梨子「この世にいる女の子が千歌ちゃんで雄が曜ちゃんになれば争いはなくなると思うの」
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その一言で、世界は一変した
ただちに『全人類曜千化計画』が遂行され
全ての人類は『チカ』と『ヨウ』になった
そして人類は気づいた、このままでは子が生まれないではない。
男性がいないのでは人類の繁栄は終わったと思われた。
しかしそれは違った。
生物というものは進化を遂げることができる
彼女たちの中で突然変異を起こした者が現れ、最終的には女性同士で子供をもつことが可能となった
また『ヨウ』と『チカ』は二種類とも『女』だ
染色体からみてもXXとXXなので女の子しか生まれなくなっていた
人類の種類が『ヨウ』と『チカ』になって様々なものが変わった
まず『外国語』が消えた
基本は昔で言われるところの『日本語』だが
全人類が元日本人なのだ、当然である
『ヨーソロー』や『謝謝』などの外来語は
始祖となる『渡辺曜』『高海千歌』の知っていた言語も含めてひとつの『言語』となった
人類が目指していた『共通語』がこのような形で達成できるとは誰も考えはしなかっただろう
そして『苗字』も消えた
『渡辺』『高海』という苗字は籍を入れる際に変わるのだが、『ヨウ』から結婚を申し込む確率が非常に高く、調査をしたところ、いつのまにか全人類が『渡辺』となっていた。このことをきっかけに『苗字』は廃止となる 最初こそ全員似たような性格だった『ヨウ』と『チカ』であったがそのうち個性が生まれ始めた
利口なチカ、珈琲好きなチカ、平らな胸のチカ
高所恐怖症なヨウ、カナヅチなヨウ、大人しいヨウ
チーカ「おはよー」がらがら
ヨソロ「おはようであります!」
ウヨ「ちーかちゃんギリギリだよー」
チーカ「間に合ったからいーの!」
ナベ「もう…少しは余裕をもって家を出るように心がけたらいいのに」
チチッチ「あら、そんな真面目くんなこというのはどこのだあれ?」むぎゅ
ナベ「チチッチ!!ち、近いです離れてください!」
ヨウスケ「えっろ」
ヨウキャ「わかる」
ヨウスケ「ねぇねぇ、ムツヨウもわかるよね?」
ムツヨウ「な、なんで私に聞くの!?全然興味ないし!!!」
ヨウキャ「もっとオープンになろーよー…ムッツリなのは逆に気持ち悪いよ?」
ムツヨウ「ムッツリじゃない!!」
ミカン「なんで『ヨウ』ってみーんなえっちなのばかりなんだろ…」
カミチ「ほんと…『ヨウ』って馬鹿ばっかり」
エリチカ「認められないわぁ」
ティーッチ「はーいみんな授業はじめるよー」がらがらがら
ヨソロ「先生おはようございまーす!」
ナベ「ほら!先生が来たから席へ!」
チチッチ「えー」むにむに
ムツヨウ(いいなぁ…)
ティーッチ「こらチチッチさん、早く席につきなさい」
チチッチ「はいはーい♪」
ヨウスケ「ねぇねぇナベ」
ナベ「?」
ヨウスケ「今晩のおかずが決まったね!」
ナベ「何いってんの君!?」 しかし、その個性が原因で崩壊のを辿ることにたるとは考えてもみなかった
「あはっ♪」
虐めることが好きなチカ
「…もう逆らわないでね」
暴力を奮うヨウ
「みんな私のもの」
支配欲の高いチカ
「もう一度…!次は…っ!」
ギャンブルに走るヨウ
「おぃひい」
人食主義なチカ
「怯えちゃって…かわいい♡」
誘拐犯となるヨウ 価値観に違いが生まれ
上下の溝が生まれ
貧富の差が生まれ
最初の頃と比べて涙を流す者が増えた そして、
ある『個性』が世界を完全に破滅へと導いた
『同種愛』
なんと『ヨウとヨウ』『チカとチカ』のように
『同種愛』が生まれたのだ
初期の頃から少数ではあったものの
この個性については存在していた。
初めはこれは隠語として『ラッパー』『眩い』などと
呼ばれ笑い話とされていたが時代が進むにつれ
理解されて同種での結婚まで認められるようになった
本来の目的であった
平和のために多くの者が考えた
なぜ争いは消えないのか
どうしてこんなにも差が生まれたのか
なにがいけなかったのか
何のために『雄』を滅ぼしたのか
とある同種愛者のヨウはある答えを導きだした
「昔の人類は『男』と『女』で別れていた」
「我々は『男』を消し、『女』のみの世界ならば平和が訪れると考えた」
「しかし結果はどうだ?」
「『ヨウ』と『チカ』」
「結局のところ、これは形を変えた『男』と『女』に変わらないんじゃあないのか?」
「つまり…こういうことだったんだ」
「『チカ』が消えたらいいんだ」 複数の「チカ」が過激派の同種愛ヨウに惨殺された。
全ての同種愛者がそうであったわけではなかった。
しかし、この騒動により同種愛者は在らぬ誤解、
誹謗中傷を受け生きる居場所を失い、
社会から姿を眩ますしかなかった。
同種愛ヨウは居場所を求め過激派の一員となる…
かといって同種愛チカは同種愛ヨウ生存派に入れるわけもなかった。
同種愛チカ生存派が出来るのに時間はかからなかった。
あの騒動の後、何人かはわかっていたはずだ
全ての同種愛者が過激派であるわけではないと
しかし、誰もそれを口にしなかった
その結果、ヨウチカ共存派は2つの敵を生み出してしまった
各地で戦争が繰り広げられた
涙よりも血が多く流れた
大地が乾いた日はない。
生まれる命よりも失われある命が多くなっている
気づいたときには元の人口の3分の1もいなかった。
どうしてこうなった?
何を間違った?
なぜ争いは消えない?
何の為の進化だ?
何の為の知能だ?
どうして殺される?
どうして殺す?
考えるのはもうやめた
勝った派閥が生き残る
もはや本能だけで闘っていた。 数年が経過した。
そうして1つの派閥が勝利を収めた
その派閥の長は後ろを振り返ってみた
考えることを放棄して、気づいていなかった
自分を信じて闘ってくれた者が、ほとんど死んでいたことに。
その派閥は生き方の権利を勝ち取った。
だが、あまりにも多くのモノを失った。
「こんなことになるならば」
「『雄』がいた方がよかったのかもね」
長は涙を流して、そう言った
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梨子「…」
梨子「やっぱりそうでもないかな」
千歌「?」
曜「?」
梨子「2人は2人しかいないからこそ意味があるものね」
曜「??、??」
梨子「間違っても2人で子供作ろうなんて考えないでね」
千歌「ごめん。ほんと突然なに?病院いく?」 梨子「あっ、もうこんな時間」
梨子「また明日ね」
千歌「…行っちゃった、なんだったんだろ」
曜「さぁ…疲れてるんじゃないかな?」
千歌「そういや曜ちゃん私に何かいいかけてなかったっけ?」
曜「ん?……あぁ!うんうん」
曜「千歌ちゃんさ、iPS細胞って知ってる?」
fin ああ
そうか、そうだったのか
ヨウチカとは・・・進化とは・・・ゲッターとは・・・ ちかちゃんはちかちゃんと
ようちゃんはようちゃんと恋愛すればいいと思うの! ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています