果「私じゃないよ!」
にこ「なるほど。穂乃果ね」
穂乃果「なぜ!?」
にこ「真っ先に言うからよ」
穂乃果「そんな事で決めないでよ。はあ…お腹空いた…」
にこ「やっぱりそうじゃない」
凛「すぅ…すぅ…」
にこ「うわっ!?正座しながら寝てる」
穂乃果「羨ましい性格してるなぁ」
にこ「…ねえ?」
穂乃果「何?」 にこ「こんなバカ正直に正座する意味あるかな?」
穂乃果「だって海未ちゃんがしてろって」
にこ「海未になんの権限があるのよ?」
穂乃果「確かに」
にこ「だいたい海未は私より歳下なのよ?なんでこんな…なんかバカバカしくなって来た」
穂乃果「え?やめるの?海未ちゃん怖いよ?」
にこ「大丈夫よ。明日になれば怒りもおさまってるわよ」
穂乃果「そうかなぁ」
にこ「そうよ。ちょっと凛!!」
凛「無理にゃ〜…凛がシナチクのかわりになるなんて…むにゃむにゃ」
穂乃果「何の夢を見てるんだろう」
にこ「アホの極みね。凛!!!起きなさい!!!
」
凛「せめてナルトにぃ…ん?ここは?夢?」
にこ「あんたこの短時間でよくそこまで熟睡出来るわね」
凛「ん〜?」
穂乃果「にこちゃん。夢を見てる時って睡眠が浅い時なんだって。だから、今の場合は熟睡じゃなくて」
にこ「そんな事はどうでもいいのよ!!!凛、帰るわよ」 凛「帰る?どんぶりに?」
にこ「はあ?違うわよ。家によ」
凛「家に…?あれ?今って反省中じゃなかったっけ?」
にこ「あのね。私と穂乃果はやめる事にしたのよ」
穂乃果「ちょっと待ってよ。私はまだ賛成さてないよ」
にこ「何言ってんのよ」
穂乃果「だって…」
ぐぅ〜
穂乃果「また…」
にこ「ほら!あんたのお腹も限界だって!痩せ我慢はよくないわよ」
穂乃果「でも………まっ!そうだね!!」
にこ「でしょ?じゃあ、行きましょう!」
凛「え?凛も行くの?」
にこ「当たり前!!」
凛「ん〜。まっ、いっか!」 ガララ
にこ「穂乃果?そっちの方は誰も居ない?」
穂乃果「ん〜誰も居ないよ」
にこ「じゃあ、行くわよ」
穂乃果「はあ…これで私も脱獄犯かぁ」
凛「そうだね」 にこ「さっ!このまま下駄箱までダッシュよ!」
ダッ!
穂乃果「はあ。上手くいくかなぁ」ダッ!
にこ「大丈夫よ。下駄箱なんてすぐそこじゃない」
穂乃果「そう言う事じゃなくて…もういいや」
凛「ね〜ね〜」
にこ「何よ?」
凛「カバンを持って帰らなくていいの?」
にこ「へ?」
凛「部室にカバンを置きっぱなしだよね?」
にこ「た、確かに…」
穂乃果「ほら〜。どうするの?取りに帰るの?部室には海未ちゃんもいるかもよ?」
にこ「確かに」
穂乃果「戻って大人しく反省してようよ」
にこ「ここまで来て?」
穂乃果「まだ引き返せるよ」 にこ「いや…ダメよ。配信終わっちゃうし…」
真姫「何がダメなのよ?」
にこ「何って…決まってるじゃない。抜け出すのをやめ…」
真姫「抜け出す?」
にこ「げっ!?真姫…」
穂乃果「うわぁ。タイミング悪っ」
真姫「はあ?何言ってるのよ?またしょうもない事してる訳じゃないわよね?」
穂乃果「な、な、なにを言ってるのさ」
にこ「ちょっと!なに動揺してるのよ!!」
穂乃果「いや…だって…」
凛「真姫ちゃんは何をしてるの?」
真姫「私?私は先生からの頼まれ事をしてたのよ。で、今から部室に向かうって訳」
凛「へ〜そうなんだ。真姫ちゃんはお勉強も出来るし真面目だから先生からの信頼も厚いんだね」
真姫「べ、別に普通よ」 凛「ううん。皆んな言ってるよ。その普通の事がなかなか出来ないから真姫ちゃんは凄いって。だからサンタさんも毎年来るんだなぁ」
真姫「も、もう。そんなに褒めたって何も出ないわよ」
穂乃果「凛ちゃんナイス!」
にこ「上手く話を逸らしたわね」
真姫「まあ。なんでもいいけど。部室に行くんでしょう?早く行きましょうよ」
穂乃果「いや…えっと…どうする?」
にこ「どうするって。どっちにしても部室にカバンを取りに行かなきゃいけないし…」
穂乃果「わざわざ海未ちゃんがいる所に?」 にこ「だって…」
真姫「何してるのよ?早く行くわよ」
穂乃果「え〜何とかなるかな?」
にこ「そうよ。何とかなるわよ」
凛「凛は無理だと思うなぁ」
真姫「さあ。早く行きましょう」
穂乃果「う、うん」
にこ「行きましょうか」 絵里「どこに行くつもりなの?」
穂乃果「どこにって。部室に…うわっ!?今度は絵里ちゃん」
にこ「え、絵里?どうしたの?」
絵里「どうもこうもないわ。海未から話を聞いて様子を見に行ってみればこれだもの」
真姫「海未?話?」
穂乃果「絵里ちゃん…状況を把握してるんだ…」
にこ「くっ。最悪の事態ね」
絵里「反省はどうしたの?反省は?」
穂乃果「そ、それは…」
絵里「海未に言われたのよね?正座して反省してろって」
穂乃果「えっと…」 絵里「私ね。海未に言ったのよ。もう許してあげてもいいんじゃないかって。きっとちゃんと反省してるからって」
にこ「そ、その通りよ!ちゃんと反省して…」
絵里「私が間違ってたわ。海未の言う通り全然足りてないみたいね」
穂乃果「い、いや〜…その…」
絵里「覚悟は出来てるのよね?」
真姫「なるほど。何となく状況は把握出来たわ」
凛「流石真姫ちゃん!頭良い!」
真姫「そんな事言っても無駄よ!」
凛「にゃ〜真姫ちゃん怖い」 穂乃果「どうするにこちゃん?」
にこ「どうするって…ここで素直に捕まったって痛い目にあう決まってるわ。どうせ痛い目をみるなら私は配信を見てから痛い目をみるわ!」
穂乃果「と言う事は?」
凛「逃げるの?」
にこ「当然」
絵里「バカね。そんな事が出来ると思ってるの?」
にこ「やるわよ」
絵里「へ〜」 にこ「あっ!UFO!!」
絵里「………はあ?」
真姫「いや…そんな使い古された…って言うかここ室内」
凛「え?UFO?どこ?どこ?」
真姫「凛…」
にこ「よしっ!今よ!」ダッ
穂乃果「うん!」ダッ
絵里「し、しまった。余りにもバカらしくて」
凛「UFOどこにゃ?」 穂乃果「ちょ、にこちゃん!?凛ちゃんが…」
にこ「ダメよ。戻ったら私達も捕まるわ」
穂乃果「けど……凛ちゃん!!凛ちゃんの事は忘れないからね〜」
凛「ちょっとにこちゃん〜」
絵里「凛…。取り敢えず部室に行きましょうか?」
凛「ん?」
真姫「バカばっか」 穂乃果「凛ちゃん…」タッタッタッ
にこ「あんたが下を向いてどうするのよ」タッタッタッ
穂乃果「え?」
にこ「ここで立ち止まって。凛が喜ぶと思ってるの?」
穂乃果「それは…」
にこ「凛の事なら大丈夫よ。あの子は強いから」
穂乃果「そうだね」
海未「何がそうだねですか」
穂乃果「げっ!?海未ちゃん!!?」
にこ「もうラスボスが登場って訳?」
海未「誰がラスボスですか!!」 海未「凛はどうしたのです?」
穂乃果「え?……知らない」
海未「へ〜。まあいいです。あなた達はここで何をしているのですか?」
穂乃果「あの…」
海未「言わなくても分かります。絵里から連絡が来ましたから」
穂乃果「聞いて来たのそっちなのに」
にこ「じゃあ凛の事も知ってるんじゃない」
海未「さて…どうしましょうか」 穂乃果「どうしよう…」
にこ「ここで捕まる訳には…」
海未「諦めなさい」
にこ「はっ!?諦めろって?言っておくけどこっちは二人いるのよ?」
海未「そうですか」
絵里「悪いけど。こっちは三人よ」
真姫「全く。なんで私まで」
穂乃果「げっ!?」
にこ「絵里と真姫」 海未「さあ。形勢逆転ですね。もっとも…私一人でもあなた達に勝ち目はなかったと思いますが」
穂乃果「くっ…もう同じ手は通用しないだろうし…」
海未「大人しく降参しなさい」
にこ「ま、まって。これには理由があるのよ」
海未「理由?」
絵里「理由って何よ?」
穂乃果「【理由】物事がそのようになった、わけ。筋道。また、それをそう判断した、よりどころになる、またはする事柄。だよ!」
絵里「そんな事は聞いてないわよ!」
真姫「絵里。冷静に。向こうの思うツボよ」 穂乃果「こうなったら」
にこ「どうするのよ?」
穂乃果「申し訳ありませんでしたぁ」ガバッ
にこ「え?土下座?」
穂乃果「いいからにこちゃんも」
にこ「な、何もそこまで…くっ…分かったわよ」ガバッ
海未「あっけないですね」
真姫「そうするなら最初からしなければいいのに」 穂乃果「にこちゃん…」コソコソ
にこ「何よ?」コソコソ
穂乃果「せーので走るよ?」コソコソ
にこ「え?」コソコソ
穂乃果「せーの」ダッ
にこ「ちょっ」ダッ
真姫「なっ!?」
絵里「しまった!!またやられた」
海未「そうですか。あくまでも…反省はしないと言う事ですね」 にこ「はあ…はあ…はあ…。追いかけて来ないわね」
穂乃果「そうだね。なんか不気味だね」
にこ「まあ良いわ。このまま部室行ってカバン取って帰りましょう」
穂乃果「凛ちゃんはどうする?」
にこ「どうするって。どうしようもないでしょう」
穂乃果「見捨てるの?」
にこ「だって仕方ないでしょ」
穂乃果「でも…凛ちゃんを見捨てて自分達だけ助かるなんて」
にこ「じゃあどうするのよ?」
穂乃果「助けに行こうよ」
にこ「どうやって?」
穂乃果「それは…」
にこ「凛を助けに行けば余計なリスクを背負い込む事になるのよ」
穂乃果「そうだけどさ……」
にこ「分かったわよ。とにかくカバンを回収して。話はそれからよ」
穂乃果「うん!」 ガチャ
穂乃果「……」
にこ「どう?海未達居ない?」
ことり「穂乃果ちゃん!にこちゃん!」
穂乃果「ことりちゃん」
ことり「二人とも待ってたんだよ」
穂乃果「え?待ってた?」
ことり「うん」
穂乃果「そうなの?」
にこ「ちょっと待ちなさい。穂乃果」
穂乃果「何?」
にこ「ことり?あんた…私達の敵でしょう?」
穂乃果「そうなの?」
ことり「えっと…」
にこ「当たり前じゃない。普通に考えてことりに連絡言ってない訳ないでしょ」
穂乃果「そうだけど。ことりちゃん…」 ことり「ごめん、穂乃果ちゃん。あのね…海未ちゃんに穂乃果ちゃんとにこちゃんが来たら捕まえる様にって言われてて」
穂乃果「ことりちゃん…」
にこ「ことり。見逃してくれない」
ことり「で、でも…」
にこ「私達だって分かってるの。間違ってる事だって。けど!?けど…それでも…どうしてもやらなければいけない事があるから…」
ことり「にこちゃん…そんな…覚悟を…」
にこ「必ず罪は償うわ。けど、今日だけは…お願い」
ことり「私は…私は何も見てません」
穂乃果「ことりちゃん!?」
ことり「私はお裁縫に夢中で何も見てませんでした」
にこ「恩に着るわ。ことり。穂乃果!窓から行くわよ」
穂乃果「うん」
ガララ
穂乃果「ことりちゃん…ありがとう」
ことり「………」
穂乃果「この借りは必ず返すから」ダッ ことり「ごめん、穂乃果ちゃん。あのね…海未ちゃんに穂乃果ちゃんとにこちゃんが来たら捕まえる様にって言われてて」
穂乃果「ことりちゃん…」
にこ「ことり。見逃してくれない」
ことり「で、でも…」
にこ「私達だって分かってるの。間違ってる事だって。けど!?けど…それでも…どうしてもやらなければいけない事があるから…」
ことり「にこちゃん…そんな…覚悟を…」
にこ「必ず罪は償うわ。けど、今日だけは…お願い」
ことり「私は…私は何も見てません」
穂乃果「ことりちゃん!?」
ことり「私はお裁縫に夢中で何も見てませんでした」
にこ「恩に着るわ。ことり。穂乃果!窓から行くわよ」
穂乃果「うん」
ガララ
穂乃果「ことりちゃん…ありがとう」
ことり「………」
穂乃果「この借りは必ず返すから」ダッ 穂乃果「にこちゃん…」
にこ「何よ?」
穂乃果「必ず…抜け出そう」
にこ「ふっ。良い顔するじゃない」
穂乃果「さあ。行くよ」
にこ「ええ」 穂乃果「さて。凛ちゃんはどこに居るのやら」
にこ「部室にも居なかったし。普通に考えたら最初に説教をくらってた教室じゃない?って言うかあの教室はなんなのよ?」
穂乃果「あそこは空き教室だよ」
にこ「そうなの?よく知ってるわね」
穂乃果「これでも生徒会長だからね」
にこ「なるほどね。じゃあ…」
???「ちょっと待った!!?」 穂乃果「な、なんだぁ?」
希「なんだかんだと聞かれたら」
花陽「えっと…答えてあげるが世の情け」
希「世界の破壊を防ぐ為」
花陽「世界の平和を守る為」
希「愛と真実と悪を貫く」
花陽「ラブリーチャーミな敵役」
希「希!」
花陽「花陽!」
希「銀河を守るロケット団の二人には」
花陽「ホワイトホールの白い明日が待ってるぜ」
凛「にゃ〜んてにゃ!」 穂乃果「……何してるの?」
希「えりち達が何やら面白い事をしてるって言うから。ウチ等も仲間に入れてもらったんよ」
にこ「花陽顔真っ赤じゃない」
花陽「えっ…」カァァァァ
にこ「恥ずかしいならやらなきゃいいのに。っとそんな事は置いといて。凛!!」
凛「にゃっ!?」
にこ「にゃっじゃないわよ!!?なんでそっち側にいるのよ!!!私達を裏切る気?」
凛「先に裏切ったのはそっちでしょ!!凛は傷付いたんだからね!!」 穂乃果「それは誤解だよ。私達はこれから凛ちゃんを助けに行く所だったんだよ」
凛「えっ…う、嘘にゃ。そんな事言ったって騙されないよ」
にこ「何にも嘘じゃないわよ。現にほら!凛のカバン持って来たわよ」
凛「ど、どうして?」
にこ「言ったでしょ!私達は運命共同体だって!」
凛「にこちゃん…穂乃果ちゃん…でも…」
希「そうやんなぁ。凛ちゃんは穂乃果ちゃん達の方に行く意味ないもんなぁ?」
穂乃果「どうして?」 希「そりゃあそうやん?こっちに居れば凛ちゃんの立場は保証されてるんよ。けど…そっちにつけば脱獄犯。戻るメリットなんてないやん」
穂乃果「くっ…なんて卑劣な…」
