「堕天使のいけにえ」
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千歌「いやぁ良い天気だねぇ」
曜「まさか1週間の旅行に誘ってもらえるなんて今でも信じられないよ!」
美渡「私達も急に昔買った別荘があるから行かないか?なんて話をされるとは思わなかったけど」
千歌「ちょうど夏休みだし良いタイミングだよ!美渡姉も運転の練習にもなるし!」
ルビィ「初めての遠征で不安もあったけど、皆いっしょだから楽しい!」
花丸「ダイヤさんは今頃、家で寂しがってるころずらね」
ルビィ「ははは…受験前だから仕方ないけど、一緒が良かったなぁ」
曜「まぁまぁ、ダイヤさんの分も楽しんでいこ!」 美渡「それにしても殺風景な道が続くわね」
千歌「陸という陸続きでなんか干からびそう…」
曜「川でいいから飛び込みたい…」
花丸「なんでも最近はここらで墓場荒らしの被害が酷いらしいずら」
ルビィ「なんか怖いね…」
美渡「酷い話よね、死んだあとだってのに…ゆっくりさせてあげたいとか思わないのかしら」
花丸「…あっ!」
ルビィ「!?どうしたの?」
花丸「こんなところに女の子ずら!」
美渡「えっ!?」
千歌「ほんとだ!ほらあそこ!」
曜「金髪の女の子!」
美渡「こんなところで女子1人なんて見過ごせないわね…車内に余裕あるし、ちょっと話してみましょうか」 美渡「あのー、この先まだ走る予定ですけど、少しでも乗っていきます?歩くの大変じゃありません?」
鞠莉「Oh!!もし良ければお願いしたいでーす!」
千歌「さぁ!どうぞどうぞ!」
曜「乗った!乗った!」
鞠莉「ふふ、ありがとう」
ルビィ「わぁ…綺麗な髪」
花丸「ここらへんで暮らしてるんですか?」
鞠莉「えぇ、外れの精肉工場で働いててね。いつも徒歩で行き来してるのよ」
美渡「家はもっと先なんですか?」
鞠莉「そうね、もうちょっと行ったところよ」
千歌「もしかしたら私達が泊まる別荘の近くかも!」
曜「それにしても…この距離を毎日歩いてるなんてすごいですね」
鞠莉「慣れればどうってことないわ。こっちも生活が掛かってるしね」
鞠莉「あなた達は旅行で来たようだけど、滞在期間は?」
ルビィ「1週間です!」
鞠莉「是非楽しんでいってね」 鞠莉「そうだわ、私こういうの持ち歩いてて…」
ルビィ「わぁ!カメラ!」
曜「ポラロイドカメラなんて今時珍しい!」
花丸「それと…ナイフ!?」
鞠莉「怖がる必要はないわ。護身用よ」
鞠莉「さ、何かの縁よ。固まって」
ルビィ「写真撮ってくれるの!?」
鞠莉「えぇ」
曜「よーし、じゃあ全速前進…」
鞠莉「ハイ、」
4人「ヨーソロー!」
鞠莉「2枚撮ったわ」
千歌「おぉ!なんかスマホで撮るより味があるねぇ」
花丸「後で日付とかハートとか書き足すずら!」
鞠莉「ふふ…さ、2枚だから6,000円でいいわよ」
千歌「え!?」 曜「ま、またまたぁ、冗談が上手いなぁ」
鞠莉「……冗談じゃないわよ。タダで写真撮るわけないじゃない?さっさと払ってもらえない?」
花丸「と、撮るとき何も言ってなかったずらよ!」
鞠莉「言った言わないなんか関係ないじゃない」
美渡「ちょっと、黙って聞いてれば…そんなの詐欺じゃない!」
鞠莉「……イライラ」
鞠莉「……」
鞠莉「!!!!!!」
ルビィ「ピギィ!?!?」
花丸「ななななにしてるずらか!!」
美渡「え!?」
千歌「ちょっと!血出てるよ!」
美渡「何が起きてるのよ!!」 曜「いきなりナイフの刃の部分握りしめちゃって!」
鞠莉「はぁ…落ち着くわ…」
鞠莉「で、早く払ってくれないの???」
美渡「払うわけないでしょ!いらないわよそんな写真!!」
千歌「もう、訳が分からない…」
花丸「いいから止血しないと!!」
ルビィ「うぅ…」
鞠莉「払わないんだ。あっそ、じゃあいいわよ」
鞠莉「こんなの燃やしてるやるから」
花丸「ライターまで取り出したずら!!」
鞠莉「アハハハハ!!!!」 美渡「もういい!車停めるから降ろして!」
曜「う、うわああああ!ゴメンね!!」
千歌「もう!ルビィちゃんが立ち直れなくなっちゃうよ!」
花丸「突進ずらああああ!!」
鞠莉「コラ!離せ!!アバズレどもが!!」
千歌「美渡姉!今だよ急いで!!」
鞠莉「痛っ!?」
美渡「アクセル全開!!」
鞠莉「ブッハっ!?糞が!!ペッ!!」 バンッ!! 元ネタがある奴は最初に注意書きしてくれ
オリジナルじゃないと読む気しないから 千歌「はぁ…はぁ…」
曜「一体なんだったんだか…」
美渡「もう知らない人には要注意ね…気を取り直して別荘へ向かいましょう…」
ルビィ「もし別荘の近くに住んでたら…」
花丸「大丈夫だよ、ルビィちゃん…まるが…まるたちが側にいるから…」
ルビィ「うん…」
ーーーー
ーーー
ーー
千歌「あ!ガソリンスタンド!」
美渡「うーん…別荘までは余裕だけど念のために給油したいところね」
美渡「ちょっと寄るわ」
曜「皆も降りて背中だけ伸ばそうか」
千歌「さんせーい」 曜「うわ!?思いっきり車の外側に血つけられてる…」
千歌「気味悪いし、後で拭こう…」
美渡「ごめんくださーい!誰かいませんかー!
梨子「はーい!」
美渡「すみません。給油したくて」
梨子「あー…ごめんなさい。ガソリン今切らしちゃっててね…明日の朝には補充予定なんだけど」
花丸「こうも田舎じゃ仕方ないずらね」
美渡「失礼なこと言わないの!なら帰りか買い物ついでに寄ればいいかぁ」 梨子「女の子たちが揃って微笑ましいですね。もし良ければ明日の朝まで泊まっていきませんか?」
梨子「ちょうどバーベキューの肉も揃ってるところなんだけど」
美渡「ありがとうございます。でも泊まる予定の別荘がもう近くて、急ぎで給油したいわけでもないので…」
梨子「あら、遠慮しないで。私達だけじゃとても食べきれないのよ」
美渡「えぇと…ほんとお気持ちは嬉しいんですけど…まずは別荘まで急いでるんで…」
美渡(それに何だか…さっきも金髪と同じような不気味さを感じる…
梨子「……」
梨子「何、嫌なの?そうならハッキリ言いなさいよ」
美渡「え!?そういうわけではないんですけどねぇ…ははは…」
梨子「もういいわ、さっさと行って!!」
美渡(案の定、態度豹変!)
美渡「はぁ…みんな、行くよ!」
曜「はーい…」
千歌「…なんか感じ悪い人だったね」
美渡「もうさっきといい精神的に参りそうよ…」
曜「美人さんなんだけどねぇ…」 美渡「さぁ!着いたよ!!」
千歌「想像以上にボロボロだね」
美渡「建てたのも何十年前だし、ここ最近は使われてなかったんだから仕方ないわよ」
美渡「まぁ、ある程度はどんな感じか聞いてたから覚悟はしてたけど」
美渡「とりあえず、千歌と私で荷物運んどくから、皆は周りの様子でも見てきたら?あまり離れず1人では動かないでね」
曜「よーし、とりあえず川の方でも見てみようかな」
曜「ルビィちゃんたちも行こ!」
ルビィ「そうする!」
花丸「まるはもう少し別荘の中を見てから行くね」
曜「分かった!すぐそこにいるから!」 曜「いやぁ一時はどうなるかと思ったけど、やっと落ち着いたというか…」
ルビィ「そうだね…それに川も綺麗…」
曜「…あれ?あれって家じゃない?」
ルビィ「ほんとだ!」
曜「うーん、車庫とか発電機とか置いてあるし、ガソリンとかないかな?」
ルビィ「え?」
曜「いやぁさっきのガソリンスタンドに行くのもなんか気分乗らないし、ここで借りられたら良いかなと思って」
ルビィ「確かに…さっきの店員さんも怖かったもんね…」
曜「ちょっと声掛けてみようか」 曜「すみませーん…」
ルビィ「なんだか不気味な空気…」
曜「誰もいないのかな…」
ガチャッ
曜「あれ…鍵が空いてる。流石の田舎」
ルビィ「流石に入っていくのはマズイよぉ…」
曜「もう少しだけ声掛けてみようと思って」
曜「失礼しまーす…」
曜「シーンとしてるね」
ルビィ「やっぱ不気味…」
曜(奥に見える赤い壁はなんだろう…隠し部屋みたいな作りに見えるけど…) 曜(…ちょっと気になる)
曜「ルビィちゃん、玄関で待ってて。ちょっと様子だけ見てくるね」
ルビィ「えぇ!?そんな…」
曜「すぐ戻るって、それに花丸ちゃんももうじき来るよ!」
ルビィ「う、うん…」
ルビィ(そう言って奥に入って行っちゃったけど…)
ルビィ「見ればみるほど不気味な家だなぁ…」
ルビィ「動かないのも、それはそれで退屈だし怖いし…」
ルビィ「ちょっとだけ…ちょっとだけ…」 曜「変な作りの部屋だなぁ」
曜「まるでここだけ隠したいかのような作りだし」
曜「うっ…なんだか血生臭い…」
曜「というか血しぶきみたいなのがいたるところに…」
「ねぇ」
曜「え…?」
\バンッ!!/
曜「うっ!…あた…まが…」
曜「……」
「…」
「リリーでもマリーでも無い人が入ってくるなんて珍しい」
ヨハネ「我が堕天使ヨハネへのいけにえ…ふふ、ありがたくいただくわ」
ヨハネ「それにしても、可愛いお顔じゃない」 ルビィ「失礼しまーす…」
ルビィ「リビング…かな…」
ルビィ「なんだか床もテーブルも鳥さんの羽がいっぱいで汚い…」
\ドン!/
ルビィ「ピギィ!!何か踏んじゃった…」
ルビィ「え!?…ここここれって……」
ルビィ「ほほ…骨!?…」
ルビィ「はは…と、鳥さんの骨かなぁ…はは」
ヨハネ「違うわよ。これみんなご馳走になった人間共の骨よ」
ルビィ「!?!?!?…プルプル」
ヨハネ「あら、パニックで声も出せずに固まったみたいね。可愛らしい、、っわ!!」
バコン!!
ルビィ「…バタン」
ヨハネ「今日は豪勢な食事になりそうね♡」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています