『ラブゲーム』
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『愛』それはとても複雑で、繊細な感情
その『愛』を巡るゲームは、誰にも予測できない
あなたの『愛』はどんな形___ ―――
曜ちゃんすごーい
渡辺さんは何でもできるんだね
曜「へへっ、そんなことある・・・かな?」
バスケも上手いし水泳も上手いし、高飛び込みもオリンピックレベルなんでしょ?
曜「スポーツは好きだから自然に上達したよ」
キャーすごーい
かっこいいー
曜(むしろ何でこれぐらいのことができないのかわかんないって)
そういえば渡辺さん、バレンタインデーにチョコたくさんもらってたよね
曜「あーうん、20個ぐらい?」 うわーモテモテだー
それにさ、この前のテスト学年2位だったってほんと?
曜「うん、まぁ簡単だったし」
曜(お前らがアホすぎるだけだっつーの)
曜(あー私って才能に恵まれすぎててやばいな)
曜(何にもできないやつって本当に哀れだよ)
曜「ふふふっ・・・」 〜〜〜
???「渡辺曜。浦の星女学院高校2年生。成績優秀。スポーツ万能」
???「容姿端麗、異性同性問わず大人気。手先も器用で数々のジャンルでトロフィーを獲得」
???「そんな自分に絶対的な自信を持っている自信家」
???「・・・彼女なら、クリアできるかもしれないわね」
???「コード番号0562」
???「コードネーム。アクアマリン」
???「ロックオン」 〜〜〜
曜「はぁー疲れた。かえろっ」
千歌「曜ちゃん、一緒にかえろ?」
曜「あっ、千歌ちゃん。ごめん今日は用事あるから一人で帰らせて」
千歌「そっか、わかった!じゃあまた明日ね!」タッタッ
曜「また明日じゃねぇよ・・・お前みたいなのと一緒にいたら私の格が落ちるじゃん」
曜「私は超人な天才なんだよ。凡人と一緒にいても何の得もないし」イライラ 曜「・・・んっ?」
曜(財布が落ちてる・・・)
曜「・・・」ヒョイッ
曜「えっ、大金が入ってる・・・!?」
曜「・・・」キョロキョロ
曜「」ガサゴソ
???「私の話を聞いてくれたら、その100万円は差し上げるわ」
曜「っ!?」ビクッ
???「私は絢瀬絵里。渡辺曜、あなたをラブゲームに招待しにきたの」 曜「ラブゲーム?なにそれ」
絵里「・・・」スッ
曜「その映像・・・」
絵里「あなたの行動は24時間監視させてもらっているわ」
曜「・・・」
絵里「ゲームにクリアしたら、1億円を差し上げる」
曜「はっ、詐欺ならもっとマシな手口を使いなよ」 絵里「・・・」バサッ
曜「・・・!!」
曜「・・・」ガサゴソ
絵里「そのカバンには9900万。さっきの100万と合わせて1億よ」
曜「ほ、ほんもの・・・?」
絵里「あなたへのミッションは」 絵里『一週間以内に一人の女に現金100万円を貢がせる』 曜「・・・」
曜「私にできないことなんてあるわけないじゃん」
曜「どんな女でも私の言うことなら絶対に聞く」
絵里「それじゃあ、参加するのね」
曜「いいよ、やってやる」
絵里「・・・決まりね」
絵里「渡辺曜様。時刻は17時36分」
絵里「ラブゲーム、開始」 ―1日目―
曜(100万円を貢がせるか・・・)
曜「さて、誰をターゲットにするかが重要だけど・・・」
曜「うーん・・・」
千歌「曜ちゃん、おはよ!」
曜「・・おはよう、千歌ちゃん」
千歌「今日も可愛いね//」
曜(ふん、当たり前でしょ)
曜「・・・」
曜「ねぇ、千歌ちゃん。お金もってる?」
千歌「えっ?・・・曜ちゃん、お金に困ってるの?」
曜「うん、来週までに100万円集めないと家族が・・・」 千歌「そ、それは大変!ちょっと待ってて!」ダダッ
曜(よしっ・・・)
曜「ううん!やっぱり今のは忘れて!親友からお金をもらうなんてやっぱりダメだよ・・・」
千歌「いいの!千歌が曜ちゃんの力になりたいだけだから・・・//」
千歌「ウチの家族からお金かき集めてくるから待ってて!」
曜「千歌ちゃん・・・ありがとう。大好きだよ」
千歌「曜ちゃん・・・//」 曜「目、瞑って?」
千歌「う、うん・・・//」ドキドキ
チュッ
曜「お金、いつか必ず返すからね」
千歌「ううん、いいよそんなの・・・曜ちゃんのためならなんだってするよ//」
曜「千歌ちゃん・・・」
曜(チョロすぎ。これは今日で1億円ゲットかな)
曜(女なんてちょっと恋愛ごっこに付き合ってあげるだけで金でも身体でもなんでもだすから)
曜(いやーチョロすぎてあくびがでそう) 〜〜〜
絵里「さすがね、わずか1日目で」
???「初のラブゲームクリアになるかも」
絵里「それはまだわからないわよ、真姫」
絵里「まだゲームは始まったばかり」
真姫「フフッ・・・」 〜〜〜
千歌「曜ちゃん!朝言ってたお金持ってきたよ!」
曜「ありがとう千歌ちゃん!」
千歌「でもごめん、100万円はさすがに集められなくて・・・」
曜(ちっ、貧乏人が)
曜「足りない分は何とかするよ」
千歌「じゃあこれ、はい・・・!」
曜「・・・」ガサゴソ
曜「・・・は?」
曜「10万円・・・」 千歌「ごめん、千歌のお小遣いだとこれが限界で・・・」
曜「・・・」
曜「ねぇ、千歌ちゃん」
千歌「な、なに?」
曜「私ね、嬉しいんだ。千歌ちゃんが私のために、お小遣いを出してくれたこと」
千歌「だって、曜ちゃんのためなら何でもしてあげたいもん!」 曜「千歌ちゃん・・・」
ギュッ
千歌「曜ちゃん・・・//」
曜「私、千歌ちゃんと結婚したい」
千歌「えっ!?//」
曜「千歌ちゃんは、私と結婚なんて嫌かな?」
千歌「い、嫌じゃない!だけど、千歌なんかが曜ちゃんとなんて・・・」
曜「私にとって、千歌ちゃんは誰よりも魅力的だよ」
千歌「曜・・・ちゃん・・・//」
曜「・・・でもね、あと90万円、何とかしないと結婚どころじゃなくなるんだ」 千歌「そう・・・なの?」
曜「うん、そのお金がないと・・・最悪、私はこの学校から離れることになる」
曜「そうなったら、千歌ちゃんと会えるのもあと1週間になっちゃう」
千歌「!!そんなの嫌だよ!」
千歌「曜ちゃんと離れ離れになるなんて!」
曜「私も嫌だよ!でもしょうがないことなんだ・・・」 千歌「・・・」
千歌「今週中に、90万円集めればいいんだよね?」
曜「・・・うん」
千歌「わかった。千歌に任せて」
千歌「千歌が何とかするから・・・そしたら曜ちゃん、千歌と・・・」
曜「・・・うん、ありがとう・・・」
千歌「・・・頑張るね//」
曜(標的変えようかと思ったけど、こんなにあっさりいくなんて思わなかった)
曜(ほんっと、愛ってチョロイなぁ) ―2日目―
千歌「曜ちゃん、ごめん」
千歌「アルバイトとか探してみたけど、やっぱり見つからなくて」
曜(当たり前だろ、普通のバイトで間に合うと思ってんのかこの貧乏人は)
千歌「ガールズバーも求人を見ても、一週間で90万円も稼げそうになくて・・・」
曜「そっか・・・」
曜(へぇ、ガールズバーをやる覚悟はあるんだ、じゃあ・・・)
曜「千歌ちゃん、あんまり言いたくなかったんだけどさ・・・」
曜「1週間で稼ぐ方法、あるにはあるんだよ」 千歌「えっ?」
曜「あっ、ごめん。なんでもない」
曜「・・・」ポロポロ
千歌「曜ちゃんどうして泣いてるの!?」
曜「今、千歌ちゃんに最低なこと言おうとしちゃって、そんな自分が悔しくて・・・」グスン
曜(ウソ泣きだけどね)
千歌「聞かせて、千歌のことはどうでもいいから!」 曜「でも、この稼ぎ方は・・・私はしたくないし、千歌ちゃんにそれをやらせるわけには・・・」
千歌「いいから!私は曜ちゃんのためなら何でもするもん!」
曜「・・・」ニヤリ
曜「援助交際・・・って、聞いたことあるよね?」
千歌「・・・!!」 〜〜〜
真姫「おもしろくなってきたわよ、絵里」
真姫「自分への恋愛感情を利用して援助交際させようとするなんて、なかなかひどいやつね」ケラケラ
絵里「・・・愛は人を救うか。それとも・・・」
絵里「人を壊すか・・・」
真姫「絵里、今回のターゲット選びはなかなかセンスあるじゃない」
絵里「私はただ、知りたかっただけよ」
絵里「幾つも手札を持つ天才が、愛ですら手札に加えることができるのかどうかというのを」 ―3日目―
曜「千歌ちゃん、調子はどう?」
千歌「そ、それがまだ・・・誰とも・・・」
曜「そっか・・・」
曜(早くしろよ、こっちには時間がないんだってば)
千歌「相手はちゃんと選ばないと、やっぱりダメかなって思って・・・」
千歌「時間もないし、お金をもってそうで、援助してくれそうな人を絞ってるんだけど・・・」
曜「私が良さそうな相手、一緒に探してあげるよ」 曜「・・・ん?」
???「あ、あの!マリーと一緒にお茶とか・・・」
ごめんなさい
???「あっ、えっと・・・」
???「あっ、そこのあなた!えっと、その・・・」
なに?忙しいんだけど
???「マリーと一緒に、ホテ、ホテルとか・・・」
行くわけねーだろ、鏡見てから出直してこいよ金髪びっち女
あははっ
???「あっうぅっ、へっ・・・」
曜「交差点にいるあの人・・・ウチの学校にいた人だよね?」 千歌「うん、たしか名前は小原鞠莉さん・・・」
曜「・・・」ニヤリ
曜「千歌ちゃん、行ってきていいよ」
千歌「あ、あの人を・・・誘えばいいの?」
曜「うん」
千歌「き、緊張する・・・」
曜「大丈夫。私は何があっても、援助交際していたとしても」
曜「千歌のことを、愛する気持ちは変わらないから」ギュッ
千歌「曜ちゃん・・・//」
千歌「じゃあ、行ってくるね・・・?」
曜「頑張って」 千歌「あの、小原鞠莉さん・・・ですよね?」
鞠莉「へっ?あっ、うん。そう・・・だけど・・・」
千歌「・・・鞠莉さん、ホテルに行きませんか?」
鞠莉「い、いいの!?ほ、ほんとに?」
千歌「はい・・・」ギュッ
千歌(曜ちゃん・・・私、曜ちゃんのために頑張るからね・・・)
曜「フフッ・・・」
曜(たっぷり搾り取ってきてね、貧乏人さん) 〜〜〜
鞠莉「はい、これ。今日はありがとう」
千歌(5万円か・・・)
千歌「鞠莉さん、どうしてナンパなんてしていたの?」
鞠莉「えっと、それはその・・・」
鞠莉「寂しかったから・・・」
千歌「寂しい・・・?」
鞠莉「うん・・・私ね、お金はあるの」
鞠莉「親が大金持ちだから、お金に困ったことはなくて、えっと・・・」
千歌「そうなんだ・・・」 鞠莉「でも、こんな性格だから、恋人どころかそのあの、友達もできたことがなくて」
鞠莉「でもえっとあの、こうやってお金をばらまいている間は愛を感じることができるというかその」
千歌「・・・寂しいから、援助交際してるんだね」
鞠莉「う、うん・・・」
千歌「・・・鞠莉さん、明日もまた、こうして繋がりませんか・・・?」ギュッ
鞠莉「い、いいの・・・?」
千歌「はい、私はお金が必要なんで・・・」
鞠莉「千歌さん・・・」 ―5日目―
曜「千歌ちゃん、今はどんな感じ?」
千歌「あと60万円ぐらいだけど、でも大丈夫!」
千歌「今日、まとめて先払いでもらえるように言うから」
曜「そっか。よろしくね」
曜(あと2日でタイムリミット・・・でもまぁ、こいつの援交相手はお金持ちらしいし、大丈夫か)
千歌「お金はまとめて渡すから、もう少し待っててね!」
曜「うん」 〜〜〜
真姫「これは本当にクリアできるかもしれないわね」
絵里「まだわからないわよ」
真姫「絵里は相変わらず慎重な性格なんだから」
絵里「愛っていうのは、ほんのささいな出来事で大きく変わるもの」
絵里「どう変わるかは、その本人次第よ」 〜〜〜
鞠莉「はい、千歌さん」
千歌「ありがとう、鞠莉さん」
鞠莉「・・・いつもありがとう。何だか本当の恋人ができたみたいで嬉しいわ」
千歌「・・・鞠莉さん。一つお願いがあるの」
鞠莉「な、なに?」
千歌「私、じつは明後日までに60万円手に入れないと、もう鞠莉さんと一緒にいれなくなっちゃうの」 鞠莉「えっ・・・?」
千歌「私ね、借金しているんだ。それで、期限がもうすぐで、返せないと・・・」グスン
鞠莉「千歌さん・・・」
千歌「30回分、前払いでお願いできないかな・・・?」
鞠莉「・・・」
鞠莉「わかった、明日持ってくるわね」
千歌「鞠莉さん・・・ありがとう」
鞠莉「ごめんね?千歌さんも悩んでたのに、私ばかりそのあの、いろいろ悩みを吐いちゃって・・・」
千歌「ううん、大丈夫・・・」 鞠莉「千歌・・・ちゃん・・・」
千歌「えっ・・・?」
鞠莉「・・・」ギュッ
千歌「鞠莉ちゃん・・・」ギュッ
鞠莉「千歌ちゃんは・・・恋人とかいるの?」
千歌「いないけど・・・好きな人はいる・・・」
鞠莉「そっか・・・」
鞠莉「私ね、悩みなんてなんでもお金で解決できると思っていた」
鞠莉「実際、それは間違ってないのかもしれないけど・・・」
鞠莉「千歌ちゃんのこと・・・好きになっちゃった・・・」 千歌「えっ・・・?」
鞠莉「私にはお金しかないけど、そのお金で千歌ちゃんの側に居れるなら・・・」
千歌「鞠莉ちゃん・・・」
鞠莉「さっき、前払いって言ったけど、もうエッチはしなくていい」
千歌「いいの?60万円だよ?」
鞠莉「うん、その代わり・・・私と友達になってほしいな・・・」
鞠莉「恋人まではいかなくてもいいから・・・その、友達に・・・」
千歌「鞠莉ちゃん・・・うん、千歌でよければ」
千歌「友達に・・・」
鞠莉「ありがとう・・・」
千歌「・・・」ギュッ ―7日目―
タイムリミットまで、残り1時間
曜「おかしい、来ない!」
曜(今日ここでお金を受け取る約束だったのに、どうしてあいつは来ないの!)
曜「やばい、時間が・・・」
絵里「そこまでね」
曜「!!あんたは・・・」
絵里「ゲームは終了よ」 曜「ふざけるな!まだ時間は残ってる!」
曜「千歌に電話してやる」
絵里「その必要はないわ。ついてきなさい」
曜「・・・?」 〜〜〜
千歌「鞠莉ちゃん、お待たせ!」
鞠莉「ちかっち、チャオ!」
千歌「今日は水族館にでも行ってみる?」
鞠莉「あっ、うん!行きましょっ!」
千歌「じゃあ決まりだね!」ギュッ
鞠莉「あっ・・・手、手を握って//」ギュッ
千歌「恥ずかしいの?」クスッ
鞠莉「そ、そそそんなことないわ!//」 曜「はっ?何普通に遊んでんの・・・」
曜「・・・」スタスタ
絵里「やめておきなさい」
曜「事情を聞くだけ」
絵里「二人の邪魔はしてあげないほうがいいわ」
曜「そんなこと知るか!あいつは私のことが好きで私のためにお金を!」
絵里「今にわかるわよ」
曜「・・・っ!」 鞠莉「でもちかっち、本当にお金はよかったの?」
千歌「うん、もういいんだ」
千歌「私こそごめんね?嘘ついてまでお金もらおうとしちゃって」
鞠莉「それはいいけど、好きな人に振り向いてもらうチャンスだったんでしょ・・・?」
千歌「・・・私が間違ってた」
千歌「私、その人にずっとくっついていたの。美人でなんでもできちゃう人気者だったから」
千歌「だから側にいれば、自分も胸を張って生きれるんじゃないかって」
鞠莉「そう・・・」
千歌「でも鞠莉ちゃんと出会って気づいたの!愛ってそんな単純なものじゃないんだって」
千歌「打算とか何も考えずに、ただ純粋にその人の側にいたい。そういう気持ちが愛なんだなって」
鞠莉「ちかっち・・・」
千歌「だから鞠莉ちゃん。まずは友達として、仲良くしていこ!」
千歌「表面上だけじゃなく、心から仲良く・・・ね?」
鞠莉「うん・・・!」 曜「・・・っ」
絵里「あなたは自分のスペックを過信しすぎ、そして本当の愛をおろそかにした」
絵里「あなたが凡人と称した人は、凡人並みの愛を手に入れ、そしてあなたより幸せに生きていくでしょうね」
曜「そ・・・んな・・・」
絵里「・・・」
絵里「渡辺曜。ラブゲームオーバー」
カツ・・・カツ・・・
ガチャン・・・ このSSの一番面白いところは、作品とキャラクターへの愛がある作者なら
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