希「それはそれは。悪の組織には褒め言葉やなぁ」
花陽「私達はいつから悪の組織に!?」
希「凛ちゃんにとってどうしてあげるのが一番良いのか。本当の仲間なら選択肢は一つやんな?」
にこ「なにバカな事言ってんのよ!」
穂乃果「にこちゃん…」
にこ「何よ?」
穂乃果「凛ちゃんの事は諦めよう」
にこ「どうして?」
穂乃果「分からないの?私達と一緒に居たら凛ちゃんはまた狙われる立場に戻るんだよ」
にこ「けど…私達はどんな時だって運命共同体だって」
穂乃果「だから!?」
希「どうしたん?」 穂乃果「凛ちゃん!?凛ちゃんなんて仲間じゃないよ」
凛「えっ!?」
穂乃果「裏切り者だし」
凛「ち、違うの。凛、知らなくて…だから」
穂乃果「はっきり言うよ。凛ちゃんが居ると足手まといなんだよ!」
凛「えっ!?」
穂乃果「作戦の意図は理解しないし。勝手な行動はするし。現ににこちゃんと二人ならスムーズに事が運ぶよ」
凛「嘘にゃ」
穂乃果「嘘じゃない。凛ちゃんなんか仲間じゃない」
にこ「穂乃果…あんた…」
穂乃果「いいんだよ。これで…これで…」
凛「良い訳ないにゃ!」
穂乃果「あのさぁ」
凛「じゃあ、どうして穂乃果ちゃんはそんな顔してる?」
穂乃果「!?」
凛「本心から言ってるなんて。凛は思えないにゃ。かよちん、希ちゃん、ごめん。凛は穂乃果ちゃん達と行くにゃ」
希「自ら追われる立場に立つんや?」
凛「凛達は運命共同体だから…」
穂乃果「凛ちゃん!!」
にこ「全く。バカなんだから」
希「ほ〜う。これはこれは。素敵な友情やなぁ」
パチパチパチ
希「残念やけど。そしたら3人まとめて終わりにして貰うわ」
花陽「希ちゃん…ノリノリだなぁ…」 >>33
>>花陽「えっと…答えてあげるが世の情け」
かわいすぎかよ 穂乃果「三人一緒ならそれもいい…けどね、黙ってやられる訳にはいかないよ!」
希「へ〜。じゃあ、せいぜい足掻いてもらおうか」
穂乃果「これ…分かる」スッ
希「そ、それは…」
穂乃果「くらえ!秘技!豪華焼肉半額拳!!」
希「な、なんやとぉ」
花陽「あぁ…焼肉半額券…」
穂乃果「花陽ちゃんにはGOHANNYA無料券!」
希「くっ、くそぉ〜。これは…完敗やぁ」
にこ「穂乃果!!」
凛「穂乃果ちゃん!!!」
穂乃果「へへっ。クーポンを捨てずに持ってて良かったよ」
希「くっ、ウチらの負けや。けど、海未ちゃん達はそんなに甘くないから…気をつけるんよ」
穂乃果「うん。希ちゃんの事は忘れないよ」 穂乃果「さて。このまま校門まで一直線かな?」
凛「うん!行くにゃ〜」
にこ「いやにすんなり行くわね」
真姫「あなた達。まさか上履きで家に帰るつもり?」
にこ「やっぱり現れるわね」
穂乃果「そう言えば上履きだったね」
真姫「校内に上がる時はちゃんと洗いなさいよ?」
穂乃果「わ、分かってるよ」
真姫「どうだか」
にこ「わざわざそんな事を言いに来たの?」
真姫「ねえ?もうこんな不毛な事はやめない?」 穂乃果「不毛?」
真姫「だってそうでしょう。考えてはみなかったの?どうせ今日逃げ切った所で明日また怒られるのよ?」
穂乃果「それは…」
真姫「嫌な事は早く終わらせて。明日は笑顔で過ごしましょうよ。ね?」
にこ「真姫の言ってる事は正しいわ」
真姫「分かってくれた?」
にこ「だけど悪いわね。私達は今日じゃなきゃダメなのよ」
穂乃果「そう言う事だよ。ん?本当にそうだっけ?」
真姫「あっそ。何を言っても無駄って事ね」
にこ「残念ながら」
真姫「じゃあ行けば?」
穂乃果「え?良いの?」
真姫「良いわよ。どうせ私の運動神経じゃ三人を相手になんて無理だもの」
穂乃果「そ、そっか」 凛「なんか拍子抜けだね」
にこ「そうね」
穂乃果「じゃあ、通して貰うよ?」
真姫「どうぞ」
穂乃果「ありがと〜真姫ちゃ〜ん」
真姫「馬鹿ね。お礼なんて。全く…私に捕まっておけば良かったのに。本当に…馬鹿なんだから」
穂乃果「あはは。もう楽勝だね」
にこ「そうね!」
真姫「せいぜい後悔しなさい」 穂乃果「さてと。靴を回収して…」
にこ「あんた達〜もう靴回収した?」
穂乃果「うん。今履き直してるよ」
凛「凛はOKだよ〜」
にこ「じゃあ、さっさと行きましょう」
穂乃果「いや、待ってよ。私がまだだって」
にこ「早くしなさいよ。配信始まっちゃうでしょ」
絵里「その心配はいらないわ。あなた達はここで終わるんだから」
にこ「絵里!?」
穂乃果「やっぱり現れたかぁ」 絵里「当たり前でしょう。さあ大人しくお縄につきなさい」
にこ「はいそうですかと捕まるバカがどこにいるのよ?」
絵里「そう。大人しく言うこと聞いておけば良かったって後悔しても知らないから」
にこ「はっ、よく言うわ。誰が」
絵里「あなたよ」シュッ
にこ「なぁ!?」
絵里「あまり私を舐めない事ね」
穂乃果「にこちゃんが…」
凛「一瞬で捕まった!?」
絵里「さあ。後はあなた達二人だけど…」
にこ「穂乃果!凛!!私の事はいいから。二人で逃げなさい」
穂乃果「嫌だ!にこちゃんを置いて逃げるなんて」
凛「そうだよ!」
にこ「たまには私の言う事を聞きなさい」
絵里「逃げ切れるとは思えないけど」 穂乃果「くっ…」
希「えりちーーーーー!!!」
凛「希ちゃん!!?」
絵里「希!良い所に来たわ。にこを捕まえたから逃げ出さないように見張っててくれない?」
希「うん。ええよ」
にこ「ちょっと希!!話が違うじゃない?」
希「敵を欺くにはまず味方からってね」
にこ「くっ」
絵里「何を企んでたのか知らないけど残念ね。さて、覚悟しなさい」
希「ふっふっふっ」ガシッ
絵里「希?」
希「ワシワシMAXやーーー!!!」
絵里「ちょ、ちょっと?それは私にじゃなくて…」
希「ワシワシワシワシ」
絵里「ちょ、ちょっとぉぉぉ。いやぁぁぁぁ」
穂乃果「希ちゃん…?」
希「これで貸し借り無しやからね!次は敵よ」
穂乃果「うん。にこちゃん平気?」
にこ「大丈夫よ。よしっ!行くわよ」 絵里「くっ、そ、そんなぁ…」ドサッ
希「ごめんな、えりち」
ザッ
絵里「私は…負けない」
希「え?ど、どうして?」
絵里「根…性…よぉぉぉ」
希「根性…えりちが…」 絵里「ぐぬぬぬ…。行かせない…」
ザッ
絵里「待ちなさい。はあ…はあ…」
穂乃果「ん?」
絵里「誰が行かせると言った?」
穂乃果「そんな…絵里ちゃん」
にこ「くっ。満身創痍のくせに。その状態で私達三人の相手が出来ると思ってるの?」
絵里「ノープロブレムよ」
にこ「ど、どこからその気力が湧いてくるのよ」
絵里「はあ…はあ…御託はいいわ。さあ…かかって来なさい」
凛「絵里ちゃん。カッコいい…」
にこ「ちょっと!今は敵よ!」
凛「分かってるけど」 絵里「さあ…どうしたの?早く………かかって……来なさい…」
ドサッ
海未「おっと」サッ
穂乃果「海未ちゃん!?」
絵里「海未…ごめん…私…」
海未「ここまで良く頑張ってくれました。もう大丈夫です。少し休んでいて下さい」
絵里「うん……」
海未「さて」
穂乃果「ぐっ…海未ちゃん」 沈黙。
一瞬でも目を逸らしたらやられる。
海未も仕掛ける様子はない。
ただ、ひたすら時間だけが流れる。
にこ「……!?」
にこは一瞬、首筋を流れる汗が気になり視線を下げる。
その一瞬を海未は見逃さない。
気づいた時にはもう遅い。
穂乃果「にこちゃん!!?」
にこ「なっ!?」
穂乃果の言葉が届いた時にはもう遅かった。
にこ「ぐあっ」
一瞬にして押さえつけられるにこ。 恐怖。
その場を支配した。
穂乃果と凛は逃げ出す。
本来の目的も忘れて。
校舎の中へ入っていく。
穂乃果「うわぁぁぁぁ」
凛「にゃぁぁぁぁ」 二人は夢中で逃げた。
辿り着いたのは今は使われていない宿直室だった。
たまたま扉が開いていたから。
宿直室の押し入れに隠れた。
これなら流石に見つからないだろう。
そう思った矢先。
ガチャ
ゆっくりとドアノブの回る音がする。
ギィィィィ
扉の開く音が部屋に響く。
二人は悲鳴を飲み込み息を殺した。
しばらく沈黙が流れる
バタン
扉の閉まる音がした。 行ったか?
二人が安堵していると
海未「居るんですかー?」
心臓が止まりそうだった。
実際には止まっていない。すぐ横にあるのかと思うくらい心音が耳に響く。
押入れの中からは海未の様子は見えない。
そこで何をしてるのかも分からない。 分からないと気になる。
穂乃果は開いていない襖の隙間からどうにか外を覗こうとする。
その時
サッ
穂乃果「ーーー!!?」
凛「にゃ」
覗こうとしていたのと反対側の襖が勢いよく開いた。
穂乃果はなんとか声を殺したが凛が少し声を漏らした。
見つかるーーー。
もう目を瞑りその場で丸々って祈るしかなかった。 サッ。
海未が襖をゆっくりと閉めた。
ガチャ バタン
再び宿直室の入り口の扉の閉まる音がした。
穂乃果「た、助かったぁぁ。こ、怖かったぁ」
凛「凛、汗でびしょびしょにゃあ」
穂乃果「私もだよ。もう軽いホラーだよ。ホラー」
凛「そうだね。って言うか凛達なんで逃げてたんだっけ?」
穂乃果「もうそんなの忘れちゃったよ」 凛「あはは。穂乃果ちゃんは忘れっぽいね」
穂乃果「いや…凛ちゃん人の事言えないでしょ?言い出したの凛ちゃんだからね?」
凛「あっ!そう言えばにこちゃん平気かな?」
穂乃果「そうだね。でも、気力ある?」
凛「ないにゃ。って言うかさ早くここから出ようよ。なんでここで喋ってるの?」
穂乃果「あはは…。そうだね」
サッ
海未「見つけた」
ほのりん「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 穂乃果「う、う〜ん」
凛「く、くる……」
絵里「えっと…何をしたの?」
海未「特別な事はしてないのですが…」
真姫「うなされてるけど?」
穂乃果「うぅ…うぅ…た、助けてぇ」
にこ「先に捕まって良かったわ…」
絵里「あの…本当に何したの?」
海未「いえ…本当に何も」
穂乃果「誰か助けてぇぇぇ」 疾走感あって良かったです。希が裏切る展開がおもしろかった にこほのりんほんと好き
希や花陽とかみんなの挙動もいちいち面白い ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています