よしルビが同棲するSS
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社長「それで、よ。ぶっちゃけウチの仕事本当に興味ある?やっていけそう?」
善子「それは勿論です!とても広い範囲で女性のお洒落について携わることが出来る所に大変魅力を感じています!」
社長「それだけなら、別の会社でもたっくさんあるよ?」
善子「ぅ、御社は……御社の取り扱っている商品や、お客様の身に付けているもののセンスが、凄く好きだったんです……(他の大手企業は高卒採用無いし初任給が低いの!それじゃ駄目なの!!)」
社長「ふむー」
社長「ぶっちゃけ。他に強い志望動機、あるよね?」
善子「っ……それは……」
社長「そこが一番知りたいから教えて欲しいなぁ」
善子「(流石に、会社を立ち上げるような人へいい子ぶった言葉は通用しない……か)」 善子「……」スゥ、ハァ……
善子「馬鹿正直にお話しますと、高卒で初任給の高く、且つ自分の興味の持てるお仕事。それに焦点を絞り就職活動を行っております」
社長「まぁねー。お金どんどん稼ぎたいよね。分かる。コンビニ弁当も買えないとか泣くもん。それで、そんなにお金が必要なの?」
善子「……夢が、あるんです」
善子「アイドルになるって言う、夢が」
社長・人事部長「?!」 善子「高校で出会った大切な友達が今、アイドルを目指して同じように就活を行っています」
善子「私はその子が必ずアイドルへの道へ踏み込むことが出来ると信じていて、それを応援したいと思っています」
善子「それで、それでも、駆け出しの頃は日常生活を送るだけできっと手一杯になってしまいます」
善子「そこを支えられる存在になりたいって、思ってて……でもまだその子にもこのことは伝えていなくて……」
善子「と、とにかく!自分のこれからを決めつつ、その子と一緒に生活を送れるだけの収入が欲しいんです!」
社長「ほぁ〜すっごいなぁ君〜。つまり友達が夢に向かって集中出来るように養うつもりなんだ!」
善子「あくまでも、私の妄想のような計画ですが……」
社長「いや、キツいよ。絶対」
善子「っ……」 社長「自分自身の夢じゃなくて、友達ーーー他人の夢のために働くなんてのは、キツいと思う」
社長「ウチは最初は事務仕事をメインに任せて、色々吸収して貰うけど、仕事覚えていったらどんどん仕事任せるよ。所謂総合職ってヤツ」
社長「残業もすることになると思うし、今は東京しか会社無いけど、今後成長するにつれて新しく広げていくつもりだから転勤だってしてもらうと思うよ」
善子「うっ」
社長「君自身が辛くなっちゃうこともあるかもしれないし、それに、その子の夢が叶わなかったら、どうするの?」
善子「……」
社長「相当強い気持ちが無いと、続かないよね?それで退職されちゃったらウチも辛いよ」
善子「……」
善子「……ます」
社長「ん?」
善子「叶えます!絶対に!」 善子「ルビィの夢は、ヨハネの夢でもあるんです!」
人事部長「(突然の横文字!!)」
善子「ヨハネはずっと、周りの人を不幸に巻き込んでしまってた……ヨハネと共に居ると不幸になる。悲しませてしまう……」
善子「そんなヨハネをルビィは慕ってくれて、存在を認めてくれて、それどころか不幸を打ち消してくれるかのようなことまで……!」
善子「ルビィはヨハネのかけがえの無いリトルデーモンなの!あの子の夢はヨハネの夢でもあるの!だからぁっ……!どんなことがあっても夢が叶うように、頑張りたいって……思ってる……の!!」
善子「……」
社長・人事部長「……」
善子「(あ)」
善子「(終わった……)」 善子「(言葉が止まらなくなっちゃったとは言え……何てことを……)」グスッ
社長「ふーーーーむ……」
社長「ある程度言いたいことは分かった」
善子・人事部長「(えっマジで)」
社長「まぁ取り敢えずアルフォートでも食べて落ち着いて」つアルフォート
人事部長「え、えっと。望みたっぷり」つお茶
善子「あ、はい……ありがとうございます……」
社長「うーん……」ジィー
善子「(……突然ガン見されてる)」
善子「(もう、ヤケクソよ!ルビィと一緒にこの夢に向かって歩みたい!それだけよ!それしかないのよ!それだけは、あるんだから!)」キッ!
社長「……ふふ。良い顔すんね、君」
善子「ふぇっ」 社長「ま、ちょっと素の部分が面白すぎたけど。働くって気持ちは伝わってきたかな」
人事部長「そうだね」
社長「何よりやっぱ大卒はほとんど遊んでるせいでダメっしょー!この子みたいに頭良さそうなやる気と覚悟ある子の方が絶対いいよー!」
人事部長「それは偏見だよ!」
善子「(ヨハネの前でそのやり取りはするべきなのだろうか……)」
社長「おし!一応こちらで最終決定はするけども!どう?TOPが私みたいな社長だけど、ウチで働く?」
善子「は、はいっっっ!!!」
社長「そっか。おっけー」ニコッ
人事部長「では、これにて面接は以上になります」
善子「あっ、りがとう…ございました!!」ガタッペコッ
ーーーこうしてヨハネ自身の胸中を晒け出した最終面接は、採用内定と言う結果を招き入れたのであった。 夏ーーー
善子「はぁ……受験生の勉強する様を見ながら食べるチョコアイスの何て美味たることかしら……」
花丸「がるるー」カリカリ
善子「がんばれがんばれ♪」
ルビィ「もぉ、お勉強の邪魔しちゃダメだよぉ」
善子「ゴメンゴメン。少しだけ肩の荷が降りたから、つい」
ルビィ「うん……」
ルビィ「(マルちゃんは毎日受験勉強頑張って目標にしてる大学は既に十分合格圏内。よっちゃんも素敵そうな会社に内定ーーー)」
ルビィ「(ルビィも、もっと頑張らなきゃ……)」ギュッ
善子「……」
善子「焦りだけは禁物よ。絶対大丈夫。きっと貴女にも結ばれし縁ーーー」
prrrrrーーー
ルビィ「わっ、お電話?」
ご縁が、やってきた。 ルビィ「はいもしもし?」
『もしもしこんにちは。私、芸能事務所"アルクマ"の代表取締役をしております、つん♀と申します〜』
ルビィ「……ふぇ」
『春に弊事務所が開催したオーディションに応募してくれた黒澤ルビィちゃんで間違いないですか?』
ルビィ「……はい」
『実はですね。今回、オーディションの最終選考で合格出来た子が一人も出なくて……』
『それで、書類と歌声選考は通っていたのに辞退しちゃったルビィちゃんに、一度会ってみたいなって思っているのだけど、どうかや?』
ルビィ「……えええぇっっ!?」
ルビィの歌声と、高校時代努力した経歴に可能性を捨てきれなかったオーディション主催者が
一発勝負を持ち掛けてきたのだった。 数日後 都内某所
女性「それでは始めていきますよ。よろしくねぇ↑」
ルビィ「よろしくお願いいたします!」
つん♀「いよぉし!それじゃ早速歌ってみようか!」
女性「つんさんwテンション高いですww」
つん♀「いやだってふりちゃん!こうしてわざわざ遠い所から来てくれたんだよ?それだけで嬉しいもん!それにーーー」
つん♀「ルビィちゃんの歌声、ずっと私の中に残ってたんだ!この感覚が私の買い被りか、本当の浪漫か、確かめたい……!」
つん♀「てことで準備はいいかなルビィちゃん?今日1日で他の人達がやった審査項目を一気にこなしてもらうよ?!」
ルビィ「はい!!!頑張ります!!!」
つん♀「うんうん!いいお返事!」
女性「それじゃ改めて、生歌の披露から行きますね」
ルビィ「はいっ!!!」 ルビィ「披露する曲は、ルビィが高校時代スクールアイドルをしていた時に作ったものです」
ルビィ「(まだ恋心も何も分からないルビィが、想像だけで書いた歌詞の曲)」
ルビィ「(でも、何だか今日は)」
ルビィ「(ルビィの夢を自分のことのように真剣に応援してくれてるーーー)」
ルビィ「(ーーーよっちゃんに向けて歌いたい気分、だなぁ)」
ルビィ「それでは聞いて下さい」
ルビィ「RED GEM WINK」 秋ーーー
黒澤父「……」
黒澤母「……」
善子「……」フゥ…
ルビィ「……」キッ!
黒澤父「それで、改まって話と言うのは」
ルビィ「お父さん。お母さん。ルビィはーーー」
ルビィ「ーーーアイドルを目指します」
あと37レス以内にどうにか 黒澤父「……ふぅ。改めて真剣に考えて出した答えがそれかい?もう、高校3年生の秋だぞ」
ルビィ「この前、4月から入所する養成所の内定を芸能事務所から貰いました!」
黒澤父「む?」
ルビィ「お父さんも知ってる名前のつん♀さん、歌手とプロデューサー業をしている方が代表をしている芸能事務所の傘下にある養成所です。たくさんのアイドルを産み出しているきちんとした所です」
黒澤父「聞いていたかい?」
黒澤母「実はある程度の近況報告は受けていました。ただ、しっかりと結果が出るまであなたには話さないで欲しいと口止めされていました」
黒澤父「成る程。では既にこれからの進路を掴み取った上での決意表明と言うことだね」
ルビィ「はいっ」 ルビィ「本気、です!」
ルビィ「小さい頃からルビィが落ち込んだり泣きそうになった時、ずっと支えてくれたアイドルって存在」
ルビィ「今度はルビィが!誰かの心を元気にしたり勇気づけられる存在になりたい!!」
ルビィ「どんなに辛くても大変でも、もしかしたら泣いちゃうかもしれないけど……絶対に負けません!」
ルビィ「必ずアイドルになってみせます!!!」
黒澤父「……」
黒澤母「……」フフッ
ルビィ「お願いです!アイドルを志すことを許してください!!」
善子「私からも、お願いします!!」
黒澤父「……分かった」 ルビィ「……!い、いいの!?」
黒澤父「その代わり!!!」
よしルビ「びっ……!」ビクウッ
黒澤父「我を通すからには、貫き通しなさい」
ルビィ「はい……!!」
黒澤父「そして、どのような道を進み、その先に何が待ち受けていても」
黒澤父「ルビィの家は、この内浦に何時でも在り続ける」
黒澤父「還ってくることの出来る場所があるのだと、それだけは忘れずに。迷い無く進みなさい」
ルビィ「は、い……!!!」ポロポロ
善子「ルビィ……!」ウルッ
ルビィ「よっちゃ……!や、やったぁ……!!」 黒澤父「さて、そうと決まれば先の話もしよう」
黒澤父「その養成所は東京かい?」
ルビィ「うんっ」コクッ
黒澤父「では、上京して生活することになるね。1人暮らし、又はダイヤと共に生活をするつもりか?」
ルビィ「えっ、お姉ちゃんと2人暮らしはちょっと……」⌒°( ˘・ω・˘)°⌒
善子「あ、あのっ!」
黒澤家「「「?」」」
善子「私も4月からの就職先が内定していまして、東京で……」
善子「その、今まで自分の中だけで思い描いていたことなんですけど、ルビィさんと私でルームシェアをして生活を送ると言うのは如何でしょうか!?」
ルビィ「ほぇっ!?」 ーーーーー
ーーー
ー
それから年月が過ぎーーー
善子「ただいま」ガチャ
ルビィ「あ、おかえりなさーい」トントン サクサク
善子「ただいま。今日は久しぶりにルビィの手料理が食べられるわね。しかも一緒に」
ルビィ「えへへ。オフって最高だね」
善子「ゆっくり休めたかしら?」
ルビィ「うんっ。お家のことも出来たし、見たかった番組とかBDも見られたし幸せ〜♡」 ルビィ「それにコッソリお散歩もしちゃった♪」
善子「(あ、それで髪型が普段のものなのね)」
善子「もぉ、その髪型でフラついて見つかっても知らないんだからね?」
ルビィ「ふふっ。案外バレないんだよぉ?」
善子「それはきっと8割は街の皆の優しさだと思うわよ……」
ルビィ「えーっ!?」 ルビィ「そっかぁ……気を付けまぁす……」シュン
善子「今はそのヘアスタイルが貴女のトレードマークなんだから」フフッ
ルビィ「えへへ♡」
===
ルビィ「よっちゃん」
善子「ん?」
ルビィ「明日から養成所へ通うんだけどーーー」
善子「えぇ、そうね」
ルビィ「髪型をね、今のツーサイドアップから新しいものにしたいなって思ってるんだぁ」
ルビィ「それで、その……」
ルビィ「よっちゃんのお団子。シニヨンの結い方、教えて欲しいなって……///」 ===
ルビィ「懐かしいなぁ」
善子「懐かしい。と言えば、ヨハネも今日何となく高3の時のことを思い出していたわ」
ルビィ「大変だったねぇ」
善子「ルビィがご両親を説得させて、その後この2人暮らしをさらに認めて貰うのも大変だったわねー」
ルビィ「『本来であれば自立のため自分自身で生活費を稼ぐべきだが、養成所の費用や訓練期間中最低限の生活費までは援助する。だから無理に共同生活する必要は無いのでは?』って言うお父さんと」
善子「そう言った面も含めてルビィのことをヨハネが支えたいんです!と何故かあそこで意地を張ってしまったヨハネ」
ルビィ「『君は一体ルビィの何なのだ……?』ってお父さんの困惑した顔が今でも忘れられないよぉ笑」 善子「いいじゃない。ルビィは永遠にヨハネのリトルデーモンで、ヨハネは貴女の主なんだから!」
ルビィ「ふへへっ♪はいっ!ヨハネ様♡」
ルビィ「よっちゃん」
善子「ん?」
ルビィ「これからも、よろしくね」
善子「何よ藪から棒に」
ルビィ「えへへ。ちょっと恥ずかしいけど、たまにちゃんと言葉にしておきたいなって思って」
善子「……そうね。貴女と過ごしている時間はとても刹那的で、でも毎日が有り得ないくらいに幸福に満たされて、充実してる」
善子「それにルビィが側に居てくれないと、ヨハネの不幸がまた猛威を振るってしまうわ」
善子「だから、こちらこそ。この先の未来も共に歩んで行きましょう。ルビィ」
ルビィ「はいっ」 https://i.imgur.com/kRfVeFX.jpg
黒澤ルビィ:長野が生んだ伝説”つん♀”が代表を務め運営する芸能事務所「アルクマ」に所属する人気アイドル。
身長は現在158cm。トレードマークはお団子シニヨンと、その反対側に黒色のシュシュと共に結び下ろした独特のヘアスタイル。
古き良きアイドル像を彷彿とさせる歌声と、近代的アイドルソングをマッチさせたスタイル。そして何より未だ健在の庇護欲を掻き立てる妹キャラでデビューから順調に人気を博していった。
女優業にも挑戦しているが、あくまでも歌って踊るアイドル業が本業。自身がそうであったように「誰かの心の拠り所となるアイドルでありたい」をモットーに、ファンが最後の1人になるまでアイドルを続ける所存。 https://i.imgur.com/AALGCRU.jpg
津島善子:女性向けブランド会社「ジョルノ」に勤める会社員。
高卒ながら入社直後から頭角を現し順調に仕事をこなす(も、隠れルビィファンのお局にいびられる)日々を送る一方、食事や家事の面でルビィを支える。
身長は159cm。その美貌には磨きが掛かりナンパ求婚は日常茶飯事。ルビィの事務所から「あなたも芸能界デビューしない?!」と言われたことも。
しかしそれらには一切靡かず彼女は今日もルビィとの生活のために邁進する。
自らの存在を認め、忌々しい不幸体質をその幸運で相殺し、自分を慕ってくれた、最愛のリトルデーモン。
彼女に最大の恩返しをするために。 https://i.imgur.com/OPC8qsv.jpg
善子がルビィに抱く感情は恋か愛か女の友情か。それらを超越した感情か。
それは善子自身にしか分からない。
善子とルビィが高3の時の話&よしルビが同棲するSS ―END― ある程度G's準拠ながら完全に自分の設定で、且つ終盤完全に筆が止まっても尚、
目を通して頂き、保守し続けて下さった方々には本当に感謝の限りです。
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1503450246/
よしルビの同棲ネタを書いたのは今回で2回目ですが、2人の関係性を妄想する楽しさを再認識出来て良かったと思うばかりです。
以上これにて一段落。完全終了です。
読んで下さった方、お礼申し上げますね。失礼いたします。 ここまで書いてくれてありがとう
本当に感謝しかない このスレッドは1000を超えました。
新しいスレッドを立ててください。
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