雪穂「お姉ちゃんと一緒にお風呂なんか、絶対に入らないっ!!」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
-雪穂小学1年、穂乃果小学3年-
ゆきほ「おねーちゃーん! おふろーっ!」
ほのか「わぁー、ゆきほー! いっしょにはいろー!」
――――――
ゆきほ「あははー! おねーちゃんあわあわー!」
ほのか「きゃー! ゆきほもあわあわにしてやるーっ!」
ゆきほ「やー!!」
ほのか「あははっ!」
…………
……
-雪穂小学3年、穂乃果小学5年-
ゆきほ「おねーちゃん、おふろはいろー?」
ほのか「あ、うんー! いっしょにはいろー!」
――――――
ほのか「きょうからほのかはシャンプーハットそつぎょうだよー!」シャカシャカ
ゆきほ「わぁー、おねーちゃんすごーい! おとなーっ!」
ほのか「ほらー、もうこれがなくても、あわがめにはいらないんだよー!」アワアワ
ゆきほ「お、おねーちゃん、すごいめにはいってるよ!」ハラハラ
…………
……
バストの差を見せつけられちゃうからね、しょうがないね
-雪穂小学5年、穂乃果中学1年-
ゆきほ「おねーちゃん、おふろはいる…?」
穂乃果「あ、ゆきほー、一緒に入ろー?」
――――――
穂乃果「ゆきほー、背中洗ってあげるよー」
ゆきほ「ありがとー」
穂乃果「ふふ、ゆきほもおっきくなってきたねー♪」ゴシゴシ
ゆきほ「そりゃあ、もう5年生だし…」
穂乃果「家のお風呂じゃ二人は狭くなってきちゃったかもね」
ゆきほ「うん…」
…………
……
-雪穂中学1年、穂乃果中学3年-
穂乃果「あ、雪穂ー、お風呂一緒に入ろうー?」
雪穂「えー、一緒になんてやだよ」
穂乃果「そうー?」
雪穂「中学生にもなって一緒にお風呂入る姉妹なんて、普通いないでしょ…」
穂乃果「そうかなぁ…」
雪穂「そーう! だから一人で入ってきて!」
穂乃果「うん…」
――――――
雪穂「…」ジャー
雪穂「…」シャカシャカ
雪穂「…」バシャバシャ
ザブ…
雪穂「…」
雪穂「…お風呂、こんな広かったっけ」
-雪穂中学3年、穂乃果高校1年-
ガチャ
雪穂「おねーちゃーん、お風呂どうするのー?」
穂乃果「え、一緒に入る!?」
雪穂「入らないよ…先に入るかどうか聞いてんの」
穂乃果「そっかぁ…」
雪穂「先に入っていいのー?」
穂乃果「うんー」
雪穂「…そ」
――――――
雪穂「…」ジャー
雪穂「…」シャカシャカ
雪穂「…」バシャバシャ
雪穂「…」
雪穂「…さむ」
…………
……
亜里沙「雪穂、穂乃果さんと一緒にお風呂入ってる?」
雪穂「えー、入らないよー」
亜里沙「入らないの? 勿体ないー!」
雪穂「なに勿体ないって…」
亜里沙「お風呂は裸の付き合い! 日本の古くからの風習だよ!」
雪穂「それって男の人じゃないの?」
亜里沙「男の人も女の人も関係ないよ! 一緒にお風呂で汗を流せばお話する時間も増えるし、仲も良くなるし、一石二鳥だよ!」
雪穂「お、難しい言葉覚えたね」
亜里沙「ふふーん、亜里沙もバカじゃないんだからねー」
雪穂「えらいえらい」
亜里沙「えへへー♪」
亜里沙「って、そうじゃないのー! お風呂ー!」
雪穂「お風呂ーって言われてもなぁ…」 亜里沙「雪穂、最近穂乃果さんとあんまり喋ってないでしょー?」
雪穂「喋ってない…かなぁ?」
亜里沙「喋ってないよー! だって、雪穂と話しても穂乃果さんの話題があんまり出てこないし」
雪穂「なっ、そんないつもお姉ちゃんの話してる訳じゃないから!」
亜里沙「してるよー! 半年位前までは一緒に下校してクレープ食べに行ったーとか、二人して体重増えちゃって一緒に海未さんのダイエットメニューやらされて楽しかったーとか、そんな話題ばっかりだったもん!」
雪穂「楽しくなんかないし! お姉ちゃんのせいで巻き添え食らって一緒に海未ちゃんの練習メニューやらされたんだから…! いい迷惑っ!」
亜里沙「ほら、楽しそう」
雪穂「楽しくなんかないってば!///」 亜里沙「もう、雪穂は素直じゃないなぁ」
雪穂「そんなことないから!」
雪穂「ふ、ふん! 今はもう受験勉強で忙しくなっちゃって部活もこないし、ようやく伸び伸び活動できてせいせいするね!」
亜里沙「それ!」
雪穂「…それ?」
亜里沙「受験勉強で忙しくなって、穂乃果さんとあんまり喋ってないでしょー?」」
雪穂「あー…」
亜里沙「部活もほとんど卒業しちゃったようなものだし、穂乃果さんは海未さんの家でお泊まりしながら勉強してるんでしょ?」
雪穂「そうだけど…何で亜里沙が知ってんの?」
亜里沙「雪穂から聞いたもん」
雪穂「えー…(全然覚えてない)」 亜里沙「その時のこと話してる雪穂は寂しそうだったなー」
雪穂「さ、寂しくなんか…。大体、全く家に帰ってこないわけじゃないし」
亜里沙「でも、話す機会は減っちゃった訳でしょ?」
雪穂「まぁ…」
亜里沙「だからお風呂なんだよ!」
雪穂「なんでお風呂に戻ってくるの…?」
亜里沙「裸の付き合いをすれば自然と会話も増えるし! 姉妹仲も良くなるよ!」
雪穂「別にそんな…妹とお風呂なんて、お姉ちゃんだって嫌がるかもしれないし」
亜里沙「そんなことないよ!」
雪穂「なんでそんな断言できるの…?」
亜里沙「亜里沙のお姉ちゃんは嫌がらないし!」 雪穂「絵里さん?」
亜里沙「うん♪ お姉ちゃんは嬉しそうに一緒に入りましょう? って言ってくれるよ!」
雪穂「意外…って、え? もしかして今までの体験談?」
亜里沙「そうだよー♪」
雪穂「じゃあ毎日絵里さんとお風呂に入ってるの?」
亜里沙「うん♪」
雪穂「高校生になっても?」
亜里沙「なっても!」
雪穂「うわぁ…」 亜里沙「うわぁじゃないよ! 本当は羨ましい癖に!」
雪穂「羨ましくなんかないし」
亜里沙「雪穂? 強がらないで、一緒に穂乃果さんとお風呂に入ろ?」
雪穂「強がってないってば!///」
亜里沙「もー、雪穂ってば本当に強情なんだから…」
雪穂「そっくりそのまま亜里沙に返してあげたいよ…」
亜里沙「――亜里沙も」
雪穂「え…?」
亜里沙「一緒にお風呂に入ってなかったら、きっとお姉ちゃんと喋る機会ってあんまり無かったと思うから…」
雪穂「亜里沙…」 亜里沙「お姉ちゃん、すっごい頭の良い大学に入るために猛勉強してるから、あんまり近付いたらいけないのかなって思って…」
雪穂「…」
亜里沙「でも、お風呂に一緒に入ってお喋りできたから、寂しくはないよ♪」
雪穂「そっか」
亜里沙「だーかーら」
雪穂「ぅ…」
亜里沙「雪穂もお風呂!」
雪穂「うぅ…///」
亜里沙「それとも亜里沙と入る?」
雪穂「入らない!!///」
――――――
雪穂「…」トコトコ…
雪穂「…お姉ちゃんとお風呂、かぁ」
雪穂「高校生にもなって恥ずかしいよねぇ」
雪穂「でも、いるんだなぁ…高校生にもなって一緒に入ってる姉妹」
雪穂「しかもすっごい近くに」
雪穂「はぁ…」
雪穂「昔は、毎日お姉ちゃんと入ってたけどねぇ」
雪穂「いつからだったかな、一緒に入るのが恥ずかしくなってきたのは」
雪穂「…なんというか、気が付いたらそうなってたって感じ」
雪穂「…」
雪穂「別に、一緒に入るのが嫌って訳じゃ無いんだけど…」
雪穂「でもさ、子供っぽいっていうか、なんというか」
雪穂「…お姉ちゃんは気にしないかもなぁ」
雪穂「いつまでも子供っぽいし」クス
雪穂「お姉ちゃんも春からは大学生、か」
雪穂「ま、受かればだけどね」
雪穂「今の感じ見てると、あんまり受かりそうにないけど…」
雪穂「毎日海未ちゃんに怒られながら勉強してるもんね」
雪穂「頑張ってはいるとは思うけど…どうなんだろ」
雪穂「…」
雪穂「確かに私、あんまり今のお姉ちゃんのこと知らないかもなぁ」
雪穂「一緒にお風呂入って、仲良くお喋り…ねぇ」
雪穂「…」
雪穂「…いいなぁ」ボソ
――――――
ガラガラ
雪穂「ただいまー」
ほのママ「あら、お帰りー。今日も亜里沙ちゃん家に寄ってたの?」
雪穂「うんー」
ほのママ「お風呂、湧いてるけどすぐに入る?」
雪穂「あー…」
ほのママ「練習して汗かいてるでしょ?」
雪穂「…お姉ちゃんと一緒、かぁ」ボソ
ほのママ「え?」
雪穂「あ、い、いや、なんでもない…お風呂はまだいいよ」
ほのママ「そう? じゃあご飯できるまでちょっと待ってなさい」
雪穂「うん…」 穂乃果「ただいまー!」
雪穂「わ、お姉ちゃん…」
穂乃果「雪穂も今帰りー? お帰りー♪」
雪穂「私のセリフでしょそれ…。お帰り、お姉ちゃん」
穂乃果「えへへ、ただいま♪」
ほのママ「随分遅かったじゃない?」
穂乃果「いやー、みんなで身体動かしてたらテンション上がっちゃってさぁ」
ほのママ「身体動かしてって…。あんた勉強は?」
穂乃果「どき」
雪穂「海未ちゃんは願書の提出でいないから、ことりちゃんと勉強するって聞いたけど…」
穂乃果「どきっどきっ」 ほのママ「海未ちゃんに怒られてもしらないわよぉ」
穂乃果「ちゃ、ちゃんと勉強もしてたんだよ!? ただずっと勉強しっぱなしで煮詰まっちゃって…」
穂乃果「そこに調度凛ちゃんが遊びに来てくれたから、気分転換に一緒にダンスを…」
雪穂「…ことりちゃんの困り顔が目に浮かぶ」
ことり『海未ちゃぁん! ことりには穂乃果ちゃんの手綱を握るのは無理だよぉ…!』チューン
穂乃果「って言ってた」
雪穂「お姉ちゃん…」
穂乃果「だってぇ…。ことりちゃん優しいから…」
雪穂「ことりちゃんの優しさに全力で甘えないの。全く…凛さんにお姉ちゃんと遊ばないようにキツく言ってあったのに」
穂乃果「あ、あははー、やっぱり凛ちゃんとは気が合うっていうかー…」
雪穂「言い訳は結構。明日から絶対に遊ばせないように、真姫さんと花陽さんに言っておくからね」
穂乃果「えぇー!? 雪穂酷いよっ!!」
雪穂「どこが。お姉ちゃんの大学受験が成功するように、妹が精一杯お膳立てしてあげてるだけですー」
穂乃果「うぅ…」 ほのママ「はいはい、いつまでもそんなとこでケンカしてないで、二人とも着替えて来ちゃいなさい」
雪穂「はーい」
穂乃果「はーい…」
ほのママ「穂乃果はお風呂入る?」
穂乃果「えー?」
雪穂「…」ピク
ほのママ「踊ってきたんなら汗かいてるんじゃない? 湧いてるわよ」
穂乃果「あー…どうしよっかなぁ」
雪穂「お、お姉ちゃん…」
穂乃果「ん?」
〜♪
穂乃果「あ、電話…」ゴソゴソ
穂乃果「げ」
雪穂「げ?」
ピ!
『穂乃果!! 貴方という人はまたことりに甘えて…ッ!!』
雪穂(わ…耳に当てて無くてもバッチリ誰か分かるし…)
穂乃果「うわーん! 海未ちゃん違うんだよーっ!」
海未『言い訳無用!! 今日はこれから家に来て下さい!! 遅れた分を取り戻しますからねッ!!』
穂乃果「そんなぁー…!」
ほのママ「海未ちゃーん、うちの娘をよろしくねー♪」
穂乃果「おかーさん!?」
海未『はっ!? おばさま…いきなりやかましくしてしまい申し訳ありません。穂乃果は責任を持ってお預かり致しますので…』
ほのママ「はいはーい♪ 本当海未ちゃんがいてくれて助かるわー」
海未『あ、いえいえ…私の方こそ、いつもお世話になっていますから…』
穂乃果「うぅ…スマホ越しじゃないのに会話が成立してるよぉ…」
雪穂「あはは…」
――――――
バシャ!
ザブ…
雪穂「…ふぅ」
雪穂「結局お姉ちゃんは海未ちゃんの家に泊まりかぁ」
雪穂「自業自得、だよねぇ」
雪穂「でも…そのおかげでお風呂、一緒に入れなかったなぁ」
雪穂「いや、まだ一緒に入ると決めた訳じゃないけどさ…」
雪穂「今日は久しぶりに沢山喋った気がするけど…」
雪穂「あんなのだって、前は毎日のようにしてたんだよね」
雪穂「…段々と、会話が減っていくかぁ」
雪穂「本当にそうなのかも」
雪穂「…」チャプ…
雪穂「…一緒にお風呂に入り続けてたら、そんなことなかったのかなぁ」
――――――
キーンコーンカーンコーン
亜里沙「雪穂ー、お昼一緒に食べよー!」
雪穂「うん、いーよ」
亜里沙「教室で食べるー? それとも中庭に行くー?」
雪穂「ちょっと寒いけど、中庭に行こっか」
亜里沙「分かった!」
――――――
雪穂「…」モグモグ
亜里沙「…」モグモグ
雪穂「それ、ちょーだい」
亜里沙「じゃあ雪穂のと交換ー♪」
雪穂「はいはい」
亜里沙「わーい♪」
雪穂「…おいしー」モグモグ
亜里沙「おいしー!」モグモグ 雪穂「…」
亜里沙「やっぱり雪穂、元気ないね」
雪穂「そう?」
亜里沙「だって、穂乃」
雪穂「関係ないから!///」
穂乃果「うぅ…」
海未「ご飯を食べるだけですからね、どこかへ走り出したら許しませんよ?」
穂乃果「分かってるよぉ…」
雪穂「あ…」
穂乃果「あ、雪穂」
海未「おや、二人もお昼ご飯ですか?」
亜里沙「はいー♪ 穂乃果さんと海未さんもですか?」
穂乃果「そうだよー。いやー、海未ちゃんと二人きりで勉強してると息が詰ま」
海未「――」ギロ
穂乃果「…ることはないんだけどね。うん。ご飯は大事だよね、うん」
海未「全く…」
亜里沙(雪穂っ、雪穂っ)ツンツン
雪穂(ん…?)
亜里沙(チャンスっ、チャンスっ)
雪穂(チャンスって…)
穂乃果「あー、パンは美味しいねー…」モグモグ
雪穂「…」モグモグ
海未「亜里沙達は部活、順調ですか?」
亜里沙「はい! 次のラブライブに向けて、みんなで頑張ってます!」
海未「最近はあまり顔を出せてないので心配でしたが、亜里沙達が頑張っているようで安心しました」
亜里沙「えへへ、海未さんに褒められちゃった♪」
穂乃果「あー、お日様サンサンだー…」ポカポカ
雪穂「…」モグモグ
雪穂「お姉ちゃん、勉強の調子はどう…?」
穂乃果「えー…順調だよー?」アハハ
雪穂「そう…」モグモグ
穂乃果「はー…」モグモグ
亜里沙(それだけっ!?)
雪穂(それだけって…)
亜里沙(もっと姉妹らしい会話あるでしょー!)
雪穂(そんなこと言われても…)
海未「…?」
雪穂「お姉ちゃん、あのさ…」
穂乃果「んー…?」モグモグ
雪穂「…お風呂、入らない?」
穂乃果「へ?」
海未「はい!?///」
亜里沙(直球!?///)
穂乃果「え…? あー…。え、お風呂…?」
雪穂「…///」
海未「な、何を突然言っているんですか雪穂っ! 破廉恥ですっ!///」
雪穂「へ?」
穂乃果「破廉恥って、何で?」
海未「///」カァァ
亜里沙(海未さん、何を想像してるんだろう…)
海未「お、お風呂ということは一緒に入るということでしょう…!?」
雪穂「まぁ、そうだね…」
穂乃果「そうなの!?」
雪穂「え!?」
穂乃果「///」
雪穂「え、ちょ…なんでお姉ちゃん赤くなってんの!?」
海未「ほら見なさいっ! 破廉恥じゃないですかっ!!///」
亜里沙(何か話が噛み合ってないような…)
穂乃果「や、だって、雪穂から一緒に入ろうなんて小学生の時以来だから嬉しくて…///」
雪穂「あー…///」
海未「二人して顔を赤面させて、何を想像してるんですかっ!!///」
亜里沙「何を想像してるんですか?」
海未「へ!?」
亜里沙「海未さんは一体何を想像してるんですか?」ニコニコ
海未「え、えーっと、それは…///」
亜里沙「今いいところなんですから、海未さんは邪魔しないで下さいね」グイグイ
海未「ちょ、ちょっと亜里沙…!」
雪穂(そう言えば、お姉ちゃんと一緒に入ってたのって小学生の時までだったっけ)
雪穂(だって恥ずかしいもんね…)
雪穂(いつまでもお姉ちゃんと一緒にお風呂入るなんて…)
雪穂(…///)
雪穂(やっぱ恥ずかしいかも///)
雪穂「あ、えっと、やっぱナシで…」
穂乃果「えー!?」
亜里沙「えーっ!?」
海未「何故亜里沙が驚くのですか…?」
亜里沙「だって一緒にお風呂ですよ!?」
穂乃果「一緒にお風呂入ろーよ!!」
雪穂「えぇ…///」
穂乃果「あれ、亜里沙ちゃんも一緒にお風呂入る?」
亜里沙「私も入っていいんですか!?」
海未「だ、ダメです!! 三人でお風呂なんて破廉恥過ぎますっ!///」
雪穂(なんで破廉恥なんだろう…) 亜里沙「でも、本当は私も穂乃果さんとお風呂には入りたいですけど、今回は雪穂に譲りますね」
雪穂「何、譲るって…」
亜里沙「姉妹水入らず、だよ!」
雪穂「親子でしょ、それ」
亜里沙「家族なんだから同じ!」
穂乃果「同じだよ、雪穂! だから一緒にお風呂入ろう!」
雪穂「い、いいよ、別に…普段から一緒にいるし、お風呂まで一緒に入る必要なんて…」
穂乃果「あるよ! ねぇ亜里沙ちゃん!?」
亜里沙「うんうん! ありますあります!」
海未「亜里沙が穂乃果以上に激昂している気が…」
穂乃果「お風呂!」
亜里沙「お風呂っ!」
雪穂「〜〜」
穂乃果「雪穂!」
亜里沙「雪穂っ!」
雪穂「〜〜〜〜」
ほのあり「お風呂入ろうっ!!」
雪穂「ああっもう! うるさいうるっさい!」
雪穂「お姉ちゃんと一緒にお風呂なんか、絶対に入らないっ!!」
…………
……
バシャ!
カポーン
雪穂「はぁー…」
雪穂「全く、二人してお風呂お風呂って」
雪穂「別に無理に一緒にお風呂入る必要なんてないし」
雪穂「そりゃ、最近は会話が減ってるかもしれないけどさ」
雪穂「そんなの、タイミング見て部屋で話したりすればいいだけじゃん」
雪穂「そうだよ、うん」
雪穂「…」
雪穂「――」ブクブク
雪穂「お姉ちゃんは今日も海未ちゃん家で勉強かー」
雪穂「あの二人本当に仲良いもんね…」
雪穂「はぁー…」
雪穂「…」
雪穂「いいなぁー」
雪穂「はっ! よくないよくない! 別にどうでもいい!///」バシャバシャ
雪穂「――///」ブクブク
トットットット…
雪穂「ん…何の音?」
ガラ!
穂乃果「雪穂っ!」
雪穂「へ」
穂乃果「急いで帰ってきたよ! 一緒にお風呂はいろーっ!!」
雪穂「き…」
穂乃果「き?」
雪穂「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ほのママ「な、なになに? どうしたの大声出して?」
雪穂「バカ!! ヘンタイ!! エッチ!! 急に入ってこないでよっ!!///」
穂乃果「え、えー…? 別にいいじゃん姉妹なんだし…」
雪穂「そういう問題じゃない!!///」
穂乃果「どういう問題…?」
ほのママ「もう、なにしてんの…」
ほのママ「っていうか穂乃果、あんたなんで裸でいるのよ」
穂乃果「なんでって、一緒にお風呂に入るため…」
ほのママ「じゃなくて、海未ちゃん家で勉強してたんじゃないの?」
穂乃果「いやぁ、久しぶりに雪穂がお風呂一緒に入りたいって言ってくれたから、早めに切り上げて…」
雪穂「言ってないし!!///」
ドタドタ…!
ほのパパ「…!」ナンダナンダノゾキカ!?
ほのママ「ちょ、あなた…!」
キャァァァァァァァァァァ!!!!
ほのパパ「…」グスン
ほのパパ「…」シンパイデカケツケタノニ…
ほのママ「あなた、元気出してね…?」アハハ
――――――
雪穂「全くお姉ちゃんは…!」
雪穂「高校生にもなって一緒にお風呂なんて、普通ありえないよ!」
ほのママ「えー、そうー? 仲が良いなら別に良いんじゃなーい?」
雪穂「仲が良いからって…!」
雪穂『じゃあ毎日絵里さんとお風呂に入ってるの?』
亜里沙『うん♪』
雪穂『高校生になっても?』
亜里沙『なっても!』
雪穂「…ぁー…入らないっ!!」
ほのママ「そ、そうなの」 雪穂「大体お姉ちゃんは強引すぎるよ…!」ブツブツ
ほのママ「でも最近、穂乃果が受験勉強で忙しいからあんまり話せてないんじゃないの?」
雪穂「それは…そうだけど」
ほのママ「だったら一緒にお風呂入って、ゆっくりお話でもすればいいじゃない」
雪穂「べ、別に、お風呂である必要はないじゃん///」
ほのママ「なに恥ずかしがってんのよ」
雪穂「うるさいー!///」
ほのママ「全く、思春期の女の子は面倒だわねぇ…」
雪穂「ふんっ!!///」プイ ほのママ「まぁなんだか色々と複雑なのは結構だけど、残り僅かなんだから後悔しないようにね」
雪穂「なに、残り僅かって…?」
ほのママ「え? もしかして穂乃果から聞いてないの?」
雪穂「何を…?」
ほのママ「全く、あの子はあの子でそんな大事なことを…」
雪穂「いったいなんなの…?」
ほのママ「…」 ハァ
ほのママ「穂乃果、大学合格したら家を出るんだってさ」
雪穂「ぇ…」
エェェーーーーーーーーー!!!?
ガラ!
雪穂「お姉ちゃんっ!!」
穂乃果「むぐっ!?」
雪穂「〜〜!!」
穂乃果「あ、ゆ、雪穂どーしたの?」ケホッ
雪穂「聞いてないっ!!」
穂乃果「あ、も、もしかしてこの雪穂のアイス食べちゃったこと?」
穂乃果「ごめーん、お風呂上がりで暑かったからつい…」アハハ
雪穂「じゃなくて!!」
穂乃果「え、違うの?」
雪穂「家を出ること!」 穂乃果「あ…お母さんから聞いたの…?」
雪穂「そうだよ! いまさっき! お姉ちゃん、大学受験合格したら一人暮らしするって…!」
穂乃果「えっと、本当は一人暮らしじゃなくて海未ちゃんと一緒にルームシェアにしようかなって思ってたんだけどね…」
雪穂「海未ちゃんも…?」
穂乃果「そう。海未ちゃんも家を出て勉強したいらしいんだけど、おばさんがうるさいんだって」
穂乃果「だから、結局一人暮らしになっちゃうかも…」アハハ
雪穂「…なにそれ」
穂乃果「まぁでも、海未ちゃんいると甘えちゃってばかりになっちゃうからそれでもいいかなぁって」
穂乃果「あはは、じゃなきゃ家を出る意味がなくなっちゃうしさ」
雪穂「…」
穂乃果「…ゆきほー?」
雪穂「私に…」
穂乃果「?」
雪穂「…一言くらい相談してよ! バカッ!!」
バタン!!
穂乃果「…」
穂乃果「雪穂…」
――――――
ボフッ
雪穂「…」
雪穂「…お姉ちゃんのばか」
雪穂「何で急に一人暮らしするなんて…」
雪穂「そんなの、お姉ちゃんになんか出来るわけ…!」
雪穂「料理だって、掃除だって、色んなコト全部一人でやんなくちゃいけないのに…」
雪穂「絶対できるわけないよ」
雪穂「家にいたって、だらだらごろごろしかしてないのに…」
雪穂「一人暮らしを甘く見すぎだよ!」
雪穂「もう! なんで私に言ってくれないの!?」
雪穂「相談してくれれば私だって…!」
雪穂「私だって…」
雪穂「うぅ…」
雪穂「…」ゴロン
雪穂「…何で急に家を出るなんて言い出したんだろう」
雪穂「あのいい加減なお姉ちゃんが…」
雪穂「別に、家から大学に通ったっていいのに…」
雪穂「希さんや絵里さんとか、自立している人多いからそれに憧れたのかな」
雪穂「お姉ちゃんのことだから、そんな軽い気持ちで言っちゃったっていうのはありえるよね」
雪穂「人の真似なんかしたって、何の意味もないのに…」
雪穂「…それとも」
雪穂「家にいるのがイヤになったのかな…」
雪穂「お母さんやお父さんとは、あんまりケンカとかしてないように思うけど」
雪穂「ぁ…」
雪穂「…」
雪穂「もしかして…」
雪穂「――私が嫌になった…とか?」
雪穂「…ありえる、よね」
雪穂「私とお姉ちゃん、よく口ゲンカしてるし…」
雪穂「私が一緒にいると、あれやこれやと口うるさく言ったりするもんね」
雪穂「だから、それがイヤで…出て行くとか…?」
雪穂「私のことが、煩わしくなっちゃった…とか…?」
雪穂「…」
雪穂「うぅ…」
雪穂「お姉ちゃん…」
雪穂「ぐす…」
雪穂「やだよぉ…」
雪穂「さみしいよぉ…」ギュ
雪穂「行かないでよぉ…」
…………
……
チュンチュン
亜里沙「おっはよー! ゆき――…」
雪穂「おはよー亜里沙ー…」
亜里沙「…もう何も言わなくても分かるくらいに元気ないね、雪穂…」
雪穂「そーう…? あははー」
亜里沙「穂乃果さんでしょ」
雪穂「なんでー…?」
亜里沙「雪穂が元気ない時は穂乃果さんのことしかないもん」
雪穂「そんなこと…」
雪穂「…」
亜里沙「否定する力もないくらいに元気がないみたい」
――――――
カリカリ…
デーココガコウデアルカラシテー
雪穂「…」カチカチ
雪穂「…」カチ…
雪穂「…」ボー
亜里沙「…」ハラハラ
――――――
キーンコーンカーンコーン
雪穂「…」
亜里沙「ゆきほー…」
雪穂「…」ボー
亜里沙「…」
亜里沙「…よしっ」
亜里沙「亜里沙、動きます…!」
タッタッタッタッタ…
雪穂「…」
雪穂「…」ボー
雪穂「…あ、練習行かなくちゃ」
雪穂「…」フラー
雪穂「うっ」ドン
雪穂「うぅ…」トコトコ
ガチャ
雪穂「亜里沙ー…?」
雪穂「っ」
穂乃果「よっ、ほっ…」
海未「久しぶりなんですから、念入りにストレッチするんですよ」
穂乃果「分かってるよぉー」
雪穂「お姉ちゃん…」
穂乃果「あ、雪穂…」
雪穂「…」
穂乃果「…」
雪穂「…なんでここにいるの? 勉強は?」
穂乃果「え、えっと、気分転換も必要だなーって思って…」
雪穂「…」ジト
穂乃果「あ、あはは…」
雪穂「…はぁ。どうせお姉ちゃんがワガママ言って海未ちゃん困らせてるんでしょ」
海未「私が提案したんですよ」
雪穂「へ?」
穂乃果「うんうん!」
雪穂「海未さんが…?」
穂乃果「そうだよそうだよー♪」エヘヘ
海未「…」ジロ
穂乃果「え、えへへ…」アセアセ
雪穂(怪しい…)
海未「多少不本意ではありますが…」チラ
雪穂「…?」
海未「…まぁこれも必要なことでしょうから」
雪穂「必要なこと…?」
亜里沙「うん! とっても必要なこと!」
雪穂「わっ! あ、亜里沙…一体どこにいってたの…」
亜里沙「えへへー、亜里沙がんばっちゃった♪」
雪穂「どういうこと…?」
海未「ふふ…」
穂乃果「さぁー! それじゃあ練習するよー! 久しぶりに伸び伸び身体動かせるーっ!!」
亜里沙「わぁー! 穂乃果さんと一緒に練習ー♪」
海未「余り無茶しすぎないように」
穂乃果「分かってる分かってるー!」
雪穂「…」
穂乃果「ほら、雪穂もーっ!!」
雪穂「…うん」
雪穂(…なんか誤魔化された感があるけど)
雪穂(久しぶりにお姉ちゃんと一緒に踊れるから、いっかな…)クス
雪穂(あはは…♪)
…………
……
穂乃果「いやー、ずっと踊ってたら疲れちゃったねぇ」
雪穂「もう、お姉ちゃん張り切りすぎだよ…。明日筋肉痛になってもしらないからね」
穂乃果「だってー、雪穂と久しぶりに歌って踊れたから楽しくてさぁ♪」
雪穂「…///」
穂乃果「雪穂は? 雪穂は楽しかった?」
雪穂「それは…その…」
穂乃果「?」
雪穂「あ、亜里沙とのユニット練習できなかったし、いい迷惑っ!」
穂乃果「えー」 雪穂「…お姉ちゃん、この後はまた海未ちゃん家で勉強?」
穂乃果「あ、今日はお休みだってー」
雪穂「え、本当に? 大丈夫なの?」
穂乃果「ほんとほんとー」
穂乃果「…まぁ海未ちゃんもあんな風に頼まれたら断れないよねぇ」ボソボソ
雪穂「何か言った…?」
穂乃果「あ、ううん、なんでもないよなんでもー」アハハ
雪穂「?」
雪穂(…なんか、流れで一緒に練習することになっちゃったけど)
雪穂(でも…楽しかった♪)
雪穂(…)
雪穂(結局、一人暮らしのことは聞けずじまいだけど)
雪穂(怒って、また変な空気になってもやだし…)
雪穂(このままでもいっかな…)
トコトコ…
穂乃果「♪」
雪穂「…」
雪穂(…一緒の帰り道)
雪穂(こんなのだって、前は毎日のことだったはずなんだけどなぁ)
雪穂(…)
雪穂(あ、もうすぐ家に着いちゃう)
雪穂(…ホント、短いなぁ)
雪穂(お姉ちゃんともっとお話したいこと、沢山あるはずなのに)
雪穂(全然、言葉にできないや――)
ガラ
穂乃果「ただいまー!」
雪穂「ただいまー…」
ほのママ「あら、お帰りなさいー♪」
穂乃果「いやー、今日も疲れちゃったなー。汗たっくさんかいちゃったよー!」
雪穂「そう、だけど…」
ほのママ「調度良かったわぁ。お風呂、湧いてるわよぉ♪」
穂乃果「え、ホントお母さん? ナイスタイミングだよぉ!」
雪穂「…?」ジ…
穂乃果「よーし! ご飯の前にお風呂はいろっかなぁ!?」
ほのママ「うんうん、それがいいわねぇ♪」
雪穂「…お姉ちゃん、先いいよ」
ほのママ「ああ! 実は今日のご飯はねぇ、急がないと美味しくなくなっちゃうのよぉ!」
穂乃果「えぇ!? それは大変だね!」
雪穂「…なにそれ。それじゃあ、先に食べた方が良くない…?」
ほのママ「あ、あ、でも! 早過ぎても美味しくないのよぉ! 困ったわぁ!」
穂乃果「むずかしいよぉ! お母さん!」
雪穂(なんなの…?) ほのママ「だから! 二人でお風呂入ってきちゃいなさい! きっとそれで調度いいぐらいだから!」
雪穂「は?」
穂乃果「なんだ、それは簡単だね!」
雪穂「え、ちょ」
穂乃果「ほら雪穂、一緒にお風呂入ろう!」
雪穂「は? ま、待って、お姉ちゃんとなんて無理だから…!///」
ほのママ「いいからいいからぁ♪」
雪穂「お、お母さんまで!? なんなの!?///」
穂乃果「よーし、いっくよぉー!!」
雪穂「ふぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?(連れてかれる)」
――――――
ザバーン
穂乃果「はー♡」
穂乃果「やっぱりたっくさん汗かいた後のお風呂はきもちいーねー♪」
雪穂「みんなグルだったんだ」ジト…
穂乃果「グルなんて…そんなことないよ。みんな、雪穂のこと心配してくれてたんだよ」
雪穂「…ふん」
穂乃果「ふふ♪」
雪穂「///」
穂乃果「ほら、背中流してあげるよ?」
雪穂「…う、うん」
ゴシゴシ
雪穂「…///」
穂乃果「かゆいところはありませんかー?」
雪穂「それ、美容院でしょ…?」
穂乃果「あははっ、そうだね♪」クスクス
雪穂「…」クス
穂乃果「…いやぁ、雪穂もしばらく見ないうちに大っきくなったよねぇ」
雪穂「そう…?」
穂乃果「うん。こんなに身体をよく見たの、小学生の時以来だと思うから余計だと思うんだけどさ」
雪穂「あんまりジロジロ見ないでよ…///」
穂乃果「でも、雪穂ってあんまり胸はおっきくなんないね」
雪穂「〜〜///」キッ
穂乃果「あ、ごめん…」アハハ
バシャ!
雪穂「…はぁー…♪」
穂乃果「気持ちいいよねぇ」
雪穂「うん…」
雪穂「ほら、今度はお姉ちゃんの番だよ」
穂乃果「あ、うん。ありがとー♪」
ゴシゴシ
穂乃果「はー、ごくらくごくらくー…♡」
雪穂「お父さんじゃないんだから…」
穂乃果「あ、やっぱ雪穂も知ってたんだ」
雪穂「お父さん、普段は静かなのにお風呂入ってる時は結構大きな声出すんだよね」
穂乃果「そうそう♪ 時々鼻歌なんか歌っちゃったりしてね」クスクス
雪穂「この間なんかμ'sの歌歌ってたよ。なんかそれがおかしくてさぁ…」クスクス
穂乃果「えー、それ聞きたかったなぁ!」
アハハー!
ほのパパ「…」クシュン!
ほのパパ「…?」
バシャ!
穂乃果「はぁー♪」
雪穂(…それにしても、お姉ちゃんの背中キレイだなぁ)
雪穂(前からこんなにキレイだったっけ…?)
雪穂(やっぱり、μ'sで頑張ってたからなのかな…)
雪穂(…)チラ
雪穂(…私もスクールアイドル頑張れば、もっとキレイになれるかな)ズーン
穂乃果「?」
ザブ…
雪穂「ね、ねぇ、さすがに二人は狭くない…?」
穂乃果「ぎりぎりいけるよー♪」
雪穂「いやだって、近いし…。ああ、お湯がすごい溢れちゃう…」
穂乃果「あはは、昔はこんなことなかったのにねぇ」
雪穂「子供なんだから当たり前でしょ? 今はもう二人とも高校生なんだから…」
穂乃果「だねぇ…」 穂乃果「なんだか早いよねぇ」
雪穂「何が…?」
穂乃果「月日が経つのが」
雪穂「そう…かな」
穂乃果「そうだよー。この間まではμ'sのみんなで頑張ってたと思ってたら、もうあっという間に私も卒業だもんねぇ」
雪穂「お姉ちゃんはその前に受験があるでしょ…」
穂乃果「あはは、それはそうなんだけどさ」
雪穂「…」
穂乃果「…」
チャプ…
穂乃果「…一人暮らしする件さ」
雪穂「…?」
穂乃果「黙ってて、ごめんね」
雪穂「…」
穂乃果「本当は雪穂に一番に相談したかったんだけど…」
穂乃果「その、ね――」
穂乃果「穂乃果、雪穂に甘えちゃいそうだなって思って…」
雪穂「え…?」
穂乃果「…穂乃果、なんで家を出ようと思ったと思う?」
雪穂「なんで…?」
穂乃果「それはね…」
ザパ…
穂乃果「――――雪穂が大好きだから」
雪穂「――」
穂乃果「…雪穂が大好きだから」
穂乃果「穂乃果、なんでもかんでも雪穂に甘えちゃって」
穂乃果「…なんか、姉として頼りないなって思って来ちゃってさ」
穂乃果「今更なんだけどね」アハハ
雪穂「…」
穂乃果「まぁそれは私がいい加減なのが悪いんだけど…」
穂乃果「だから、さ?」
穂乃果「姉として少しでも立派になれるように」
穂乃果「雪穂に甘えなくてもいいように」
穂乃果「一人暮らしをしてみようって思ったの」
雪穂「…」
穂乃果「…」
バシャ
雪穂「…なんだ」
雪穂「そうだったんだ…」
穂乃果「…ごめんね」
雪穂「…ううん」
雪穂「全然」
雪穂「全然謝ることないよ、うん」
雪穂「だって――」
雪穂「だってようやく――」
雪穂「妹離れするんでしょ?」
穂乃果「…へ?」
雪穂「そっかぁ、お姉ちゃんもようやく独り立ちかぁ」
雪穂「うんうん、長かったなぁ」
雪穂「私が今までどれだけ苦労したことか…」
雪穂「いや、ホントホント」
穂乃果「むー…! 改めてそう言われるとなんか悔しい…!」
雪穂「あははっ、悔しかったら私に頼らないでちゃんと一人暮らしやりきって見せてよね」
穂乃果「ふん! 私だって一人で頑張れるってこと証明してやるもん!」
雪穂「あはははっ、応援してるよお姉ちゃん、あはは♪」
穂乃果「もー! 雪穂笑いすぎーっ!」
雪穂(あははっ)
雪穂(良かった…)
雪穂(本当に良かった――♪)
穂乃果「お風呂、きもちいーねー♪」
雪穂「うん…♪」
雪穂「…高校生にもなってお姉ちゃんと一緒に入るとかありえない、なんて思ってたけど…」
穂乃果「けど?」
雪穂「…やっぱり、なんかいいかも///」
穂乃果「…でしょー♪」
雪穂「うん…♪」
穂乃果「それじゃあ、これからは毎日…!」
雪穂「それはや」
穂乃果「えー、なんでー!?」
雪穂「…だって、恥ずかしいもん///」
穂乃果「恥ずかしいかなぁ…」
雪穂「…」チラ
穂乃果「?」
雪穂「…」ハァ
穂乃果「??」
ザブ…
雪穂「…」
雪穂「…まぁ」
雪穂「――たまになら、いいよ」
穂乃果「…うん♪」
…………
……
――――――
エピローグ
-雪穂高校3年、穂乃果大学1年-
ゴシゴシ
穂乃果「…いやぁ、まさか一人暮らししてからの方が毎日一緒にお風呂入ることになるとは思わなかったよねぇ」
雪穂「し、しかたないじゃん! 一緒に入った方が水道代節約できるし…」
穂乃果「雪穂は家に帰ればいいじゃん」
雪穂「だ、だって…面倒なんだもん…///」 穂乃果「うんうん、お姉ちゃんと一緒に入りたいんだよね、分かってる分かってる」
雪穂「そ、そんなことな――ッ!」
バシャー!
雪穂「も、もー!! お姉ちゃん!!」
穂乃果「あははっ、ごめんごめんー」
穂乃果「ほら、今度は私の番だよ〜」
雪穂「まったくもう…! ほら、後ろ向いて!!」
穂乃果「はーい♪」
ゴシゴシ
雪穂(でも…こうやって一緒にお風呂入ってると、色んなお話できていいよね)
雪穂(本当、亜里沙の言うとおりだったな)
穂乃果「♪」
雪穂(…それにしても、お姉ちゃんどんどんキレイになってくよね)
雪穂(身体付きも、どんどん大人の人みたいに…)
雪穂(…)チラ
雪穂(…)ハァ
雪穂(…やっぱりお姉ちゃんと一緒にお風呂入るのやめよっかな…)
終わり。
久しぶりにラ板覗いたら調度ほのゆきスレが立っていたので、触発されて久しぶりにほのゆき書いてみました。
同一世界観でほのゆきを書いてますので、よろしければー。
雪穂「お姉ちゃんのとなり」
雪穂「お姉ちゃんと一緒」
ゆきほ「おねーちゃんなんか、だいっきらいっ!!」
雪穂「お、お姉ちゃんが男の人とえっちなことしてる……!?」 ゆきほのってこういうのばっかだな
好きな奴は雪穂単体が好きな奴か
穂乃果に自己投影して妹に怒られたいドMしかいないイメージだわ 結局ハッピーエンドばっかりなんだよな
たまにはバッドエンドもみたい あのシリーズと同じ世界観だったのね
良いほのゆきでしたわ
それにしても穂乃果高校受験一浪説or留年説の疑いが晴れてなくて草ですわ 乙です、素敵なほのゆきだった
久々のシリーズだけどさすが
姉妹の微妙な距離感がいいよね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています