0001名無しで叶える物語(家)
2018/02/14(水) 22:09:05.35ID:cJcVa2bY絵里「ふふ、海未はいい子ね」
海未「『絵里にチョコをあげる日』、まさか絵里のための記念日があるだなんて……驚きました」
絵里「かしこくなるとあなたも記念日を作ってもらえるようになるわ」
絵里「開けていい?」
海未「あ、私は用事があるので、できれば私がいない時に開けて食べてください」
絵里「わかったわ。じゃあ、またね」
絵里「…………」
絵里(嘘をついている)
絵里(今日は正真正銘のバレンタインデーだけれど、海未には『私に私の好物であるチョコを渡す日』として教えてある)
絵里(子供の頃からそんなことを刷り込む暇があれば、恋人になる努力でもしたらどうかと思うのだけれど、私も極度の奥手ね)
絵里(ま、海未の手作りチョコが食べられるのだからこれ以上の幸せってないわよね)パカッ
絵里「えっ」
絵里(箱をあければ、丁寧に包装された歪なハート型のチョコ)
絵里(ホワイトチョコのペンで『すき』と簡単に書かれた文字)
絵里(私は急いで、海未の後を追いかけるのだった)
海未「……///」
おわり