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善子「ふたりのヨハネの日常」
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0001名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/11/27(火) 23:13:32.07ID:6WMZ26n5
善子「ふたりのヨハネ」
http://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1516964794/


`¶cリ˘ヮ˚)|「の続きよ! ふたりのその後の日常風景を切り取るわ!」

`¶cリ˘ヮ˚)|「思いつく限りのんびりだらだらやるわよ」
0331名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/11(火) 23:30:56.08ID:MP72Doy9
曜「ヨーソロー!」ムギュー

ルビィ「わっ……曜ちゃん!」

曜「ルビィちゃんの若い力を吸収であります……」

ルビィ「ひゃぁあ! と、とらないで〜!!?」

鞠莉「Hi ルビィ! 曜とばっかり遊んでないでこっちにもきてよっ」

ルビィ「あ、はい! 曜ちゃんちょっとごめんねっ」

曜「あールビィちゃん取られた……」

鞠莉「sorry☆」

鞠莉「梨子とほぼ同じ時期の誕生にということで飾りつけは使い回し……なんて妥協は一切nothing! 4日前とは違うレイアウトと飾り付けでお迎えだよ〜!」

鞠莉「いろんな所変わってるから、その違いも楽しんで☆」

花丸「まると梨子ちゃんと鞠莉さんで考えたずら〜!」

ルビィ「まるちゃん、まりさん……りこさん……」

梨子「私の時は素敵な誕生日にしてもらったから、今度はルビィちゃんも素敵な誕生日にしなくちゃって思って……張り切っちゃった♪」

ルビィ「えへへ、なんか、嬉しいけど照れ臭くなっちゃうね……///」
0332名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/11(火) 23:32:35.49ID:MP72Doy9
ヨハネ「リトルデーモンルビィ」

ルビィ「ヨハネ様!」

ヨハネ「これであなたも結婚ができる年になったわね!」

ルビィ「え、えぇぇっ!?///」

ヨハネ「ふふふ、ルビィの素敵な人は誰かしら? あ、善子はあげないから」

ルビィ「と、取りません〜!///」

ダイヤ「そうですわ。ルビィを嫁に出す予定など今のところありません!」

ルビィ「お姉ちゃん!」

ヨハネ「む……ダイヤ」

ダイヤ「ふふ、おめでとうルビィ。いいですかヨハネさん、ルビィは私の目の黒いうちは嫁に出すなんてありえません」

ヨハネ「過保護お姉ちゃんねあなた!」

ダイヤ「ぐっ……」

ルビィ「よ、ヨハネ様……!」

ヨハネ「ん?」

ルビィ「お嫁に行くのがダメなら……来てもらえばいいんだよね?」

ダイヤ「!?」
0333名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/11(火) 23:33:22.64ID:MP72Doy9
ルビィ「……ね、ヨハネ様♡」ギュウッ

ヨハネ「……はえ?」

ダイヤ「よ〜は〜ね〜さ〜ん〜……? それは一体、どういう……」

ヨハネ「え、待って!? なんのこと、知らないんだけど! ちょっとルビィ! ルビィ!」

ダイヤ「こらー!」

ヨハネ「ぎゃー!」ダッ

バタバタバタ

善子|ω・`)チラッ

善子「ちょっと、私を盾にしないでよ!?」

ダイヤ「はぁ……まったく、油断も隙もない方ですわ」

ヨハネ「私、善子以外に手ェ出さないし」

善子「私にも出すんじゃないわよ……」

ルビィ「ふたりは仲良しさんだね〜」

善子「ヨハネが擦り寄ってくるだけよ」

ルビィ「嫌なら思いっきり振りほどいて私を怪我させてもいいのよ」

善子「いちいち言い方がオーバーすぎんのよ……」

ルビィ「ふふふっ」
0334名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/11(火) 23:37:07.55ID:MP72Doy9
〜すべておわって〜


ルビィ「はあ……楽しかったぁ」

善子「そうね。いいわね、いっぱいプレゼントもらったじゃない」

ルビィ「うん! 善子ちゃんもありがとねっ」

善子「……ふんっ」

ルビィ「それと、お片づけまで手伝ってもらってごめんね」

善子「ん? それは全然……むしろダイヤも酷いわよ。主役に片付けさせるなんて」

ルビィ「祝っていただいたのですから、そのお礼も兼ねて自分で片付けなさい……って、お姉ちゃんらしいけどね」

善子「まあ、そうだけど」

ルビィ「それに、まだ何かあるんでしょ?」

善子「……」

ルビィ「だってお姉ちゃんからプレゼントもらってないし」

善子「……はぁ」

善子「ルビィ、あんた本当によく見抜くわね」

ルビィ「えへへ〜」

善子「……そろそろ頃合いかしら。行くわよ」

ルビィ「行くって?」

善子「屋上」

善子「そこでダイヤが待ってるわ」

ルビィ「……うん」
0335名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/11(火) 23:37:58.02ID:MP72Doy9
¶cリ˘ヮ˚)|「これで今日想定分の投稿おわり!」

`¶cリ˘ヮ˚)|「今の話は明日で終わると思うわ」

¶cリ˘ヮ˚)|「それじゃあまた明日!」
0339名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:24:37.67ID:TepVC2oN
〜屋上〜


ガチャッ

善子「……おまたせ」

ルビィ「お姉ちゃん……?」

ダイヤ「……いらっしゃい、ルビィ」

ヨハネ「待ってたわよ〜」

ルビィ「えっと……」

ダイヤ「ルビィのことでしたから……きっと、わたくしが色々と企んでいることも知っていたでしょう」

ダイヤ「すみません、お待たせしました。今から、あなたへのプレゼントを渡します」

ルビィ「……お姉ちゃん?」

ルビィ「その服、何……?」

ダイヤ「えっ……や、何かおかしいかしら? ヨハネさんのローブをお借りしたのですが……」

ルビィ「あ、そうなんだ…………え、どうして?」

ルビィ「お姉ちゃん、もしかして堕天使に目覚めちゃったの!? ぅゅ……ど、どうしよう、お姉ちゃんまで善子ちゃんみたいになっちゃったら……」

善子「それどういう意味よ」

ルビィ「わ、悪い意味じゃないよ! その……でも、お姉ちゃんが……」

ダイヤ「違います、ルビィ」

ルビィ「えっ……」

ダイヤ「お姉ちゃんは堕天使ではなく、魔法使いになったのよ」

ルビィ「もっとヤバい方向だったよーーーー!!!」
0340名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:26:41.25ID:TepVC2oN
ダイヤ「な、ルビィ!?」

ルビィ「お、おねっ……お姉ちゃんが魔法使いになっちゃったよーーーー!!」

ダイヤ「ほ、ほんとうなんです! わたくしのプレゼントを贈るためには……ま、魔法を習うしかなくて……」

ルビィ「えっ……どういうこと……?」

ダイヤ「覚えているかしら……わたくしたちがまだ小さかった頃」

ダイヤ「二人でよく、スクールアイドルの真似事をして遊んでいたわね」

ルビィ「……うん」

ダイヤ「グループ名、覚えてる?」

ルビィ「も、もちろんだよ! ……ジュエルシスターズ。今でも、ルビィの宝物」

ダイヤ「……嬉しい」

ダイヤ「けれど、高校生になってわたくしは果南さんと鞠莉さんと本物のスクールアイドルになり……いざこざがあって、半壊」

ダイヤ「その八つ当たりとでも言わんばかりに、あなたに一切のスクールアイドルの話題を禁じました」

ルビィ「……うん」

ダイヤ「一緒に行こうと約束していた、μ'sのファイナルライブにも、結局行けませんでした」

ルビィ「そう……だったね」
0341名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:31:28.45ID:TepVC2oN
ダイヤ「わたくし、まだ……あの時のことを謝れていませんでした。本当にごめんなさい、ルビィ」ペコリ

ルビィ「ぇ、えっ……や、やめてよ! お姉ちゃんは悪くないよ……!」

ルビィ「そ、そりゃあ……あの時はびっくりしたし、悲しくて泣いちゃったこともあるけど……今は、事情もわかってるから」

ルビィ「それにね、ルビィ、今はお姉ちゃんと大好きなスクールアイドルのお話がいっぱいできて嬉しいもん! だからもう謝らなくてもいいよっ」

ダイヤ「……でも、わたくしはどうしても後悔してしまうんですよ。あなたが何より楽しみにしていた、何よりも愛していたμ'sの……最後の舞台を観られなかった」

ダイヤ「わたくしの八つ当たりで、あなたに観せてあげられなかった」

ダイヤ「……謝っても許してもらえることではありません。最後を見届けられないほど、悔しく辛いものはないのですから」

ルビィ「……お姉ちゃん」

ダイヤ「これで償いになるとは思ってはいませんが……あなたとの過去を取り戻したくて、わたくしはプレゼントを決めたんです」

ダイヤ「たった2年でも、あなたと心が離れてしまった……それがわたくしには耐えられなくて」

ダイヤ「これで取り戻せたら、と……」

ルビィ「お姉ちゃん……」
0342名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:32:37.37ID:TepVC2oN
ルビィ「……お姉ちゃん」

ルビィ「右手、出して」

ダイヤ「え……?」

ルビィ「いいから早くっ」

ダイヤ「は、はあ……」スッ

スッ……チャラ

ダイヤ「……え、こ……これは?」

ルビィ「えへへ……///」

ダイヤ「ルビィ……?」

善子「ルビィから、大好きなお姉ちゃんへの贈り物よ」

ダイヤ「……贈り物?」

善子「ルビィが心を込めて選んだパワーストーンのブレスレット。私だって協力してるんだから」

ダイヤ「……」

ルビィ「その石は……なんだっけ善子ちゃん」

善子「キャストライト」

ヨハネ「ふうん」

ダイヤ「……不思議な模様ですね。十字の線が、石の中で……」

ルビィ「うん! それの効果は────」

ヨハネ「あ、やば! ダイヤ!時間ないわよ!」

ダイヤ「!」

ルビィ「?」

ダイヤ「ルビィ、すみません……その話は後で必ず聞かせてください」

ダイヤ「今はわたくしと……行ってくださいますか?」

ルビィ「い、行くって……どこに?!」

ダイヤ「……2016年の、μ'sのファイナルライブに!」

ルビィ「えっ……え、えぇえぇええぇええええ!!???!」
0343名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:35:19.66ID:TepVC2oN
ダイヤ「わたくしが今、ここでこのような格好をしているのはあなたと共にファイナルライブへ行くためです」

ダイヤ「あの、行けなかったμ'sのファイナルライブに、あなたを連れて行きたかったから」

ダイヤ「あなたに……大好きなμ'sの最後の舞台を、観せてあげたかったから」

ダイヤ「だから、ここにいるの」

ダイヤ「……お願いします、一緒に行ってくださいますか?」

ルビィ「え、えっと……でも、ど、どうやって……?」

ダイヤ「ふふ、お姉ちゃん、魔法使いだって言ったでしょう?」

ルビィ「……え?」

ダイヤ「ヨハネさんの力をお借りして、過去へと戻る魔法を学んだんです。この、ただ一度限りの魔法ですが……今日、あなたの誕生日に贈りたくて」

ダイヤ「受け取っていただけますか……? この、チケット」ペラ

ルビィ「……これ」

ダイヤ「……実は、取っておいたんです。あの時のチケット────今まで、綺麗にして」

ダイヤ「ルビィ」

ルビィ「……お姉ちゃん」

ルビィ「……ぐす、っ」

ダイヤ「る、るびぃ!?」

ルビィ「お姉ちゃん、おね、ちゃん……ぅ、ぅうう」ギュウッ

ダイヤ「……ルビィ」ギュウッ

ルビィ「ぐ、すっ……いぐ、っ……いくよ、ルビィ」

ルビィ「お姉ちゃんのぷれぜんと……喜んで、お受けします……っ」

ダイヤ「……ありがとう」

ダイヤ「愛しています、ルビィ」
0344名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:36:35.36ID:TepVC2oN
ダイヤ「ヨハネさん」

ヨハネ「ええ、今宵は満月────そして今、月は一番輝く天辺に!」

ヨハネ「月の魔力は今が最高潮! ダイヤ、いくわよ!」

ダイヤ「はい!」

ダイヤ「ルビィ……少しの間、目を閉じてお姉ちゃんに抱きついていてね」

ルビィ「ぅ、うん……っ」ギュウッ

ダイヤ「……すう、はあ」

ダイヤ「善子さん、ヨハネさん……あとはお願いします」

善子「……うん」

ヨハネ「楽しんでいらっしゃい」

ダイヤ「……」コクン

ダイヤ「……すいっちおん!」

ダイヤ「────黒澤ダイヤが命じます! 時の扉よ……わたくしたちを、あの場所へ、あの時間へとお導きください」

ダイヤ「わたくしたちの約束の地へ、μ'sの最後の舞台へ────!」

善子「っ……これが、ダイヤの魔法……!」

ヨハネ「いける、これなら……!!」

────────!!!
0345名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:39:44.15ID:TepVC2oN
────2016年 3月31日 東京ドーム


ダイヤ「……ルビィ、ルビィ」

ルビィ「ぅ、うー……あたまがぐわんぐわん……」

ダイヤ「着きましたよ」

ルビィ「ほぇ……?」

ルビィ「……ぁ、え……」

ルビィ「ここ、ほんとに……?」

ダイヤ「ええ、そうです────あの日の、東京ドーム。わたくしたちが来れなかった……場所です」

ルビィ「ほんとに、ルビィ……お姉ちゃんとここに……」

ルビィ「ぁ……穂乃果ちゃんのシャツ。凛ちゃんのうちわ……あはは、すごいよあの人。カバンにいっぱいバッチつけてて……」

ルビィ「ルビィも、ルビィも……自分で作った花陽ちゃんのグッズ、あったのに……」

ダイヤ「ルビィ」

ルビィ「?」

ダイヤ「これ、どうぞ」

ルビィ「……これ、ルビィのはなよちゃん」

ダイヤ「あなたの応援グッズは全て持ってきています。ついでに、わたくしのものもですが」

ルビィ「おねぇ、ちゃん……っ」

ダイヤ「もうすぐ開演時間ですわ、ルビィ。わたくしたちが、ついに叶わなかった……μ'sの最後が」

ルビィ「……うん!」

ルビィ「あ」

ダイヤ「?」

ルビィ「あの……ぶ、ブレード……買ってもいい?」

ダイヤ「うふふ、もちろんです」
0346名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:49:12.56ID:TepVC2oN
〜現在〜


シュウゥゥ……

善子「……」

ヨハネ「……」

善子「……ねえ、成功したの?」

ヨハネ「……そのはずよ」

善子「こっちからじゃ、もう連絡は」

ヨハネ「取れないわ」

善子「……ちゃんと、帰ってくるのよね」

ヨハネ「ライブが終われば、帰ってくるはずよ」

善子「ちゃんと……この時間に帰ってくるのよね」

ヨハネ「数時間ほど、前後の誤差はあるはず……だけど、帰ってくるはずよ」

善子「過去に飛んですぐに出て来ないってことは……今より前の時間には戻ってきてないってことよね」

ヨハネ「……そうね」

善子「……帰ってくるかな」

ヨハネ「……」ギュウッ

善子「ルビィとダイヤ……帰ってくるかな」

ヨハネ「帰ってくるわよ。私が魔法を教えたんだもの……だから、信じましょ」

善子「……うん」
0347名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:50:04.06ID:TepVC2oN
ヨハネ「……あっちは今頃、ライブを楽しんでるわ。μ'sの最後の二日間を……全力で、最後まで」

善子「……そう、よね。きっとたのしんで……」

ヨハネ「そうよ。本気で楽しんでる……だから私たちは待ちましょう」

ヨハネ「私、コンビニまで飛んで夜食買ってくるから。善子はここに」

ギュッ

ヨハネ「……善子?」

善子「ごめん……今は一人になりたくない。一緒にいて」

ヨハネ「……わかったわ。隅に座りましょう」

テクテク

ポスッ

善子「……」

ヨハネ「……」

善子「……もたれていい?」

ヨハネ「え……善子が?めずらしいわね」

善子「こういう時は、いいよって言うの」

ヨハネ「……いいわよ」

善子「……」モフッ

善子「……」

ヨハネ「……よしよし」ナデナデ

善子「だめね、私」

ヨハネ「ん」
0348名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:51:47.16ID:TepVC2oN
善子「あの二人にとって大切な時間なのに……私、不安でたまらない。今もダイヤとルビィは、憧れのスクールアイドルを観に行って楽しんでいるのに」

善子「私……怖いの。ちゃんと帰ってくるか、また会えるか……」

ヨハネ「……そうね」

ヨハネ「2016年に行くのは……成功した。必ず、成功してる……私にはその確信があるわ」

善子「……そうなの?」

ヨハネ「ええ。月の魔力を借りることができたからね」

善子「……待ってよ。じゃあ帰りは」

ヨハネ「ライブの日から数日後に満月がある。だから、そこから飛んでもらうしかない」

善子「じゃあ二人は」

ヨハネ「その間は、どうにか過ごしてもらうことになってる。それだけの資金も用意してる」

ヨハネ「あとは……ダイヤひとりで、魔法を発動できるかどうか」

善子「それ、って……じゃあ、万が一失敗したら……!」

ヨハネ「発動すらしないなら、それでいい。ただ……私たちより2年歳上になったふたりが帰ってくるだけ」

ヨハネ「最悪なのは……時間の枠から外れて、死ぬことも老いることも眠ることもできず、永遠にどこにでいるしどこにもいない状態になってしまう」

善子「そんな、そんなの……」

ヨハネ「この説明は最初にしたわよ」

善子「っ……」

善子(そうだった……)

ヨハネ「そうならないためにも補充用の魔力も渡してあるし、何かあった時のために私がまだスタンバイしてる」

善子「……うん」

ヨハネ「大丈夫、大丈夫よ」ナデナデ

善子「……」

ヨハネ「……ルビィが教えてくれた元気が出るおまじない、してあげようか?」

善子「え……?」
0349名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:52:48.47ID:TepVC2oN
ヨハネ「……目、とじて」

善子「……またキスするつもりでしょ」

ヨハネ「……ばれたか」

善子「バレバレよ」

ヨハネ「したら……ダメ?」

善子「な、なんでそんな……」

ヨハネ「ちょっとだけよ。味見するだけだから」

善子「も、もお……なんで今日はそんなしつこいのよ……っ///」

ヨハネ「だってさっき、手伝って魔力いっぱい使っちゃったんだもの。だから善子から補充しようかなって」

善子「はっ……!?///」

善子「ば、ばかぁっ……ほんとに、そんな……それ、私、もう……ぅうぅ……///」

ヨハネ「ふふ、冗談。最初からおでこにするつもりだったわよ」スッ

善子「んっ……///」

チュッ♥︎

善子「……ぅー」

ヨハネ「元気でた?」

善子「わかんない……けど、無いよりはマシ」

ヨハネ「少しは出たなら上々」
0350名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:54:30.03ID:TepVC2oN
ヨハネ「んー……でも、魔力供給の観点で言うと、おでこじゃまったく吸えないのよねぇ……やっぱり粘膜同士の接触が」

善子「このエロ堕天使!」ベシ

ヨハネ「あいたっ!」

善子「そ、そういうのはしないってあんたが言ってたんじゃないの!」

ヨハネ「でも、善子は私が魔力切れで死にそうだった時、キスでもなんでもするって言ってくれてたでしょ?」

善子「そ、それは……でもあんた、今そこまでへばってないでしょ!?」

ヨハネ「まあね?」

善子「ほらあ!」

ヨハネ「……まあ、今は寄り添うだけで勘弁してあげる。これでも少しは回復するしね……」コテン

善子「……うん」

善子「……星、綺麗ね」

ヨハネ「そうね……ダイヤたちも同じ空を見てるのかしら」

善子「むこう4月でしょ? しかも東京だし……ここまで綺麗に見えないんじゃないの」

ヨハネ「……そっか」

善子「眠い?」

ヨハネ「ちょっとね……」

善子「やっぱり魔力使いすぎたのね」

ヨハネ「まあ……思ってたよりはね。あんまり使いすぎるとセーブモードになるから嫌なのよね」

善子「セーブ? パソコンみたいね」

ヨハネ「本当にそんな感じ……だけど、多分ずっと寝てるだけよ。数日くらい」

善子「……ちゃんと目、覚ますよね」

ヨハネ「当たり前でしょ。寝て魔力回復させてるだけなんだから」

善子「なら、いいけど」

ヨハネ「まあ、そんな事態にはそうそう────」

バチッ

よしヨハ『────!!』
0351名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 19:56:24.46ID:TepVC2oN
バチバチバチッ…

バシューン……!!


「ぅあ゛っ……!」ゴロン


ゴロゴロゴロ…


善子「────」

善子「る、ルビィ────!!」ダッ

ルビィ「ぁ、っはあ……はあ、っ……」ググ…

ルビィ「ぉ……ねえ、ちゃん!!!」

ヨハネ「!!」

ルビィ「お姉ちゃん、おねえちゃん! おねえちゃん!!」バシッバシッ

ヨハネ「や、やめなさい! 魔法陣を叩いたって意味は……!!」


バチバチ…

シュウゥゥ……


ルビィ「ぁあ、っ……ぁああ……」

ルビィ「おねえちゃぁああああん!!!」

善子「ルビィ、ルビィ! 落ち着いて、ルビィ……!!」ギュウッ

ルビィ「よ、しこちゃん……おねえちゃんが! おねえちゃんが帰ってこれなくて……ルビィだけひとりで行きなさいって、それでおねえちゃんだけ残って、ひとりでルビィ気づいたらここで……」

ヨハネ「落ち着きなさいルビィ!」ピシッ

ルビィ「ぁっ……」

善子(催眠術……いや、精神安定……?)

ヨハネ「何があったのか教えてルビィ」

ルビィ「……ご、ごめんなさいヨハネ様」

ルビィ「おねえちゃんが、おねえちゃんが戻ってこれないの……!」

善子「……!!!」

ヨハネ「っ…………」
0352名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:24:56.38ID:TepVC2oN
・・・


ルビィ「ルビィとお姉ちゃんは、ドームの公演を2日間最後まで見たんだ」

ルビィ「楽しくて、最高の二日間だった。改めてμ'sが大好きだって思ったし、ずっと終わらないで欲しいっていっぱい泣いちゃった」

ルビィ「お姉ちゃんもいっぱいいっぱい泣いてて……ふたりで、お互いの涙を拭いたりして、μ'sみたいに頑張ろうってお話ししたの」

ルビィ「それで……帰るのに満月の日じゃないとダメっていうから、ホテルやネットカフェでその日を待って……」

ルビィ「それで満月の日になった」

ルビィ「お姉ちゃんとルビィは、最初に来た場所……東京ドームに戻って、来た時みたいにお月様がてっぺんに来るまで待ってたの」

ルビィ「その間、ふたりでずっとμ'sのお話をしたり……これからのAqoursのことを話したり」

ルビィ「……ルビィとお姉ちゃんは相思相愛だねって笑ったりしてたんだ」

ルビィ「なのに……帰るのはルビィだけだって」

ルビィ「お姉ちゃんはこっちに残るから、2年後に会いましょうって」

ルビィ「ルビィだけ、ルビィだけお姉ちゃんの魔法で飛ばされて……っ」

ルビィ「おね、えちゃん……っ」
0353名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:26:54.19ID:TepVC2oN
・・・


ヨハネ「────」

善子「…………」

ヨハネ「やっぱり、魔力が足りてなかった……? それともイメージが……いや、現にルビィは戻って来てる」

ヨハネ「なら魔力が足りていないと考えるのが妥当ね……」

善子「どう、するの……ヨハネ……」

善子「ダイヤが……ダイヤが取り残されて……っ!!」

ヨハネ「大丈夫よ」

善子「何が大丈夫なのよ!!」

ヨハネ「私を誰だと思ってんの」

善子「……ヨハネ」

ヨハネ「そうよ。私は堕天使ヨハネ、あなたのヨハネよ」

ヨハネ「ルビィ、連れ戻しに行くわよ」

ルビィ「……ほん、と……?」

ヨハネ「ええ。でもそれにはあなたの力が必要なの」

ルビィ「ルビィの命で、お姉ちゃんが助かるなら……っ」

ヨハネ「バカ言わないの。誰も命まで取らないわよ」

ルビィ「……じゃあ……?」
0354名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:27:35.69ID:TepVC2oN
ヨハネ「ルビィの、ダイヤへの強い想いがいるの。悪いけど私の時間遡行の魔法は成功率がめちゃくちゃ低くてね」

ヨハネ「あなたの強い気持ち、心、想いがあれば……きっとダイヤのもとまで跳べる。魔力は月と私で賄うから────あなたが魔法を使うのよ」

ルビィ「ルビィ、が……まほうを……?」

善子「……ルビィが」

ヨハネ「お願い、ダイヤのために」

ルビィ「で、でも……ルビィ、魔法なんて使えないし……っ」

ヨハネ「任せなさい! 回路と魔力は全部私がフル活動で賄うわ。だからあなたは魔法に必要な想いの力を貸して」

ヨハネ「あなたのお姉ちゃんへの気持ち、想い……イメージ」

ヨハネ「それがあれば、きっと奇跡は起こるから……!!」

ルビィ「っ……わかった」

ルビィ「ルビィが出来るなら……ルビィが助けられるなら……」

ルビィ「……ルビィ、やるよ」

ルビィ「お姉ちゃんを助けたい! お姉ちゃんがいないと絶対に嫌だもん!」

ヨハネ「よし!」
0355名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/12(水) 20:29:25.41ID:TepVC2oN
ヨハネ「月がすこし降りてる……魔力の波動が足りないわ」

善子「えっ……どうするの、それ……」

ヨハネ「補充用の魔力を家に取りに戻るしか……」

善子「でも時間が……!」

ヨハネ「……そうね。やりたくないけど、色んなものから魔力を集めるしか……」

善子「…………あっ」

ヨハネ「え?」

善子「……魔力ならここにあるわ!」

ヨハネ「……善子?」

善子「私にキス……すれば、魔力を渡せるでしょう?」

ヨハネ「な、なに言ってるの!? それは、だけど……あなたが嫌がってたことじゃ……」

善子「大事な友達の危機なのよ! ……キスくらいでゴネてられない」

善子「……私は、準備できてるから」

ヨハネ「……」

ヨハネ「……あとから怒らないでよ」

グイッ

ルビィ「ひゃぁっ……!!?///」

チュッ♡

善子「、っ……ん、むっ……」

ヨハネ「は、むっ……ん、ぢゅ……ちゅる、っふ……」

善子「ん、っ……んふ、ちゅ……っむ、ぁっ」

善子「はあ、はあっ……」ヨロッ

善子「っう……こ、こんなに体力持ってかれるものなのね……魔力、とられたら……っ」

ヨハネ「ヨハネのキスは特別なのよ───ごめん、ありがと。これだけあれば……大丈夫!」

善子「……はあ、はあっ……そ、う……れ

ヨハネ「……善子」

善子「?」

ヨハネ「やっぱり思ってた通り、美味しかった。私の好みな味だわ」

善子「ば、ばかっ……///」ゴシゴシ
0356名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:33:02.48ID:TepVC2oN
ヨハネ「よし……魔力は充分!これでいけるわ!」ゴオッ!

ヨハネ「ルビィ、手を」スッ

ルビィ「う、うん……」ギュウッ

ヨハネ「私の言葉を復唱して」

ルビィ「はい!」

ヨハネ「……黒澤ルビィが命じます」

ルビィ「く、黒澤ルビィが……命じます」

ヨハネ「時間の扉よ、開け」

ルビィ「時間の扉よ……開け」

ヨハネ「わたしを、お姉ちゃんの元へ」

ルビィ「ルビィを……お姉ちゃんの元に連れて行ってください……!!」

ヨハネ「……!」ゴオッ!!


バチバチバチッ!!


善子「……風が、すごい……っ」

ヨハネ「まだよ、まだ想いが足りてない! ルビィ!」

ルビィ「ぅ、ぅゆ……」

ルビィ「お姉ちゃん、お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん……っ」

ルビィ「お願いします、お姉ちゃんを助けたいの! ルビィはお姉ちゃんが大好きで、お姉ちゃんがいなくちゃ何もできないダメダメな子だけど……っ」

ルビィ「お願いします……! これからはお姉ちゃんを助けられるように、頑張ります! だから、だから……っ!!」


バチバチバチ…


ヨハネ「っ……ダメ、足りない……! このままじゃ変なとこに跳ぶ……!

ルビィ「そ、そんな……っ」
0357名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/12(水) 20:33:32.13ID:TepVC2oN
ルビィ「ど、どうしたら……こんなに、思ってるのに……もう、どうしていいの……!?」

善子「ルビィ!!」

ルビィ「!!」

善子「あなたがお姉ちゃんに贈ったもの……あれの効果って、なんだっけ……!」

ルビィ「ぁ……キャストライトの、パワー……」

ルビィ「……」ギュウッ

ルビィ「……ルビィの、何より大切なお姉ちゃんの元に連れて行って」

バチバチバチ!!

ヨハネ「……っ!」

ヨハネ「…………行ってくるわ、善子」

善子「!」


バシューン……!!

シュウゥゥ…
0358名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/12(水) 20:41:48.75ID:TepVC2oN
〜???〜

ダイヤ「……ルビィは、行きましたか」

ダイヤ「ふふ、まさか……お月様の力を借りて、ひとりが限界とは」

ダイヤ「ヨハネさんに怒られてしまいますでしょうか」

ダイヤ「……わたくしが彼女たちに会えるまで、2年」

ダイヤ「……あと2年ですか」

ダイヤ「短いようで、とても長く感じてしまいます」

ダイヤ「また、ルビィと離れていた時間だけ……みんなと離れてしまうのね」

ダイヤ「出会う頃には、わたくしは……もう、大人になってしまいます」

ダイヤ「それはそれで面白いかもしれません。すこし大人になって帰ってきた黒澤ダイヤの魅力、伝えられるでしょうか」

ダイヤ「……なんて、うふふ」
0359名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/12(水) 20:44:28.96ID:TepVC2oN
ダイヤ「────ルビィ」

ダイヤ「ルビィ……あなたはちゃんと、帰れましたか?」

ダイヤ「楽しかったわね、μ'sのファイナルライブ。いっぱい声を出して、いっぱい汗をかいて、いっぱい泣いて……」

ダイヤ「ルビィ……あなたに今まで寂しくさせた時間を償えたでしょうか」

ダイヤ「わたくしの罪は……あなたを寂しくさせてしまったことは、償えたでしょうか」

ダイヤ「ルビィ……あなたは未来で、強く生きてください」

ダイヤ「必ず、一番にあなたに会いに行きますから」

ダイヤ「ルビィ……愛しています」

ダイヤ「あなたを、誰よりも……心の底から」

ダイヤ「わたくしの命よりも大切なルビィ」

ダイヤ「……ルビィ、ルビィ……2年、頑張りますから。あなたに会える時……謝れるように、頑張って、大きくなりますから……っ」

ルビィ「ルビィ……ルビィぃい……会いたいですわルビィ〜〜!! うぅぅぅ……!!」

「お姉ちゃん!!」

ダイヤ「あぁ……わたくしとしたことが、幻聴が……」

「おーねーえーちゃーん!」

ダイヤ「おかしいですわ……幻視まで……これほどルビィを愛していたのね……」

ダイヤ「さっき未来に帰したはずのルビィが目の前に……」

「お姉ちゃんの……おばか〜〜〜!!」ダッ

黒澤家秘伝奥義!

正突
拳き

ダイヤ「ぐふぅっ!?」

ベシャ

ドタバタゴロゴロゴロ……

ダイヤ「い、いたたた……な、何が……」

ルビィ「……」

ダイヤ「え……る、びぃ……?」
0360名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:45:31.07ID:TepVC2oN
ダイヤ「ルビィ? ルビィ!? な、なぜルビィがここに!? まさか自力でまたここまで!?」ガバッ

「必殺ァつ!!!」

ダイヤ「!?」

「堕天鳳凰縛ーー!!」ガシッ

ギリギリギリギリ!

ダイヤ「ぴぎゃあぁーーーー!!! いたたたたたたた!!! な、なんですの!!誰ですか!」

パッ

ダイヤ「ぁいたたた……」

ヨハネ「ふん!」

ダイヤ「……善子さん?」

ヨハネ「ヨハネよ!!」

ルビィ「ヨハネ様だよ!」

ダイヤ「ヨハネさん!?」

ダイヤ「な、なぜあなたたちがここに……まさかここはもう2018年でわたくし、気づかぬうちに2年を……」

ヨハネ「ここは2016年だし2年も過ごしてない! 帰ってきたルビィ引っ張って弾丸で迎えにきたの!」

ダイヤ「……」

ダイヤ「えっ」

ルビィ「えっ……じゃないよお姉ちゃん! 勝手に、かってに……るびぃだけ、かえらせて……ひとりにするなんて……!」

ルビィ「そんなの、お姉ちゃんとお喋りできなかった2年間より嫌だよ……」

ルビィ「お姉ちゃんと同じ時間を生きられないなんて……やだよ……!」

ダイヤ「る、ルビィ……」

ヨハネ「ったく……心配してたのよ。ダイヤが失敗する可能性は魔力不足かイメージ不足」

ヨハネ「結局魔力不足で跳べないなんて……だから言っていたのよ補助用の魔力を用意しとけって」

ダイヤ「……言われた覚えがないんですが」

ヨハネ「言ったわよ描写されてないとこで!」

ダイヤ「す、すみません……」

ヨハネ「はぁぁ……もう、ほんとバカねあなた……」
0361名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:46:21.39ID:TepVC2oN
ダイヤ「ですが、わたくしはなんとしてもルビィだけは……」

ルビィ「ルビィは……そんなことになるくらいなら、ここでお姉ちゃんといたほうがいいもん」

ダイヤ「な、何を言ってるんですか!? ルビィ、あなた今自分が何を……」

ルビィ「分かってる! 分かってるもん……!」

ダイヤ「ルビィ……」

ルビィ「ルビィは……お姉ちゃんがいないのが嫌。何より嫌、死んでも嫌! ……だからそのブレスレットを送ったんだよ?」

ダイヤ「……あ」チャラ

ダイヤ「……これを持っていたから、わたくしを?」

ルビィ「うん……そうだよ」

ルビィ「その石の名前は、キャストライト」

ルビィ「効果は、誠実な愛……二人の絆をつなぐ」

ルビィ「お姉ちゃんとルビィがずっと一緒に……何があっても一緒に入られますようにってお願いを込めて作ったんだよ」

ダイヤ「────、」

ルビィ「お姉ちゃんの誕生日プレゼント、とっても嬉しかったよ? でも、それは……お姉ちゃんがいたから」

ルビィ「お姉ちゃんがいないと……ルビィはこれからどんな楽しいことも楽しいと思えなくなっちゃう」

ルビィ「お姉ちゃん……言ったでしょ。ルビィのこと、もう二度と突き放さないって! さっきのことは無しにしてあげるから、一緒に帰ろっ」

ダイヤ「っ……」

ダイヤ「……っ、っ……る、び……っ……」フルフル

ルビィ「……大好きなお姉ちゃん」ギュウッ

ルビィ「ルビィは出来損ないで、ぐずで、のろまかもしれないけど」

ルビィ「お姉ちゃんを大好きな気持ちだけは、誰にも負けないの」

ルビィ「ちっちゃなルビィの、ちっちゃなハート……受け取ってくださいっ」

ダイヤ「るっ……るび、ぃ……ルビィ……ぅ、っく……うぁ、ぁぁぁあっ! ぅあああああ!」ギュウッ

ヨハネ「……」

ヨハネ「……一件落着……かなっと」フラッ

ヨハネ「やば……魔力使いすぎ。身体、重過ぎ……」

ヨハネ「……さてと、帰らないとね……」
0362名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:50:32.20ID:TepVC2oN
〜現代、1週間後〜


ダイヤ「……」

ルビィ「……」

千歌「……ねえねえ善子ちゃん」

善子「?」

千歌「なんか、最近あの二人……ダラけてない? 私の気のせいかな……チカがダラけてるからそう見えるのかな?」

善子「……二人は確かにダラけてるし、千歌は毎日いつでもダラけてる」

千歌「そんなー……」

善子「……まさかμ'sロスをこっちで引っ張るなんてね」

千歌「みゅーずろす……?」

善子「うん」

ルビィ「はなよちゃん……」

ダイヤ「エリーチカ……」

ルビィ「お姉ちゃん……」

ダイヤ「ルビィ……」

ルビィ「もう一回見に行けないかな……」

ダイヤ「もう魔法は使えませんわ……」

ルビィ「どうして……」

ダイヤ「ヨハネさんにはもう魔法は使わせないと、言われてしまいましたから」

ルビィ「そんなぁ……」

ダイヤ「そもそもわたくしの手に余る力……持っていてはいけなかったのです」

ルビィ「そっかあ……」

ダイヤ「はい……すみません、ルビィ」

ルビィ「大丈夫……帰ったらライブBD見ようね」

ダイヤ「はい、もちろん……」

千歌「ふたりはいったい何を話してるのやら……千歌には難しい内容なのであった」

善子「なに語り部っぽい喋り方してるのよ」
0363名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:52:44.28ID:TepVC2oN
・・・


善子「動乱の9月……誕生日でした、ってね」

善子「ヨハネもルビィもダイヤも帰ってきたし、一件落着」

善子「さっき本人も話してたけど、ダイヤは魔法の力を失ったらしい」

善子「ヨハネに閉じられたとか言うけど、本当は強すぎる魔法を使ったせいで回路が機能を停止しただけみたい」

善子「魔法使いにはよくあることらしくて、普通はそこからリハビリすることで回復、ついでにパワーも底上げされるんだって」

善子「まるでサイヤ人みたいな特性ね、魔法」

善子「でもそれをダイヤに伝える気はないみたい。魔法使いを狙ったエージェントから守るためらしいわ」

善子「私もこれでいいと思う。一度限りだからこそ、ダイヤも強く想いを持てたんだろうし」

善子「で、ルビィとダイヤはμ'sロスを引きずったままだけど、今まで以上に二人仲良くしている」

善子「……姉妹の一線超えたりしてないわよね?」

善子「大丈夫よね、うん……多分。おそらく」

善子「さて、ヨハネはというと……」
0364名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:54:09.62ID:TepVC2oN
〜ヨハネの部屋〜

善子「……帰ったわよ」

ヨハネ「すう……すう……」

善子「……まだ寝てるのね」

善子(……セーブモード、だっけ)

善子(魔力を使いすぎた結果の、充電期間。冬眠って言った方が良さそうだけど)

善子「ほんとに回復してるのかな……」

善子「……」

善子「帰ってきて、もう1週間よ」

善子「……いつになったら目を覚ますのよ、バカ」

善子「いつまでひとりで居させるつもりなのよ……」

善子「……」

善子「……今からやるのは、治療行為だからね。そういう、あれじゃないから」

善子「ねぼすけの眠り姫……そろそろ起きる時間よ」


……チュッ


#4 ヨハネとジュエルシスターズ 完
0365名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/12(水) 20:55:25.79ID:TepVC2oN
¶cリ˘ヮ˚)|「第4話おわり! 長かったわね…読んでくれてありがと」

¶cリ˘ヮ˚)|「はてさて、ヨハネはどうなっちゃうのかしら」

¶cリ˘ヮ˚)|「しれっと次の話では普通に活動してたりして」
0368名無しで叶える物語(神宮)
垢版 |
2018/12/12(水) 21:17:35.62ID:IwUkGDJ/
   /.   ノ、i.|i     、、         ヽ
  i    | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ        |
  |   i 、ヽ_ヽ、_i  , / `__,;―'彡-i     |
  i  ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' /    .|
   iイ | |' ;'((   ,;/ '~ ゛   ̄`;)" c ミ     i.
   .i i.| ' ,||  i| ._ _-i    ||:i   | r-、  ヽ、   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
   丿 `| ((  _゛_i__`'    (( ;   ノ// i |ヽi. _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
  /    i ||  i` - -、` i    ノノ  'i /ヽ | ヽ     |    |  /    |   丿 _/  /     丿
  'ノ  .. i ))  '--、_`7   ((   , 'i ノノ  ヽ
 ノ     Y  `--  "    ))  ノ ""i    ヽ
      ノヽ、       ノノ  _/   i     \
     /ヽ ヽヽ、___,;//--'";;"  ,/ヽ、    ヾヽ
0371名無しで叶える物語(庭)
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2018/12/12(水) 22:37:11.54ID:nxOQJvKJ
黒澤姉妹いいわ〜!
もっとAqours+ヨハネのドタバタ日常が読みたい…!!
0377名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/13(木) 20:44:46.17ID:depO6Fxp
〜ミスド〜


千歌「やってきたぞミスタードーナツ!」

梨子「千歌ちゃん店内で騒がないで……」

千歌「だって久しぶりなんだも〜ん!」

曜「内浦の方にはないもんね」

千歌「梨子ちゃんも嬉しいでしょ? 17歳になってはじめてのミスドだよ! 感慨深いってもんだよね!」

梨子「と、特に感慨深くはないけど……そういえば、私も久しぶりかな?」

千歌「え、そうなの? 梨子ちゃん、東京にいた頃には毎日行ってるもんだと思ってた!」

梨子「そんな毎日行くほどお金はありません……」

梨子「それに、東京にはどこにでもあったから」

千歌「どこにでもあるから逆に行かないだってぇ!? 梨子ちゃんめ、沼津を田舎扱いして!」

梨子「えぇっ!? そ、そんなことは言って……」

千歌「どーせ田舎だよ悪かったなちくしょー!」

梨子「えぇぇえ……」
0378名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/13(木) 20:45:51.03ID:depO6Fxp
曜「まあまあ怒らない怒らない」

千歌「だって田舎だもん! 田舎に田舎って言うのは悪口だよ! 田舎なんだもん言い返せないよ!」

曜「田舎田舎連呼しないで……」

千歌「ぐぬぬぬ……こーなったらやけ食いだよ! 曜ちゃん、片っ端から全部買ってきて! 梨子ちゃんのおごりで!」

梨子「なんで私なの!?」

曜「はいはい、自分で買って食べようね」

千歌「ちぇー……」

梨子「もお……」
0379名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/13(木) 20:47:15.56ID:depO6Fxp
・・・


千歌「席確保ー!」

千歌「わたしはオレンジジュースとポンデリング!」

曜「わたしはりんごジュースとダブルチョコレート」

梨子「わたしはリンゴとカスタードのパイとロイヤルミルクティ……」

千歌「パイ!? パイですとな梨子ちゃん!」

梨子「えっ!? だ、だめだったかな……」

千歌「はー……梨子ちゃんはやっぱり東京っ子だね」

梨子「え、なんで……?」

千歌「だってパイだよ? ミスドの商品の中でも単価の高いパイだよ?」

千歌「それを注文できるなんて、やっぱり梨子ちゃんは東京の女だね。やっぱり東京の女はやばいね」
0380名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/13(木) 20:48:01.41ID:depO6Fxp
梨子「東京関係ないと思うんだけど……」

千歌「いいやあるね! 私たち田舎の農民達は少ないお小遣いを頑張って頑張ってせこせこ貯めて、やっとの思いでこのミスタードーナツに来るんだよ」

曜「いや私たち農民じゃないし、そこまで少なくないよねお小遣い」

千歌「だから私、ポンデリングだよ? 税込108円だよ?」

千歌「曜ちゃんのはなんだっけ」

曜「え、私はダブルチョコレート……税込129円」

千歌「ほらリーズナブルだよ!」

千歌「梨子ちゃんのアップルパイはおいくらか!」

梨子「えっと……税込216円、だね」

千歌「はー! これだからトーキョーの女は!」

梨子「そんなにだめかなあ……」

千歌「んー……じゃあ飲み物は?」

梨子「飲み物?」

千歌「その紅茶の値段!」

梨子「えっと……税込302円」

千歌「300!!」

梨子「で、でもこれは……!」
0381名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/13(木) 20:48:55.47ID:depO6Fxp
千歌「さんびゃくえんですってよーちゃん! 私たちのジュースは税込259円なのに!」

曜「あんまり変わらないような……」

千歌「変わるよ! ドーナツの差が108円! ドリンクで42円!」

千歌「合計150円! もう一個ドーナツ買えるよ!」

千歌「かーっ! やっぱトーキョーの女だねえ梨子ちゃんは! 羨ましいご身分だよ! いっつもこんないいやつばっか食べてるんだよね!」

梨子「……」

曜「ち、千歌ちゃんもうやめなって! 梨子ちゃん泣いちゃうよ!」

千歌「え、ほんと? ごめん!」

梨子「……お代わりできるもん」

ようちか『……え?』

梨子「このロイヤルミルクティ……お代わりできるもん」

梨子「そのジュースは一杯で終わりだけど……おかわり自由なんだよ。何回でも飲めるもん。一回だけの楽しみじゃないんだよ何回でも楽しめるもん!」

千歌「お、おぅ……」

曜「梨子ちゃんが怒った……」

梨子「そ、そりゃあ……久しぶりに友達と来るから嬉しくてちょっと奮発しちゃったけど……」

梨子「私だって毎回毎回高いもの食べてるわけじゃないもん……」

梨子「東京の女の子だって、少ないお小遣いを頑張って貯めたり、日々の自由な時間を削ってアルバイトして頑張ってお金貯めて、そんな自分にご褒美でちょっとだけいいもの食べてるんだもん!」

梨子「わかりましたか、千歌ちゃん!」

千歌「は、はいわかりましたごめんさい!!」

曜「……梨子ちゃんって怒るんだ」

梨子「曜ちゃんも!」

曜「え、私!?」

梨子「ちょっとくらい助けてよ……」

曜「あー……うん、ごめん」

曜「やりとり的に口を挟んだらよくないかなって……空気を読んでしまいました」

梨子「うぅぅ……」
0382名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/13(木) 20:50:47.79ID:depO6Fxp
梨子「はあ……もう、ふたりとも……」

梨子「……じゃ、食べよっか。ナイフとフォーク借りてきたから、二人にも分けてあげるね」

千歌「え、なんで!?」

梨子「え? 普通そうじゃないの?」

曜「……そんなこと考えたこともなかった」

梨子「あはは、そうなの? 3人で違うものを頼めば、みんなで分けて一緒に食べられる……かな、って思って」

千歌「……梨子ちゃん」

梨子「?」

千歌「あなたが私の女神でしたか……」

梨子「えぇっ!?」

曜「またオーバーな……」

千歌「じゃあ私のポンデリングも分けてあげるよ! モコっとしてるとこ1個!」

曜「セコいな……」

曜「でも、分けて食べたら確かに色んな味が楽しめるもんね。私のも3分の1わけるよ」

千歌「わーい!」

曜「千歌ちゃんも3等分だよ」

千歌「うっ……はーい」

曜「露骨にテンション下げないで……」

千歌「あれー?」

ようりこ『ん?』

千歌「あれ、善子ちゃんとヨハネちゃんじゃない?」

梨子「え?」
0383名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/13(木) 20:52:35.01ID:depO6Fxp
曜「あ、ほんとだ。やっと目ぇ覚ましたんだねヨハネちゃん」

千歌「昨日はまだ居なかったし、今日起きたのかな?」

梨子「流石に起きてすぐ来れないと思うし……昨日には起きてたんじゃないかなぁ」

梨子「善子ちゃん、ヨハネちゃんのことになると過保護だし。ほら……腕組んで来てるよ。まるで恋人みたいだね、同じ顔なのに」

曜「梨子ちゃんものすごいこと言うね」

千歌「まあ、どっちでもいいんだけど……よかったね、ちゃんと起きてくれて」

曜「うんうん、みんな心配だったからね。特にダイヤさんとルビィちゃんは胃に穴があくんじゃないかってくらい憂鬱そうだったし」

千歌「にしても、こんなところで二人でミスドデートですか……羨ましいですな」

曜「ここにいるのは……普通に考えたら、当たり前のことなんだけどね? 家からすぐだし」

梨子「沼津だもんね」

千歌「なに選んでるんだろう……」

梨子「あんまり見ない方が……」

千歌「えー? でも気にならない?」

曜「……なるかも」

梨子「ならないで……」
0384名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/13(木) 20:53:31.08ID:depO6Fxp
・・・

善子「なにするの?」

ヨハネ「いや……え、ほんとにいいの?」

善子「なんでそんなひいてんの……」

ヨハネ「だ、だって善子が自分から私にミスド奢るなんて……」

ヨハネ「しかも、なんでも好きなだけ!? おかしいでしょ!」

善子「いらないなら、私とママの分だけ買って帰る」

ヨハネ「いるけど!」

ヨハネ「……いいの?」

善子「いいの。……あんたがちゃんと起きてくれたから、プチ祝いみたいな感じ」

ヨハネ「……ほんとに寝てただけだから納得いかないんだけど」

善子「いいから、私がしたいのよ」

ヨハネ「……」

ヨハネ「じゃあポンデリングとゴールデンチョコレートとストロベリーリングと……」

善子「ん」ヒョイヒョイヒョイ

ヨハネ「全部2個ずつ……」

善子「よく食べるわね」ヒョイヒョイヒョイ
0385名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/13(木) 20:54:09.79ID:depO6Fxp
ヨハネ「……まだ買っていいの?」

善子「え、いいわよ?」

ヨハネ「……何か企んでるんじゃ」

善子「そろそろ怒るわよ」

ヨハネ「……」

ヨハネ「ハニーチュロ」

善子「はい」

ヨハネ「……エンゼルフレンチ」

善子「ん」

ヨハネ「アップルパイ」

善子「よく食べるわねあんた……」

ヨハネ「フレンチクルーラー、オールドファッション、チョコファッション、ハニーディップ」

善子「はいはい」

ヨハネ「……もう満足」

善子「そう? じゃあ全部持ち帰りで……」

ヨハネ「あ」

善子「ん?」

ヨハネ「……店内で、どれか食べない? せっかくふたりきりでお出かけしてるんだし」

善子「ん……そうね、じゃあ席取っといて。飲み物はホットティーでいい?」

ヨハネ「……うんっ!」テテテーッ
0386名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/13(木) 20:55:35.38ID:depO6Fxp
・・・


千歌「……」

曜「……」

梨子「……」

ようちかりこ『めっちゃ食べるじゃん……』

千歌「え、嘘でしょ……何個食べるのひとりで」

曜「か、家族で食べるのかもよ? ほら、持って帰って」

梨子「家族で食べるにも多すぎるよねあれは……しかも席取りしてるよ? もしかしてここで食べるんじゃ……」

曜「……まさかふたりで?」

梨子「……ま、まさか……」

曜「だ、だよね……あはは、ははは……ね

千歌「私たちの争いが子供の喧嘩に見えてきちゃったよ」

千歌「ごめんね梨子ちゃん……やっぱり東京の女より沼津の堕天使の方がやばいみたい」

梨子「あ、あはは……大丈夫だよ、うん」


#4.5 「やっぱり東京の女より」 完
0392名無しで叶える物語(プーアル茶)
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2018/12/13(木) 23:10:53.37ID:NUx2VFsV
いや、怒ってる梨子ちゃんくっそ可愛ええやん…
0400名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:15:10.55ID:NXgd03UP
〜夜中〜


善子「……」ボケー

カチャ…

キイィ…

ヨハネ「おじゃまし……げっ、起きてる」

善子「ん……ヨハネ」

ヨハネ「お、おぅ」

善子「こっち来て」ポンポン

ヨハネ「……どうしたの?」トテトテ

ドサッ

善子「なんか眠れなくて」

ヨハネ「エナドリの飲みすぎじゃないの?」

善子「飲んでないわよそんなの」
0401名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:15:52.29ID:NXgd03UP
善子「あんたは? また夜這い?」

ヨハネ「べ、別にそんなわけじゃないわよ? ただ……なんか、人肌恋しいなー……なんて?」

善子「ふうん」

ヨハネ「ほんとに大丈夫?」

善子「もたれていい?」

ヨハネ「いいけど」

ポスッ

善子「ん……落ち着く」

ヨハネ「……」ナデナデ

善子「ねえ」

ヨハネ「ん?」

善子「もし、私がね」

ヨハネ「うん」

善子「いなくなったらどうする?」

ヨハネ「……それは、私に対する何か? 文句みたいなものを遠回しに言ってる?」

善子「そうじゃなくて、どうするのか純粋に聞きたいだけよ」

ヨハネ「……まあ、そりゃあ探すわよ。何があっても見つける。私にはあんたが必要だし」

善子「魔力の供給源だから?」

ヨハネ「愛する我が半身だから」
0402名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/14(金) 16:16:20.11ID:NXgd03UP
善子「……」

ヨハネ「何かあった?」

善子「……ちょっと外散歩しない?」

ヨハネ「え、夜中なんだけど」

善子「いいじゃない。どうせこのままでも眠れないし」

ヨハネ「私も行くの?」

善子「私ひとりで行かせるの?」

ヨハネ「そりゃあ、善子ひとりにするわけにはいかないけど」

善子「……じゃあいきましょ」

ヨハネ「着替えないと」

善子「ジャージでいいじゃない」

ヨハネ「せめて防寒具。外、寒いわよ」

善子「冷たい風に当たりたいわ」

ヨハネ「冷たいの限度を考えなさいよ限度を」

善子「へーきへーき」パタパタ

ヨハネ「あ、ちょっと……」

ガチャッ

ヒュー…

善子「うっわ……さむ」

ガチャッ

ヨハネ「先に行かないでって」

ヨハネ「ほら、首出して」

善子「ん」

ヨハネ「ったく、マフラーくらい巻いていきなさいよ」ファサッ

シュッ

善子「ありがと」
0403名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:17:04.85ID:NXgd03UP
ヨハネ「普段はおしゃれに気を使うくせに」

善子「夜中は誰も見てないから、いいかなって思わない?」

ヨハネ「思うわよ? 思うけど……せめて、コートまでは言わないけど少しは気を使いなさいって」

善子「私が適当でもヨハネがちゃんとしてくれるでしょ」

ヨハネ「……最近私のこと頼りすぎじゃない?」

善子「そう? なんやかんや打ち解けてきたのかもね」

ヨハネ「え、今更? 打ち解ける云々って今更なの?」

善子「ただの冗談よ」

ヨハネ「いやわかってるけど……」

善子「……手」スッ

ヨハネ「んー……今日は腕を組みたい気分」ギュウッ

善子「……まあいいけど。自分より背の高い人に腕を組まれるのってバランス悪くない?」

ヨハネ「じゃあ善子が組めばバランス良くなる?」

善子「……じゃあそうする」ギュウッ

ヨハネ「ほんとに珍しいわね……大丈夫? 熱とか」

善子「ないから」
0404名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/14(金) 16:17:40.24ID:NXgd03UP
ヨハネ「……まあ熱があるならすぐに帰るだけだしね。それじゃあ行きましょ」テクテク

善子「どこに行こうかしら」テクテク

ヨハネ「散歩でしょ? 別に行き先とか決めずにダラダラ歩けばいいじゃない。遠くまで行ったら、私が飛べばいいし」カチ

ピンポーン

【1階へ参ります】

ヴーン…

善子「なんかエレベーター、電球白いからちょっと怖くない?」

ヨハネ「そう?」

善子「ホラー映画のテイストを感じるというか」

ヨハネ「あー……なるほどね」

ピンポーン

【1階です】

ウィーン

ヨハネ「さてと、マンションも出たことだし」

善子「おさんぽラリーのスタートね」

ヨハネ「さて、行ける方向は……沼津駅方面と、その逆と、橋を渡って向こう側ね」

善子「そうね……じゃあ適当に」

善子「この悪魔の杖の向いた方向にでもいきましょうか!」ビシッ

ヨハネ「……そんなのどこで拾ったのよ」

善子「さっきそこで」

ヨハネ「ふうむ」
0405名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:18:10.95ID:NXgd03UP
善子「ヨハネ、投げて」

ヨハネ「え、私?」

善子「うん」

ヨハネ「いいけど……」ポイッ

コロコロ…

ヨハネ「橋を渡って向こう側ね」

善子「ん」

テクテク

トテトテ

善子「……マンションの裏の広場」

ヨハネ「思い出すわね。私が消える消えないって言い合いになったところ」

善子「あの後、すぐ自転車飛ばして魔法堂まで行ったのよね」

ヨハネ「懐かしく感じるわね」

善子「……」ギュウッ

ヨハネ「大丈夫よ、私はいなくなったりしないから」

善子「………………わかってるわよ」
0406名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:19:04.63ID:NXgd03UP
善子「夜中のこの橋、ライトが点灯してて綺麗よね。私、前に遠くからこの橋を眺めたときに見惚れちゃった」

ヨハネ「ああ……オレンジの街頭のおかげで映えるわよね」

善子「ついでに星も見えるし」

ヨハネ「何も関係ないわよねそれ」

善子「……」

ヨハネ「適当に言ったでしょ」

善子「し、知らない」

ヨハネ「……」

善子「……今ここで川に飛び込もうとしたらどうする?」

ヨハネ「止めるに決まってんでしょ」

善子「もしそれを振り切ってジャンプしたら?」

ヨハネ「すぐに私も飛んで助けるわよ」

善子「……ま、そうよね」

ヨハネ「……?」

善子「寒い……見て、ちょっと息が白い」

ヨハネ「────ほんとね」

善子「もう冬なのね……」

ヨハネ「言ってるうちにクリスマスね。我が宿敵ジーザス・クライスト……」

善子「クリスマス……Aqoursでパーティするのかしら」

ヨハネ「いいわね。私も行きたい」

善子「もちろん。心配しなくても、ヨハネの参加は決まってるから」
0407名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:19:50.40ID:NXgd03UP
ヨハネ「何するのかしら……まずターキーね。マリーの家のコックは最強レベルで腕がいいから」

善子「ターキー……」

ヨハネ「それにたくさんフルーツがのった大きなケーキ。イチゴにメロンにブドウに……」

善子「みかん」

ヨハネ「いらないわよ……」

善子「みかんがないと怒る人がいるもの」

ヨハネ「ああ、善子のお気に入りね」

善子「いや別に気に入ってないし」

ヨハネ「でも、あの人が堕天使ヨハネを救ってくれたのよ?」

善子「まあ……それには感謝してるわ。今も私が堕天使ヨハネとして現世に降臨できているのは、千歌のおかげだから」

善子「ほんとに、感謝してもしきれない」

ヨハネ「ふふ、あなたって心底Aqoursのメンバーが好きよね」

善子「はあ? 何よいきなり……」

ヨハネ「だって救世主の千歌に、気さくに絡んでくれる曜と果南、いつも優しく微笑んでくれる梨子、我が弟子ダイヤ、親友のルビィと花丸」

ヨハネ「そして、私たちのお姉ちゃん────鞠莉」

善子「私は別にお姉ちゃんなんて認めたわけじゃ……」

ヨハネ「いいのよ、マリーがそう言って引かないんだし」

善子「……面倒な人だわ」

ヨハネ「でも大好きでしょ?」

善子「まあ」

ヨハネ「でも、一番好きなのはヨハネよね?」

善子「うん」
0408名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:20:35.37ID:NXgd03UP
ヨハネ「もお、そこは、うんって答えるところ…………は!?」

善子「?」

ヨハネ「いや、そこ……普通、絶対私って言わない流れでしょ」

善子「……ああ、確かに」

ヨハネ「善子……あんたほんとに何があったのよ。素直すぎない?」

善子「……別に、今は素直なだけ」

ヨハネ「珍しいわね」

善子「スーパーレアよ」

ヨハネ「いつも素直ならいいのに」

善子「ほんとに思ってる?」

ヨハネ「うーん、いつも素直だとそれはそれで調子崩れて無理かも」

善子「無理ってあんた……ぶっ飛ばすわよ」

ヨハネ「ふふ、怖い怖い」

善子「はあ……寒い」

ヨハネ「そうね……」

ヨハネ「次、どっち行く?」

善子「悪魔の杖に聞きましょ」

ヨハネ「次は善子が投げるのよ」

善子「ん」ポイッ

コロコロ……

善子「あっち」

ヨハネ「お、やったわね。この方向にはセブンイレブンがあるわ」

善子「不幸は私たちにしては、ついてるわね」
0409名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:21:38.34ID:NXgd03UP
ヨハネ「そういえばあのコンビニ、花丸と二人で買い物に来たっけ」

善子「ああ、ルビィとずらまるに紹介したときね」

ヨハネ「あの時、こっそり二人で肉まん食べたのよ」

善子「は? 聞いてないんだけどそれ」

ヨハネ「内緒にしてたもの」

善子「私も食べたかった」

ヨハネ「いま食べましょ」

善子「置いてるかしら」

ヨハネ「ここなら置いてる」

ガチャッ

ピロリロリロ♪

エアロスミスー

善子「……」ギュウッ

ヨハネ「どしたの」

善子「眩しくて……」

ヨハネ「こっちよ」

善子「ん」

ヨハネ「紅茶買う?」

善子「ん……肉まん食べるならお茶がいい」

ヨハネ「じゃあお茶ね」

善子「あ、チキン」

ヨハネ「食べる?」

善子「ぐっ……夜中にチキン……暴力だわ……」

ヨハネ「肉まんとチキンと、これください」

善子「あー!?」

ヨハネ「どーもー」

ムラオコシクルスタンハンセーン
0410名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:22:13.68ID:NXgd03UP
・・・


ヨハネ「あち、あちち…」ムシッ

ヨハネ「はい」

善子「ありがと……あっつ」

善子「いただきます」

ヨハネ「いただきます」

善子「うわ、熱気すご……ふう、ふう……」

善子「はむ、ふほ……はふ、ほふほふ……」モグモグ

善子「んはあ……うまぁ……♡」

ヨハネ「はふ、んむ……ほふ、ふは……♡」

パキャッ

ゴクッ…

ヨハネ「ぷはあ……あったまるわ……」

ヨハネ「ほら。肉まん頬張った後にお茶飲むとやばいわよ」

善子「ん……コク」

善子「あ゛〜……」

ヨハネ「ね?」

善子「あったかい……おいしすぎ……」

善子「あ、間接キス」

ヨハネ「今更でしょ」

善子「あんたとのキスに慣れてはいけない気がする……」

ヨハネ「まあ、とっておきだからね」

善子「……///」

ヨハネ「照れてるの?」

善子「あ、当たり前でしょ……///」

ヨハネ「ふふ、ウブなのね」

善子「うるさいわよっ!」
0411名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:23:12.29ID:NXgd03UP
ヨハネ「ヨハネお姉ちゃんがリードしてあげましょうか? 優しく、気持ちよく♡」ギュウッ

善子「囁くな息吹きかけるな腰に手を回すな〜!」

ヨハネ「あ、ほっぺに餡ついてるわよ」

善子「え、ほんと?」

ヨハネ「ほんと。……ちゅぅ」

善子「……!!?」

ヨハネ「ペロリ……んふ、おいし」

善子「……ぁ、ぅ……///」

ヨハネ「あら、固まっちゃった」

善子「ぅ、あぅ、あぅぁ……」

ヨハネ「……ちゅ」

善子「ん、むっ!!?」

ヨハネ「んむ、っふ……はむ」

善子「ちゅ、む……ん、んーっ!」グイッ

ガオォォーン…!!

ヨハネ「ぷは」

善子「っ……な、なにすんのよぉ!!?///」

ヨハネ「え、口にもしてほしそうだったから」

善子「ほ、……ほ、ほしくなんかないわぁ! っていうか今のなんかすごい音出してた車に見られたでしょ!!」

善子「……み、見られた……ぅぅ、ヨハネにキスされたとこ見られたぁぁ……///」

ヨハネ「いいじゃない、もっと見せつけてあげれば」

善子「そ、そういうもんじゃないでしょ……きす、って」

ヨハネ「……///」キュンキュン♡

ヨハネ「善子、ほんとに可愛いわねもう……肉まんの味だったけど」

善子「ぶ、ぶっとばすわよ!?」

ヨハネ「次はもっと激しいヤツしてあげる♡」

善子「しなくていいからっ!!」
0412名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:23:36.57ID:NXgd03UP
ヨハネ「あ、チキン冷めちゃう」ガサガサ

善子「ちょっと話逸らさないでよ! 私はまだ怒って────」

ヨハネ「どうどう」グイッ

善子「むぐっ……」モグモグ

ヨハネ「チキンおいしい?」

善子「むぐぐ……おいひぃ」

ヨハネ「ヨハネのキスとどっちが美味しい?」

善子「黙れ」

ヨハネ「あら怖い」

善子「ん、かじっちゃったけど半分あげる」

ヨハネ「ありがと」ハム

ヨハネ「んー……ちょっと冷めてる」モグモグ

善子「夜中だし仕方ないわ」

ヨハネ「そうねえ……」

ヨハネ「ちょっと温まったらすっきりしてきた」

善子「ん、そうね。私も気分はマシ」

ヨハネ「そう? ならいいんだけど……結局なにがあったのよ」

善子「ちょっと、うん……」

善子「いや、結果的には何もなかったんだけど」

ヨハネ「?」
0413名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:24:16.34ID:NXgd03UP
善子「えっと……」

善子「ヨハネが、いなくなる夢見ただけ」

ヨハネ「……ああ」

善子「目を覚ましたらね……ヨハネがいないの。いつも私の隣に寝てるはずなのに」

善子「リビングにもいないし、トイレにもいないし。あんたの部屋は前の物置のまま」

善子「ママに聞いたら、また変なこと言ってって怒られた」

善子「Aqoursのみんなも、ヨハネは私だって。あんたの存在が消えた……ううん」

善子「多分……それはあんたが生まれなかった世界なのかもしれない。そこに私が迷い込んだのかな……」

善子「……なに言ってんのかしら、寝ぼけてて支離滅裂ね」

ヨハネ「……それでもいいわよ、全部聞くから」

善子「うん……」

善子「で……あんたのことを知ってる人は私だけなの。もちろん私はその世界でも堕天使ヨハネとして君臨してるんだけど」

善子「……ヨハネは私だけなの。あんたはいない」

善子「それが、とても怖くて、つらくて……寂しくて」

善子「私、あんたがいないともうダメなんだなあ……って思った」

ヨハネ「……」

善子「……」ギュウッ

ヨハネ「そう……善子はもうヨハネの魅力の虜になってしまったのね?」

善子「……そういうことみたいね」

ヨハネ「……調子狂うわ」

善子「明日にはいつも通りの善子だから」

善子「今夜は、許して」ギュウ

ヨハネ「……たまになら許してあげる」ナデナデ

善子「……」モフ
0414名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:25:19.45ID:NXgd03UP
ヨハネ「……あったかいわね、善子」

善子「ヨハネもね」

善子「……ねえ」

ヨハネ「ん?」

善子「そろそろ冬が来るわね」

ヨハネ「そうね」

善子「冬……ってことは、あの人たちが来る」

ヨハネ「?」

善子「北の国から、二人の刺客が」

ヨハネ「北の国から……?」

ヨハネ「……」

ヨハネ「子供がまだ食べてる途中でしょうがー!」

善子「ぶはっ……ww 似てなっ」

ヨハネ「似せる気はないわよ別に」

善子「びっくりするわ……どの部分のモノマネよ」

ヨハネ「るーるるるー」

善子「キタキツネなんか釣れないわよ」

ヨハネ「善子が釣れるなら上々」

善子「私をペットみたいに扱わないで」ムギュー

ヨハネ「……ほんとに、なんかルビィみたいに甘えん坊よ」

善子「今宵のヨハネは甘えたいモードなの」

ヨハネ「ヨハネは私よ……ったく」ナデナデ

ヨハネ「寂しそうな顔してたら、またキスするからね」

善子「……いいけど」

ヨハネ「……んー?」

善子「いいって言ったの」

ヨハネ「……」
0415名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:25:59.43ID:NXgd03UP
ヨハネ「……ま、まあやりすぎも良くないし!」

善子「そうなの」

ヨハネ「魔力吸いすぎて善子が倒れても良くないから!」

善子「まあ、それはそうね」

ヨハネ「だから、まあ……また、今度ね」ナデナデ

善子「……ん」

善子「ヘタレた?」

ヨハネ「っ……///」ピクッ

善子「ヘタレたんだ」

ヨハネ「へ、ヘタレてなんかないけどぉ!?///」

善子「ふうん……」

ヨハネ「ほ、ほんとよ!」

善子「そういうことにしといてあげる」

ヨハネ「ぐぬぬ……」

善子「ねえヨハネ」

ヨハネ「な、なによ」

善子「これあげる」ズイッ

ヨハネ「……なにこれ?」

善子「パワーストーンのブレスレット」

ヨハネ「……ルビィのパクリ?」

善子「そうじゃないわよ! ……結果的にはそうだけど」

ヨハネ「……紫に輝いてる」

善子「アメジスト」

ヨハネ「……アメジスト」

善子「綺麗でしょ?」

ヨハネ「うん……すごく綺麗。もらっていいの?」

善子「いらないなら川に捨てる」

ヨハネ「そういう言い方、よくないわよ」

善子「じゃあ石だけとって売る」

ヨハネ「同じじゃない……」
0416名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:26:39.87ID:NXgd03UP
ヨハネ「……大切にする。ありがと」ギュウッ

ヨハネ「ねえ、アメジストの効果は?」

善子「さあね」

ヨハネ「えっ……知らないのに用意したの?」

善子「さあね」

ヨハネ「……なるほどね、自分で調べろってこと」

善子「……さあね」

ヨハネ「こっちの水色は?」

善子「ラマリーって言うんだって。二つ組み合わせると、ある効果を発揮するみたい」

ヨハネ「それも調べろと」

善子「さあね」

ヨハネ「……ふふ、ありがたくいただくわ。善子が私にくれた、3つ目のものね」

善子「え、もっとあげたでしょ。ミスドとか」

ヨハネ「あれは食べたらなくなるでしょ? 無くならない、ずっと大切にできるものよ」

善子「そんなにあげたかしら」

ヨハネ「ええ、もらったわ」
0417名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:27:18.40ID:NXgd03UP
ヨハネ「ひとつめは、思い出ね」

善子「……」

ヨハネ「あなたがなんとなく買った鏡の魔法で生まれたから、得られたもの」

ヨハネ「Aqoursのみんなとの思い出」

ヨハネ「ママとの思い出」

ヨハネ「何より、善子との思い出」

善子「そんな大層なもんじゃないでしょ」

ヨハネ「宝物よ。あなただってそうでしょ?」

善子「……さあね」

善子「ふたつめは?」

ヨハネ「ふたつめは、私のこの身体ね」

ヨハネ「消えた私を、取り戻しに来てくれたこと。自分が死ぬかもしれないのに、その危険を冒して、並みの魔法使いでは引き起こせないくらいの奇跡を叶えてくれたこと」

ヨハネ「だから、ずっとあなたと一緒に居られる。みんなと居られる。これからも思い出を作っていけるの」

善子「……よくそんな恥ずかしいことをペラペラ喋れるわ」

ヨハネ「善子に言われたくないけどね」

善子「なによ」

ヨハネ「ふふ、だから……そうね」

ヨハネ「いつか、私もお礼しないといけないわね」

善子「……別に、私はあんたがそこにいてくれれば、それで」

ヨハネ「それなら、私も同じよ。善子のそばに居られればそれでいい……でも、あなたはわざわざ気持ちを形にしてくれた」

ヨハネ「なら、私もそれに応える形で返さないと」

ヨハネ「クリスマスは期待してなさい」

善子「……ん」
0418名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/14(金) 16:28:14.65ID:NXgd03UP
ヨハネ「……むぎゅー」ギュウッ

善子「ぐぇ……」

ヨハネ「善子はあったかい……♡」スリスリ

善子「く、くるしぃ……」

ヨハネ「……善子」

善子「ん……なによ」

ヨハネ「愛してる」ササヤキ

善子「……」

善子「……はっ!!?///」

ヨハネ「うふふ♡」

善子「ちょ、なっ……いま、なに……っ///」

ヨハネ「あ・い・し・て・る」

善子「ぁ……、ぅ」

ヨハネ「そろそろ帰りましょうか! さすがにトイレに起きたママにバレたらやばいし」

ヨハネ「さっさと寝ましょ」

善子「……ぅ、ん」

ヨハネ「早く行くわよ?」グイッ

善子「ぁ、はい……行く、行くから引っ張らないで……!」

ヨハネ「じゃあ……お姫様抱っこね」ギュウッ

善子「わ、ちょっと! パンツ見える!」

ヨハネ「ジャージのくせになに言ってんの。飛ぶわよ、愛しいお姫様?」バサッ

善子「ちょ、待ってこの寒い中飛んだらめちゃくちゃ寒」


バシューン!


善子「さむいーーーーーーーーー!!」

※このあと二人でめちゃくちゃ暖かくして寝た。


#5 ヨハネと深夜徘徊 完
0420名無しで叶える物語(庭)
垢版 |
2018/12/14(金) 16:31:31.87ID:RLii3GXY
このままふたなりのヨハネも書こう
0424名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)
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2018/12/14(金) 21:12:52.43ID:UT6YAiO3
素直な善子ちゃん可愛い
ラマリーとアメジストの意味と組み合わせ調べて善子ちゃんのヨハネちゃんに対する想いが伝わった
0427名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/15(土) 03:49:14.71ID:uO6tUK6b
#5.5


〜曜の部屋〜

曜「……zzz」

着メロ『もう、受験がぁ……もうあと何日があって、あぁどうしよう本当に……』

着メロ『あら、どうしたの?』

着メロ『ぇっとその、最近受験勉強とかがあって、それでなんかもう切羽詰まってて……』

着メロ『あるよねぇそういうこと。ある、わかる。わかるけど……おい後ろうるせえぞ!後ろうるせえぞ! ……そんなに頑張りすぎても良くないんじゃないかしら』

着メロ『は、はいぃ……』

着メロ『私、自分よりすごい家庭教師の人、知ってるのよね……』

着メロ『えっ!その人は誰ですか!?』

着メロ『その人の手にかかれば、あなたの頑張りも報われるわよ……?』

着メロ『じゃあその家庭教師の人を呼んでくださいよ!』

着メロ『来てちょうだい!!!』


pi


曜「ぁぃ……」

『シャイニー☆』
0428名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/15(土) 03:49:46.73ID:uO6tUK6b
曜「ぁい……」

『もしかして寝てた?』

曜「ぇぃ……」

『もしもーし? 曜ちゃーん? 起きてるー?』

曜「……zzz」

『おーきーてー! よーうー! よーそろー!』

曜「っ……ぁひ……おきぅ……」

『ほんとに? 私が誰かわかる?』

曜「……まぐろ」

『うん、全然違うね。最初の文字だけ合ってるけど、違うね』

『ほら、ま! ま〜?』

曜「……MARVEL」

『それじゃあアメコミの会社よ! もう、寝ぼけてるの?』

曜「あぃ……」

『私よ? わ・た・し』

曜「……」

曜「……まきちゃん」

『まきちゃん』

曜「まきちゃん」

『……』

『おーい』

曜「へぃ……」

『板前っぽくなったわね……』
0429名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2018/12/15(土) 03:51:35.67ID:uO6tUK6b
『マリーよ?マリー』

曜「まりちゃ……」

鞠莉『Yes! I'm マリー!』

曜「おやすみ……」

鞠莉『寝ないで待って!』

曜「ぁに……こんな夜中に……」

鞠莉『ねえ、ドライブしない?』

曜「しない。おやすみ」

鞠莉『えー! しよーよ、みんな電話かけたけど曜以外出てくれなかったの!』

曜「私も寝させてよ……明日も学校だしさぁ」

鞠莉『むむむ……じゃあダメ元でちかっちと梨子にもう一回かけようかな』

鞠莉『曜が遊んでくれなかったからって言って』

曜「悪いの鞠莉ちゃんだし……」

鞠莉『うぐっ……ちかっちなら引っかかってくれるのに……』

曜「後輩に絡め手を使わないで……」

鞠莉『むう……ほら、近くに善子もいるじゃない』

曜「確かに家は近いけど」

鞠莉『車出すからドライブしよ? 善子たちも起こして』

曜「やめなよ……」

鞠莉『しゅん……』

曜「……」
0430名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/15(土) 03:53:33.38ID:uO6tUK6b
鞠莉『しゅーん……』

曜「……」

鞠莉『しゅんしゅんしゅーん……』

曜「わかったよ行くよ……」

鞠莉『ほんと!!?』

曜「ほんと。でも迎えに来てくれる? 淡島まで流石に行けないし」

鞠莉『えへへ、曜ならそう言ってくれると思ってたわ! 家の前で待ってるからすぐ降りてきて!』

曜「……え?」

鞠莉『ほら、カーテン開けて』

曜「……」

シャー

鞠莉「」フリフリ

曜「……」
0431名無しで叶える物語(たこやき)
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2018/12/15(土) 03:57:44.12ID:uO6tUK6b
・・・


曜「さむ……」

鞠莉「はあいおはよっ」ムギュー

曜「あぅ……くるしいよまりちゃん……」

鞠莉「眠たいところを頑張ってきてくれた曜に愛をおすそ分け♡」スリスリモフモフ

曜「うぐぅ……ぁ、ありがとぅ……」

鞠莉「hot teaも用意してあるからね」

曜「あー……寒い日にはありがたいでありますなぁ」

鞠莉「それじゃ行こっか! 新しい車買ったの〜!」

曜「……」

曜「え、なにこれすごいかっこいい……!」

鞠莉「でしょ? Audi S5!」

曜「ほえー……スポーツカーって感じだね」

鞠莉「もちろん速いわよ? そのへん走ってる軽トラなんてすぐmirrorの点にしちゃうんだから」

曜「すごいね……でもこの辺でしないでね、住宅街だから」

鞠莉「わかってるわかってる。それじゃ、善子呼びに行こっか」

曜「ほんとに行くんだね」

鞠莉「すぐそこだし」

曜「私知らないからね……」
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