曜「いいなあ…男の子って…」
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曜「身長も高くなって船長さんになりやすそうだし…」
曜「筋トレすれば筋肉いっぱいつくし…」
曜「かっこいい服いっぱい着れるし…」
曜「おしとやかにしろとか言われないし…」
曜「…それに…」チラッ
梨子「…?」
梨子「…曜ちゃんどうかしたの?」
曜「…///」
曜「…な、なんでもないもん!///」 浦の星が廃校になり、私たちが共学の高校に通うようになりはや半年…
曜「え!?梨子ちゃん告白されたの!?」
梨子「…う、うん…私今まで女子校ばかりだったからどうしたらいいか分からなくて…」
梨子「よ、曜ちゃんもこの前告白されてたから…相談に乗って欲しいと思って…」
そういえば、そんなこともあったかなあ…相手の顔も今や思い出せないけど…
梨子「曜ちゃんはなんで断ったの…?」
曜「…」
そんなの決まってるじゃん… 曜「…えーっと…エヘヘ、理由は忘れちゃった!」
梨子「え〜大事なとこなのにー!」
私の話なんかどうだっていい
それよりもっと重要なことがあるじゃん…
曜「そ、それで梨子ちゃんはなんて返事する気なの?」
梨子「わ、私は…」
うん…私は?
梨子「私は…」
ダダダダ…バーン
千歌「り、梨子ちゃん告白されたってほんと!?」
曜「!」 梨子「な、なんで知ってるの!?」
千歌「ふっふっふ…それでどーするの!?」
梨子「…」
曜「…」ゴクリ
梨子「あ、相手の人のことよく知らないし…お断りしようと思ってる…かも…」モジモジ
よかった…どう断ればいいかっていう相談だったんだ…
千歌「えー!もったいないよ!?あの人優しいしかっこいいじゃん!?」
曜「!」 梨子「でも、私…話したこともないし…」
千歌「これから話して仲良くなればいいじゃん!」
…千歌ちゃん…お願いだから…
千歌「せっかく告白してくれたんだし、つきあってみてもいいと思うんだけどなー」
…お願いだから…
梨子「うぅ…でも…」モジモジ
梨子「よ、曜ちゃんはどうしたらいいと思う?」
曜「!」 千歌「曜ちゃんも同じだよ!普通の女子高生みたいに恋愛もしなきゃね!」
千歌「ね!曜ちゃん!」
梨子「…曜ちゃん…」
曜「…わ、わたしは…」
…なんで止められなかったんだろ
曜「そだね!全速前進ヨーソロだよ!梨子ちゃん!」
梨子「…」
梨子「(…曜ちゃん…)」
曜「…」
梨子「…分かった…つきあって…みようかな…」ボソ
千歌「わーい!おめでとう梨子ちゃん!」 キーンコーンカーンコーン
千歌「ごはんだー!♡♡」
梨子「ご、ごめんなさい…私…ちょっと今日はその…」
千歌「あ、もしかして彼氏とランチー?」
梨子「ち、違うってば…///」
曜「…」
梨子「…(曜ちゃん…)」
梨子「…いってくるね…曜ちゃん…」
曜「い、行ってらっしゃい…」
梨子「…」タッ
千歌「むふふ…うまくいくといいねー!」
曜「…そう…だね…」 お昼を食べるのは私と梨子ちゃんと千歌ちゃんの3人だったけど…
千歌ちゃんは食事の後は忘れた宿題やったり…他の子とおしゃべりしたりで…
お昼休みの残りの時間は梨子ちゃんと2人で音楽室でいることが多かった。
梨子ちゃんのピアノを聞いたり…2人だけでおしゃべりしたり…
曜「…」
千歌「曜ちゃん?今日元気なくない?」
曜「そ、そんなことないよ!」
もう…2人だけの時間はなくなっちゃうのかな… 曜「ねえ、千歌ちゃん?」
千歌「なあに?」モグモグ
曜「…その…梨子ちゃんには…どんな人が似合うのかなあ…」
千歌「うーん…難しい質問ですな…」
千歌「ピアノが上手で…女の子らしく、容姿端麗…ちょっと内気でおとなしめ…」
曜「…うん…」
千歌「明るくてグイグイ引っ張ってくれる人とか!あ、ちょっと曜ちゃんっぽいかも!」
曜「…な…///」 なぜか高海さんがニッコニコでいる姿が目に浮かびますわ… 千歌「今の私たちってそんな感じかもね!曜ちゃんお父さんで梨子ちゃんお母さん!」
曜「千歌ちゃんは?」
千歌「私はかわいい娘役かな!エヘヘ!」
曜「なにそれへんなの…」クスクス
千歌「まあでもそれも終わりかあー」
そうだよね…もうすぐ卒業で、大学はおそらく別になる。
3人の関係も…私と梨子ちゃんの関係ももうすぐ変わっていく。
ちょっとそれが早く来ただけなのかもしれない。
そうやって強引に自分を慰めることしか、私にはできなかった。 ……
千歌「えー梨子ちゃん別れちゃったんだ…残念…」
梨子「う、うん…すごいいい人だったんだけど…」
曜「な、なんで別れたの…?」
梨子「…!」
梨子「…それは…」
梨子ちゃんは理由を言ってくれなかった。
また3人でお昼を食べるようになったけど、
前のように、ご飯の後音楽室で2人だけの時間を過ごすことにはならなかった。 同性愛は気持ちを伝えるハードルの高さが異性愛の比じゃないね
相手も同性愛者であるという最初のハードルが高すぎ 差別がなくなったらハードルぐんと低くなる
差別があるから「同性なのにキモい」って思われることを怖がって告白もできない 千歌「それでねー!…これが…あーなって!」
梨子「やだもー千歌ちゃん」クスクス
曜「へんなのー!」
千歌「…って!あ!お昼ご飯食べ終わったら職員室来いって先生に言われてたんだった!ちょっと行ってくるね!」
タッ
梨子「あ…千歌ちゃん…」
曜「…い、行っちゃったね…」
梨子「う、うん…」
曜「…」モグモグ
梨子「…」
私たちはあの一件以来2人だけで話すことは少なくなっていた。
私がいけないのは分かってる。でも話せなかった。
話したら、私の醜い嫉妬や劣情を梨子ちゃんの前で晒してしまう…
初めて梨子ちゃんと出会ったころも梨子ちゃんとうまく話せなかったっけ… すごいいい人だったんだけど週末になるとスクールアイドルのライブに出掛けて
缶バッジでフル武装して両手にUO四本ずつ挟んで家虎叫ぶのがシュミだったので
別れることになったらしい 曜「…モグモグ」
梨子「よ、曜ちゃんあのね…」
曜「!」
曜「な、なあに…?」ドキドキ
梨子「えーと…コホン」
梨子「ご飯粒…ついてるよ…///」
曜「…ど、どこ…///」カアア
梨子「ここ…ほら!」
曜「ほ、ほんとだ…恥ずかし…///」
梨子「曜ちゃんったら…」クスクス
曜「エヘヘ…///」
久しぶりに…梨子ちゃんと話した気がした… それから少しずつ梨子ちゃんとの関係は元に戻って…冬になった
「よーし、もうすぐクリスマスだしオレも告白するぜー!」「おー!」
千歌「…男子はいいねー…」
曜「千歌ちゃん?」
千歌「曜ちゃんは告白とかしないのー?」ニヤニヤ
曜「…な!//し、しないよ!///」
千歌「その反応はまんざらでもないなあ〜」
曜「ち、ちが!///」
梨子「何の話してるの??」
千歌「あ!今曜ちゃんがねー!」
曜「わーわー!///」
梨子「???」 千歌「でも高校最後なんだから思いついたらやらなきゃねー」ニシシ
曜「うぅ…///」
千歌「まずは私に相手を教えるのだー!」グイグイ
曜「だ、だからいないって…///」
でも確かに最後なんだよね…
迷惑かもしれないけど…告白してみようかな…
ずっと隠してきた…私の想いを… …クリスマス当日…
曜「(ここで待っていれば…梨子ちゃんは必ず通るはず…)」
曜「…うぅ…寒いよぅ…」グス
曜「(…迷惑かもしれないけど…)」
ちゃんと伝えなきゃ、一生後悔する気がする…
…トコトコ
曜「(き、きた!)」ドキドキ
「さ、さくらうちさん!」
梨子「は、はい!」
曜「(あれ…誰かに引き止められてる…)」 「ぼ、ぼくとつきあってください!」
梨子「…え…と…」
そうか、私だけじゃないんだ。梨子ちゃんを好きなの…
梨子「ご、ごめんなさい!気持ちは嬉しいけど…その…」
曜「!」
梨子「わ、私…ずっと好きな人がいて…だからごめんなさい!」ペコペコ
梨子ちゃんにも好きな人いたんだなあ…どの男の子なんだろ…
「そ、そっか残念だな…」
私…何夢見てたんだろ…
梨子「…ごめんなさい…」
見つからないうちに…もう…帰ろう… 見つからないように…走って…
ダッ
曜「あっ!」ツマヅキ
ビターン
梨子「だ、誰かいるの!?」
しまった、やってしまった…
梨子「曜ちゃん!?」
曜「えへへ…」
梨子「曜ちゃん…」
梨子ちゃんにこんな泣き顔…見せたくなかったのに…
曜「…ヒック…エヘヘ…なんでも…グス…ないから…」ポロポロ
かっこ悪すぎるよ… ……
梨子「落ち着いた?」
曜「…うん…ありがと…グス」
梨子「…何かあったの…?」
曜「…」
梨子「…」
梨子「…今日クリスマスなんだよね」
曜「…うん…」
ホントは梨子ちゃんに私の気持ちを伝えたかった日…
梨子「私ね、今日ずっと大好きだった人に気持ちを伝えようと思ってたんだ」
曜「…」
梨子「私、桜内梨子は曜ちゃんのことが好きであります!」
曜「…あ…」
梨子「迷惑かもしれないけど…ずっといいたかったんだ」 梨子「…女の子どうしなのに変だよね…」
うそだよ…
梨子「曜ちゃんのことが大好きで、なんとか気持ちごまかそうとしたこともあったけど」
私と梨子ちゃんが同じ気持ちだなんて…
梨子「やっぱり無理みたい」
曜「わ、私も梨子ちゃんのことが好き!」
梨子「!」
曜「大好きなの…」ポロポロ
梨子「…嬉しい、曜ちゃん…グス」 梨子「曜ちゃん…抱きしめていい?///」
曜「う…うん…///」
ギュッ
曜「…///」
私たちは強く抱きしめあった。すごい恥ずかしかったけど、梨子ちゃんのぬくもりをずっと感じていたいと思った。
〜〜〜
曜「い、いつから私のこと好きだったの?」
梨子「えーとね…会ってすぐかな…///」
曜「好きになる要素あった?///」クスクス
梨子「かっこよかったもん…♡」
曜「…///」
梨子「曜ちゃんは?」
曜「えーっとね…」
こんな幸せがずっと続きますように…
おしまい 乙
スレタイもう一度回収エンドかと思ってビクビクしてたわ >>千歌「今の私たちってそんな感じかもね!曜ちゃんお父さんで梨子ちゃんお母さん!」
曜「千歌ちゃんは?」
千歌「私はかわいい娘役かな!エヘヘ!」
2期の6話とか割りとそんな感じでしたね 千歌ちゃんがノンケで曇らないのがエクセレント
追加点+5000点です スレタイからちんこがあるから、って想像したけど違った ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています