善子「…堕天使?」
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8月 ◯日
今日は台風
午後からめっちゃ雨が降ってきて、風は強い
病室は明るいけど窓から見える空は暗くて何故かワクワクした
今日も一日寝てた
来週には退院できるらしい
ーーー
善子「はぁ…」
ガラッ
曜「善子ちゃんっ」
善子「ん?あぁ、よくこんな天気で来たわね」
曜「んー!大変だったよ…あ、でもタクシー使っちゃった!」
善子「もったいない…。…ってか変な傘ね。なんだか曜らしくないっていうか」
善子「その真っ黒で変な模様の傘」
曜(善子ちゃんのなんだけどな〜)
曜「でしょ?学校にあったの持ってきた!誰のか分かんないんだけどさ」
善子「ちゃんと返しときなさいよっ」
曜「それより!さっき看護師さんが言ってたけど、来週中には退院できるんだって?よかった〜!」
善子「うん」 「曜ちゃん。今日もお見舞い?あ、善子ちゃんだけど。来週中には退院よ」
曜「うそ?!よかった〜!」
「あ ……でも 残念ね。記憶は…」
曜「そうですね…」
………
……
…
曜「ところでさ」
善子「なに?」
曜「スクールアイドル!やらない?」
善子「何回断られれば気が済むの?やらない」
曜「そっかぁ」
善子「………ってかそもそもなんで曜って私にちょっかい出してくるのよ。なんでだっけ…」
曜「…なんでだっけ!」
善子「教えなさいよ!知ってるんでしょ!」 曜「……ッフッフ…知らない方が良いこともあるんだよーそろー…」
善子「………あっそ」
曜「なんだよ〜冷たいなぁ」
曜「んじゃ、明日もう一回聞くよ?スクールアイドルやらない?って」
善子「事前に言われても」
曜「明日で最後にするよ。…しつこいって思われるのもやだしさ〜」
善子「じゃあ事前に断っておくわ。やらない!」
曜「答えは明日聞くよ。ってやば!そろそろ帰らなきゃ!」
曜「あ、一個さ。もし明日断られてもさ?善子ちゃんに話しかけるから。んじゃ!」
善子「…なにそれ」
曜「あ この傘 もしよければ使っていいよ!これ本当はね…私のだから!」 〜
善子「ほんと趣味の悪い傘ね〜。………明日看護師さんに頼んで乾かしといてもらお…」
善子「…」
8月◯−1日
明日は台風らしい
今日のご飯は美味しかった
千歌と梨子と曜が来た
8月◯−2日
起きたらルビィとダイヤと曜がいた
寝すぎてまだ頭いたい
はやく退院したい〜
ルビィとダイヤはスクールアイドルについて熱弁してた
8月◯−3日
変な夢
黒い人影がヨハネって言ってた
あれって私に言ってたのかな
怖かった〜
夕方曜がきた
スクールアイドルの話、もういい〜!
善子「…」ペラ
8月◯−10日
日記をつけるように先生から言われた
思い出せなくなったときに使うといいから
めんどくさい…
8月◯日
今日は台風
午後からめっちゃ雨が降ってきて、風は強い
病室は明るいけど窓から見える空は暗くて何故かワクワクした
今日も一日寝てた
来週には退院できるらしい
スクールアイドルはやらない
動画、初めて見たけど事故る前の私…よくこんなダンスしたり歌ったりしてたな〜
恥ずかしくて無理
花火のライブの動画凄い綺麗だったけど
明日憂鬱 『ヨハネ……目を覚ましなさい!』
そうだ……あのとき……私…飛べると思ったんだ……
部屋のベランダから落ちて……それで……
目を開けたとき 人だかりが見えたんだ 私の目の前に誰か立ってた
『愚かな堕天使…このような器は……いらない』
………
……
…
「善子ちゃん」
善子「……………………ん、…」
「何か怖い夢でも見た?…泣いてたよ。愚かな堕天使って」
善子「………………愚かな………堕天使……?なにそれ」
「ずっとうなされてるみたいだったけど…」
善子「そう…」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています