俺「絵里!海行こうぜ!」
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決めたぞ!
夏と言えば海だ!
今度の休みは江の島に行くぞ!
海に行って、ビーチバレーにスイカ割り、砂のお城を作ったりして遊ぼうぜ!
江の島の前のローソンに集合だー⤴︎ 俺「うおーっ!海だぜーっ!なぁ、絵里!海ってキレイだな!」
絵里「本当、キレイですね」
俺「だろっ!?……あ」
絵里「……ヤマト先輩?いきなり固まっちゃって、どうしたんですか?」
俺「い、いや……」
絵里「え?何か忘れ物とか?」
俺「いや……。なんつーか、その……」
絵里「どうしたんですか?ヤマト先輩らしくないですよ」
俺「だ、だから!……お前の水着姿の方がキレイだな、って思ってよ」
絵里「えっ……」
俺「……何だよ。お前も固まってるぞ」
絵里「だ、だって……。ヤマト先輩がそんな風に言ってくれるなんて思ってませんでしたから……」
俺「そんなの、言うに決まってんだろ。さすがは俺の惚れた女だぜ!」
絵里「も、もう。そう言ってもらえるのは嬉しいですけど、恥ずかしいじゃないですか……」
俺「何を恥ずかしがることがあるんだ?俺がお前に惚れてるのは本当のことだろ」
俺「何なら、海に向かって叫んでも……」
絵里「さ、叫ばなくて結構です!」
絵里「それよりも、折角海に来たんですから、泳ぎましょうよ」 俺「え」
絵里「え?……どうしたんですか?また固まっちゃって……」
俺「……絵里、悪ぃ。俺、泳げないんだ」
絵里「……え?今、なんと?」
俺「泳げない」
絵里「えぇ!?」
絵里「だ、だって海に行ったらビーチバレーや、砂の城作ったり、スイカ割りして遊びまくろうぜってメールで……」
絵里「あ」
絵里「確かに、泳いで遊ぼうとは、一言も書いてなかったですね……」
俺「……だろ」
絵里「はい……」
俺「……何か、悪ぃな」
俺「お前、泳ぐの楽しみにしてたか?なら、お前だけでも泳いでこいよ」
絵里「そんな、でしたらヤマト先輩はどうするんですか?」
俺「俺は……そうだな。全力で祈るっ!」 絵里「は?」
俺「お前が足攣ったりとか大波にのまれたりしない様に、全力で祈る!安心して泳いでこい!」
絵里「……ぷっ。あはははは!」
俺「あ?どうした、急に笑い出して。なんかおかしいことでもあったか?」
絵里「い、いえ……あははっ。……ありがとうございます。祈ってくれるなんて、嬉しいです」
俺「そうだろう!よし!俺に任せて行ってこい!」
絵里「はい。それじゃ先輩、行きましょうか」
俺「へ?絵里、お前何言ってんだ?だから俺は泳げないって……」
絵里「分かってます。だから、あっちの砂浜へ行きましょう。人が少なそうだから、砂の城作りが捗りそうですよ」
俺「お前……。泳ぐのは、いいのか?」
絵里「先輩が私のために祈ってくれる、その気持ちだけで充分です。それより、2人で一緒に遊びたいです」
絵里「一緒に大きな砂のお城、作りましょう?」
俺「絵里……。よーし分かった!俺に任せろっ!」
俺「2人で住めるくらい、でっけーのを作ってやるぜ!楽しみにしてろよ!」 俺「おー、この辺の砂いいな!立派な城が作れそうだ。絵里!ここを拠点にしようぜ」
絵里「いいですね。それじゃ、まずは……」
お姉さん「きゃーーっ!」
お兄さん「大変だっ!子供が溺れてるぞーっ!」
俺「なにっ!?絵里、ちょっと待ってろ!」
俺「少年!今行くからな!うおぉぉぉーーーっ!!」
絵里「えっ、ヤマト先輩!?」
絵里「助けるって、ヤマト先輩は泳げないのに……」
お姉さん「きゃーーっ!」
お兄さん「大変だっ!金髪の男が溺れてるぞーっ!」
絵里「えっ!?あぁ、ヤ……マト……先……輩……」
絵里「先輩……が……溺れ……てる……。ヤ……マ……ト……せ……ん……輩……、無事で……いて……!」
……なんだろう……
……俺……流されちゃった……?
……絵里の声が聞こえるけど……俺、多分もう駄目だ……
……ごめんな……絵里……
誰だ 俺「いやぁ〜、さすがに死ぬかと思ったぜ。そういや俺、泳げなかったんだもんなー」
絵里「もう……。泳げないのを忘れて海に飛び込むなんて、いくら人助けでもしちゃ駄目ですよ」
絵里「さっきの男の子もヤマト先輩も、ライフセーバーの方が助けてくれたからよかったものですよ」
絵里「私がどれだけ心配したとおもってるんですか?」
絵里「心臓が破裂するかと思いましたよ……」
俺「う……。すまん、絵里」
俺「彼女に心配かけるなんて、彼氏失格だな」
俺「今日はお前にカッコ悪いとこ見せてばっかだな」
俺「もしかして、俺のこと嫌いになったか?」
絵里「そんなことないです。子供を助けるために砂浜を駆けていくヤマト先輩、すごく格好良かったです」
俺「絵里……ありがとな。お前も、すごく可愛いぜ」
絵里「ヤマト先輩……」 海の家の姉ちゃん果林「はい、コーラ2つ、お待たせしました……」
果林「って、絵里さん?彼氏、居たんですか?」
絵里「か、果林……。何でこんな所に……」
海の家の兄ちゃんななやん「この海の家、うちが経営してるんだよね」
ななやん「それに果林にも手伝ってもらってるし」
俺「ななやん!アンタも彼女作ってたのか!?」
ななやん「ねえ果林、おしゃべりしてる場合じゃないんだけど?」
俺「無視かよ……」
ななやん「果林はあっちのお客様の対応、してくれるかな」
果林「はい、分かりました」
ななやん「あのさ。イチャイチャするのは勝手だけど、周りのお客様の迷惑になるから、やめてもらうよ」
ななやん「それ以上するって言うなら、その分のショバ代払ってもらうからね」
俺&絵里「は〜い……」 俺「にしても、溺れた時は超苦しかったな」
俺「お前に人工呼吸してもらえば、すぐに元気になったのに〜」
絵里「人工呼吸ですか。それって、今からじゃ遅いですか?」
俺「そんなことない!お前がしてくれるっていうなら、いつだってウェルカムだ!」
https://i.imgur.com/SGB5D6z.jpg
絵里「じゃあ、ヤマト先輩」
絵里「目をつぶって……」
絵里「んっ……」
俺「んっ……。愛の人工呼吸、いただきましたっ!」
ななやん「かき氷2つ、お待ちー」
ななやん「……ってか、さっき警告したばっかなのに、あんたらうちの店で何してくれてんだよ」
ななやん「今の人工呼吸の分のショバ代も、きっちり払ってもらうからね。まいどありー」
果林「まいどありー」
俺&絵里「はーい……」 海!☀
本当楽しかった〜⤴︎
おまえと海に行けて良かったって心の底から思う。
すげー楽しかったし可愛いお前も見れていいことだらけだな✨
完 乙
終始ヤマトを自分だと思い込んで脳内変換したら楽しめたわ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています