梨子「犬のように懐いてくるよっちゃん」
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梨子(この前、ふざけてよっちゃんの堕天使ネタにノッてあげてから、やたらと懐かれるようになりました)
梨子(私の姿を見つけるや否や、尻尾を振る犬の如く駆け寄ってきます)
梨子(私は犬が苦手なので、同じようによっちゃんも苦手です)
梨子(その事を裏付けるかのように、この前こんなことがありました) 善子「リリー、リリー!」キャッキャ
梨子「もう……何?」
善子「見て、新しい堕天使ポーズ!」ギラン
梨子「えっと……可愛いね!」
善子「ふふ、そうでしょう?」
善子「リリーにも伝授してあげるわ!」
梨子「えー……別にいいよ……」
善子「ダメよ! このヨハネが上級リトルデーモンと認めたのだから、これくらいは出来るようになってもらわなくては困るわ!」
梨子「私はそんなのになった覚えはないんだけどなぁ……」 善子「ほら、こうよ! こう!」ギラン
梨子「えぇ〜? こう?」キラッ
善子「少し違うわ! 手はこうして、指はこう!」
梨子「む、難しいよ……」
善子「だから、こうだって」グイッ
梨子「あっ///」
善子「覚えた? もう一回やってみて!」
梨子「もう〜……。これでいい?」ギラン
善子「おおっ、完璧よ! リリー!」
梨子「は、恥ずかしい……」 善子「リリーは美人だからこういうポーズも似合うわね! 流石はヨハネのリトルデーモンよ!」
梨子「えっ!?///」
善子「?」
善子「あ、そうだ! 今度一緒に小悪魔ファッションしない? リリーに似合いそうなの、選んでおくわ!」
梨子「こ、小悪魔ファッション……」
善子「リリーの可愛い所も引き出してみせるわ!」
梨子「か、可愛い……///」
善子「素材の魅力に負けないように、とっておきのを選ばなくちゃ!」
梨子「ううー……///」
善子「スタイルも良いから、着せ甲斐がありそうね」
梨子「は、はわわぁ……///」
梨子(この時の私は顔が真っ赤で大変だったと思います)
梨子(遠慮ないボディタッチに褒め攻撃。こんな風に攻撃してくる所が苦手です) 梨子(こんな事もありました)
善子「リリー、リリー!」キャッキャ
梨子「何、よっちゃん?」
善子「漫画に描いてあったけど、1分間見つめ合えるのって、恋人同士か家族くらいだそうよ」
梨子「そうなんだ?」
善子「やってみない?」
梨子「えー」
善子「上級リトルデーモンのリリーとならば1分くらい、軽くいけるはずよ!」
梨子「うーん……、でも見つめあうなんて、恥ずかしいよぉ」
善子「クックック! 今こそリリーの忠誠心が試されるときよ! さぁ!」
梨子「しょうがないなぁ……」 ピッ タイマー開始
善子「……」ジーッ
梨子「……」ジーッ
善子「……」ジーッ
梨子(こ、これは想像以上に恥ずかしい……!)ジーッ
梨子(うう……、私変な顔してないかな……?)
梨子(よっちゃん、私の顔、変だと思ってないかな?)
梨子(よっちゃんの目、綺麗だなぁ……)
梨子(こうして見ると、よっちゃんって本当に美少女だよね)
梨子(ずっと見ていても飽きないかも……)
ピッ 善子「は〜、終わった!」
梨子「あれ、もう終わり?」
善子「やはり、ヨハネとリリーの絆ならこれくらいいけると思っていたわ!」
梨子「もう、何それ?」
善子「リリーにはヨハネに対する鋼の忠誠心があるのね!」
善子「流石、リリーはヨハネの特別なリトルデーモン!」
梨子「と、特別って///」
善子「クックック! これはまさに運命よ!」
梨子(この時は暫くよっちゃんの顔が頭から離れませんでした)
梨子(簡単に『特別』とか、『運命』とか言ってくるよっちゃんが苦手です) 梨子(これはこの前、Aqoursのみんなで花火大会に行った時のことです)
梨子(何故か私とよっちゃん二人だけ途中でみんなから離れてしまい、合流しようとしたときのことでした)
善子「リリー、リリー!」キャッキャ
梨子「あっ、よっちゃん! もう、いなくなったと思ってビックリしちゃったでしょ!」
善子「これ見て!」
梨子「あっ、リンゴ飴だ。いつの間に……」
善子「ふぉら」ベー
梨子「ふふっ、よっちゃん、舌真っ赤だよ〜?」クスクス
善子「リリーも食べる?」
梨子「えっ?」 善子「私の食べかけだけど……」
梨子「いいの……?」
善子「うん。ちょっと胸焼けしてきちゃった」
梨子「そ、そっかぁ。じゃあ、もらおっかな?」
善子「フフフ、おそろいの赤い舌ね、リリー!」
梨子「そんなお揃い嫌だよー」クスクス
善子「リリー、手を繋ぎましょ」
梨子「えっ!?」 善子「結構凄い人込みになってきたし、はぐれないようにね」
善子「只でさえみんなからはぐれたのに、ここから更にはぐれたら良い笑いものよ!」
梨子「そっか……、うんっ」
善子「この堕天使ヨハネが導いてあげるわ!」ギュ
梨子「よっちゃんこそ、手離さないでね?」
梨子(この後合流した時、みんなに『二人っきりの方がよかったんじゃない?』とからかわれました)
梨子(少しだけ、本当にそうならよかったなぁ、と思ってしまいました)
梨子(そんな風に思わせてくるよっちゃんが苦手です) 梨子(極めつけにこんな事もありました)
善子「リリー、リリー!」キャッキャ
梨子「よっちゃん♪」
善子「見なさい、これを……!」
梨子「あっ、可愛い指輪! どうしたの、これ」
善子「ヨハネ自らが闇の力を駆使して作り上げたのよ」
梨子「えっ!? 自作したの?」
善子「我が闇能力を持ってすれば、このくらい造作も無いことです」
梨子「凄いね、よっちゃん!」 善子「クックック、凄いのはそれだけではないわよ……。実はこのリングは、忠誠の証!」
善子「これを身に着けることによって、リリーは永遠に我が僕として仕えることができる! そう、このリングこそ上級リトルデーモンである証左なのよ!」
梨子「そ、そうなんだ……」
善子「リリー、あなたが身に着けるのよ」
梨子「えっ? つまり、私にくれるって事?」
善子「人間の言葉で言えばそうなるわね。さぁ、手を出しなさい」
梨子「よくわからないけど、くれるって言うなら貰おうかな?」スッ
善子「ふふ、この指輪を見るたびにヨハネのことを思い出すのよ」スルッ
梨子「えっ!?」
善子「な、何よ!?」
梨子「薬指!?」 善子「だ、だって大きさ的に一番ぴったりだったし……」
梨子「そ、そっかぁ……」
善子「大事にしなさいよね」
梨子「うん! ありがとう、よっちゃん!」
梨子「えへへ……」サスサス
梨子(よっちゃんは本当に何も考えずに薬指にはめたようです)
梨子(乙女心を弄ぶなんて許せません。本当によっちゃんのこういう所が苦手です) 梨子(でも、今はそれよりも、もっとひどい出来事がありました)
梨子(これはAqoursで新曲を作る時、作曲と作詞と衣装作りに分かれて作業していた時の事です)
梨子(私は作曲担当。ですが、曲のアイディアが全く思い浮かばず、行き詰っていました)
梨子「むうぅ……」ウーン
善子「行き詰っているようね」
梨子「あ、よっちゃん……。うん。ちょっと思いつかなくて」
善子「リリー」ギュッ
梨子「よ、よっちゃん!?」
善子「こうしてハグすると、幸せホルモンが出てストレスが軽減されるらしいわ」
善子「リリー、行き詰ったときは気分転換も必要よ。一人で出来ないなら、私が相手になるから」 梨子「よっちゃん……。うん、ありがとう!」ギュッ
梨子「でももう大丈夫! このハグで、十分気分転換になったよ!」
善子「そう? このくらいならいつでもするから、遠慮なく言ってね」
梨子「うん! えへへ……」
ガララッ
曜「ヨーソロー! 作曲の方はどう……、って! あーっ!」
梨子「あっ!」バッ
善子「あっ、曜さん」 曜「ご、ごめん。もしかしてお邪魔しちゃった?」
梨子「ち、違うから! こうやってハグすると、落ち着けるってよっちゃんが言うから!」
曜「そ、そうなんだ……」
善子「幸せナントカが出てストレスが軽減するのよ。果南さんのあの行為にも意味はあったということね」
曜「へー」
曜「ちょっと私にもやってみて欲しいなー」
善子「別に良いわよ?」
梨子「えっ!?」
善子「えっ?」
曜「あっ……、もしかして、やっぱりダメだった?」 梨子「べ、別に! 曜ちゃんでもストレス感じる事あるんだなぁ、って思っただけだから!」
曜「梨子ちゃんは私を脳みそ空っぽとかIQ3とか思ってない?」
梨子(そっか……。そうだよね……。別に私にだけ、特別にしてくれるわけじゃあ、ないよね……)
曜「実は私も衣装のアイディアが浮かばなくて……」
曜「それで少し徘徊していたのであります」テヘヘ
善子「そう……。迷えるリトルデーモンを救済するのも堕天使の務めです。遠慮せずにかかってきなさい」
曜「やったー! じゃあ早速」
善子「はぐっ!」ギュッ
曜「はぐっ!」ギュッ 善子「ふっふっふ! かかったわね! 喰らいなさい! 堕天使の抱擁を!」ギュウゥゥゥ
曜「むむっ、負けないよ! 曜ちゃんブリーカーで全滅であります!」グググググ
善子「いだだだだ! イタイイタイ! ギブギブ!」ギギギ
梨子(よっちゃんと曜ちゃん……あんなに力強く抱きしめあって……)
梨子(私のときよりも……)
曜「へっへっへっ、今回は曜ちゃんの勝ちでありますなー!」
善子「くっ……! やはり腕力では勝ち目は無いわね…。こうなったら黒魔法で……」ブツブツ
梨子(二人とも、本当に楽しそうにしてる……)
曜「いやー、なんだか良い案が思い浮かんできたよ!」
善子「そう? それなら良かった」
曜「早速形にしなきゃ! ありがとうねー!」タッタッタッ 善子「はぁ……相変わらず元気な人ね」フゥ
善子「リリーはどう? 何か思い浮かびそう?」
梨子「……何も思い浮かびそうにないや」
善子「そ、そう? じゃあ気分転換に散歩でも……」
梨子「ごめん。ちょっと一人にして欲しいな」
善子「えっ? でも」
梨子「いいから!」
善子「っ――!」
梨子「……ごめん。もう出て行って」
善子「ううっ……」
善子「ごめんね、梨子ちゃん……」シュン
トボトボ ガラッ
梨子「あっ……」 梨子(あっさりと他の子にもハグする所が苦手です)
梨子(私の気も知らずに、目の前で曜ちゃんと楽しそうにはしゃぐ姿が苦手です)
梨子(本当はあんな態度、取りたくないのに……、取らせてくる所が苦手です)
梨子(最後に見せた、泣きそうな顔が苦手です)
梨子(よっちゃんの泣いている顔を想像するたびに、胸がチリチリと痛みます)
梨子(よっちゃんに嫌われたらと思うと、怖くて泣きそうになります)
梨子(本当は今すぐにでも謝りたいのに。謝って、元の関係に戻って、また何時ものように『リリー、リリー』って駆けてきて欲しいのに。私は勇気が出ません)
梨子(作曲も何も手につかず、こうしてベッドに突っ伏している以外、何も出来ません)
梨子(私をこんな気持ちにさせる、あの子が苦手です) Prrrr……
梨子(電話だ……)
梨子(今は放っておいて欲しい……)
梨子(はぁ……)チラッ
梨子「えっ……、よっちゃん!?」バッ
梨子「で、出なくちゃ!」ピッ
善子『リリー?』
梨子「よっちゃん?」
善子『よかった。出てくれて』
善子『リリー、今家にいるんでしょう?』
梨子「うん。あの、よっちゃん――」 善子『今リリーの家の前にいるのよ!』
梨子「えっ!?」
善子『よかったら、中にいれてちょうだい』
梨子「う、うん……。わかった。ちょっと待っててね」
梨子(どうしよう……、怒ってるのかな?)
梨子(嫌われちゃったかな? この指輪も、返せって言われるのかな……?)
梨子(ううっ、そんなの嫌だよ……)ジワワ 梨子「ど、どうぞ」ガチャ
善子「お邪魔します」
梨子「あの、よっちゃん……」
善子「リリー、ごめんなさい!」
梨子「えっ?」
善子「私、リリーが少しでも気分転換して、気持ちが楽になれば良いなと思って、馬鹿みたいにはしゃいじゃって……」
梨子「あ……」
善子「でも、かえって迷惑だったよね? 本当にごめんなさい」 梨子「違うの!」
善子「えっ?」
梨子「よっちゃんの気持ちは嬉しかった! あの時、私はよっちゃんがいてくれて、本当に助かったの!」
善子「え、でも……」
梨子「……私ね、嫉妬していたの」
善子「嫉妬?」
梨子「楽しそうにしているよっちゃんと曜ちゃんに……」
梨子「ううん、それだけじゃあない。よっちゃんが、曜ちゃんに抱きついたことも」
梨子「私だけにしてくれるわけじゃあないんだって、勝手に期待して、勝手に嫉妬していただけなの」 善子「そ、そうなんだ……」
梨子「だから、私のほうこそごめんなさい……。嫌な態度をとっちゃって……」
善子「リリーは、ヨハネの特別が欲しかったの?」
梨子「……うん……。でも、そんなのは私のワガママだから。気にしないで……」
善子「じゃあ今から、あなたに特別をあげるわ!」
梨子「えっ……?」
善子「いい? 今からすることは、リリーにしかしない、リリーだけの特別よ」
梨子「うん……」ドキドキ 善子「えいっ」
ほっぺにCHU☆
梨子「あっ……」
善子「だ、堕天使の接吻よ!」
善子「こんなこと、リリーだけにしかしないんだからね」
善子「他のどのリトルデーモンにもしない、リリーだけの、特別よ!」
善子「それに接吻だけじゃあない、指輪だって……、リリーだけにしかあげてないんだから」
善子「だから、リリーは元々、ヨハネの特別なのよ!」
梨子「そっか……、そっかぁ」エヘヘ
善子「満足した?」
梨子「えへへ……! ありがとう、よっちゃん」 善子「それにしても、他の人にハグをしただけで嫉妬するなんて……」
梨子「うっ……」カァァ
善子「リリーもようやく、リトルデーモンとしての自覚が出てきたのね!」
梨子「……」
梨子「へっ?」
善子「ヨハネの寵愛を独り占めしたいなんて、可愛いところがあるわね」
梨子「え、えぇ〜?」
善子「しかしその主人を思う気持ち、見上げた忠誠心よ、リリー!」 梨子「はぁ……」
善子「な、何故溜息をつくの!?」
梨子「もう、知りません!」プイッ
善子「なっ! また怒った!?」
梨子「つーん」
善子「あーん! リリー、ごめんなさい!」 梨子(私は相変わらず、よっちゃんが苦手です)
梨子(こんな風に、よっちゃんの行動に一喜一憂して、私の心も目まぐるしく変わるから)
梨子(でもいつか、もっと勇気が出せたとき。自分の気持ちにも、もっと素直になれたら)
梨子(胸を張って、伝えられるといいな)
オワリ G'sはわわ梨子がG's善子に振り回されてはわはわしてるとこ好き
乙です よしりこでフンドシと来たらアイツかと思ったがどうやら別人だったようだ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています