【安価SS】黒澤ダイヤの実況、二日目
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鞠莉「ポケパルレをとことん楽しむのだって、このゲームの遊び方の一つじゃない。ミツルボーイに大層な説教をしてた通りね」
鞠莉「そりゃ用意された story があるんだから、それを辿らない限り完全クリアはできない。このゲームにはポケパルレマスターなんて道はないけど」
鞠莉「かと言って、ポケパルレを楽しむことで本人がこのゲームを充分に満足できるのなら、それは他の誰かが『間違ってる』と指摘するようなことじゃないわ」
鞠莉「そうでしょ?」
ルビィ「それは…そうだけど……」
鞠莉 ……カチカチ
鞠莉「あ、level up♪」
ルビィ「…」
鞠莉 …………ハァ 鞠莉 つ2DS スッ
鞠莉「いーい、ルビィ。ちょっと聞きなさい」
ルビィ「ゅ…」
鞠莉「あなたがもやもや引っ掛かってるのは、あなたの中のダイヤと今のダイヤの姿が噛み合わないからでしょう?」
ルビィ「うん」
鞠莉「でもね、ダイヤをよく知る私にしてみれば、今のあの姿はさほど意外でもないのよ――たぶん、果南が見ても同じことを言うわ」
ルビィ「…」 鞠莉「あの子はカチカチの堅物だけど、だからといって完璧主義者ってわけでもないのよ。案外ね」
鞠莉「手を抜くことはしない、easily に流されることだってない。その代わり、どうしても達し得ないことには割と心が折れやすいのよ」
ルビィ「うそだぁ」
鞠莉「ほんとよ。どうもあなたの前では格好付けたがる節があるから、あなたが気付かないのも無理はないけどね」 ルビィ「…」
鞠莉「中でも、ダイヤが特に苦手なことがなんだか、わかる?」
ルビィ「わかんない」フルフル
鞠莉「二律背反よ」
ルビィ「にりつはいはん!うん!」コクコク
鞠莉「わからないことはわからないと言いなさい。どうしてそこだけ見栄を張るの」ペシ
ルビィ「ゅ」 鞠莉「自分一人が頑張ってどうにかなることなら、ダイヤは最強よ。それだったら私は――たぶん果南も、あの子が『負ける』のを見たことがないわ」
鞠莉「でもね、あちらを立てればこちらが立たず、誰かが得して誰かが損をする、自分のために誰かを犠牲に。そういうのが凄く苦手なのよ」
鞠莉「まさか忘れてはいないでしょう?まだ私達三人だけだった頃の Aqours が、どんな風に崩れてしまったか」
ルビィ「あっ…!」
鞠莉「it's exactly.」
鞠莉「今の状況はそれにとても似てるって、マリーは思うの。もくたんとかなん――これはヤルキモノね、かなん達が傷付くのを恐れて、選んだのは自分の矜持を捨てる道」
鞠莉「他人を踏み台にしてまで勝利するくらいなら」
鞠莉「そんな前提がある場合に限っては、あの子はいとも簡単に諦めるのよ――自分自身のことをね」 鞠莉「私が無理だって言うのは、それが理由よ」
鞠莉「今の状態で Pokemon Gym に再戦を挑めというのは、手持ちのポケモンで泥仕合をしろって言うのと同じ何匹か犠牲にする前提で、ギリギリの勝利を掴みにいけ、ってね」
鞠莉「善子も似たようなことを言わなかった?」
ルビィ「!」
ルビィ「ゆってた…」
鞠莉「今はあの子がダイヤの一番近くにいるからね、なんとなく性分に気付いちゃったんでしょ」
ルビィ「…そっか」
ルビィ「ルビィだけ、おねいちゃんのこと知ってるつもりでなんにも知らなくて、だから一人で騒いでたんだ…」シュン…
鞠莉「ノンノン」ポン
ルビィ「まりちゃん…」 鞠莉「あなたと私達の役目の違いが、まさにそれよ」
ルビィ「役目のちがい…?」
鞠莉「私はダイヤのことを知り過ぎてしまった。善子はダイヤのことを好きになり過ぎてしまった――もちろん、ルビィが劣っているというわけじゃないわ」
鞠莉「でもね、そんな私達では、ダイヤの中に踏み込むことは、もうできないのよ」
鞠莉「だけどあなたは違うわ」
鞠莉「cool で、beautiful で、justice な黒澤ダイヤのことを、誰よりも真っ直ぐに信じられる。応援して、負けるなと背中を押すことができる――これはあなたにしかできないことよ」
ルビィ「ルビィにしか、できない…」
鞠莉「yes. 他の誰が諦めても――たとえダイヤ自身が諦めたとしても、あなただけはあの子のことを諦めないでいて。ばかみたいに、真っ直ぐ信じて応援してあげて」
鞠莉「結局、親友でもステディでも――愛する妹には敵わないというものよ♡」 ルビィ自室
ルビィ「…」
ダイヤ『今日はちかさんに合わせて、壁紙を青にしてみましょうか!』
ルビィ「…」
――鞠莉「あなたにしかできないことよ」
ルビィ グッ…
ルビィ カチッ
『ポケットモンスター オメガルビー』
ルビィ カチカチ… こんなところで。
たぶん次はダイヤさんも話すと思う gba版しかやったことない
2ds買いたくなってきた おはよう
放置していて申し訳ない
今日か明日には書けます
エタらせはしないのでご安心を!
ピカプイは買ってないし買わないよ リトルデーモン1号『お姉ちゃんがポケモン始めたよ』
善子「ん?」
善子「…なんでわざわざ?」
☆Ruby☆『お姉ちゃんがポケモンを始めました』
鞠莉「これは…」
鞠莉「…観ろ、ってことかしら?」 ダイヤ「ふう…」
ダイヤ「机に向かうのはこれくらいにして、そろそろポケモンを始めましょうかね」
ダイヤ イソイソ カチャカチャ
『ポケットモンスター オメガルビー』
ダイヤ スッスッ
『ポケパルレ』
ダイヤ「さあさ、元気にしていましたか?あら、かずおさんお腹ぺこぺこですか?仕方がありませんわねえ」スッスッ
ダイヤ「〜♪」 ダイヤ「どうも『ねらってヘッド』は苦手なのですよねえ。曲がりなりにも音楽に携わる者として、リズム感がないのは問題でしょうか…」
ダイヤ スッスッ
ダイヤ「…む」
ダイヤ「なかなかハイスコアを更新できませんわ…しかしランクは最高ですし、まあよしとしましょうか」
ダイヤ「さあ、遊んだ後はおやつにしましょうね」スッスッ
ダイヤ「……ん?」
『通りすがりの ルビィさんが 交換を 申し込んできました!』
ダイヤ「ルビィ…!?」 ダイヤ「…いえ、まさかあの子のはずが…」
ダイヤ「もくたんちゃんのことは考えないようにと釘を刺したもの、もう覚えているはずが…」
ダイヤ「…これも善子さんのいたずら、ですか?」
ダイヤ「…」
→交換する カチ…
『相手の 都合で キャンセルされました!』
ダイヤ「は?」 『通りすがりの ルビィさんが 対戦を 申し込んできました!』
ダイヤ「次から次になんなのですか…」
ダイヤ「…って、今度は対戦…!?」
ダイヤ「対戦というと…」
――からくり大王『あんたこのワシに挑戦しにきたってわけだろう!そうだろう!』
――『もくたんは 巻物に 書かれた 合言葉を 覚えた!』
――『もくたんは わざマシン12を 手に 入れた!』
ダイヤ (あの驚くほど面白くない………) ダイヤ (やりたい気持ちは微塵もありませんが…善子さんは好きなのでしょうか…)
ダイヤ (まあ、やりたいとおっしゃるのなら付き合うことに吝かではありませんが…)
→対戦する カチ
『このルールで 対戦します!』
『フラットルール』
ダイヤ「はいはい、なんでもよいですわよ」カチカチ
『対戦に 参加する ポケモンを 選んでください』
ダイヤ「あら?こんなのあったかしら…?」 ダイヤ「選べと言われても…」
ダイヤ「いあいぎりが必要なのでかなんさんは外せないとして、ジュプトルちゃんと、えー…そもそも何匹選べばよいのでしょう…よしこさんと…」カチカチ
ダイヤ「…む。三匹までのようですわね」
ダイヤ「前回は仲間の数に縛りなどなかったはずだけれど…『フラットルール』だからなのでしょうか」カチカチ
『試合を 開始します!』
ダイヤ「はいはい…」
コンコンガラッ
ダイヤ「えっ」 ルビィ(装備:3DS) ドン!
ダイヤ「る、ルビィ…??」キョトン…
ルビィ「はいるね」
ダイヤ「え、ええ…構わないけれど…お姉ちゃん今ちょっとゲームを…ノックしたら返事を待ってから…」
ルビィ スタスタ… ポフ
ルビィ「おねいちゃんの画面は見ないから」
ダイヤ「うん、別に見てもいいけれど…あなた一体なにを……」
ルビィ「ポケモンバトル、始まるよ」
ダイヤ「あっそうでした!ごめんね、これが終わるまで待ってちょうだい」ワタワタ もくたん『いけっ!かなん!』
かなん『グガァァッ!』
『ルビィは アゲハントを 繰り出してきた!』
かなん LV22
あげはちゃん LV20
ダイヤ「20レベル…かなんさんより下、ですか…」
ダイヤ「確かアゲハントはそこまで防御が高いポケモンではなかったはずですね。かなんさんの攻撃なら二回もあれば――」カチカチ 『かなんの いあいぎり!』ズパァッ
ダイヤ「…………!」
あげはちゃん『…』
ダイヤ「ぜ、全然効かない…!?そんなわけは…」
『相手の あげはちゃんの エアカッター!』シュパパパン
ダイヤ「……まさか、レベルが下のアゲハントを相手にかなんさんが打ち負けるなどということが…!」 ダイヤ (いや、いや。焦るな焦るな…)
ダイヤ (アゲハントは防御がそう高くない代わりに、確かに攻撃は強かったはず。エアカッターは威力60で、いあいぎりは威力50なのだから、単純に考えれば打ち負けてもおかしくは――)
ダイヤ (――レベルの差を抜きにしても…)
ダイヤ「…」モンモン…
ダイヤ …ハッ
ダイヤ「そ、そういえばわたくしはなぜポケモンバトルを!?巻物探しでは!?」 ダイヤ「えっと、」
かなん『…』
あげはちゃん『…』
ダイヤ「…考えても仕方がありませんか。ひとまず目下は、このポケモンバトルに勝利することに集中しなければ」 『たたかう』
『いわくだき アンコール いあいぎり だましうち』
ダイヤ (アゲハントに有利を取れる技はない…)
ダイヤ (確か、いわ技が効果抜群だったはずね…それならば)
ダイヤ カチカチ
もくたん『もどれ、かなん!いけっ!ジュプトル!』
ジュプトル『ジュアアッ!』
ダイヤ「一回攻撃を――しかも苦手なひこう技を受けてしまうことになるけれど、耐えてください…!」 『相手の あげはちゃんの かたくなる!』キピキピ
ダイヤ「!」
ダイヤ「た、助かりましたわ!」
ダイヤ「素早さで後れを取ることはないはずですから…」
→がんせきふうじ カチ
ダイヤ「これでアゲハントは倒れ――」
『ジュプトルの がんせきふうじ!』ズゴゴォッ
『こうかは ばつぐんだ!』
ダイヤ「――倒れ、ない…!?かたくなるが厄介でしたか……」
ダイヤ (………かたくなるを使われていなければ倒せていた?本当に?…このダメージから察するに、かたくなるがなくても――あるいは――) 『相手の あげはちゃんの エアカッター!』シュパパパン
『こうかは ばつぐんだ!』
ダイヤ「……よし、耐えましたわ!」
ダイヤ「お互いに次の攻撃は耐えられませんが、それならば素早さで勝っているジュプトルちゃんの――」カチカチ
『ジュプトルの がんせきふうじ!』ズゴゴォッ
『こうかは ばつぐんだ!』
『相手の あげはちゃんは 倒れた!』
ダイヤ「――勝ちですわァっ!!」グッ ダイヤ「続くお相手のポケモンは…」
『ルビィは ワカシャモを 繰り出してきた!』
ダイヤ「う…!ワカシャモ…ですか…」
ダイヤ (ちかさんもかずおさんも『選ん』でいない…ほのお技に加えてひこう技のつつくまで使うワカシャモは、ジュプトルちゃんもよしこさんもかなり相性が悪い…)
ダイヤ (ここはかなんさんに――)
→かなん
ダイヤ (かなんさんは先のアゲハントの攻撃で体力が減っているけれど、大丈夫かしら…)
ダイヤ (…)
ダイヤ (いえ、大丈夫です。レベルはこちらが上ですし、ノーマルタイプのかなんさんは効果抜群の技を受けることはないのだから)
ダイヤ (大丈夫…大丈夫……) カチカチ もくたん『もどれ、ジュプトル!いけっ!かなん!』
かなん『グガァァッ!』
ダイヤ「かなんさん、一度だけ耐えてくださればその後はわたくしが勝利へ導きますから――」
『相手の しゃもちゃんの にどげり!』ゲシッ
『こうかは ばつぐんだ!』
ダイヤ「――えっ…」
ダイヤ「効果…抜群……?かなんさんが…?ノーマルタイプなのに……?」
ダイヤ「威力の低い技だからよかったものの、これがもっと強い技だったらと思うと――」
ダイヤ …ゾクッ
ダイヤ「…!」
ダイヤ (この、感じは…) ――『相手の マクノシタの つっぱり!』ズドンッ
――『四回 あたった!』
ダイヤ「…………二度、蹴り…?」
ダイヤ サー…
ダイヤ「かなんさ ゲシッ
『こうかは ばつぐんだ!』
『二回 あたった!』
『かなんは 倒れた!』
ダイヤ「………………っ!!」 ダイヤ「そんな…かなんさんが……っ」
ワカシャモ LV20 『…』
ダイヤ (控えているのはジュプトルちゃんとよしこさん――両者とも、ほのお技およびひこう技に弱い)
ダイヤ (考えろ…考えろ……)
ダイヤ (ワカシャモを相手に、どちらに戦闘の場へ立ってもらうべきか…)
ダイヤ (……………)
ダイヤ (………!)
ダイヤ「わかった――」 もくたん『いけっ!よしこ!』
よしこ『グーゲェッ!』
ダイヤ「確信なき賭けではありますが、ワカシャモがかくとうタイプを有しているとすれば――」カチカチ
――『トウキは ワンリキーを 繰り出してきた!』
――『よしこの ねんりき!』
――『こうかは ばつぐんだ!』
ダイヤ「――この技は!」
『よしこの サイケこうせん!』ジギギギッ
『こうかは ばつぐんだ!』
ダイヤ「ぃよしっっ!!!」 ダイヤ「ヒントとなったのは、にどげりの技」
ダイヤ「まさかかなんさんに効果抜群となる技があるとは考えてもいませんでしたが――つまり、裏を返せばにどげりはこれまでかなんさんが受けたことのないタイプの技だということ」
ダイヤ「そこに『蹴り』である事実を加味して考えれば、かくとうタイプである可能性が高い」
ダイヤ「かくとう技を使うポケモンがかくとうタイプであるとは限りませんが、みず技を使えるコがいない現状、体験に賭けてみたら――見事にハマったようですわね」
ダイヤ「これでワカシャモの脅威は去って――」
しゃもちゃん『…』
ダイヤ「――…………っ!」
ダイヤ「効いて…いない……」 ダイヤ「くっ……一体なぜ…!」
ダイヤ (なんなのですか、この――先ほどから続く思考と事実の噛み合わなさは…!)
ダイヤ (決して知識は豊富ではないものの、実体験に基づいた理論と計算で戦っているのに、どこか芯をずらされているような歯がゆさ…)
ダイヤ (ワカシャモの攻撃はなんですか?ひのこ?つつく?いずれにせよ、威力は高くない――たった一回で体力を全て持っていかれるなどということはないはず…)
『相手の しゃもちゃんの はじけるほのお!』ボンパチチッ
ダイヤ「は…はじけるほのお……!?」 『こうかは ばつぐんだ!』
『よしこは 倒れた!』
ダイヤ「…………っ」 ダイヤ カチ…
→ジュプトル
ダイヤ グッ…
ダイヤ (ジュプトルちゃんはくさタイプ。弱点はほのおタイプ――はじけるほのおには、耐えられない可能性が…)
ダイヤ ドクン…
ダイヤ (もしもここでジュプトルちゃんまでもが倒れてしまったら……)
ダイヤ ドクン…ドクン……
ダイヤ (今なら――)
ダイヤ (――今ならまだ、かなんさんとよしこさんが負った傷を――『なかったこと』にする方法が――) ダイヤ「!!!」
ダイヤ バッ
ダイヤ「ルビィ…あなた…!」
ルビィ「負けそうになったから、また消すの?」
ダイヤ「先日の戦闘を見て――」
ルビィ「教えておくとね、最後の一匹はコイルだよ。20レベルの」
ダイヤ「は…?最後の一匹?コイル?なんの話ですか…」
ルビィ「ワカシャモを倒したとしても、次に出てくるのはコイルだよ。勝てる?」
ダイヤ「だからなにを…」
ダイヤ「……………えっ、うそ…まさかこれは、善子さんではなくて……あなた…」
ルビィ「…」
ダイヤ「そう、なのね……!」 ルビィ「おねいちゃんの最後の一匹は、ジュプトルちゃんだってわかってるから。しゃもちゃんには、はじけるほのおをさせるよ」
ダイヤ「!」
ルビィ「わかってると思うけど、あたればジュプトルちゃんは倒れるよ」
ダイヤ「………!」
ルビィ「もう一つゆっておくと、ジュプトルちゃんが覚えてる技――メガドレイン、がんせきふうじ、おいうち、れんぞくぎり」
ルビィ「どれで攻撃しても、しゃもちゃんは絶対に一回では倒せないよ」
ルビィ「どうするの?おねいちゃん」
ダイヤ グッ…… ダイヤ (考えろ…考えろ……考えなさい黒澤ダイヤ…ここから逆転するための道筋を……っ) ポクポク…
ダイヤ ポクポク………
ダイヤ ポクポク……
ダイヤ ポクポク…
ダイヤ「…無理、ですわ」
ダイヤ「あなたが言ったことが全て、反論の余地など少しもないわね…」
ルビィ「…」
ダイヤ「ワカシャモがかくとうタイプを有するのだとすれば、それはここからの戦況においてわたくし達を縛る鎖となる」
ダイヤ「すなわち――メガドレインとれんぞくぎりはほのおタイプによって、がんせきふうじとおいうちはかくとうタイプによって、それぞれ効果今一つで受けられてしまう」
ダイヤ「完全に――詰み、ですか…」 ダイヤ「…あなたはわたくしに、どうさせたいの?」
ダイヤ「なにか欲しいものでもあった?またわたくしのおやつを食べてしまって、怒らないでと条件を付けにきたのかしら?それとも一緒にお母様に謝ってほしいことでも――」
ルビィ「ジムに戻って」
ダイヤ「ジム…?」
ルビィ「ポケモンジムに戻って」
ルビィ「ポケパルレはもういいでしょ、たくさん遊んだでしょ。…キンセツジムに戻って、テッセンさんと戦って」
ルビィ「そして、勝って」
ダイヤ「………!」
ルビィ「ルビィがおねいちゃんにしてほしいのは、それだけだよ」 ダイヤ「それが言いたくて、ポケモンバトルを…?」
ルビィ「そうだよ」
ルビィ「そのために、おねいちゃんに勝つために、わざわざタマゴたくさん産んでナゾノクサいっぱい倒したんだよ」
ルビィ「ルビィが勝ったんだから、おねがい聞いてよ…おねいちゃん」
ダイヤ「それは、そんな…約束は、していないし…まだ、負けたと決まったわけでは…」
ルビィ「じゃあ早くジュプトルちゃん出して。続けようよ、ポケモンバトル」
ダイヤ「…いや、それも………」
ルビィ「なさけないよ!」
ダイヤ「!?」 ダイヤ「え?わたくしが?わたくしのことを言ったの?情けない?情けないって言いましたか?」
ルビィ「かっこわるいしださいしみっともないよ!」
ダイヤ「!!!???」
ダイヤ「る…ルビィ?ルビィちゃん…?本当にあなたはルビィなの…?」
ルビィ キッ
ダイヤ ビクッ
ルビィ「なにがだと思う」
ダイヤ「な、なにが…って…」
ルビィ「おねいちゃんがなさけなくてかっこわるくてださくてみっともないのは、なにがだと思うの」
ダイヤ「あ、あんまりはっきりと繰り返さないでちょうだい…目まいが…」 ダイヤ「それは、その、不細工なプレイングを行なったことでしょう…?」
ダイヤ「テッセンさんにいいように翻弄されて、ジュプトルちゃん達の力を引き出してあげられずに、あまつさえ――リセットを、したこと……でしょう」
ダイヤ「わかっているのよ。ひどかったって。あなたが怒るのも無理はない、姉がやっただなんて到底考えたくないようなプレイングだったって」
ダイヤ「でもね、その叱責ならば間に合っているわ。わたくし―― ルビィ「全然ちがう」
ルビィ「ルビィはそんなこと、一つも気にしてない」 ルビィ「ルビィがなさけないってゆったのは、そんなことじゃないよ」
ルビィ「おねいちゃんがバトルを途中でやめちゃったことだけ!ただそれだけなの!」
ダイヤ「途中でやめたこと…」
ルビィ「ジムリーダーに勝てないことなんか誰にだってあるよ!そうゆう風に作られてるんだもん!」
ルビィ「がんばって育てたポケモンの攻撃がみんなきかなくって、一生懸命かんがえた作戦も全然じょうずにきまらなくって、いやになっちゃうくらいひどい負け方しちゃうこともあるよ!」
ルビィ「それで思わずリセットしちゃうことだってある!よしこちゃんなんかルビィが知ってるだけでも200回くらいリセットしてた!」
ルビィ「だからそんなの、そんなことはどうでもいいの!」 ルビィ「戦うのをやめないでほしい」
ルビィ「ルビィのおねいちゃんは凄いの。誰よりもかっこよくてキレイで正しくって、できないことなんか一つもない、とっても自慢のおねいちゃんなの」
ルビィ「何回負けてもいいし、何回リセットしてもいいよ」
ルビィ「ジュプトルちゃん達が傷付かないようにってするおねいちゃんの戦い方、ルビィすっごくいいと思う。かっこいいと思う」
ルビィ「だから、その戦い方で勝ってほしい」
ルビィ「おねいちゃんの戦い方を曲げずに、誰も傷付けないまま――テッセンさんに勝ってみせて」
ルビィ「ルビィの自慢のおねいちゃん――」 ダイヤ ポカン…
ルビィ「わかったら、うんってゆって」
ダイヤ「………………………ふ」
ダイヤ「ふふ、うふふふ……あはははは…」
ルビィ「お、おねいちゃん…?」
ダイヤ「なんて無茶を言うのかしらって、もう…なんだか面白くなってしまったわ」
ダイヤ「あなた、わたくしとテッセンさんとの戦闘を見ていたのでしょう?それでよくもまあ、そんなことが言えるものね…」
ルビィ「うゅ…だって……」
ダイヤ「ううん、いいの。あなたが正しい」ポン ダイヤ「たった一度敵わなかったくらいのことで勝負を投げ出す姿など、情けない以外の何物でもないわ。その通り」
ダイヤ「勝てなかったのなら勝てるようにするだけ、そうよね。だって、わたくしの仲間達が勝てなかったのは――わたくしの采配の問題」
ダイヤ「20レベルのポケモン二匹だけで、ジュプトルちゃん達三匹が押さえ込まれてしまったんだもの。もっと有利な条件で戦っているのに、テッセンさんに勝てない道理はないわ」
ダイヤ「誰も傷付けない、この戦い方で勝利を――ね。随分な無茶を…」
ルビィ モジ…
ダイヤ「やるわよ、もちろんでしょう」
ルビィ「!」
ダイヤ「わたくしのことをこんなにも応援してくれるあなたの頼みよ?断れるわけがないものね♡」
ルビィ「うんっ!」 ルビィ「あ、それでね。余計なお世話かもしれないんだけど、おねいちゃんにあげたいものがあって」ぅゅぅゅ
ダイヤ「あげたいもの?」
ルビィ「うん。ポケモン交換で…あ、まだバトルの途中なんだった…」
ダイヤ「交換をするの?そのためにはバトルが終わらないといけないの?」
ルビィ「うん、そうなの。どうしよう…」
ダイヤ「…」
→降参 カチ
『もくたんさんが 降参しました』
ルビィ「おねいちゃ…!」
ダイヤ「構わないわ。勝負の結末は見えていたし…降参するという苦汁を舐めるべきなのでしょう。リセットしてなにもかもなかったことになどするのではなく、ね」
ルビィ「そうだね…そうかもしれないね」 ダイヤ「それで?交換とはどうやるの?」
ルビィ「じゃあルビィが申し込むから、おねいちゃんは承諾してくれれば…」カチカチ
ダイヤ「ふむふむ…あなた詳しいのね。もっと早く相談していればよかったかしら」
ルビィ「ポケモンしながら悩んだりがんばったりしてるおねいちゃん、可愛いよ」カチカチ
ダイヤ「んなっ…やはり見ていたのね…!?」
ルビィ「ほとんどずっとね。はい、じゃあボックスからルビィにあげてもいいポケモンを――」カチカチ
ダイヤ「やれやれ…明日からゲームするのがなんだか照れ臭くなってしまうわね…それじゃラルトスをあげるわ。とっても珍しいポケモンでね――」カチカチ
ルビィからタマゴ(アチャモ)を貰いました! …っと、こんなところで。
区切りたくなかったので頑張った!
私事、4thはLV観戦したよ。函館でやや不満だったのが改善された感じ。
明日は用事で行けないので、現地でもLVでも行く人は楽しんできてね! >>292
ありがとうございます
贅沢言いますがデフォルメSDキャラもください よしこちゃん『おつかれ。やるじゃない』
よしこちゃん『てゆか孵化厳選に努力値振りまでやったわけ?すご』
まりちゃん『Excellent だったよ、ルビィ!』
まりちゃん『ここからダイヤがどう頑張るか、見物ね』
まりちゃん『今度マリーと本気 battle しましょうね!』
ルビィ「えへへ…」
ルビィ「おねいちゃんのためだもん。ルビィにとってはへっちゃらなんだよ、このくらい」 ダイヤ「さて」
ダイヤ「ルビィにあんな発破を掛けられて、おとなしく机に向かってなどいられませんわね」
ダイヤ「さっそく進めましょう」カチカチ
ダイヤ「…」
『ちか』
『もようがえ あそぶ いれかえ』
ダイヤ スッスッ
ちか『〜♡』
ダイヤ デレデレ ダイヤ「ルビィとのポケモンバトルには、正直痺れたわね…まさかあそこまで一方的な試合運びになるなんて、思いもしなかったわ」カチカチ
ダイヤ「トレーナーがしっかりしていれば、ポケモン達はああも力を発揮してくれる…わたくしも頑張らなくてはね」
ダイヤ「…ところで、さっきの交換とは一体なんだったのでしょうか」
ダイヤ「わたくしはラルトスを渡し、代わりにタマゴ?を貰ったようだったけれど…」
ダイヤ カチカチ
『ジュプトル よしこ ちか かなん かずお じゅっき』
ダイヤ「………??」 ダイヤ「…タマゴなんてないじゃないの」
ダイヤ「だいたい、タマゴなどというものが存在するのですか。いえ、生物である以上は胎生か卵生に決まっているのだから、あるのでしょうけれど…」
ダイヤ カチカチ
ダイヤ カチカチ
ダイヤ「……タマゴなんてないじゃないの」 【コメント】いっぱい歩くと孵化するよ
ダイヤ「!」
ダイヤ「なるほど、そういうことですか」
ダイヤ「タマゴと言うからにはポケモンのタマゴなのでしょうが、まだ孵化していなければ戦闘を行うことなどできるわけがない」
ダイヤ「ジュプトルちゃん達と同じ場所に並ぶわけがありませんわよね」ナルホド
ダイヤ「いっぱい歩くと孵化する…ふむ」
ダイヤ「ではいっぱい歩きましょう!」 ダイヤ カチカチ
(下画面)
ちか ピョコピョコ
ダイヤ「あら、ちかさんもお散歩しているの?うふふ…どうですか、海の壁紙は涼しくてよいでしょう」カチカチ
ダイヤ「お腹が空いたらおやつにしましょうね」カチカチ
【コメント】なんか歌って
ダイヤ「む」カチカチ
ダイヤ「…まあ、黙々と歩き続けるというのも…ちかさんとお歌を歌いながらお散歩していると思えばよいですか」カチカチ
ダイヤ「♪どこから来たの? ずっと遠くから! 答えてるようで答えてない」カチカチ
ダイヤ「♪き、み、は!」カチカチ
…………… ダイヤ「全っっ然、孵化しないのですが?」
ダイヤ「もう、かれこれ一時間は歩いていますが、一向に孵化する気配すら感じられない…いたずらにポフレだけが皆さんの胃の中へと消えていったわ…」
ダイヤ「またですか?また騙したの?いい加減になさいね?」
ダイヤ「もー…なんなのですかー…」カチカチ
ダイヤ「だいたいタマゴなんか本当に貰ったのですか?バッグだってポケモンだって、どこを見たってありませんわよ」カチカチ
ダイヤ「もー…」(半泣き) カチカチ
ダイヤ「……ルビィに電話を…いえこんなことで邪魔をするわけには……疑っているみたいになってしまうし…」カチカチ 【コメント】手持ちにいないならポケモンセンターのパソコンでは… ダイヤ「歩き足りない?いっぱいってどのくらいですか。そもそも歩けば孵化するというのも本当なの?暖める必要は?」カチカチ
ダイヤ カチカチ
ダイヤ「なーーいーーっ!」
ダイヤ「タマゴはどこですか!?貰ったのだとして、どこにしまったのですか!?貰い損ねたのではありませんか!?」カチカチカチカチ
【コメント】手持ちにタマゴ入ってる?
ダイヤ「だからないと言っているでしょう!ご覧なさい、わたくしのポケモンはこの六匹です!タマゴは別ですわ!!」フンッ
【コメント】手持ちにいないならポケモンセンターのパソコンでは…
ダイヤ「はあ!?」 ダイヤ「なぜタマゴがパソコンに入るのですか。わたくしはルビィからタマゴを受け取ったのよ、パソコンになど預けていませんわ」
ダイヤ「適当なことをおっしゃるのはおやめなさいな!」プンプン
ダイヤ「…………」
ダイヤ ハッ…
ダイヤ「ラルトス、は…?」
ダイヤ「タマゴを貰っていないのだとすれば、あの交換は成立していないと考えるのが筋。それならば当然ラルトスはわたくしの手元にいるままであるはず…」
ダイヤ「ま、さ、かぁぁあ………」ワナワナ… ダイヤ「あの子は昔からそういうところがあるわ!」カチカチ
ダイヤ「お母様に買っていただいたおもちゃも、なぜだかすぐわたくしの方を気に入って、いつの間にかこっそり自分のと入れ換えたりして!」カチカチ
ダイヤ「きっとラルトスを自力では捕まえられなかったのでしょう。素直に言えば別に意地悪などしないのに…どこかずる賢く育ってしまって、帰ってきたらお説教ね!」プンプン カチカチ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています