希「真姫ちゃんともう一人の真姫ちゃん」
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はーい、音ノ木坂学院の生徒会長の絢瀬絵里よ
前回までのあらすじは
一人暮らしをしていた私は毎日、どこからか感じる気配や視線に不安を感じていた
ストーカーかと思った私は警察に相談しようかと悩んでいるとそこに東條さんが
後輩の西木野さんと共に調査を開始、特に異常は見つからず、感じていた気配も消えて一件落着かと思ったわ
けど、階段が壊れてから、全てが変わった
毎日深夜にかかってくる謎の電話と階段を上がってくる音に私は身の危険を感じて、東條さんに相談
そして西木野さんが全てを告げる、ここはやばい場所だってね
そして私は東條さんの家に一旦避難、そしてそこで更なる恐怖を知ることになるの
実は私は一人暮らしじゃなかってとこにね
世の中って本当に怖いことってあるものなのね
絵里「もう、一人暮らしはできないわ」 #4
希「ふっふっふー♪」
真姫「どうしたのよ、希、随分と機嫌がよさそうね」
希「部費の予算が上がったんよ!」
真姫「...この意味不明な集まりに?」
希「むっ...そういうことを言う真姫ちゃんには恩恵を与えてあげないよ!」
真姫「じゃあ、退部します、お世話になりました」ガタッ
希「ごめん!ごめん!冗談だから行かないで!!」 凛「相変わらず真姫ちゃんと希先輩は仲がいいにゃー」
花陽「そうだね...でも、花陽だって真姫ちゃんと仲良しだよ?」
凛「凛もー凛もー!真姫ちゃんと仲良し!」
花陽「もちろん凛ちゃんとも!」
凛「えへへー」
希「うちは?希ちゃんは?」
花陽「もちろん希先輩も」
希 凛「いえーい!!」パチンッ!
真姫「元気よね....貴方達」 希「さて!今日は学校で噂になっているオカルト的な話を集めてきたよ!」
真姫「本当にぶれないわね...」
凛「どんな話があったの?」
希「えっとまずは...首無しライダー」
花陽「く、首無し!?」
希「定番やね、事故でなくなったライダーが自分の首を探してるんだって」
凛「凛はちょっと会いたくないかな?」
真姫「ちょっとじゃなくて、会いたくないわよ!そんなやばそうなやつ」 真姫「というか、言いたくはないけど顔がないのにどうやって探してるのよ」
希「それは....」
花陽「たしかに言われてみれば....」
真姫「でしょ?矛盾してるわよ」
希「それはほら、霊的なあれで...」
真姫「仮にそうだとしても、完全に悪霊じゃない...そんな幽霊」
凛「会ったら呪われそうにゃ」
真姫「いい?なにもしてなくて悪霊に襲われてるっていうなら私は全力でサポートはするつもりだけど」
真姫「面白半分で首を突っ込んで、厄介なことに巻き込まれて助けてっていうのはやめてよね?迷惑よ」
希「ご、ごめん....真姫ちゃん...」 希「........」シュン
真姫「..........」
凛「真姫ちゃん、言い方がちょっときつすぎだよ?希先輩元気なくなっちゃったよ?」
真姫「それは...」
花陽「真姫ちゃんは先輩に危ない目に会ってほしくないからつい、強く言いすぎちゃったんだよね?」
真姫「は、花陽!」
花陽「私達のことを思って言ってくれてるんだから、真姫ちゃんを責めないであげて」
凛「真姫ちゃん!」
花陽「まぁ、ちょっと言い方が冷たいかもしれなかったけど、それは真姫ちゃんなりの優しさだから」
真姫「っ〜!!」
凛「あー真姫ちゃん、顔が真っ赤にゃ!」
真姫「うるさい!!」 希「ふふふ....」
真姫「な、なによ...」
希「なんでーも?えい!」ぎゅっ!!
真姫「ひ、ひっつかないでよ!暑苦しい!!」
希「もう冬だよ?暑くなんかないはずだよ?」
真姫「うぅ...ふざけないで!」
希「照れない照れないー」
凛「凛もー凛もー真姫ちゃんにぎゅってする!!」
花陽「じゃあ、花陽も....」
真姫「もう!!なんなんのよ!!」 真姫「疲れた....」
絵里「あら?西木野さん」
真姫「絢瀬先輩」
絵里「相変わらずみたいね」
真姫「まぁ、そうですね」
絵里「最近どう?東條さんは?」
真姫「希ですか?」
絵里「えぇ、大変じゃない?」
真姫「まぁ、そうですね...でも慣れました」
絵里「そう....」
真姫「........」 絵里「あと、この間はありがとね...助かったわ、色々と」
真姫「あぁ...いえ、私は何も...ただアドバイスをしたようなもんですから」
絵里「そんなに謙遜しないでよ、実際、あのまま...あそこに住んでいたらと思うとぞっとするわ」
真姫「会長の身に何も起きなくてなによりです」
絵里「本当に見えるのね、貴方って」
真姫「はい...まぁ、だからと言って何ができるって訳でもないけどね」
絵里「できてるわよ」
真姫「そうですか?」
絵里「希がね、自慢をしてくるのよね」
真姫「自慢?」
絵里「えぇ、貴方に色々と救われたってね、何回も何回もしつこくね」 真姫「っ.....」
絵里「あら?赤くなったわね」
真姫「か、からかわないでください!!」
絵里「ふふ...いつもクールなかんじだけど、可愛いとこもあるのね」
真姫「はぁ....」
絵里「ごめんね?まぁ、これからも東條さんのことをよろしくね」
真姫「私は希の保護者じゃないんですけど....」
絵里「保護者とは思ってないわよ、むしろ....」
真姫「むしろ?」
絵里「....いや、なんでもないわ」
真姫「え?」
絵里「なんでもないわ、またね!」
真姫「えー....」 希「あ!いた!真姫ちゃん!」
真姫「!あ、希」
希「探したんだよ?一緒に帰ろう?」
真姫「えぇ....」
希「今日はどこに寄り道しようかなー?ケーキ屋さんとかどう?」
真姫「また寄り道ー?」
希「ええやん♪ええやん♪早く行こう?」
真姫「仕方ないわね....」
希「〜♪」 希「そういえば、なんで真姫ちゃんはあそこにいたの?」
真姫「あぁ、あそこでばったり絢瀬先輩と会ってね」
希「エリチー会長さんと?」
真姫「えぇ」
希「...なにを話してたの?あ、予算のアップのお願いをしてくれてたの?」
真姫「してないわよ、ただの世間話みたいなものよ」
希「世間話?」
真姫「そうよ、他愛のない話よ」
希「ふーん....」
真姫「?」 希「んー.....」スリスリ
真姫「なによ、希」
希「別にぃ....」
真姫「あのねぇ...」
希「.........」
真姫「なに拗ねてるのよ、もう....」
希「拗ねてないもん」
真姫「はぁ....」 希「.........」ムスッ
真姫「もう....ほら」スッ
希「....なに」
真姫「ケーキよ、食べに来たんでしょ?」
希「....食べさせて」
真姫「え?」
希「真姫ちゃんがうちに食べさせて」
真姫「はぁ....はいはい」
希「はいは一回!」
真姫「もう..わかったわよ、ほら...」スッ
希「あーん」
真姫「........」
真姫(全く...子供みたいなんだから)
希「あーん!!」 希「〜♪」
真姫「機嫌が直ったみたいね」
希「どうかなー?」
真姫「先輩、勘弁してください」
希「先輩って呼ばないで!」
真姫「全くどっちが年上なんだか...」
希「先輩禁止!!」
真姫「はいはい....」
希「さあ、次の店に行くよ!!」
真姫「え!まだ行くの!?」 花陽「〜♪」
凛「よかったね、かよちん」
花陽「うん!新作のこのおにぎり気になってたの!」
凛「もう、かよちん食べ過ぎないでよ?」
花陽「う、うん....」
花陽「.......」もぐもぐ
凛「.........」
花陽「〜♪」もぐもぐ
凛(相変わらずハムスターみたい....)
