千歌「>>3で廃校を阻止するのだ」
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邪神千歌「……次は、誰が来るの?」
果南「…曜、梨子、あいつの動きを止められる?」
曜「え……」
果南「その隙に私が一発ぶち込んで決める、いいね?」
曜「わかった!せーので行くよ梨子ちゃん」
梨子「うんっ!」
ようりこ「せー…のっ!!」
邪神千歌「……!!」 曜「えいっ!」ガシッ
梨子「大人しくして!」ギチギチ…
邪神千歌「無駄なことを…!!」
邪神はつかみ掛かってきた二人を反対につかみ返した。
曜「うぐっ…!」
梨子「きゃ…っ…!?」
鞠莉「なんてpowerなの…!」
果南「不味いっ…今助ける!!」
邪神千歌「そうはさせないよ……!」
果南が動き出すより早く、曜と梨子をそれぞれ両腕で締め上げたまま邪神は上空に舞い上がる。
そして空中で身体を反転させ、一気に急降下して二人を地に叩き付けた。 ドー…ン…!!!
果南「曜!梨子!」
曜「ぅぇ…っ…」
梨子「うっ…けほっ…」
邪神千歌「フン……」
果南「お前っ…私の可愛い後輩をよくも…っ!!」
邪神千歌「……!」 果南「はぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
勢いに任せた攻撃を繰り出す果南。
実践で研ぎ澄ましたその一撃一撃は確実に邪神を捉えていた。
にもかかわらず、果南は戦いの中に妙な違和感を感じ始めていた。
邪神千歌「くっ…ふふ……」
果南(嫌な感じ…!)
果南(力が入ってないわけじゃないのに、手応えがない…!)
果南(何よりこの姿…やりづらいよ…!)
一瞬の思考が、果南の隙を生んだ。
邪神はそれを見逃さず反撃に転じる。 果南「っあぁ!!」
聖良「下がって!」
邪神千歌「誰が来ても…同じかな」
果南「気を付けて聖良!そいつ…なんかおかしい!」
邪神千歌「心外だなー…そういう言い方は」
聖良「余所見とはずいぶんな余裕ですね…!」シャキィン
邪神千歌「うん、実際余裕だしね」
死角からの剣撃にもかかわらず、邪神は一分の隙も無く聖良の剣を躱す。
邪神千歌「…でも果南ちゃんたちは鍛え方が違うかな?」
聖良「当たり前です…ッ!」
邪神千歌「ちょっとだけ…本気になっちゃう!」 果南「ねぇダイヤ、お願いがあるんだけど…」
ダイヤ「はい?」
果南「アイツを海まで吹っ飛ばす…できる?」
鞠莉「なるほど!海は果南のホームだもんね!」
果南「うん…あっちでケリをつけたいの」
ダイヤ「…わかりました、やりましょう!」 ダイヤ「最輝星、南天の雫…『スター・オブ・アフリカ』!!」
詠唱によって宙に現れたのは、巨大な金剛石の岩塊。
ダイヤ「聖良、避けてください!」
聖良「OK!」
邪神千歌「なに…!?」
大質量の銀色の流れ星のように勢いよく降り注ぐと、邪神を彼方まで弾き飛ばした。
邪神千歌「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!?」 弾かれた邪神がたどり着いたのはどす黒くうねる嵐の海。
邪神千歌「へぇ…ぁ…案外やるじゃん…」
果南「――でしょ?」
邪神千歌「!?」
果南「ここからは…私のワンサイドゲーム、かな」
先日の雨の影響で海は黒く濁り、潮は荒々しくうねっていた。
海中で無敵の強さを誇る果南は、波にもまれる邪神に対しても一方的に振る舞う。
果南「破ァっ!」
邪神千歌「うぐっ!」
果南「おらおらおらおらおらぁッ!!」
邪神千歌「ごぽぽっ……!」
荒れ狂う潮の流れを意にも介さず、イルカのように周囲を回遊しながら打撃を浴びせ、少しずつ相手の体力を削いでいく。
―――ところが。
されるがままに見えた邪神が突如として牙を剥いた。 邪神千歌「≪偽・約定の腕≫…起動」
果南「…は……!?」
青白く光り輝き始めた邪神の両腕。
果南「どうして…私と同じ力を……!」
邪神千歌「果南ちゃん…冥途の土産に教えてあげるよ」
邪神千歌「わたしはね…あなたたち全員と同じ能力が使えるの」
果南「…そんな…っ…!?」
邪神千歌「―――――さよなら、果南ちゃん」
轟音。
黒の海面に天を衝くような水柱が上がる。 ダイヤ「…果南…やりましたの?」
千歌「ダイヤさん!みんなー!」
ダイヤ「千歌さん!どうして出てきましたの?!」
千歌「凄い音がしたから…あの、邪神は?」
ダイヤ「果南が水中で蹴りをつけると言って…」
千歌「…果南ちゃん…!」
ダイヤ「あ、お待ちになって!」
聖良「追いかけましょう」
ダイヤ「ええ…」 邪神千歌「……ふふっ」
果南「う…っ……」
邪神千歌「続ける?」
果南「みんなのところへは…行かせない……」
邪神千歌「へぇ…じゃあもうちょっとだけ遊んであげる」
ミシ…ッ…バキバキバキ…
果南「うあ゛ぁぁぁぁぁぁっ…!!」
邪神千歌「あーあ、折れちゃったねー」
果南「ぅ……」ガクッ
邪神千歌「あ、気絶した」 千歌「果南ちゃ…っ!?」
邪神千歌「やっほー、わたし。遅かったね」
ダイヤ「果南!…あぁ…なんてこと…」
聖良「…千歌さん、逃げてください!」
邪神千歌「駄目だよ」
邪神千歌「“わたし”にはここで死んでもらうんだから」 ダイヤ「そうはさせませんわ!」
聖良「私たちがいる限りは…手は出させませんよ」
邪神千歌「チッ…うっとうしいなあ」
邪神千歌「じゃあ先に殺ってあげるよ」
そう言うや否や邪神は自らの腕にダイヤモンドの粒子をまとう。
邪神千歌「『フィスト・ディスパーション』」
ダイヤ「―――――――」
超硬質化した拳がダイヤを襲う。
頭部を狙った一発は、ダイヤをノックアウトに追い込んだ。 聖良「……何故あなたがダイヤの技を!」
邪神千歌「なんでだろうね?」
聖良と邪神、両者の剣と拳が目まぐるしく交錯する。
途中、何度も聖良の剣が邪神に食い込むも、ダイヤモンドの障壁に阻まれてしまう。
そして―――――
聖良「うっ…!」ドスッ
邪神千歌「はい二匹目」
聖良「果南…ダイヤ…ごめんなさい…!」 邪神千歌「最後はあなただよ、『高海千歌』」
邪神が千歌に襲い掛かるその瞬間。
一発の銃弾が邪神の肩を掠めた。
鞠莉「…そうはいかないわ」
千歌「鞠莉ちゃん…!」
鞠莉「千歌を倒したいなら…このマリーを倒してからになさい!」
鞠莉はそう言い放つと、手にしたグロック25を構え直す。 邪神千歌「あはっ…そんなオモチャでわたしに勝てるとでも?」
鞠莉「やってみなければ…わからないわ」
狙いをすまし、トリガーに力を入れる―――
しかし邪神の動きはそのわずかな動作よりも速かった。
鞠莉「ッあ!?」
邪神千歌「残念だったね鞠莉ちゃん」ギギギ…
千歌「鞠莉ちゃんっ!!」
鞠莉「こっちに来ては駄目!!」
邪神千歌「…終わりだよ」ギシッ…
鞠莉「千歌…!!」
鞠莉「…あとは、頼むね」
邪神千歌「…これでもうあなたを守ってくれる人間はいない」
千歌「………」
邪神千歌「わたしにとって…あなたは一番厄介な存在なの」
千歌「…わたしが、あなたの力を打ち消せるから?」
邪神千歌「あ、知ってるんだ?」
邪神千歌「…ならなおさら潰しておかないと」
千歌「っ……」
邪神千歌「今度こそ…覚悟を決めな」
千歌「………」
キィィィィィィン… ィィィィン…!!
ルビィ「たぁぁぁあああああああああッっっ!!!」
邪神千歌「何ッ!?!」
空気を切り裂く勢いで飛び込んできたのは、ルビィだった。
高速飛行で突っ込んできた勢いのまま、ルビィは邪神を吹き飛ばす。
ルビィ「千歌さん…間に合ってよかった…」
千歌「ルビィちゃん…!」
邪神千歌「くそ…ガラクタごときがわたしの邪魔をっ!!」
ルビィ「スキャニング開始…花丸ちゃん解析お願い!」
花丸『了解っ!』 花丸『解析完了ずら!』
花丸『敵は特殊なバリアを張って攻撃のダメージを減衰させているみたい』
花丸『でも…逆位相のエネルギーをぶつければ破れるはず…!』
千歌「だったらわたしの力を…!」
花丸『ルビィちゃん、あれを使って!』
ルビィ「うん!…エナジーエンハンサー、起動!」ガコン
千歌「チカのパワー、ルビィちゃんに全部…!」
邪神千歌「小細工なんて、させない…!」
ルビィ「千歌さんの力、お借りしまぁぁぁぁす!!!」ギュイイイイイン
邪神千歌「なっ――――――――」 邪神千歌「うぅぅぅ……」シュゥゥゥ
邪神千歌「ち、力が…わたしの力が…!?」シュゥゥゥ
千歌「やった!」
邪神千歌「お、おのれ…こうなったらこの町ごと破壊して…!」
曜「そうはさせないよ!」
善子「さっきはよくもやってくれたわね!」
梨子「たっぷりお返し、させてもらいます」
鞠莉「イェス!ここからはcounterattackのお時間デース!」ライフル構え
聖良「…斬り甲斐が…ありそうですね」
ダイヤ「覚悟は…よろしいですか?」
果南「お前程度片腕で十分だよ」
邪神千歌「ひっ―――」
―――こうして、浦の星に迫る危機は去ったのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇
キーンコーンカーンコーン…
ガララッ
曜「遅れてごめーん!」
梨子「あれ…三年生の皆さんも?」
果南「うん、千歌に呼び出されたんだけど…曜たちも?」
曜「そうだよ」
鞠莉「聞いてるわ、千歌っちってtrouble makerなんでしょう?」
ダイヤ「また何か突拍子もないことを思いついたのではないでしょうね…?」
梨子「あはは…」 ガララッ
善子「ククク…ヨハネ、降臨…!」
花丸「失礼しますずら」
ルビィ「やっぱりお姉ちゃんたちも来てたんだね」
梨子「一年生まで呼び出して…」
曜「千歌ちゃん、何考えてるんだろう?」
ダイヤ「そして肝心の本人が来ないとは…どういうことですの?!」
果南「まぁまぁダイヤ、そう怒らないの」
鞠莉「イェ〜ス!シワが増えちゃうわよ〜?」
ダイヤ「なっ…!」 ガララッ
千歌「やぁやぁ皆の衆!」
曜「千歌ちゃん!」
梨子「もう、遅いよ〜」
千歌「ごめんごめん…」
善子「で、今日は何の用なの?」
千歌「実はわたし、見つけたの…やってみたいこと!」
ルビィ「やってみたいこと…?」
花丸「いったい何ずら?」
ダイヤ「…わざわざわたくしたちを巻き込んで、ですか?」
千歌「うん!この九人でしかできないこと!」
果南「なになに?気になるじゃん!」
鞠莉「早く聞かせて!」
千歌「ふふっ…それはね―――」
全体としてはひとまず完結ということにさせて下さい
本当は序盤のようなノリで通したかったのですがついやってしまいました 拙い文章でしたが長い間お付き合い頂いたみなさんありがとうございました |c||^.- ^|| いちおつですわ
>>798取ったの私だけどよくあの無茶をまとめて下さってありがとうございます ポケモンだのベイブレードだの色々無茶振りしてすまんかったな
ほんとうに乙 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています