花丸「404ディストピア」
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ザワザワ ザワザワ
ルビィ「でね〜。その時、お姉ちゃんがー」モグモグ
花丸「へー。ダイヤさん、大胆〜」モグモグ
善子「...」ポチポチ スッスッス
善子「...あら?ちょっと、え、うっそ」ポチポチ
ルビィ「?」モグモグ
花丸「どうしたの?」モグモグ
善子「好きだったブログが404なんだけど!」
ルビィ「あちゃー。ご愁情様〜」
花丸「404?」モチャモチャ
ルビィ「ブログが無くなっちゃったって事だよ」
花丸「へー」
善子「ほんっと、信じられないんだけどー!」グデッ
作者は喋るなって風潮には首をひねる
でもこの>>1は自ら奴隷になろうとしてるように思える
ネタないならさっぱり終わらせればいい やりたい展開あるなら人に訊かずともやればいいさ
読者の賛同を得たところで来る時には来るのが埋めなんだから 2時ぐらいからあげられれば〜と思ってます。
>>211 同じ認識。奴隷は語弊があるけど、折角なら読んでくれてる人の意見も聞いて反映したいね。安価ほど縛られては困るけど --- --- --- --- ---
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ダイヤ(加速する流れの中で)
ダイヤ(昔となんら変わっていない彼女の笑顔は)
果南「どうしたの?こっち見て」
ダイヤ(なんだか昔にもどったような気がして...)クスッ
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ダイヤ「404ディストピア」
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ダイヤ「二人とも!起きてください!」ユサユサ!
果南「うーん...アラーム鳴ったー?」パチッ
果南「って、まだ7時じゃん〜」グー...
花丸「出発は8時...どうしたの〜...?」ムニャムニャ
ダイヤ「テレビに副総理大臣が映ってますわ!」
花丸「んな...」ムクッ
果南「んー?テレビ映るようになったんだ〜」ムクッ ゴシゴシッ
ダイヤ「えぇ。何気無しつけてみたら...」
テレビ:この度は関東に住まわれた方々にご冥福を...えぇ
花丸「生中継?これ、いつから?」
ダイヤ「会見は今始まったばかりですわ」
ダイヤ「ここまでで話した内容も、爆弾が落ちてきたという事実だけです」
果南「ん〜」ポチポチ
果南「お、ネットニュースも更新されてるじゃん。爆弾の事載ってるね」
花丸「見せて〜」ヒョィ
ダイヤ「私も」ヒョイッ
果南「ほら...って」
果南「あ、ダメだね。内容は爆弾が落ちたってだけだ」
果南「これ、情報としての価値は薄い。ってやつだよね?」
花丸「うーうん。価値はあるずら」フリフリ
果南「おっと」
ダイヤ「ニュースの投稿時間...ですわね?」
花丸「うん」
ダイヤ「つまり、このニュースは...」
花丸「そういう事だと思うずら」
果南「ふむふむ。時間ね〜」コクコク
果南「って、二人とも〜。何がそんなに大事なのかわかんないよ」
花丸「ご、ごめんずら。説明すると〜」
花丸「このニュース投稿時間、5分前なんだずら」
果南「うん」
ダイヤ「生中継での爆弾についての会見も、同じく今始まったばかり」
ダイヤ「7時を境に、急に爆弾についての情報が流れ始めたって事ですわ」
果南「軍に今まで情報管制されていたって事でしょ?」
花丸・ダイヤ「!」
果南「何さ、二人とも驚いて...」
ダイヤ「まさか、果南さんがこんなにすぐ理解できるとは...」
花丸「もっと説明がいると思ってたから...」
果南「私の扱いひどくな〜い?」グリグリ
花丸「なんでオラだけ、グリグリされるずら〜」
果南「いい位置に頭があったからね」クシャクシャ
花丸「髪が〜禿げるずら〜」
花丸「でも、軍に情報管制されてたとなると...」クシャクシャ...
ダイヤ「今流れている情報は、全て軍に都合のいい内容と言う事になりますわ」
果南「もしくは、軍にとってどうでもいい情報...か」フムフム
花丸・ダイヤ「果南ちゃん(さん)!?」
果南「さっきから、なんなのさー!」グリグリグリグリ
花丸「いぃぎゃぁぁ!やめるずらーーー!なんでオラだけ〜〜〜!」
テレビ:また、今回の爆撃により〜
テレビ:総理大臣の行方もわからなくなっており...えぇ〜
ダイヤ「しっ!お二人とも、今聞きました!?」
果南「ん?」ピタッ
花丸「...あう〜」グシャァ
テレビ:ソウリダイジンハ ソノトキドコニー!
テレビ:東京で東亜の議員との会議だったと聞いております...えぇ
花丸「東亜...東亜連合かぁ」
ダイヤ「クーデターで二分した中国の政府側でしたわね。あと韓国が所属してましたっけ」
花丸「あとチベットも。インドやタイは違った気がするけど...」
ダイヤ「きな臭くなってきましたわね」
花丸「うん...」
テレビ:ソウリハバクハツニ マキコマレタ トイウコトデショウカー
テレビ:それは調査中でして...えぇ〜
果南「ん」スッ
ダイヤ「何をしてますの?」
果南「副総理が何回『えぇ』って言ったか数えてる」
ダイヤ「暇ですか」
テレビ:ですので、総理不在という事態につき...えぇ〜
テレビ:代理で私が国務の代表として今後の方針を決めると共に...
テレビ:...
テレビ:ここに超非常事態宣言を発動いたします
花丸・ダイヤ「!?」
果南「ん?『超』非常事態宣言?非常事態宣言じゃなくて?」
花丸「...果南ちゃんが向こうに行ってる時に可決された法案ずら」
ダイヤ「空前の軍事ブームの中で、世論の後押しの中」
ダイヤ「僅か5ヶ月でスピード可決された、非常時の軍事特例を含む案」
ダイヤ「この宣言が指す意味は...一つしかありませんわ」 テレビ:つきましては、特例法を適用し..えぇ〜
テレビ:自衛隊及び海上保安部の一部を日本軍として改名
テレビ:防衛庁と海上保安庁を日本軍本部として統合
テレビ:また厚生労働省の厚生部を日本軍本部に統合
テレビ:憲法下特例法の元...えぇ〜
テレビ:日本軍による、国家安全を目的とする...
テレビ:無期限の軍事活動の開始を、ここに宣言します
テレビ:ザワザワ! ザワザワ!
花丸「戦争の明言は流石に避けたね」
ダイヤ「でも、展開が早すぎますわ」
ダイヤ「この副総理、自分が何を話したかわかっているのかしら?」
花丸「公になってないだけで、日本もクーデターで実質のトップは軍ずら」
花丸「この副総理も、決められた台詞を読んだだけだと思うよ...」
果南「なんかやばいことになっちゃったなぁ〜」
ダイヤ「...本当にわかってます?」
果南「わかってるよ〜!」グリグリ
花丸「あう〜〜〜〜〜〜〜」
テレビ:え〜。はい...会見を終わります... トボトボ
テレビ:ザワザワ! ザワザワ! オワルー!?
テレビ:ソウリダイジンガ イナイノニイイノカー!? オーイ!
テレビ:ヒサイチヘノ キュウジョカツドウハ〜!?
テレビ:ソモソモ ドコカラコウゲキサレタンダー
ダイヤ「...ダメダメですわね」
花丸「はぁ...起きちゃったし、少し早いけど、支度しよっか」
果南「うん」
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タクシーの運転手「都心に行きたい〜!?」
タクシーの運転手「原爆が落ちたんだぞ!?放射線で被曝しちまうよ!」
果南「だーかーら、これみてよ〜。ガイガーカウンタ〜」
果南「放射線ないから乗せてよ〜〜」
タクシーの運転手「んな機械で何がわかんだ!」
タクシーの運転手「あの雲は間違いなく原爆だ!悪いけど他を当たってくれ!」ブーン!
果南「ケチ〜〜〜〜」ベー
ダイヤ「ダメですわね...バスもありませんし」
花丸「自転車かなぁ。やっぱり」
ダイヤ「自転車でも4時間はかかりますが、致し方ありませんわね」
花丸「うへぇ〜思ってたより、ずっと遠い〜」グダー
果南「も〜。東京の人は不人情だよ〜。誰も乗せてくれない〜」テクテク プンプン
ダイヤ「無理もありませんわ。副総理、原爆じゃないって言いませんでしたし」
ダイヤ「あのキノコ雲を見れば、放射線も怖くもなります」
ダイヤ「早いとこアパートにある自転車を借りましょうか」
花丸「人のでしょ。流石にまずいんじゃ?」
ダイヤ「大丈夫です。同じ学校の友人のですし」ガシャン カラカラ...
ダイヤ「会えたら、ごめんなさいって言いますわ」
果南「ダイヤ...」
花丸「でもこんな時に足となる自転車まで取られたら...」
花丸「やっぱり、貸し自転車屋さんまで行った方が」
果南「マ〜ル」ポンッ
果南「ダイヤが謝ればいいって言ってるし、乗ろうよ」ニコッ
果南「あんまり時間ないでしょ?」
花丸「...ん」
花丸「じゃ、ちょっと借りるずら〜。盗むじゃなくて、借りる」
ダイヤ「えぇ。後で返しましょう。持ち主に」
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ダイヤ「あそこのコンビニで一度休憩しましょうか!」シャ〜 コキコキコキ
果南「は〜い!」コキコキコキ
花丸「ゼェ...ゼェ...ふ、二人とも...はや...」コキ...コキ...
果南「マル〜!早く〜〜!」コキコキコキコキ
花丸「ヒィ〜〜!!」
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張り紙:休業中 ピラピラ
ダイヤ「ま、そうですわね」
花丸「アイス食べたいずらぁ」ゼェ...ゼェ...
果南「まぁまぁ。ほら、お茶」
花丸「ありがとう。ング...ング...」
果南「飲みすぎるとトイレ行きたくなるよ〜」
ダイヤ「ん」ゴソゴソ ポチポチ
ダイヤ「新しいニュースの更新はありませんね」
果南「今回の爆弾騒動と超非常事態宣言。他の人はどう思ってるんだろう」
ダイヤ「わかりませんわ。404で他人の意見が完全にシャットアウトされてますし」
ダイヤ「正常な感情の元、正常な認識をしてることを願うだけですわ」
ダイヤ「時に花丸さん。レジスタンスへの連絡は?」クルッ
花丸「してるよ。逐一」プハ~
ダイヤ「逆に向こうから、何かきてませんの?」
花丸「うーん。超非常事態宣言には驚いてたぐらい、かな?」
ダイヤ「そういえば...それに関してネットでも更新されてませんね」
果南「世界は知らないってこと?」
ダイヤ「えぇ。日本が戦う姿勢だということを知らないと言う事になります」
ダイヤ「今回の騒動で戦争まで踏み切るか、まだわかりませんが」
ダイヤ「次同じような攻撃を受けることがあれば、確実でしょう」
果南「なるほどなぁ」
花丸「...」
果南「て言うか、ダイヤはレジスタンスの通信見てないの?」
ダイヤ「花丸さんだけですわ。レジスタンスに入っているのは」
ダイヤ「私達はいつも花丸さん経由で情報を」
果南「そうだったんだ」クルッ
花丸「ん。あまり大声で言えない組織だし」
花丸「Aqoursの中でも、オラだけでいいかなって」
果南「えー。そんなの水臭いじゃ〜ん」
果南「一緒に行くって言ったんだから、入れてよ〜」
ダイヤ「そうですわ。私も守られるばかりでいるつもりはありませんわ」
花丸「う〜ん」
花丸「リスクを負うのはオラだけでいいと思うし」
花丸「必要な情報はAqoursに共有してるから大丈夫ずら」
ダイヤ「タイムラグがありますわ」
花丸「それは否めないけど...世界中の情報で混乱させたくないし」
花丸「やっぱりオラが指示を出す方が、下手に心配させなくていいと思うずら」
ダイヤ「花丸さんばかりに頼るわけには...」
花丸「オラは平気ずら〜」
ダイヤ「ですが...」
果南「...」
果南「ま。マルがそう言うならこのままでいいじゃん」
ダイヤ「そうでしょうか...?」
果南「そうだよ〜。だってマルは強くなったからね〜」
花丸「えっへん」フンス
果南「本当に助けが必要になった時、支えてあげればいいんだよ。ね?」
花丸「うん。今回も二人が偵察の手伝いをしてくれて」
花丸「とっても助かってるずら〜」ニコッ
ダイヤ「そうですか...」
果南「ちなみにさー。レジスタンスってどんな人がいるの?」
花丸「色んな国の学生から政治家、軍人まで様々だよ〜」
果南「へ〜」
花丸「レジスタンスは2つのコミュニティの集合体で...」
花丸「1つが、みんなでこの世界で生き残る為に、情報を交換し合うコミュニティ」
花丸「もう1つが、軍から民主国家を取り返そうと、戦う姿勢のコミュニティ」
花丸「この2つでできてるずら」
花丸「両方とも、早く今のような状態から解放されて」
花丸「平和な状態にしたい、と言う事から利害関係が一致して」
花丸「軍に汚染されたネットとは違う、別のネットワーク帯域で」
花丸「お互いの国の情報を渡し合うんずら」
果南「で、日本の情報収拾担当がマルってわけなんだね〜」
花丸「うん。他にもいるけど、一番動いてるのはオラじゃないかな?みんなにも協力してもらってるし」
ダイヤ「...」
花丸「基本的に全員に情報配信をするんだけど...」
花丸「仲良くなった人と、個人で情報共有もする事もあるずら」ポチポチ
花丸「例えば仲良いのが、この「ことりちゃん」って人」スッ
ダイヤ「!?!?」
果南「お〜。可愛いじゃ〜ん」
ダイヤ(いやいや...アカウントの写真ですわ。本人なわけ...)
花丸「パリ在住の日本人デザイナーで...」
花丸「今、鞠莉ちゃんの安否の確認をお願いしてるずら」
果南「!」
果南「そ、そうじゃん!パリってイタリアじゃん!鞠莉は!?」
花丸「まだ見つかってないずら」
果南「うぐ...」
ダイヤ「そうですよね。一国で一人の人を探すのは大変ですわ」
花丸「うん。でもイタリアは、最初から戦争って雰囲気じゃないみたいで」
花丸「多分鞠莉ちゃんも無事だと思うずら〜」
果南「そうなんだ...それならいいね」
ダイヤ「きっと元気にしてますわ」
果南「うん。鞠莉だもんね。シャイニーだもん」
果南「でも、マルも鞠莉の為に動いてくれてたんだね」
果南「ありがとう」ヨシヨシ
花丸「うん...早く見つかるといいよね」テレッ
花丸「でもね、交換条件として...」
花丸「秋葉原の様子を知らせて欲しいって言われてるずら」
ダイヤ「秋葉原ですか?」
花丸「昔住んでたんだって。ことりちゃん」
ダイヤ(秋葉原...ことり...ミナリン...イヤイヤ...)
ダイヤ(東京にいた私でさえ、大学3年間の間μ’sになど...)
花丸「東京で大きな爆弾が爆発した事は、ネットにも上がってるし」
花丸「オラもレジスタンスのネットで共有したから」
花丸「ことりちゃんも心配してるみたい」
果南「東京に着いたらさ、秋葉原にも寄って」
果南「爆弾の被害に晒されてないか、きちんと教えてあげようよ」
花丸「うん。そのつもり」
花丸「そしたら、鞠莉ちゃんの安否にも一歩近づきそうだしね」
果南「はぁ。さ〜てと、汗も乾いて寒くなってきたし」
果南「そろそろ身体動かして、向かいますか〜」パンパン
花丸「あと半分くらい?」ノビーッ
ダイヤ「...ですわ」
花丸「そっか...まだ半分か」ゲンナリ
果南「んー?そんなんで、秋葉原まで行けるの?」
花丸「うぅ...頑張るけどぉ...」
ダイヤ「...」ブルブル
果南「ん?」
ダイヤ「...」ギュッ
果南「ダイヤ、大丈夫?」
ダイヤ「え?な、何がですか〜?」ブルブル クルッ
花丸「...」
果南「顔。出てるよ。変な声だし」
ダイヤ「うぐ...」
花丸「ダイヤさん。やっぱり怖い?」
ダイヤ「す、すみません...」ブルブル
ダイヤ「二人がいれば平気だと思ったのですが...」
花丸「大丈夫?このまま行ける?」
ダイヤ「は、はい...行けると思います...」
果南「でも、無理しなくていいよ?」
果南「標識見ながら行けば、東京駅まで行けると思うし」
花丸「うん。それもそうだね」
ダイヤ「ですが、二人と離れるのはもっと怖いですわ」ブルブル
ダイヤ「行きますわ...私も」ブルブル
果南「...」
果南「ダイヤ、ハグ」バッ
ダイヤ「は?」
果南「震えるんでしょ?おいで」
ダイヤ「...」
ダイヤ「あなたという人は...」タッタッタ
ボスッ ギューッ
ダイヤ「...いつも、すみませんわ」スゥ...
果南「いいんだよ。お互い様じゃん?」ヨシヨシ
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果南「行ける?」
ダイヤ「はい。震えも治りました」
花丸「果南ちゃんのハグは必殺技ずらー」
果南「知ってる〜」フフン
果南「どんな病気も治っちゃうからね。私のハグ」
ダイヤ「そうですわね」クスッ
ダイヤ「じゃ、向かいましょうか。東京に」
花丸「うん」
コキコキコキコキ....
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--- >>252
違う
>>257 夜遅くまでありがとね〜 おはようございます また夜に更新できればと思います 鞠莉の安否がわからなくて不安な中ダイヤの精神を気遣い花丸のサポートをしつつ花丸の壊れた価値観に注意を向ける…
果南ちゃんこわれるな すみません あと1時間ほどかかりそうでした¯\_(ツ)_/¯
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コキコキ...ジャリジャリッ...
ダイヤ「...」コキコキ ピタッ
ダイヤ「...つきましたわ」クルッ
ダイヤ「おふた方。ここが...目指していた東京ですわ」
果南「そんな...」
花丸「ここが...東京?」
ビュゥゥー...チリチリチリ...
果南「おかしいじゃん...こんなの」ゾクッ
果南「東京なのに...ビルひとつない」
花丸「それどころか、瓦礫しかないずら」
ビュゥゥー...チリチリ...
花丸「空気が霞んで、ぼやけてるけど」
花丸「地平線の奥まで何もない...」
ダイヤ「全部崩れさりましたわ...建物も人も」
果南「私、東京の事全然知らないのに...」
果南「なんなんだろう...この喪失感」ギュッ
果南「胸が...痛い」ポロッ
ダイヤ「お二人ともまだましですわ」
ダイヤ「昨日響いていた悲鳴を...」
ダイヤ「聞かなくて済んでるんですもの」ブルッ
果南「ダイヤ...」ポロポロ
ダイヤ「...まだ明るい時間に」
ダイヤ「炎と煙で空が暗くなっ...うっ!」
ダイヤ「うぷ...っ」タッタッタ
ウェェェ
果南「うぅ...」ポロポロ グシグシ
花丸「...」
花丸「...」チラッ
黒焦げの死体「」
溶けた車「」
花丸「...」クルッ
ブルドーザーで隅に寄せられた瓦礫「」ガラッ...
瓦礫の中にある小さい靴「」
果南「...ひぐっ...」グズッ ポロポロ...
ダイヤ「えほっえほっ...果南さん...」
ダイヤ「...大丈夫ですか?」
果南「ごめん...ね」グシグシ
果南「私、こんなの想像してなくてさ」ウルッ
果南「涙が止まらないよ」ポロポロ ポタッポタッ
花丸「...」
花丸「オラも...」
花丸「とてもショックずら...」
花丸「あそこの死体...親子かな」
黒焦げの大きい死体「」
黒焦げの小さい死体「」
ダイヤ「どうでしょう...庇っているように見えますが」
花丸「苦しまずにいけたと思う?」
ダイヤ「苦しまずに死ねたのは...」
ダイヤ「一瞬で灰になった人ぐらいじゃないでしょうか」
花丸「そうだよね。ごめん、意味のない質問だった...」
ダイヤ「いえ...」
果南「うぅ...ぐずっ」
ダイヤ「どうしますか...?進みますか?」
花丸「...進む。ここは爆心地じゃないずら」
花丸「地平線の向こうまで瓦礫だから、被害規模もわからないし」
花丸「円状に広がってる被害地の真ん中は...」
花丸「見ておきたい」コクッ
ダイヤ「ここよりもずっと地獄ですよ?」
花丸「それでも...秋葉原だって東京駅より奥だし」
花丸「必要な事だから」コクッ
ダイヤ「...」
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--- --- ---
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コキコキ...ジャリジャリ...
果南「...」ボーッ
果南「...」チラッ
瓦礫の前で泣いてる人「うあぁぁ...」
瓦礫の上で何かを探す人「...」ガラガラッ キョロキョロ
果南「鞠莉...」コキコキ...
ダイヤ「花丸さん。だいぶ進んできましたが、位置は大丈夫ですか?」
花丸「倒れてた標識も見たし、正しい方向に進んでるよ」
花丸「東京駅が起爆点という情報は、信ぴょう性あるし」
花丸「何より瓦礫の粒度や、死体の数も...」
黒焦げの死体「」
ダイヤ「...そうですわね」
ダイヤ「でも、もっと近づくと...」
花丸「今度は一瞬で蒸発するから、死体がなくなるんだよね」コキコキ
ダイヤ「...えぇ」コキコキ...
花丸「ん」クンクン
ダイヤ「これは...」クンクン
果南「潮の匂い?海?」
ダイヤ「えぇ。おそらく今港区の辺りを進んでますし」コキコキ
ダイヤ「近いかもしれませんわ」
果南「お。海ーー」コキコキコキコキ
花丸「果南ちゃんが元気になったずら〜」
果南「だって私、海星人だからね〜」
ダイヤ「なんですか、それ」クスッ
果南「海よろうよ〜。海〜!」
果南「気が少し滅入っちゃったし。ちょっと泳ごうよ〜」
花丸「えぇ...オラ、自転車漕いでクタクタ...」グデッ
果南「何言ってるの〜。水に入れば回復するじゃ〜ん」
花丸「それは果南ちゃんだけずら〜」
果南「マリオもするんだな〜」
ダイヤ「いつのマリオの話ですか...」
果南「よ〜し、最後に海についた人は裸で遊泳〜」
果南「よーい、どん!」コキコキコキコキ!
ダイヤ「か、果南さん!卑怯ですわーー!」コキコキコキコキ
花丸「え!?こんなの、オラが負けるに決まってるずらぁぁぁ」コキコキコキコキ
キャッキャ!
瓦礫の上で作業する人A「...元気だなぁ。あの子達」フゥ
瓦礫の上で作業する人B「辛気臭いよりいいだろ〜」ハハハ
瓦礫の上で作業する人A「そうだなぁ。俺達もあいつらも原爆の放射線で死ぬし」ガラガラ
瓦礫の上で作業する人B「最後ぐらい、楽しくな〜」ガラガラ
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果南「なんだ...これ」
ダイヤ「...」
コキ..コキ...コキ...
花丸「...やっと...追いついだぁ...」ゼェゼェ
花丸「もう...無理ずらぁ」ゼェゼェ
ダイヤ「...花丸さん、見てはいけませんわ」
ダイヤ「後ろを向いてください...今すぐに」
花丸「えー...?何ー?」チラッ
花丸「...うっ!」
海に浮いてる山盛りの焦げた死体「」
花丸「こ、これは...」
ダイヤ「...うぷっ!」ガシャンッ! ダッダッダッダ!
ウェェェ
果南「なんで...海にこんな」
花丸「そ、そうか...熱ずら」
花丸「...爆熱から逃れる為に、海に飛び込んだよ」
プカプカ...
果南「そんな...こんなの...」ウルウル
海上の焦げた死体「」プカプカ...
海上の焦げた死体「」ジロッ!
果南「!? ひ、ひぃぃ!」ガシャンッ ズザァ! ドデッ!
花丸「果南ちゃん!?」ガシャン! トットット
花丸「果南ちゃん、怪我は!?」
果南「目が、目が...私を」ブルブル
花丸「果南ちゃん!?正気を保って!そんな事ありえないよ!」
果南「もうやだよぉ。帰りたいよぉ」ブルブル
花丸「果南ちゃん...」
花丸「...」チラッ
ダイヤ「うぇぇ...」
花丸「ごめん...みんな...」
コキコキ...
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花丸「...」パシャッ
ダイヤ「秋葉原もボロボロですわね」
花丸「東京駅から二駅だしね...被害も大きいずら」パシャ
果南「ここがお寺だってわかるのが、奇跡だよね」
ダイヤ「ほとんど燃えてますけども...なんとか鳥居でわかりますわね」
果南「ここさ、私たちがラブライブ前に祈ったところだよね」
ダイヤ「えぇ。Aqoursのみんなで来ましたわ」
果南「あの時さ〜。なんてお願いした〜?」
花丸「ん〜と...」
ダイヤ「願ったことを、言ってもいいんでしょうか...」
果南「いいじゃんいいじゃん〜」
果南「私はさ、歌がみんなに届きますようにって祈ったんだよ」
ダイヤ「私はそうですね...浦の星の思いを届けたいと祈りましたわ」
果南「へー、素敵じゃん」
花丸「オラは...う〜ん」
花丸「あ゛」
ダイヤ「ん?」
果南「マルはなんて祈ったの?やっぱり優勝したい?」
花丸「あはは〜。忘れちゃったじゅら〜」
ダイヤ「恥ずかしがらなくても」
果南「それにさっきの、『あ゛』は、思い出したってことでしょ?」
花丸「うーうん!全然!忘れたずら!」
果南「ま〜る〜」グリグリポーズ
花丸「ひ、ひえーっ!」ピュー
果南「逃げた!待てーーっ」ダッ
ダイヤ「ほんと、二人は...」クスクス
ダイヤ「...」チラッ
燃えた神社: ボロッ...
ダイヤ(神田明神の神様...) スッ...
ダイヤ(神様も家が燃えてしまって大変かと思います...)
ダイヤ(ですが、どうか...世界が平和になるよう、私達をお導きください)
果南「ヘッヘッヘ。捕ま〜えた〜」ガシッ
花丸「あ〜う〜。果南ちゃんから逃げられるわけないずら〜...」
花丸「ん」チラッ
果南「ん?」チラッ
ダイヤ「...」ス....
果南「ん」チラリ
花丸「ん」コクッ
ダイヤ「...」
果南・花丸「」パン!パン!
ダイヤ「ピギッ」パチッ ビクッ!
果南「先に祈るのはフライング〜」
花丸「ずらずら。一緒に祈るずら〜」
ダイヤ「ふふっ...ですわね」
果南「...」スッ
花丸「...」スッ
ダイヤ「...」スッ
ダイヤ(世界に平和が訪れるように...)
果南(Aqoursが集まって歌える日が来るように...)
花丸(昔は、ズラって言わないように、とか祈ったけど...)
花丸(治らなかったし。今はただ...みんなを守れるように...)
サラサラ...
--- --- --- --- ---
--- --- ---
---
ガチャッ
ダイヤ「...なんとか日が落ちきる前に戻れましたわね」パチッ
果南「どっと疲れたぁ」グダッ
花丸「お、オラも...足がパンパン...」コヒュー...コヒュー
ダイヤ「お風呂沸かしますわ...」トコトコ ガチャ ジャー...
果南「洗面所借りるね〜。うがいしたい」トコトコ ジャー... バシャバシャ
花丸「オラも...台所でいいや」 ジャー... バシャバシャ
--- --- --- --- ---
花丸「ふい〜。いい湯だった〜」ポカポカ
ダイヤ「お湯、抜いてくれました?」
花丸「うん」
果南「マル〜、カップ麺食べる〜?」
花丸「いらないずら。ありがとう。どっこいしょっと」ボスッ
果南「オッケ〜。じゃ私の分だけ」コポポ...
ダイヤ「あ、そういえば、何回か花丸さんの携帯が震えてましたわ」
花丸「んあ。今日の事を報告したから、その返信だと思う」スッ ポチポチ
花丸「ことりちゃんからも来てるね〜」スッスッス
果南「ん」ピクッ
果南「なんて来てる?」
花丸「神田明神の写真とか、感謝してるみたいずら〜」
ダイヤ「望んでいた結果ではなかったと思いますが...」
花丸「ん。でもね、オラが送った写真の中に」
花丸「友達の写真があったんだってさ〜」
ダイヤ「友達?」
花丸「この難民キャンプの写真。この女医さんが友達なんだって」
果南「へ〜。女医ねぇ」
ダイヤ(!?!?...心なしか、西木野さんに似てますわ)
ダイヤ(『ことりちゃん』って、本当にμ'sの...)
果南「美人だね」
花丸「うん。難民ボランティアなんて、頭が上がらないずら〜」
果南「...ねぇ。鞠莉のことは〜?」ズズイ
花丸「ん?えーっと...ん!」
果南「も、もしかして...見つけ」
花丸「小原グループの経営してるホテルを見つけたって!」
果南「本人じゃなくて、ホテルか〜」
花丸「いやいや。404の中で、小原経営のホテルか見つけるのも」
花丸「苦労だったと思うよ〜?」
果南「あー、うん。別に凄くない、ってわけじゃないんだけど...」
果南「できれば本人の情報が欲しかったかなぁって」シュン
ダイヤ「果南さん。落胆するのは早いですわ」
ダイヤ「そこのホテルに住んでる可能性も、十分ありますわ」
果南「ん...あー、確かに」
花丸「それに、1つホテルが分かれば、系列店を探すのは容易ずら」
花丸「小原系列のホテルを中心に、調査を頼んでみるね〜」ポチポチ
果南「うん。ありがとう」
ダイヤ「相手が交換条件を出して来たら、また一緒に手伝いますので」
花丸「うん...辛い思いをさせるかも知れないけど、頼りにしてるずら」
ダイヤ「他の着信は?」
花丸「あの爆弾関連についてだね〜」
花丸「全体で共有したから、色んな国の人からお礼が来てる」
果南「へ〜」
花丸「ん。爆弾が落ちる事を教えてくれた人からも、個人宛て返信が来てるずら〜」ポチポチ
ダイヤ「私の命の恩人に当たる方ですわね...」
ダイヤ「ぜひ、お礼をお伝え願えますか?」
花丸「うん。それは、一番最初に伝えたよ」
花丸「大事な人を守れたって」ニコッ
ダイヤ「そうですか」ニコッ
花丸「...んあ〜。でも、やけに長い返信だなぁ〜」
果南「今回みたいに、大事な事が書いてあるのかも。読んでよ」
花丸「んー。こんなに長い英文だとPCがないと辛いずら。翻訳できない...」
果南「ん?それなら私が読むよ〜」
ダイヤ・花丸「え!?」
花丸「果南ちゃんが英語を...?」キョトン
ダイヤ「またまたご冗談を...」クスッ
果南「え。なんかムカつくんだけど〜...」
果南「私が帰国子女だって事忘れてない?」
ダイヤ・花丸「あ!」
花丸「そ、そっか海外にいたから...」
ダイヤ「帰国子女ですわね...あの果南さんでも」
果南「こ〜ら。言葉に含みが見えてるよ」グリグリ
花丸「いぎゃぁぁぁ〜〜〜含んだのは、オラじゃないぃーー」
果南「て事で。ほらほら、貸して」
花丸「う〜う〜ん」スッ
果南「どれどれ〜。ふむふむ〜...」
果南「ん?...」スッス
花丸「どう〜?」スリスリ
果南「...」スッスッス
ダイヤ「...果南さん?」
果南「ごめん...普通に今真剣」スッスッス
カッチコッチ...カッチコッチ
果南「難しかったけど読めた...」フゥ...
花丸「内容は?」
果南「今回の東京爆発...北中国からの攻撃じゃないかもしれないって」
花丸「!?」
ダイヤ「...意味がわかりません。どういう事ですか?」
ダイヤ「今回の攻撃...名言されていませんが」
ダイヤ「旧中国軍がクーデターで統治している、北中国からの...」
ダイヤ「日本と東亜連合の会談を狙っての攻撃ですよね?」
花丸「うん。しかもその人は北中国のエージェント」
花丸「爆発した時刻も彼の情報と一致していたし、北中国からの攻撃のはずだよ」
果南「うん...北中国が東京に攻撃したのは事実」
果南「会談中の東亜連合の代表の殺害が目的っていうのも合ってる」
果南「だけど今回の弾道ミサイルに、半径300m以上を破壊する能力は」
果南「なかったって言ってるんだよ」
果南「つまり北中国のミサイルでキノコ雲は...発生しない」
花丸「え...」
ダイヤ「そ、それじゃあ、あの爆発は...」
果南「北中国のミサイルの着弾と同時に」
果南「別の爆弾が爆発した事になる」コクッ
ダイヤ「別の爆弾...?ますます意味がわかりませんわ!」
ダイヤ「同刻に別の国からも爆弾攻撃を受けたと言いますの!?」
果南「その答えに繋がるかもしれないのが...神田明神」
花丸「神田明神?」
果南「あそこの神社さ、高台の上にあって...」
果南「木造なのに、まだ姿がわかるぐらいの被害だったじゃない?」
花丸「うん。写真をことりちゃんに送ったら、神田明神だとわかってたし」
果南「それ、ありえないんだよ」
果南「他国からの攻撃なら、神田明神は燃え尽きてないといけないんだ」
ダイヤ「か、果南さん!もったいぶらずに教えてください!」
果南「今回東京を破壊した爆弾。MOAB」
果南「それが、地上に接着した状態で爆発したって事なんだ」
ダイヤ「!?」
花丸「...それが、何でいけないの?」
果南「ダイヤはわかるでしょ?ミリタリーマニアだし」
ダイヤ「...最大威力の起爆点」ギリッ
ダイヤ「花丸さん。爆弾は自身を中心に球状に被害を及ぼすのは」
ダイヤ「容易に理解ができますわね?」
花丸「うん」
ダイヤ「だとしたら、地上に一番被害を及ぼせるのは...?」
花丸「自分を中心とした球状なら...」
花丸「直径距離を破壊できる、地上で爆発した時じゃない?」
ダイヤ「えぇ、そうですわ。でも、それは地上が『平地』での話」
花丸「!」
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