果南「ダイヤのほくろから毛が生えてる…」
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果南「うわぁ…」 ダイヤ「どうしました?」 果南「あっ…いや〜……えーっと……?」 ダイヤ「果南さんらしくありませんわね…はっきりおっしゃったらどうでしょうか?」 果南「な、何を……?」 ダイヤ「来週の英語のテストが気になっているのでしょう…?」 果南「て、テスト!?」 ダイヤ「ええ。 今回は範囲が広いですから……私のノートを貸してあげます」 ダイヤ「本来このようなことはいけませんが、休学していたため仕方ありません」 果南「あ、あ〜、うん、そうだね…」 ダイヤ「分からないところは何でも言ってくださいね」 果南(言えるわけないじゃん) 果南「うん、あ…ありがと……」 ダイヤ「英語では、特にコミュニケーション英語を苦手とする方が多いです」 ダイヤ「読み書きはともかく聞くことと話すことが難しいと言われています」 果南「うん、表現も大事だよね」 ダイヤ「ええ、手紙の出し方や電話の応対などを英文で答えたりするものも小テストで出題されましたわ…」 ダイヤ「ふぅ…それにしても暑いですわね」 ダイヤ「扇風機でもつけましょうか」 果南「あ、うん…ありがと」 果南「………」 果南(ダイヤのほくろ毛が風でなびいてる……) 果南「んふっ…」 ダイヤ「どうしました?」 ダイヤ「もしかして風邪でしょうか……」 果南「い、いや〜…ちょっと喉がつっかえただけだよ?」 ダイヤ「それならいいのですが…」 ダイヤ「あまり無理をしないでくださいね?」 果南「う、うん…ありがと…」 果南「」チラッ 果南「フフッ…」 果南(駄目、笑っちゃだめ…) 果南(だ、ダイヤが傷ついちゃう……)チラッ 果南「クッ……」 ダイヤ「?」 果南(いやいや!ダイヤも気付いて!?) 果南(たぶんそれ、数センチの長さがあると思うんだけど!) 果南(そもそも、そんなに長いほくろ毛だと顔を洗った時とかに気が付くと思うんだけどさ!?) ダイヤ「果南さん…」 ダイヤ「…」ギュッ 果南「ダイヤ……?」 ダイヤ「私からハグをするのも、たまには良いでしょう?」 ダイヤ「お願いですから、何かあった時は一人で抱え込まずに言ってください」 果南「う、うん……」 果南(ダイヤ…) 果南「ありがとう……」 果南(本当、良い友達を持ったな、私……)サワッ 果南「プフッ…」 果南(ほくろ毛が顔に当たってるんだけど!?) ダイヤ「果南さん…」 ダイヤ「皆さんが来るまであと少し時間がありますから、それまでお休みしますか?」 ダイヤ「それとも皆さんには悪いですが松月はまたの機会ということに…」 果南「ううん…大丈夫!」 果南「そんなことになったら千歌が一週間は落ち込んじゃうって!」 ダイヤ「ふふっ…それもそうですわね」 ダイヤ「それにしても遅いですわね…」 ダイヤ「ルビィも花丸さんを迎えに行くと言って戻ってきませんし……」 果南(まずい…Aqoursの皆が来たら……) ……… 果南(千歌の場合…) 千歌「こんちわー!遅くなってごめん、ダイヤさん!」 ダイヤ「全くですわ…今日は15時から松月でAqoursの皆と女子会をするといったではありませんか…」 千歌「あはは〜…まあ女子会って言ってもいつもと変わらないんだけどね〜」 千歌「ハッ…」 千歌「」ジー.. 千歌「あはは!だ、ダイヤさんのほくろから毛が生えてる〜〜!」 千歌「スクールアイドルなのにそれはダメだよ〜!あははははは!!」 千歌「ひー、お腹いたーい…」 ダイヤ「………」シュン... 果南(マズい……千歌はとてつもなくマズい気がする……) 果南(松月に直接行くようにメールしておこう…)スッ.. ダイヤ「勉強中にスマホをいじるのは感心しませんわね…」 果南「ごめん、千歌に直接松月に行くようにメールしようかなって思って」 果南「もうこんな時間だしわざわざダイヤの家に来てもらっても二度手間じゃないかな?ってね」 ダイヤ「それもそうですわね…さすが果南さん、気が利きますわね!」 果南(とりあえずこれで千歌と…一緒に行きそうな梨子ちゃんは大丈夫かな) …… 果南(曜ちゃんの場合…) 曜「おはヨーソロー!」 曜「ってもうお昼過ぎなんだけどね、えへへ♪」 ダイヤ「曜さんが集合時間間際に来るとは珍しいですね…」 曜「実は乗ろうと思ったバスが老人会の寄り合いでほぼ貸し切り状態になっちゃってて…」 曜「一本遅らせちゃったんだ、ごめんなさい」 ダイヤ「ふふっ、曜さんらしいですわね」 曜「えっ、そうかな〜?あはは♪」チラッ 曜「って、あはははは、どうしたのダイヤさん!?その毛!」 ダイヤ「毛…とは?」 曜「あっ…え〜〜〜〜〜と、毛先がちょっと寝癖っぽい感じかなあって思って〜〜」 曜「ナンデモナイデスヨーソロォ?」 ダイヤ「寝癖ですか…?ちょっと確認してまいりますわ」 ダイヤ「」シュン... 果南(うーん、曜ちゃんはギリギリアウトかなぁ……) 果南(直接行ってもらうしかないよね) 果南「曜ちゃんにも直接行ってもらった方が良いかな?」 ダイヤ「そうですわね」 ダイヤ「お店の前にバス停もありますし、その方が良いかと思います」 果南「オッケー」 ダイヤ「曜さんと一緒に善子さんもいると思いますが、一応善子さんにもメールを差し上げてもらえませんか?」 果南「あっ、そうだね」 果南(そういえば……ダイヤの家に来ない様には出来てもこのままダイヤが松月に行ったらアウトなんじゃ…?) ほくろの毛ってなんであんなにスクスク育つんだろうね ダイヤ「もう14時半過ぎ……他のメンバーはどうしたのでしょうか…」 果南「まあまあ…ルビィちゃんと花丸ちゃんと鞠莉はともかく、メールした他の4人はもう松月に行ってるんじゃないかな?」 ダイヤ「ええ、しかし……これがもしライブの待ち合わせだったらただ事ではありませんわ!」 果南「松月は15時だったよね?」 果南「せ、せっかくだからもう少し英語の勉強でもしようかな〜?」 ダイヤ「さすが果南さんですわ!」 ダイヤ「では、間違い電話がかかってきた場面での受け答えを二人で会話してみましょう」 果南「うん」 ダイヤ「まずは私が間違い電話をかけますので、果南さんが応対してください」 ダイヤ「Hello, this is Kurosawa, may I speak to Watanabe? 」 果南(ルビィちゃんはさすがにダイヤのほくろ毛に気が付いていると思うんだけど…) 果南(もし気が付いてなかったら…) …… ルビィ「おねぃちゃ!花丸ちゃんは法事のお手伝いで遅れるって言ってたよ!」 ダイヤ「そうですか、仕方ありませんわね……」 ダイヤ「外は暑かったでしょう?麦茶がありますから行く前に三人で飲みましょうか」 ルビィ「わぁい♪ルビィ、麦茶大好き!」 ルビィ「おねぃちゃ、ありがt……」チラッ ルビィ「」プッ.. ダイヤ「どうかしましたか?」 ルビィ「こ、このままじゃおねぃちゃが笑われちゃう…!」 ルビィ「お、おねぃちゃ……ちょっとじっとしてて!」8< ダイヤ「は、ハサミ!?」 ダイヤ「そのようなものを人に向けてはいけません!!」パシッ ルビィ「いたいよぅ……」 ダイヤ「いきなり顔にハサミを向けられたら誰でもこうしますわ!」 ルビィ「だ、だって……」 ダイヤ「『だって』じゃありません!」 ダイヤ「ルビィ。 お尻を出しなさい」 ルビィ「えぇっ!?おねぃちゃ、ルビィにお仕置きするの……?」 ダイヤ「当り前でしょう」 ルビィ「か、果南さんも見てるのに…?」 ダイヤ「問答無用、です」 ダイヤ「黒澤家の人間として恥ずかしくないように、一から教育します」 ルビィ「ピギッ!」パシッ!! ルビィ「ピギッ!!」パシッ!!! ルビィ「ピギッ…」パシッ!!!! ルビィ「ピ……」パシッ!!!! 果南(まずい…今日の松月は間違いなくお流れになる……) 果南(ついでにルビィちゃんのお尻も三日三晩腫れることになる…) 果南(梨子ちゃんが一人で来る可能性もあるかな……?) …… 梨子「お、遅くなってごめんなさい…」 梨子「千歌ちゃんを待ってたらしいたけが追いかけてきて松月の方まで行ってたの…」ハァ.. 梨子「松月に誰かいたらそのまま皆に連絡しようかと思ってたんだけど…誰もいなかったから……」 ダイヤ「そうですか…」 梨子「はい…なので千歌ちゃんとは別行動に…」チラッ 梨子「……」 梨子「ダイヤさん」 ダイヤ「はい?」 梨子「」ドン ダイヤ「なっ、何を……//」 梨子「じっとしてて」 ダイヤ「はっ…はぃ……///」 梨子「」プチッ 梨子「取れたっ!」 ダイヤ「…?」 梨子「な、なんでもありません!」 ダイヤ「そ、その……してくださるのなら早めにお願いします…」 梨子「えっ…何を…?」 ダイヤ「何をって……梨子さんは私に接吻をしようとしているではありませんか…?///」 梨子「あっ…//」 果南(いやいや、こんな話あるかな!?) 果南(でも梨子ちゃんなら東京から来てるし大丈夫なはず……おそらくきっとたぶん…) ダイヤ「そろそろ行きましょうか」 果南「そうだね〜」 果南(まずい!今までAqoursのことしか考えてなかったけど、そもそも通行人とか店員とかに指摘されたら…) 果南(家を出る前になんとかしなきゃ…) \ピンポーン/ 果南(まずい…ルビィちゃんが帰ってきたかな…?) ダイヤ「はーい!少々お待ちください!」 ダイヤ「果南さん、ようやくAqoursのメンバーが来たようですわね」 果南「メンバー…?」 果南(って、そりゃそうだよ!ルビィちゃんが自分の家に入るのにインターホンを押すわけがないじゃん!) 果南(千歌達、メール送ったけど見てないとか!?) 果南(千歌も曜ちゃんも既読ついてない…) 果南(どうしよう…千歌と梨子ちゃん?それとも……善子ちゃんと曜ちゃん組!?) 果南(花丸ちゃんがインターホンを押して未来ずら〜ってこともあり得るかな?) \チャオ-!!/ 果南(あっ……) 鞠莉「早く開けてよ、ダイヤ〜」 ダイヤ「はいはい」 果南(よりによって鞠莉が来るなんて…!) 果南(玄関で対面、開口一番に『ダイヤのチャームポイントから新たなチャームポイントがウェルカムしてるわよォ〜』なーんて言うに決まってるよ…」 果南(もしそんなことになったら…) 果南(ダイヤは引きこもりになってAqoursは解散、ダイヤを傷つけてしまった鞠莉も責任を感じて再留学……) 果南(梨子ちゃんは東京に転校し、曜ちゃんは飛び込みに専念…) 果南(ルビィちゃんはダイヤの看病で休学、善子ちゃんも引きこもりに逆戻り…) 果南(花丸ちゃんはカズオイシグロの小説に影響を受けて臓器提供……) 果南(残るは私と千歌だけに……) 「──ん?」 果南(…どうしよう……) 「ちょっ──なん?」 果南(…嫌だよ、嫌だよそんなの!!) 鞠莉「果南!!!何ぼーっとしてるのよぉ…」 果南「あっ…」 ダイヤ「うちに来た時から少々様子がおかしいと思っていましたが重症の様ですわね…」 ダイヤ「今日はお帰りになった方が…」 果南「ううん、考え事してたんだ」 果南「ごめんダイヤ…喉が乾いちゃったから麦茶もらえる?」 ダイヤ「ええ…わかりました…」 ダイヤ「少々お待ちください」 果南「鞠莉…」 鞠莉「どうしたの?」 果南「ダイヤのさ…何て言うか……」 鞠莉「あー、ほくろ毛のこと?」 果南「!!」 鞠莉「そんなの気が付かないわけないじゃない♪」 鞠莉「でも、ほくらから毛が出てただけで笑うだのからかうだのっていうのは子供までじゃない?」 果南「…」 鞠莉「それに、昔のこと覚えてる?」 果南「昔って……」 ─…… 鞠莉「かなーん!今日は中学校の進級祝いにカフェに行かない?」 果南「…」 鞠莉「沼津の商店街にうちのホテルのコーヒーと同じくらいおいしいものが飲めるところがあるみたいなのよ〜─」 鞠莉「ってダイヤもいたの!?」 ダイヤ「……」 鞠莉「どうしたの?ダイヤ、今日は元気ないわね」 鞠莉「いつもなら『子供のうちからゼータクはいけませんわ!』って言うのに」 鞠莉「クラスになじめないのは分かるけどそんなに落ち込んでるってことは……」 鞠莉「マリーに会いたかったのね?うふっ♪」 果南「実はさ…」 鞠莉「ダイヤのほくろが笑われた?」 果南「うん…」 ダイヤ「…」 鞠莉「どーして?」 果南「わかんない…」 鞠莉「ダイヤのチャームポイントなのに、どーして笑われるの?」 果南「だから分からないって言ってんじゃん!!」 鞠莉「果南……?」 果南「ごめん…」 ダイヤ「……すみません」 ダイヤ「それでは、カフェへ行きましょうか♪」 果南「…」 鞠莉「ダイヤ……」 ダイヤ「♪」 鞠莉「ダイヤ?本当にどうしたの…?」 ダイヤ「カフェでしょう?さ、早く行きましょう」 果南「……」 鞠莉「…」 カナーン人はこんなに思い込み激しくないだろw ルビィちゃんじゃあるまいに 鞠莉「へー…ダイヤのほくろみたいな身体的特徴をネタにしてからかう…ねぇ……」 果南「意味も無くって感じで…」 果南「だから、からかう理由とかは本当に分からないんだ」 鞠莉「ふー…ん…」 ダイヤ「鞠莉さんと初めて会った時よりももっと小さい頃にも何か言われていたような気もしますが」 ダイヤ「まさかこの年齢になっても言われるとは…」 鞠莉「気にしなくていいんじゃないの?」 ダイヤ「鞠莉さん…」 鞠莉「ダイヤにほくろがあったからってどうだっていうのよ?」 ダイヤ「ええ、黒澤家の人間としてそのような些細なものごとで動揺していては当主は務まりませんから」 鞠莉「ダイヤ…!」 ダイヤ「それに、今日は進級祝いということで鞠莉さんのおごりですし♪」 鞠莉「ちょっ、オゴるとは一言も言ってないわよーー!」 鞠莉「でも、困ったことがあったらいつでも言いなさいよ」 鞠莉「ダイヤを傷つけるようなやつはこのマリーが許さないんだから」 果南「鞠莉…!」 果南「うん!私もそういうのは大嫌いだから許せないよ!」 ダイヤ「ふふっ♪」 ダイヤ「私は本当に良い友人を持ちました…」 ダイヤ「本当に…」 ダイヤ「…このコーヒー、苦いですわ……」 鞠莉「も〜、ダイヤったらお子様なんだから〜」 果南「ふふっ…」 三人「あははっ!」 ……─ 果南「うん…」 果南(私は最低だ…) 果南「覚えてるよ」 果南(親友のほくろから数センチ程度の毛が生えてただけで笑っちゃって) 果南「二人との思い出を忘れるわけないよ」 果南(そんな奴が親友だなんて、二人とも幻滅するよね) 果南「楽しいことも、悲しいこと三人で分かち合ってきたんだし…」 果南(ホント、私…バカナンだ…) 鞠莉「だったら答えは一つでしょ?」 果南「答えって……??」 鞠莉「ダイヤが外に出ても恥ずかしくないように…ね♪」 果南「…うん!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
read.cgi ver 07.5.4 2024/05/19 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる