ルビィ「美味しかった？」

2018/07/04(水) 12:32:13.12

【海乃家】

梨子「…そうして彼女は、その家を去って行ったそうです」

千歌「ひぃ…っ」ｷﾞｭｯ

ルビィ「怖いよぉ…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

果南「～っ」ｶﾞｸｶﾞｸｯ

梨子「これで、私の話は終わり」ｶﾁｯ

パッ

千歌「ほわぁ～…やっと明るくなったぁ～」

ルビィ「ふぇ…」

果南「なな、中々怖かった…じゃん？」

梨子「ありがとう」

2018/07/04(水) 12:34:06.66

ツン

果南「ひいぃっ！？」ﾋﾞｸｯ

鞠莉「oh!sorry!」

果南「あ…あんた！今のワザとでしょ！？」

鞠莉「そんな事ありませ～ん！」

ダイヤ「さて、それでは次の方…」

ルビィ「わ…私です」

ダイヤ「…大丈夫ですの？」

ルビィ「い、一応用意はして来たから…」

果南(良かった、ルビィちゃんなら…)

**名無しで叶える物語**(庭) · 2018/07/04(水) 12:34:24.64

お、怖い話スレのやつか

2018/07/04(水) 12:35:23.92

曜「なんだか逆に楽しみだな～」

花丸「ルビィちゃんの怖い話なんて、希少価値高いずら～」

善子「てゆーか、本当に大丈夫なの？」

ルビィ「うん、頑張るよ」

ルビィ「そ、それじゃあ…ルビィ行きます」

ダイヤ(ルビィの怖い話…別の意味で不安しかありませんわ…)

ダイヤ(これは、後々のフォローも考えておかなければなりませんわね)

カチッ

2018/07/04(水) 12:37:38.12

果南「ひぃ…」

ダイヤ「果南さん、怯え過ぎですわ」

千歌「何にも見えない…」

ルビィ「ｺﾎﾝｯ」

ルビィ「…これは一週間前の話だけど」

2018/07/04(水) 12:39:28.94

ルビィ「その日の昼、みんな家に遊びに来てくれた事は覚えてる？」

花丸「あ、まると二人で出かけた日？」

ルビィ「そう。ルビィと花丸ちゃんだけ、沼津の方に行ってて居なかった日だよ」

ダイヤ(出だしから普通の会話に…)

曜「あぁ、覚えてる」

果南「ダ、ダイヤが気を遣って、美味しいアイス出してくれたよねぇ…はは」ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ

ダイヤ「そんな事もありましたわねぇ」

花丸「そのアイスまるも貰ったずら～」

2018/07/04(水) 12:41:21.56

善子「…んで、続きは？」

ルビィ「うん、実はね」

ルビィ「その日のアイス、前にルビィが沼津で買ってきた物だったんだ」

ダイヤ(…あ)

千歌「そうだったんだ！ルビィちゃんありがとね？凄く美味しかったよ♪」

ルビィ「えへへ。みんなが喜んでくれたらと思って買ってきたから、そう言って貰えるとルビィも嬉しいよ」

鞠莉「お昼の後のスウィーツだったから、尚更デリシャースな味でした～♪」

2018/07/04(水) 12:42:52.45

梨子「アレ、何処で買ってきたの？」

ルビィ「駅前の角のあのお店だよ」

梨子「あぁ、あの店かぁ」

曜「あのお店、シュークリームとプリンも美味しいんだよねぇ」

千歌「あ～…なんだかプリン食べたくなっちゃったなぁ…」ｸﾞｩ

花丸「マルも～」ｸﾞｩ

ルビィ「あはは…」

ダイヤ(このまま、与太話だけで終わるのが一番かも知れませんわね…)

善子「…ちょっと」

ルビィ「え？」

2018/07/04(水) 12:44:33.99

善子「もしかして、このまま普通の話で終わる気じゃないでしょうね？」

ダイヤ(貴方は…そう言う事ばかりしているから堕天したんですわっ！！)ｷﾞﾘｷﾞﾘｯ

花丸「がんばれルビィちゃ～ん！」

果南(頑張んなくていいよぉ…)

善子「この雰囲気で怖がらせる事が出来たらアイスでもプリンでも奢ってやるわ」

ルビィ「大丈夫だよ」

ルビィ「…ここからが本題です」ｽｩ

ダイヤ「っ」ﾄﾞｷｯ

**名無しで叶える物語**(プーアル茶) · 2018/07/04(水) 12:45:10.85

おいしかったじゃなくて
ですをつけろよ！このやろぉ～とか言いそう

2018/07/04(水) 12:55:22.42

ルビィ「みんなが絶賛してるそのアイス」

ルビィ「雑誌にも取り上げられるくらい人気の物だから、当然自分の分だって買いますよね？」

果南「そ、そりゃあ…ねぇ」

ルビィ「でも、私たちAqoursは9人。それにお父さんとお母さんの分も入れて11人分」

ルビィ「流石に11個も持って帰るのは大変だったから、家宛に郵送して貰ったんです」

千歌「外もまだ暑いし、溶けちゃうよねぇ」

ルビィ「うん。それでね」

ルビィ「みんなが家に来る日に合わせて、私も一緒に食べようと思ったから」

ルビィ「届いた時には食べないで、そのまま取っておいたんだ」

2018/07/04(水) 12:57:34.25

ルビィ「それでも、お父さんとお母さんはみんなが来る前の日に食べたらしいから、冷凍庫に有るのはメンバー分の9個」

ルビィ「当日、花丸ちゃんと出掛けるのが分かっていたので、花丸ちゃんの分を別に、8個の塊と1個に別けてたんだけど」

ルビィ「それでも、当日の朝に一度確認したから、合計9個あったのは間違いなかった」

ルビィ「…間違いなかったんですよ」

ダイヤ「～っ」ﾄﾞｷﾄﾞｷｯ

鞠莉(あっ)

曜(そう言う話かぁ…)ﾁﾗｯ

梨子(ダイヤさん…)ﾊｧ

花丸「…z…zz」

2018/07/04(水) 13:00:28.45

ルビィ「そして夕方」

ルビィ「沼津から帰ってきて、花丸ちゃんと別れた私は」

ルビィ「そのアイスの事を思いながら、一人自宅への帰路に着いたんです」

善子(な、なんかこの子……喋り方が…)

ルビィ「一週間、待ちに待っていた時間」

ルビィ「みんなと一緒に食べられなかったのは残念だったけど」

ルビィ「それでも今日まで我慢して、自分ルールを守り切った私を褒めながら」

ルビィ「玄関で靴を脱ぎ、自室へ荷物を置いて、真っ先に冷蔵庫へと向かいました」

**名無しで叶える物語**(庭) · 2018/07/04(水) 13:01:44.89

ネタスレからSSに昇華したか

2018/07/04(水) 13:03:03.73

梨子「っ」ｺﾞｸｯ

果南「る、ルビィちゃん…なんかいつもと違くない…？」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙｯ

千歌「う…うん…」

ルビィ「まるで、今から宝箱を開ける様な心持ちで、その中にある宝石を想像しました」

ルビィ「一つは花丸ちゃんへのプレゼント。そしてもう一つは私へのプレゼント」

ルビィ「この"二つ"の宝石」

ルビィ「居間を抜け、台所にある冷蔵庫へ向かう中、そんな想像をしながら」

ルビィ「遂に、その扉に手を掛けました」

ダイヤ(なんで！？どうしてそんなに声が低いんですの！？)

2018/07/04(水) 13:05:29.15

ルビィ「逸る気持ちを抑えながら、ゆっくりと宝石箱の扉を開けた私は…」

ルビィ「想像とは違った中身を前に、ただ茫然と立っていました」

ダイヤ「ッッ」ﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝ

ルビィ「……ひとつ……足りない…」

シーン………

2018/07/04(水) 13:07:38.59

ルビィ「……」

ダイヤ(し…心臓が…っ！)ｶﾞﾁｶﾞﾁｯ

善子(どど、どうしよう…怖い……)

梨子(暗くてお互いの姿が見えないから、この沈黙が余計に…っ)

千歌(なんで？…寒気がする…)

曜「ま、鞠莉ちゃん…っ」ﾋｿﾋｿ

鞠莉「…エスケープね？」ﾋｿﾋｿ

曜「タイミングが大事だよ…？」ﾋｿﾋｿ

鞠莉「ルビィが語り出したら、徐々に下がりましょう…」ﾋｿﾋｿ

曜「…オッケー」ﾋｿｯ

花丸「zzZ」

2018/07/04(水) 13:09:58.82

ルビィ「……時間が経って」

ダイヤ「っ！！」ﾄﾞｷｯ

ルビィ「少し落ち着いた私は、もう一度今日の事を思い返してみたんです」

ルビィ「朝の時点では、確実に8プラス1個あった筈のアイス」

ルビィ「そして家に遊びに来た6人の友達…」

ルビィ「お姉ちゃんも合わせて7個無くなるわけだから、残りは2個のはず」

ルビィ「でもどう言うわけか、冷凍室には一つしかない…」

2018/07/04(水) 13:11:26.31

ダイヤ「うぅ…っ」ｶﾞｸｶﾞｸｯ

ルビィ「…私、聞いたんです」

ルビィ「もしかしたら、急に来たお客さんにお父さんやお母さんがアイスを振る舞ったのかも知れないから」

ルビィ「でも…二人ともそんな事はしてないって」

ルビィ「"ルビィが楽しみにしていた"事を知っていたから、そんな事する訳ないって」

ダイヤ「ひ…っ……いぃ…」ｶﾞﾀｶﾞﾀｯ

ルビィ「そして、"あの日来てくれた"みんなも、1個余計に食べたりなんかしてない」

ルビィ「…そうでしょ？」

2018/07/04(水) 13:13:23.51

果南「～っっっ」ｺｸｺｸｺｸｺｸｯ

千歌「わ、私も1個しか食べてない…っ！」

鞠莉「私も1個だけです！」

曜「ミートゥー！！」

梨子「お…同じく！」

善子「じじっ、地獄に誓って！」

花丸「zzZ」

ルビィ「……と、いう事は」ﾁﾗｯ

ダイヤ「ヒギィッ！！？」

2018/07/04(水) 13:16:04.72

ルビィ「……」ｽｯ

ダイヤ「あ…あぁ……っ」ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ

ルビィ「…私ね？一週間前から本当に楽しみにしてたんです…そのアイス」ﾄｯ..ﾄｯ..

ダイヤ「ひぅ…っ！」ﾄﾞｷｯ

千歌(！？)

千歌(る…ルビィちゃん…立ち上がった…？)

2018/07/04(水) 13:17:54.24

ルビィ「で、ようやく食べられるとワクワクしながら冷凍室のドアを開けたら」ﾄｯ..ﾄｯ..

ルビィ「カチコチのブロッコリーと冷凍サンマしか入ってなかった時の私の気持ち…」ｽｯ

ルビィ「…分かるかなぁ？」ﾇｩ

ダイヤ「ハァ…ハァ…ッ」ｶﾞﾀｶﾞﾀｯ

ダイヤ(る…ルビィが…ルビィの声が目の前から…っ！！)

梨子(こんなの…怪談じゃなくて尋問よ…っ)

2018/07/04(水) 13:20:06.63

ルビィ「本当、初めてでしたよ」

ルビィ「本気で人を…ｻﾞｻﾞｯ」

ダイヤ「っ」ﾋﾞｸﾝｯ

ルビィ「…と、思ったのは」

ダイヤ(!!?!?)

ダイヤ(い、今なにか…ノイズが…っ！？)

ルビィ「その時ですね」

2018/07/04(水) 13:21:08.15

ルビィ「ふと…まな板の上の包丁に、目がいったんです」

2018/07/04(水) 13:26:20.96

ダイヤ「ヒィ…ヒィッ…ッッ！」ﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝ

ルビィ「後で調べたら、出刃包丁って言う名前だと分かったんですけど」

ルビィ「まぁ…切れるのなら何でもいいかなぁ、とか思ったんです。…その時の私は」

梨子「っっ」ｶﾞﾁｶﾞﾁｯ

千歌「る…ルビィちゃん…っ」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙｯ

2018/07/04(水) 13:27:58.28

ルビィ「そうして手に取った包丁を眺めながら、私のアイスを食べてしまった人の事を想像してみたんです」

ダイヤ「に…っ…にげ…にげ…っ！」ﾉｿﾉｿｯ

果南「だだだだダイヤ…ッ！！」ｶﾞﾁｶﾞﾁｯ

善子「まままま魔力をしゅしゅ…集中…っ」

2018/07/04(水) 13:30:31.65

ルビィ「なんでその人は、私のアイスを食べてしまったのだろう」

ルビィ「きっと、私の事なんかどうでもいいと思ってたのかな？」

ルビィ「…って」ﾇｯ

ダイヤ「そ、そそそんなこと…っ！」

ルビィ「…しょうがないよね、だってもう…止まれないんだもん」

2018/07/04(水) 13:32:10.83

ダイヤ「ひっ…ひっ…ひいぃぃ…っ！！」ﾊｧｯﾊｧｯ

ルビィ「……ほんと、残念だよ」

ルビィ『オネエチャン』ﾎﾞｿｯ

ダイヤ「ッッッ」

2018/07/04(水) 13:34:00.48

ダイヤ「うわあああああああああっ！！！」

鞠理「離脱っ！！」ﾊﾞｯ

曜「ヨーソロッ！！」ｻﾞｯ

ダッダッダッダッ……

ダイヤ「ごめんなさぁああああいっ！！！」

ダイヤ「わ、悪気は無かったんですぅううう！！！」

パッ

2018/07/04(水) 13:35:53.24

ダイヤ「わた…私…朝に一つ食べてしまったのを忘れてただけなんですのぉ！！」

千歌「っ」

千歌「…あ、あれ？電気付いてる」

梨子「あ…本当だ…」ﾎｯ

善子「」

果南「」

2018/07/04(水) 13:37:30.16

ダイヤ「貴方の分は…私が責任を持って買ってきますっ！！だから…だからぁ…っ」

ダイヤ「殺さないで下さぁあああい！！！」

「お、お姉ちゃん！？落ち着いて！」

ダイヤ「ひぃいいぃいいいいぃぃっっ」ﾄﾞﾀｯ

ルビィ「お姉ちゃん！」

2018/07/04(水) 13:39:11.30

ダイヤ「る、ルビィィ…っ！！」

ダイヤ「貴方は私の大事な妹なんですの！！決してどうでもいいだなんて思っていませんわっ！！」ｶﾞﾊﾞｯ

ルビィ「ど、どうしたの？お姉ちゃん」

ルビィ「…そんなにみんなのお話が怖かったの？」

ダイヤ「……へ？」

千歌「は？」

梨子「な、何を言ってるの？」

2018/07/04(水) 13:40:38.76

ルビィ「ごめんね、ちょっと宿題してたら遅くなっちゃって…」

ダイヤ「遅くって…」

ダイヤ「貴方…っ！今の今までここに居たではありませんか！！」

ルビィ「お、お姉ちゃん…怖い事言わないでよ…」

ルビィ「ルビィ、いま来たばっかりだよ？」

千歌「……うそ…」

ダイヤ「」ﾄﾞｻｯ

梨子「～ッッッ」ｽｩ

『いやぁああああああああああっっ!!!!!!!!!!!』

2018/07/04(水) 13:42:03.64

ドダダダダダダダダダダダダッ………

ルビィ「……」

ルビィ「あははっ」

花丸「zzZ」

終わり

2018/07/04(水) 13:43:10.73

お粗末さまでした。

**名無しで叶える物語**(庭) · 2018/07/04(水) 13:44:56.03

泣いて慈悲を乞うダイヤさんが可愛かった

**名無しで叶える物語**(茸) · 2018/07/04(水) 13:57:08.41

乙
ルビィの一人称が私に変わるの怖い

**名無しで叶える物語**(茸) · 2018/07/04(水) 14:01:31.75

闇ルビィすここのこ

**名無しで叶える物語**(あら) · 2018/07/04(水) 14:16:22.51

全員の特徴がよく捉えられててよかった

**名無しで叶える物語**(茸) · 2018/07/04(水) 14:26:25.10

|c||^.- ^|| 恐ろしいですわねぇ

**名無しで叶える物語**(庭) · 2018/07/04(水) 14:28:43.08

強かなルビィすき

**名無しで叶える物語**(茸) · 2018/07/04(水) 14:58:46.88

ずら丸寝てるんじゃねぇずら！

**名無しで叶える物語**(プーアル茶) · 2018/07/04(水) 15:20:10.56

よしこちゃん真似しないでずら！

**名無しで叶える物語**(たこやき) · 2018/07/04(水) 15:29:33.28

スティールビィがなにいってんの？

**名無しで叶える物語**(もんじゃ) · 2018/07/04(水) 15:57:46.44

いながわルビィ

**名無しで叶える物語**(茸) · 2018/07/04(水) 16:42:40.24

出掛けたはずの花丸が食べたことがホラーだと思ってました

**名無しで叶える物語**(庭) · 2018/07/05(木) 01:04:55.93

乙
普通に怖かった…

**名無しで叶える物語**(プーアル茶) · 2018/07/05(木) 01:13:05.07

乙
ルビィ推しだけど性癖ねじ曲がった気がする、ありがとう

**名無しで叶える物語**(茸) · 2018/07/05(木) 01:21:39.60

>>48
そんなあなたに闇ルビィ合同誌

**名無しで叶える物語**(らっかせい) · 2018/07/05(木) 01:54:18.03

ひ、ひいい

**名無しで叶える物語**(SB-iPhone) · 2018/07/05(木) 12:12:30.75

そんな合同誌あったの・・・

**名無しで叶える物語**(おいしい水) · 2018/07/05(木) 12:37:11.71

>>51
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=347495
はい

**名無しで叶える物語**(プーアル茶) · 2018/07/05(木) 21:12:55.55

>>52
ﾋｴｯ
表紙ドチャシコだけどグロネタまではまだ性癖追いつかんわ

**名無しで叶える物語**(きしめんだぎゃー) · 2018/07/05(木) 21:15:21.97

いうほどグロいのはないぞ
Aqours全員殺して食べるくらいのもんだ

**名無しで叶える物語**(きしめんだぎゃー) · 2018/07/05(木) 21:42:42.16

なにそれこわい

**名無しで叶える物語**(SB-iPhone) · 2018/07/06(金) 18:58:32.65

うむ