凛「こっちのかよちんも凛は大好きにゃー」 凛「ん?あれは....」
真姫「........」テクテク
凛「真姫ちゃんにゃー」
花陽「.......」もぐもぐ
凛「一人でどうしたんだろう?こっちは帰り道とも違う方角のはずだし...それに制服でもないし」
花陽「.....ん?」もぐもぐ
凛「気になるにゃ、追ってみるにゃ!!」ダッ
花陽「!?ま、まへっよ!凛ちゃ!」 凛「........」チラッ
凛「あれ?」
花陽「はぁ...はぁ...ど、どうしたの凛ちゃん?」
凛「うーん....さっき、こっちの方に真姫ちゃんがいたはずなんだけど...」
花陽「真姫ちゃん?」
凛「うん、私服みたいだったけど」
花陽「見間違いじゃないの?」
凛「えー、でもたしかに」
花陽「だって.....」スッ
凛「?スマホがどうしたの?」
花陽「希先輩から、真姫ちゃんと喫茶店に行ってるんだって」
凛「え」 花陽「美味しそうなケーキ....」
凛「.........」
花陽「凛ちゃん?」
凛「じゃあ...さっきに凛が見た真姫ちゃんは...見間違えってこと?」
花陽「多分、そうじゃないの?」
凛「でも...あれは...」
花陽「それに真姫ちゃんの家とは違う方角なのに、私服でこの時間にいるって難しくない?」
凛「!た、たしかに....」
花陽「この時期はマフラーとか、帽子とかで似た感じに見えることもあるし」
凛「う、うーん...そうだったのかな?」
花陽「もしくは真姫ちゃんに本当に似た人がいたのかもね」
凛「...そうかもね!」 真姫「昨日、私に似た人を見た?」
凛「うん」
花陽「花陽は見てないけど、凛ちゃんが見たって」
真姫「ふーん...見間違えじゃないの?」
凛「見たの凛は!見たんです!」
真姫「はいはい....で?この真姫ちゃんみたいに可愛かったってこと?その人は」
凛「.......」
真姫「なんで黙るのよ!!」
花陽「あはは...」
真姫「もう....」 希「それはドッペルゲンガーかもね」
凛「ゲンガー?ポケモン?」
希「まぁ、その元ネタになったものかもね」
真姫「........」
花陽「その、ドッペルゲンガーってなんなんですか?」
希「簡単に言えば、自分自身の姿を見る幻覚の一種で『自己像幻視』とも呼ばれるんよ」
凛「??」
希「ようは、幻覚もしくは、生霊やその人の第二の自我の塊ってところやね」
凛「じゃあ、凛は幻覚を見てたってこと?」
希「さぁ、どうやろ?普通にそっくりさんって可能性もあるからね」
真姫「........」 希「ちなみドッペルって言葉はドイツ語で生き写し、コピーって意味があるらしいんよ」
花陽「へー」
凛「希ちゃん詳しいね!」
希「ドッペルゲンガーはオカルト界では有名だからね」
真姫「どんな界よ」
希「ちなみにドッペルゲンガーにはこんな特徴があるんよ」
希「まず、基本的にドッペルゲンガーの人物は周囲の人間と会話をしないんよ、そして忽然と消える」
凛「!....まさか、昨日のも....」
希「.............」
真姫「希?」 希「!ううん!なんでもないよ」
真姫「.......」
希「ちなみにあのリンカーンも、自分のドッペルゲンガーを見たって言われるんよ」
凛「リンカーン?なんかそんな番組あったよね?」
花陽「レストランのやつ面白かったよね」
真姫「大統領でしょ、なに変なことを言ってるのよ」
希「うちは巨大化のやつ好き」
真姫「なんで貴方まで話が脱線してるのよ!」 落ちる前に即死回避間に合ったか…
賭けは俺の敗けのようだ 希「日本だと芥川龍之介もドッペルゲンガーを見たって話しもあるんよ」
真姫「へー....」
希「まぁ、現代では自分が自分にドッペルゲンガーを見る場合は病気って場合もあるけどね」
真姫「あー...そういえば、パパから統合失調症の人でそういうケースがあるって聞いたことがあるわね」
凛「...パパ?」
真姫「!と、とにかく!そういう話を聞いたことがあるの!」
花陽「でも今回は凛ちゃんが見たから....」
凛「え!凛の病気なの!?」
真姫「貴方...話を聞いてないでしょ?」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています