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志満「それじゃあ、曜ちゃん送って行くわね」
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0001名無しで叶える物語(はんぺん)
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2018/12/23(日) 05:03:00.03ID:1UU18Mpy
初めては中学2年の時だった

飛び込みの記録会で全然調子が出なかった私は、千歌ちゃんに慰められても、涙をこらえるのに必死で、なにも喋れなかった
志満姉に家に送られていく車内でも、うつ向いたままで


不意に志満姉が車を止めた
家に着くにはまだ早い

顔を上げると、知らない場所。 林の中、川の音がする


私が何か言うよりも早く、志満姉の顔が近づいてきた

今まで見たこともない顔をしてた


いつの間にか、志満姉がシートベルトを外していた
運転席から、サイドブレーキとシフトレバーを窮屈そうに乗り越えて、上半身を助手席の私のところへ伸ばしてくる
0003名無しで叶える物語(はんぺん)
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2018/12/23(日) 05:17:20.58ID:1UU18Mpy
「どうしたの――」

私がようやくそれだけ言うと、志満姉の顔がさらに近くなる、息が当たる


カチリ

志満姉が、私のシートベルトを外す。
そして、なぜかそのベルトをつかんで、音がしないように、ゆっくりと戻していった。


志満姉の顔は、ずっと私を見つめてる
0005名無しで叶える物語(はんぺん)
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2018/12/23(日) 05:27:25.94ID:1UU18Mpy
志満姉は何も言わず、じっと私を見つめてる

微笑んでるような、いつもの優しい目を細めて、薄く口角を上げて
けれどどこか、影があるような

見たことのない顔だった


気付いた時には、その顔は目の前に迫っていた
ゆっくりと近づいて来ている

反射的に首をすくめようとしたら、さっきシートベルトを戻していた手が、私の頬に添えられていた
0006名無しで叶える物語(はんぺん)
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2018/12/23(日) 05:41:21.21ID:1UU18Mpy
志満姉の顔がさらに近くなる

お互いの鼻息がかかる

私だけ呼吸が早くなっている気がする

「曜ちゃん」

不意に志満姉が喋った
その唇の動きが、空気の振動で伝わるぐらいの距離で

そして――これはきっと私の欠点だ。一つの事に気を取られると、別の事に目がいかなくなってしまう


いつのまにか、志満姉の手が、私の右手の重ねられていた
0007名無しで叶える物語(庭)
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2018/12/23(日) 05:43:18.24ID:hv/ru6ob
えっろ…
0008名無しで叶える物語(はんぺん)
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2018/12/23(日) 05:53:12.77ID:1UU18Mpy
もう身動きが取れない
志満姉のしようとしていることは、きっと予想がついている、でもまさか

そんな風に考える私の最後の抵抗として、ギュっと目をつむる。


柔らかくて、暖かい物が唇に当たる。

――キスしてる、志満姉と


ほっぺたにあった手が、私の首を撫でて、鎖骨まで降りてくる

志満姉の唇は、まだ離れない
志満姉の舌が、私の唇を撫でてる
0009名無しで叶える物語(はんぺん)
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2018/12/23(日) 05:59:44.95ID:1UU18Mpy
志満姉の指が、私のシャツの首元をひっかけている

私は動けない

どう反応したらいいのか、どうすれば正解なのか、なんて考える余地もなかった

それができるほど頭もよくないし、経験豊富でもない

現状を理解することさえ追いつかない


きっと顔が赤くなっているから、バレたら恥ずかしいな。とか、そんなことを考えてた
0012名無しで叶える物語(庭)
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2018/12/23(日) 06:28:00.43ID:TCTJ3EVf
はんぺんかよ解散
0013名無しで叶える物語(庭)
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2018/12/23(日) 06:28:14.23ID:ErCZVrlS
あ、はんぺんか(察し)
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