にこ「希の弱点」
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にこ「ホントむかつくわね…」
絵里「あら、随分ご機嫌斜めなのね」
にこ「別に、何でもないわよ」
にこ「…」
にこ「ねえ、絵里」 絵里「どうしたの?」
にこ「希の弱点って知ってる?」
絵里「えっ?いきなりどうしたのよ」
にこ「希って、ことある毎にわしわしというかセクハラまがいのことをしてくるじゃない」
絵里「ま…まあ、そうね」
にこ「ちょっと、いい加減にこにも考えがあるというか」 絵里「一番いい方法は、にこがちゃんと勉強する事だと思うわ」クスクス
にこ「うっ…」
絵里「宿題を毎日やって、テストで赤点を取らなければ、希にセクハラされることもなくなるわよ」
にこ「ぐぬぬ…」
絵里「ほら、これで解決したじゃない」 にこ「あーーっ!もう!アンタに相談した私が馬鹿だったわよ」
絵里「何を言ってるのよ、にこ」
にこ「アンタには頼らないからいいわよ」
絵里「誰も、希の弱点を教えないなんて言ってないでしょ」
にこ「えっ」
絵里「希のアレは手に負えないものね…たまには希にも恥ずかしい目にあってもらわないと」 にこ「あら、話が分かるじゃない」
絵里「でも、条件があるわよ」
にこ「なによ」 絵里「次のテスト、赤点取ったらどうなるのか分かってるんでしょうね」
にこ「ひっ」
絵里「ねえ、矢澤部長さん?」
にこ「だっ…大丈夫に決まってんでしょ!」
にこ「にこが本気を出せばテストの一つや二つ……」
絵里「ふふっ…楽しみにしてるわよ」
にこ「た…楽しみにしてなさいっ」 にこ「そんなことは良いから、希の弱点を早く教えなさいよ」
絵里「それはね…」
希「二人とも何を話してるん?」
絵里「あら、希」
にこ「げ」
希「随分酷い挨拶やなあ…にこっち」 にこ「なによ。テスト勉強ならもう終わったでしょ」
希「にこっち頑張ったもんなあ」
にこ「ふん」
希「えらいえらい」
にこ「やめなさいよ…」 希「それはそうと、二人で何を話してたん?」
にこ「それは…その…」
希「ウチに話しにくいことやった?」
絵里「ええ、そうね」
にこ「ちょ…絵里…」 絵里「今ね。二人で希のかわいいところを話してたのよ」
希「なっ…」
絵里「希って、μ’sのメンバーの事が本当に大好きなんだって話してたのよ」
希「も…もう…何を話してるんよ…」 絵里「あら、それの何がいけないの?」
絵里「μ’sに入る前なんて、生徒会の仕事もしないで陰で色々お手伝いをしてたんだし」
絵里「合宿の前なんて、普通にしてたふりして実はみんなでお泊りするのが楽しみでしょうがなかったみたいだし」
絵里「それに、希のやりたいことって、みんなで……」
希「わーーっ!!もう!何を言いだすんよっ!!」
絵里「全部、希のかわいいところじゃない」クスクス
希「〜〜〜〜〜っ」 希「う…ウチ、もう帰るっ!」
絵里「お疲れ様。希」
にこ「…」 絵里「希って、ああ見えて押しに弱いのよ」
にこ「そ…そうなのね…」
絵里「あら、意外な反応ね」
にこ「どういう意味よ」
絵里「にこの事だから、希の弱点を知って大喜びするのかと思ったのに」
にこ「私をどんな風に思っているのよ…」
絵里「まあ、たまには希のかわいいところも見られて良かったでしょ」
にこ「ふん」 絵里「さあ、そろそろ帰りましょうか」
にこ「…」
絵里「にこ?」
にこ「勉強…教えなさいよ」 にこ「約束したでしょ…テスト」
絵里「ふふっ、どうしたの?」
にこ「うっさい」
絵里「私は、にこのそういう優しい所が素敵だと思うわ」
にこ「ふん」
絵里「なんだかんだ、にこも希の事が大好きなのね」
にこ「あーーっ!うっさいわよ!」 にこ「いいから黙って、勉強教えなさいっ!」
絵里「本当に、にこってかわいいわね」
にこ「なっ…」
絵里「ふふっ」
にこ「どいつもこいつも…なんなのよ…もう…」
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