鞠莉「仕事と誕生日と」
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6月13日。
ふとカレンダーを見て思い出す。
今日は私、小原鞠莉の誕生日なのだ。 鞠莉「…なーんて、私らしくないかしらね」
そんなふうに独り言を零しながら、私は理事長室の机の上にいくつも並ぶ書類に手をつける。 さっきも言ったけど、今日は私の誕生日。
日付が変わってすぐに果南や他のみんなからもメッセージが届いた。
ダイヤとルビィ、花丸からは逆に朝早く届いたんだけどネ。 学校に着いてからもみんなからおめでとう!なんて言われちゃうからつい照れてしまった。
そんな中、ちかっちがみんなで誕生パーティーをしよう!なんて言い出した。
珍しくダイヤもいいですわね!なんて言うんだからつい嬉しくなっちゃって。いろいろ話が進んだ結果、練習を早く切り上げて部室でパーティーをすることになった。 友達に誕生日パーティーを祝ってもらうことはこれまでも何度かあったけど、Aqoursのみんなと過ごす誕生日は絶対最高だって分かる。
そんなウキウキ気分でお昼も食べ終わって、のんびりしようかな〜なんて思ってたところにこの書類が届いたの。
期限が明日までの書類なんだけど、どうやらトラブルで配達が遅れてしまったみたいだ。 速達で出せば間に合うけど、そのためには明日の朝までに仕上げないといけない。
こればっかりはしょうがないからAqoursのみんなに急ぎの仕事が出来たから今日のパーティーに参加できなさそう、ごめんね。と連絡を入れた。
もちろん、私だって今すぐに仕事を放り投げてみんなとパーティーできるならそうしたかったけど。
でも、こうしてみんながスクールアイドルを通じて廃校を阻止しようと頑張ってくれてるのに、理事長である私がその想いを踏みにじるようなことしちゃ絶対にダメだって思ったから───
そんな気持ちや憂鬱さをカップのコーヒーと一緒に飲み干して、私は書類に手をつけた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 鞠莉「んん〜っ、なんとか終わった…」
気がつけばもう外も暗くなり始めている。
鞠莉「…皆にはあとで謝らないとね」
そんなことを思いながら帰りの支度をする。 鞠莉「練習着、部室に置いてきちゃった」
そう気付いたのは学校を出て暫くしてからのことだった。
学校を出る前に気付けてよかったと部室へ向かって歩き出す。 鞠莉「あれ…?ここに置いたハズなんだけど…」
するとまるで見ていたかのようなタイミングでダイヤからメッセージが届く。
ダイヤ『練習着を忘れていたようなので持ち帰って来ています。帰りにでも取りに来て頂けますか?』
鞠莉「なんだダイヤが… これから向かいマース!…と」 メッセージに返信し、部室を出ようと扉に手をかけたとき、ふとホワイトボードに書かれたハッピバースデーの文字が目に入る。
薄暗い部室に1人、私は思わず泣きそうになってしまった。
鞠莉「…たまたま運が悪かっただけ、しょうがなかったのよ」
涙をぐっと堪え、まるで自分に言い聞かせるように小さく呟いて部室を後にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 最寄りのバス停に着くとダイヤが迎えてくれた。
鞠莉「わざわざ出てこなくても良かったのに」
ダイヤ「いえ、それよりウチでお茶でもどうですか もうしばらくで乾くと思いますので」
わざわざ洗ってくれたのね。
こういう所真面目なところはダイヤらしい。 >>11
こういう真面目なところはダイヤらしい。
の間違いです。 鞠莉「じゃあお言葉に甘えようかしら」
そうしてダイヤの後ろをついて行きながら部屋へ案内される。
ダイヤ「この部屋で待っていてください 私はお茶を持ってきますので 」 鞠莉「じゃ、失礼するわね」
何気なく襖を開けて中に入る。
「「「「「「「ハッピーバースデー!!!」」」」」」」
パァーン、とクラッカーの心地よい音が鳴り響く。
鞠莉「……What?」
驚きのあまりつい英語が出てしまった。 千歌「鞠莉ちゃん、急なお仕事で遅くなるって話だったからみんなでダイヤさんのところで準備して待ってたの!」
なんて言いながらちかっちが飛び出してくる。
曜「ささっ!鞠莉ちゃんはどうぞこちらの席へ!今日のパーティーの主役だからね!」
曜に手を引かれ、言われるがまま席に着く。
梨子「紙コップで申し訳ないんですけど… 鞠莉さんは何飲みますか?」
梨子に紙コップを渡され、まだ上手く働かない頭でじゃあオレンジジュースで、と答える。 花丸「松月さんでケーキも買ってきたずら!ほんとに美味しそう〜」
善子「あんたの誕生日じゃないんだから、しれっとケーキに手を伸ばすのやめなさいよ 」
ルビィ「鞠莉ちゃんの好きなレモンをたっぷり使ったケーキが売ってたんだよぉ」
1年生の3人が私の前にケーキを持ってくる。 果南「お誕生日おめでとう、鞠莉」
ダイヤ「おめでとうございます、鞠莉さん」
ダイヤと果南が箱を抱えてやってきた。 果南「これ、私たちからのプレゼント ちょっと前からダイヤと2人で選んでたんだ」
ルビィ「だからお姉ちゃん、最近夜遅くまで起きてたの?」
ダイヤ「べっ、別にそれとは関係ありませんわ! まぁ、鞠莉さんへのプレゼントに相応しいものを選ばなければ黒澤家の長女として恥になりますし?」
果南「ダイヤ、ほくろかいてるのバレバレだよ?」
ダイヤ「あぁもう!…親友の誕生日なんですし、ちゃんとしたものをあげたいじゃないですかっ!」 鞠莉「果南…ダイヤ…」
千歌「それでは皆集まったところで改めまして…」
「「「「「「「ハッピーバースデー!!!鞠莉ちゃん(さん)!!!」」」」」」」
そのあとは涙がボロボロ溢れちゃって、果南とダイヤに挟まれながらケーキを食べたの。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 鞠莉「あれからもう一年… 時間が経つのは早いものね」
まだ誕生日前日ではあるがみんなからのメッセージが届く。
イタリアと日本の時差は7時間。
向こうではもう13日なのだろう。 鞠莉「…それにしても誕生日ちゃんと覚えててくれてるのね」
次にみんなに逢えるのはいつだろうか。
たとえ遠く離れていてもまたあの9人で笑い合える、そんな気がした。
だってこの空は繋がってるのだから。
─────どんなに遠くてもずっと。 ということで鞠莉誕ssでした
昨日の夜思いついて書いたので拙い部分もありますが楽しんで頂けたら幸いです
過去作もお楽しみください
善子「ファミレスに来たら順番待ちの名前にヨハネって書かれてた」
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1557413993/ うわぁ!!鞠莉ちゃんまた嬉し泣きしてる!!大好き!。 >>30
完全にミスです
返信の通り、校門出る前に気づいたってことにしたかったんです… 慌てて書くからいかんのですね… 【即時】金券五百円分とすかいらーく券を即ゲット
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