花丸「404ディストピア」
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ザワザワ ザワザワ
ルビィ「でね〜。その時、お姉ちゃんがー」モグモグ
花丸「へー。ダイヤさん、大胆〜」モグモグ
善子「...」ポチポチ スッスッス
善子「...あら?ちょっと、え、うっそ」ポチポチ
ルビィ「?」モグモグ
花丸「どうしたの?」モグモグ
善子「好きだったブログが404なんだけど!」
ルビィ「あちゃー。ご愁情様〜」
花丸「404?」モチャモチャ
ルビィ「ブログが無くなっちゃったって事だよ」
花丸「へー」
善子「ほんっと、信じられないんだけどー!」グデッ
花丸「情報、どうやって集めようか...」
果南「ネットニュースは更新されてないの?」
花丸「んー」ポチポチ
花丸「未だにネットで報道されていないずら」
果南「404のせい?」
花丸「報道管制が敷かれてるのかも」
花丸「あの雲が見えない人はまだ...」チラッ
モクモクモク...
花丸「爆弾が落ちた事に、気づいてないんじゃないかな」
果南「...後ろを泳ぐ魚...か」
花丸「うん...」
果南「...」
果南「あんまり、意味わかってないけど言っちゃった」
花丸「や、やめてよ〜。同意したオラがもっと惨めずら」
果南「そうだ、テレビを見ればいいじゃん」
花丸「報道してる確率は低いけど、気になるね」
果南「私の家においでよ。見てみよう」ザッザッザ
花丸「うん」ザッザッザ
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ザーザー...
果南「あえ?おかしいなぁ」ポチポチ
果南「何も映らない」バンバン!
花丸「う〜ん」
果南「働け〜。ポンコツ〜」バンバン!
果南父「うぉらぁ!!何だとー!?」
果南「ヒェ〜〜!お父さんに言ったわけじゃないよぉ!」ピューッ
花丸「あはは...」
花丸「テレビ局が破壊されちゃったのかもしれないねぇ」
果南父「テレビ局破壊?...何言ってんだ?」
果南「お父さん知らないの?」
果南父「あん?」
果南「外見てきなよ〜。すごい事になってるよ」
果南父「あーん?どれどれ...」ノソノソ
ウォー!?! ナンダアリャー!! トナリノバアサン イキテッカー! ダッダッダ
花丸「元気だねぇ。果南ちゃんのお父さん」
果南「ちょっと恥ずかしいなぁ」ポリポリ
花丸「まぁ、どうやら、この内浦では」
花丸「関東の情報を知る事は無理そうずらね」
果南「あとはラジオぐらいだけど」
果南「テレビがダメなら、ラジオも望み薄かぁ」
花丸「そうだねぇ〜」
果南「レジスタンスには、どう報告するの?」
花丸「とりあえず、今の状況を先ず言わないと。待ってるし」
花丸「でも、情報としての価値が薄いから...」
花丸「現地の情報は渡してあげるべきだと思うずら」
果南「現地かぁ〜」
果南「...」
果南「現地!?」ガバッ
果南「まさかマル、あそこに行くつもり?」
花丸「ちょっと遠いから...」
果南「ダメだよ!キノコ雲だよ!?」
果南「あれは原子爆弾だよっ!放射能で、放射線じゃん!?」
花丸「お、落ち着くずら。あれは原子爆弾じゃないずら」
果南「そ、そうなの?」
花丸「うん。レジスタンスから、ニュークではないってメールがきたの」
果南「そっか。ニュークじゃないなら安心だね〜」
果南「ニュークじゃないんだもんね」フンスッ
花丸「それに、やっぱり遠いから...」
花丸「実況は近くにいる人に任せるずら」
果南「近くにいる人...あ。もしかして、ダイヤ?」
花丸「うん、ダイヤさんに色々見てもらうと思う」
果南「確かにダイヤ、どっぷりミリタリーに漬かってたし」
果南「むちゃくちゃ詳しく報告してくれそう」
花丸「M16を推してたよねぇ。ゴルゴカスタムだっけ?」ゲンナリ
果南「その銃だけは覚えたよ」ゲンナリ
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善子「だから、AK47!」
ダイヤ「だんっぜん、M16ですわ!」
ダイヤ「AKなんて世界中で偽物が出回ってる、粗悪品の代名詞!」
ダイヤ「それよりもM16の方が殺傷能力、狙撃能力、バースト射撃」
ダイヤ「全てにおいて、格上ですわぁ!」
善子「れ、劣悪な環境での耐久性はAK47の方が...」
ダイヤ「そうですわね、泥んこ善子さんにはお似合いですわぁ」
ダイヤ「あーっはっはっはっは!」
善子「うぐぅ...姉妹揃ってぇ...」
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花丸「あの時のダイヤさん、苦手だったなぁ」シミジミ
果南「私もあの時のダイヤは無理だった」シミジミ
花丸「早速だけど、電話してみようか」ピッポッ
果南「この流れで?」
花丸「昔話に花が咲くかも」ピッポッパ
果南「あまりあの頃を語りたくないんだけど」
果南「それに電話繋がる?」
花丸「昔は災害が起きれば、旧ネットで拡散されて」
花丸「二次災害のように、電話回線がパンクしてたけど」ッピ
花丸「今は404で災害があっても、一部の人しか知れないから」プルルルル...
花丸「電話回線が混み合うって事は、もうないと思うよ」プルルル...
果南「へー」
花丸「それに、今使うのは、盗聴されない暗号デジタライズの通信ずら!」
花丸「声をデジタル化して、そこに〜」
果南「あーね。ウンウン知ってる〜」
ピッ!
花丸「あ、出た。もしもし〜」
果南「スピーカーにしてよー。私も声聞きたい」ユサユサ
花丸「そうだね。えっと...」ポチポチ コトッ
花丸「ダイヤさん?オラずらー。花丸ずらー」
ダイヤ『花丸さん...ですか』ボソッ
果南「お」
花丸「よかった。無事だったんだね」
ダイヤ『えぇ。無事ですわ。私は...』
花丸「怪我はない?」
ダイヤ『炸裂音で、耳は少し痛いですが...他は大丈夫ですわ』
花丸「そっか。実はね〜、サプライズが...」
果南「ヤッホー。ダイヤ〜」
ダイヤ『え!?』
ダイヤ『その声、まさか』
果南「久しぶり〜。元気〜〜?」
ダイヤ『果南さん...?』
花丸「そうなんだよー。果南ちゃんが日本に帰って来てたの!」
果南「みんなに連絡できなくて、寂しかったよー」
ダイヤ『そ、そうでしたか...』
ダイヤ『う、うぅ。か、果南、う、う...』
果南「えー?泣いてるー?」
ダイヤ『本当に...心配して...ましたのよ。うぅ』
果南「ん?」チラッ
花丸「本当のことだよ。みんな心配してたずらっ」ニコッ
果南「...そうだったんだ。ごめんね」
果南「向こうの国から、こっちに通信する手段がなかったんだよ」
ダイヤ『いえ、わかっています。無事なら、いいんです...無事なら』
花丸「で、ダイヤさん。実は、お願いしたい事があって連絡したずら」
ダイヤ『何でしょう?』
花丸「爆心地の偵察をお願いしたいずら」
ダイヤ『!?』
花丸「レジスタンスから、情報の提供をお願いされたんだけど...」
花丸「マスメディアが機能してなくて、目視の情報が欲しいずら」
花丸「今はまだ、新しい爆弾の情報は入ってないし」
花丸「お願いできる?」
ダイヤ『...りですわ』ガタガタ
果南「ん?」
ダイヤ『む、無理ですわ...も、戻れないですわ...』ガタガタ
果南「ダイヤ...?」
花丸「でも、近くにいるのはダイヤさんだけで...」
ダイヤ『わかっていますわ...力になりたいのですが...』ガタガタ
ダイヤ『あれを見てしまったら...』ガタガタ
ダイヤ『今もなお立ち上るあの雲を見てしまったら...』ガタガタ
ダイヤ『体がこばん...ウォェェ!』
花丸「え!?」
果南「ダイヤ!?大丈夫!?」
果南「ダイヤ!?ダイヤ!?」
ダイヤ『す、すみませんわ...』
ダイヤ『何人ものキャンパスメイトが、う、うぅ...その...』
花丸「キャンパスメイト...」
ダイヤ『逃げるように、促したのに...』
ダイヤ『誰一人として...無力ですわ!』ガンッ
花丸「...」ギュッ
果南「ダイヤ...」
ダイヤ『すみません、力になりたいのですが...』ガタガタ
ダイヤ『爆心地に、一人で向かうには...勇気が』ガタガタ
花丸「...わかったずら。ごめんずら」
ダイヤ『すみません...』
ダイヤ『でも、もし二人が来てくれるなら...』
ダイヤ『行けるかもしれません...』
花丸「...」
ダイヤ『お願いです、果南さん...』
ダイヤ『もう遠くに行かないで、側にいてください』
果南「!」
ダイヤ『空が繋がっていても、声が聞けないのは...』ブルブル
果南「わかったよ」
果南「ダイヤ、今からそっちに向かうからもうちょっと我慢してて」
ダイヤ『お願いします。一人では、もう心が持ちませんわ...』
ダイヤ『お待ちしております...』 ブツッ
花丸「...軽率な事を言ってしまったかもしれないずら」
花丸「ダイヤさんを傷つけたかも...」
果南「仕方ないよ...404で私達は何も知らないんだし」ヨシヨシ
果南「大事なのは、切り替えだよ」
果南「東京に行こう。ダイヤが待ってる」ニコッ
花丸「うん」
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おはようございます。
>>136 終わってはいるので、あくまで外伝的にこの世界観を歩かせようかなっと
心情じゃなくて背景の動きで話が進むと思います。あまり身構えなくて大丈夫です¯\_(ツ)_/¯ 帰宅。また12時ぐらいに一度投稿できれば
>>138 草 着地見えずに書いてるから、何かアイデアくれると嬉しいかもかも。
ディストピア系?の話、最終兵器彼女くらいしか知らないから困ったなぁ といわれてもこっちもがっこうぐらしみたいに、この世界はどういった惨状になってるんだ?ってことが知りたくて読み進めてる感あかるから読者側で勝手に世界観作り上げるのはなぁ…
まぁ1人で頑張って >>141 基本書き溜めだから、この機会に緩やかな安価ができればと思った次第。まあ頑張りまーす >>96
伊坂幸太郎って知らなくて、早速ジャイロスコープってタイトル買った。深夜に読み進めてみる
多分めっちゃ好き
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スピーカー:終点〜 終点〜
果南「んー!ついたー!」ピョンッ
花丸「果南ちゃん、まだ横浜ずら」
果南「東京はもうすぐそこじゃ〜ん」
花丸「そうかなぁ?」
ザワザワ! ザワザワ! ザワザワ!
果南「ん?」クルッ
果南「うわ。向こう見て」チョンチョン
花丸「ん?」クルッ
花丸「うわぁ...」
ザワザワ! オスナオスナー オカアサーン ドコー ギュウギュウ...
花丸「下り線のホームずら」
果南「逃げようとしてるんだね」
花丸「そうだと思う」
果南「ギュウギュウだなぁ。帰りは帰れないかも」
花丸「うん」
花丸「あの雲だから、原爆だと思ってる人も多いかも」
果南「本当は原爆じゃないのにね」
花丸「うん。あ、それ。他人に言っちゃダメずらよ?」
果南「何で?教えてあげた方がよくない?」
花丸「原爆じゃないっていう情報は...」
花丸「オラ達がレジスタンスだから知れた事だから」
花丸「一般人が知らないような事を言うのはよした方がいいかも」
花丸「レジスタンスに所属する事は合法だけど」
花丸「万が一の事もあるずら」
果南「なるほど」
果南「...だけど」チラッ
ホウシャセンガ フッテクルゾー!! ハヤク デンシャキテーー!! シヌー!!
果南「ちょっとかわいそうだね」
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ザワザワ...! ザワザワ...!
果南「駅の外まで人がたくさんだね」トコトコ
果南「帰るときには減ってればいいけど」
花丸「でも情報が一切ない中で、誰も酷いパニックになってない」トコトコ
花丸「地味にすごいと思うずら〜」
果南「非日常すぎて、かえって冷静なんじゃないかなぁ」
果南「私も爆弾が落ちた時冷静だったし」
花丸「ダイヤさんの身を案じて、取り乱してなかったっけ?」
果南「取り乱してないよ〜」
ダイヤ「果南さん!...花丸さん!!」タッタッタ
果南・花丸「!?」
花丸「ダイヤ...さん?」
果南「だ、ダイヤ!?ど、どうしてここに!」ダッ!
ダイヤ「果南さん!果南さん!」ダッ!
ギューッ
果南「よかった...ダイヤ」ギュッ
ダイヤ「果南さんこそ...お変わりなくて」ギュッ
ギューッ
果南「ダイヤ...」ギュー
ダイヤ「果南...」ギュー
花丸「...」
花丸「コホン」
果南・ダイヤ「はっ!」バッ
ダイヤ「えと、あの、その、これは...」カァー///
果南「ごめんごめん〜」
花丸「あ、いや。オラこそ水挿したみたいで」
果南「マルもハグしたいもんね〜?おいで〜?」パーッ
ダイヤ「果南さん...」クスッ
花丸「ちょっと違うけど...いいや。オラもする〜」タッタッタ
ギュ~!
果南「お久しぶり、みんな」
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果南「ていうか、横浜にいたんだね」
ダイヤ「借りてるマンションも神奈川ですし」
ダイヤ「おふた方が来られるならこの駅で降りると思って、待っていました」
花丸「行く日も時間も伝えてなかったのに...待ちぼうけになってたかも」
ダイヤ「それでも、来てくれる二人に少しでも早く会いたくて...」ブルッ
ダイヤ「一人では、落ち着かないのです...」ガタガタ
果南「ん」スッ ヨシヨシ
果南「でも驚いたよ〜。3年も経ったのに直ぐ気づいてくれて」
ダイヤ「人の波と逆に歩いていましたし...」
ダイヤ「何より、私が二人を識別できないわけありませんわ」ニコッ
花丸「オラもメガネかけてるのにすごいずら〜」
ダイヤ「あ、メガネと言ったら」ゴソゴソ
ダイヤ「はい、果南さん」
果南「ん?メガネとマスク?」
ダイヤ「花丸さんもマスクを」
花丸「?ありがとう」
ダイヤ「あの雲はもう姿を消しましたが」
ダイヤ「爆風で横浜にも粉塵が巻き上がってますわ」
果南「確かに...ちょっと目がシバシバする」ゴシゴシ
ダイヤ「目を痛めますわ。花粉用ですが、つけてください」
果南「ありがと。用意がいいじゃん」スチャッ
ダイヤ「二人が来てくれるんですもの」
ダイヤ「これぐらいいたしますわ」
花丸「あ、ダイヤさん」
花丸「電話ではそっちの事考えずに色々言って、ごめんずら」ペコッ
ダイヤ「いえ、私こそすみませんでした...」アセアセ
ダイヤ「でも今は...」チラッ
ザワザワ
ダイヤ「横浜駅に来て、沢山の生きている人の姿をみて」
ダイヤ「...少し落ち着きましたわ」
果南「うむ。弱々しいダイヤはダイヤじゃないからね」
果南「さてと、これからどうしようかなぁ」
ダイヤ「もう...東京に向かうつもりですか?」
果南「ん〜。そこんところどうですか、マル隊長」
花丸「その言い方、曜ちゃんみたいだね」
花丸「んー...今から都心に向かっても、暗くなりそうだし」
花丸「やめようかな」
ダイヤ「そうですか...」ホッ
ダイヤ「色々話したいこともありますし」
ダイヤ「私の部屋に来てください」
果南「お、いいの?」
花丸「迷惑になるから、ネカフェでもって果南ちゃんと話してたずら」
ダイヤ「ネカフェは東京から避難して来た人で埋まってますわ」
ダイヤ「狭いですが、ぜひ」
果南「ラッキー。宿泊費浮いた〜」
花丸「都会のマンション。憧れてたずら〜!」キラキラ
ダイヤ「憧れ...?」
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花丸「オラの自室より狭いずら...アパートだし...」ズーン
ダイヤ「一体あなたは何を期待してたのです?」
果南「学生の一人暮らしのアパートなんて、こんなもんだよね〜」
果南「でもダイヤ偉い。非常食とかいっぱいあるじゃん」パカッ
ダイヤ「レジスタンスの情報もありましたし、買いだめをしておきましたわ」
ダイヤ「一人だけなら10日は...」
果南「あ〜冷蔵庫にお酒がある〜。悪いんだ〜」パカッ
花丸「悪だねぇ」
ダイヤ「もう二十歳超えてますわよ?」
ダイヤ「ほら、二人とも。ベタベタ触る前に手洗いうがいをなさい」
花丸「はーい」
果南「お母さんじゃん」
花丸「ん...」クルッ ジャー... ゴシゴシ
花丸「ガララ〜っぺ。はい、果南ちゃん」
果南「ホイホイ〜」 ゴシゴシ...
花丸「水道、出るんだね〜」フキフキ
ダイヤ「えぇ。電気水道ガス...ライフラインは生きてますわ」
花丸「東京と神奈川だから違うと言えば違うけど...」
花丸「意外だったずら」
ダイヤ「そうですわね。停電ぐらいは覚悟してましたが」
花丸「案外被害は少ない?」
ダイヤ「...その認識は改めた方がよろしいですわ」
ダイヤ「ショックを受けないためにも」
花丸「ごめん...」
果南「次、ダイヤ〜」ピッピ
ダイヤ「手はタオルで拭いてください」
果南「んもー。細かいなぁ」フキフキ
ダイヤ「相変わらずですわねぇ...」 ジャー ゴシゴシ
果南「お、ダイヤ。テレビあるじゃん」
ダイヤ「何も映りませんわよ。爆弾が爆発してから」
果南「まじかー。トライしてみてもいい?」
ダイヤ「ご自由に」ガララ〜ッペ
果南「よっしゃ」ポチポチ
テレビ:ザーザー...
果南「ダメかぁ」
果南「電気も水道も来てるのに、テレビはダメなんだ」
ダイヤ「確かに...」
花丸「テレビ局が被害を受けたからじゃ?」
ダイヤ「全部のテレビ局がですか?考えにくいですわ...」
ダイヤ「それに、12番は神奈川ローカルチャンネル」
ダイヤ「映ってくれてもいいものですが」
花丸「う〜む」
果南「あ、そだ。ラジオは?」
ダイヤ「そこの大きい懐中電灯、ラジオ機能付きですわ」
果南「おっけ〜」ゴソゴソ ポチッ
ラジオ:ピッ ザーザー...
果南「ん〜」クルクル
ラジオ:ザーザー... デス...
果南「お」
ラジオ:アナタノココロニ...コウコクキコウ
果南「繋がった!」
ダイヤ「音量、あげてください」
果南「了解〜」クルクル
ラジオ:トモダチイッパイ タノシイネ!
ラジオ:アナタノココロニ コウコクキコウ
花丸「東京の情報がわかればいいけど...」
ラジオ:タマニハ イエニカエッテ オヤコウコウ
ラジオ:アナタノココロニ コウコクキコウ
ダイヤ「ん?」
ラジオ:アナタノココロニ コウコクキコウ
ダイヤ「さっきから...広告機構のコマーシャルばかりですわ」
果南「なかなか番組始まらないね」
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ラジオ:アナタノココロニ コウコクキコウ
果南「アナタのココロに コウコクキコー」
花丸「ぷっ。似てるずら〜」ケラケラ
果南「でしょ〜」フフン
ダイヤ「何してるんですか...」
ダイヤ「電池の無駄ですわ。止めましょう」
果南「えー止めるのー?」
ダイヤ「さっきから広告ばかりですわ」
ダイヤ「機能してない事がわかったでしょう?」
果南「んもー。そんな冷たい心に〜?」
花丸「広告機構〜」
ダイヤ「」イラッ
果南「カチカチのダイヤの心に〜〜?」
花丸「広告機構〜」
ラジオ:コウコクキコウ
果南・花丸「うはははは!ハモった〜〜」ゲラゲラ
ダイヤ「」プチン
ガコチン! ガコチン!
果南「止めます」プク〜 ポチッ
花丸「あう〜〜痛いずらぁ」プク〜
ダイヤ「ふんっ」
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果南「うん、うん...そうだね〜」
果南「うん。じゃ、梨子も元気で」ピッ
ダイヤ「これで全員ですか?」
果南「鞠莉以外は」
花丸「みんな元気だったでしょ?」
果南「早くチャットツールのグループにおいでって言われた」
花丸「内浦に戻ったら、自分のパソコンに入れるずら〜」
果南「グループでトークするの、楽しみだなぁ」
ダイヤ「すみませんわ。私がパソコンを大学に置いていたばっかりに」
果南「別に平気だよ」
花丸「さてと。オラ、散歩してこようかな」ドッコイショ
ダイヤ「こんな夜遅くにですか?」
花丸「うん。爆心地付近の機能している街の様子も」
花丸「レジスタンスへの情報として渡したいずら」
ダイヤ「そ、そうですか...」
花丸「それに」チラッ
果南「ん?」
花丸「二人で話したい話もあるでしょ?」クスクス
果南「そんな気にしなくても〜」
花丸「いいの、いいの。部外者はお外に行くずら〜」トコトコ
花丸「1時間ぐらいで戻ってくるずら」ガチャッ
果南「...わかった。遠くに行っちゃダメだよ?」
ダイヤ「あまり入り組んだ道に入って迷ってはいけませんよ?」
花丸「はーい。もう、オラ子供じゃないずら〜」バタムッ
果南「大丈夫かな?」
ダイヤ「治安はいいので事件に巻き込まれはしないかと」
果南「ま。今のマルしっかりしてるし大丈夫か〜」
ダイヤ「ですわね」
果南「それにダイヤも昔みたいにしっかりしてて、よかったよ〜」
ダイヤ「そ、そんなに電話越しで弱々しかったですか...?」
果南「あ、そうじゃなくて〜」
果南「M16ダイヤじゃなくてよかった的な?」
ダイヤ「」カァー///
ダイヤ「あ、あ、あ、あの頃の私はどうかしてましたわ」
果南「うん。どうかしてたね」
果南「そのまま自衛隊に入るんじゃないか、ハラハラしたよ」
果南「普通の学校でホッとした」
ダイヤ「ご心配をおかけしましたわ...」
ダイヤ「旧ネットの404削除騒動...」
ダイヤ「あれは確実に軍事への興味関心を高める布石でしたわ」
果南「私はあんまりネットしなかったから、わかんないんだよね〜」
果南「みんな変だなぁとは思ってたけど」
ダイヤ「不思議な感覚でしたわ。知れば知るほど深みに入って」
ダイヤ「知的好奇心が満足していくのを細胞レベルで感じましたわ」
果南「細胞レベルって」ドッ
ダイヤ「過大表現ではありませんわ。新しい事を知る喜びを感じていました」
ダイヤ「...そして、やがてその知識を使って何かをしたくなる」
果南「何かって?」
ダイヤ「SNSやツイッターが残っていれば」
ダイヤ「そこで自慢げに話せば、多少満足できるでしょう」
ダイヤ「ですが、それらも404になってしまい...」
ダイヤ「行き場を失った知識が、行動へと駆り立てるのですわ」
ダイヤ「...特に私と善子さんは...」
ダイヤ「花丸さんがいなければ危なかったと思いますわ」
果南「...そんな感じだったんだね」
ダイヤ「でも...それでも、ネットをすれば知的好奇心を満足できる」
ダイヤ「花丸さんや、周りには言っていませんが...」
ダイヤ「私は大学でも、軍事知識を好意的に受け入れてきましたわ」
ダイヤ「そう...私が本当に404からの洗脳から解けたのは」
ダイヤ「まさしく、今日でしたわ...」ウルッ
果南「ダイヤ...」
ダイヤ「あんな恐ろしい行為を、心の中で好きでいた事が」
ダイヤ「恥で恥で、たまりませんわ!」ウルウル
果南「ダイヤ、落ち着いて...」
ダイヤ「落ち着いていられませんわ!」
ダイヤ「何人もの知っている人間が死にましたわ!」
果南「でも、まだそれはわから...」
ダイヤ「えぇ!情報は404で一切ありません!」
ダイヤ「ですが、こんな時間になっても隣の部屋の音が全くしない!」ブワッ!
ダイヤ「いつも友達を連れ込んで、聞こえてくる笑い声も」
ダイヤ「うるさいと感じていた上の部屋の足音も」
ダイヤ「ダダ漏れのロック音楽も、電話の話し声も...水の音も...」
ダイヤ「何も...何も聞こえないんですわ...!」ボロボロッ
ダイヤ「この学生マンションで生きているのは私だけ」
ダイヤ「こんなの、こんなの...耐えられませんわ!」ボロボロボロボロ
果南「...」ギュッ
ダイヤ「ごめんなさい!みんな...!ごめんなさい...」
ダイヤ「私にもっと力があれば..!」
ダイヤ「うぐ...うぐ...うあぁぁああ!」ギューッ
果南「...」ギュッ
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果南「もう、大丈夫?」
ダイヤ「えぇ...出る涙もございません」ボーッ
果南「はは。酷い顔」
ダイヤ「ですわね」ハハハ...
果南「まぁ、そんだけ泣けられるのは」
果南「普通の心になったってわけだから〜」
果南「その辺は素直に喜ぼうよ。ね?」
ダイヤ「...雑な慰め方ですわね」グズッ ヒグッ
果南「え〜...ちゃんと考えたのに...」
ダイヤ「まぁ、そうですわね...」グシグシ
ダイヤ「もう私は404に流される気はしませんわ」
果南「うむ。一歩前進。人間は変われるからね」
ダイヤ「そうですわね...」
果南「その辺、マルは見違えたね〜」
ダイヤ「えぇ...」
果南「知ってる?あの子が変わったの、私のおかげらしいよ?」
ダイヤ「そうなのですか?」
果南「って言ってた。本人が」フフン
ダイヤ「でしたら、果南さんにも責任がありますわね...」
果南「責任?」
ダイヤ「花丸さんを変えてしまった責任が」
果南「?」
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花丸「...」ジャーッ キュッ
花丸「うんうん。公園の水も出るずら」
花丸「ん」チラッ
花丸(街灯もついてる)
花丸(ライフラインは正常)
花丸(爆弾が落ちても隣の県にくればこんなものなのかなぁ?) トコトコ
ミャー... ミャー...
花丸「ん?」
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果南「意味わかんないんだけど?」
ダイヤ「花丸さんは、私達を救うため強くなられましたわ」
ダイヤ「今では私達の先頭に立って、導いてくれています」
果南「うん。それはいい変化じゃない?」
果南「あんなに引っ込み思案だったのにさ」
ダイヤ「ですが...このディストピアで生き抜くために」
ダイヤ「彼女は世界に馴染みつつあります」
果南「!」
ダイヤ「淡々とレジスタンスの諜報活動を手伝うようになり」
ダイヤ「404で隠れていた世界の動きが見えるようになったのか」
ダイヤ「物事に関して、合理的に考え、行動するようになりました」
果南「...」
ダイヤ「ただ、その合理性の中で...」
ダイヤ「過去に彼女が持っていた愛情や思いやりを」
ダイヤ「忘れつつある気がするのです」
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子猫「ミャー...ミャー...」
花丸「...」
花丸「ん」ピピピ
花丸「そろそろ時間だ。帰らなきゃ」プイッ トコトコ
ミャー... ミャー...
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ダイヤ「果南さん」
果南「ん?」
ダイヤ「どうか、花丸さんがディストピアに染まらぬよう」
ダイヤ「注意してください」
ダイヤ「今、一番404によって変わりつつあるのは...」
ダイヤ「花丸さんです」
果南「...」
果南「...わかった」
果南「でも、それはダイヤもだよ?」
果南「二人で見守ろう」
果南「私達、アゼリアでしょ?」
ダイヤ「...はい」
ダイヤ「導きましょう。大切な後輩を」
果南(この時、私もダイヤもまだ見えていなかったんだ)
果南(大きくなった後輩の背中に隠されて)
果南(起きていた悲劇も、変わっていく小さな彼女の心も)
果南(それは、そう...)
果南(404ディストピア)
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--- おはようございます。今日も夜にボチボチ書ければ
外伝のつもりが既に本編の文量 >>79 を軽く超えて来た。。。読み切り版と本編みたいになっちゃうね¯\_(ツ)_/¯ 最初ダイヤちゃんに平然と偵察を頼んだのも
まるの変化の描写だったのかなぁ
筆早いし、面白いしどうなってるずら〜楽しみ 作者はぺらぺらしゃべらんと黙ってやれ
あんまり臭いとあれがくるぞ 作者は喋るなって風潮には首をひねる
でもこの>>1は自ら奴隷になろうとしてるように思える
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