ルビィ「不思議なお姉さんに出会ったお話」 [無断転載禁止]©2ch.net
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
ルビィ(今日は、ルビィのお誕生日・・・だけど・・・)
ダイヤ『ルビィ、貴方、今のステップ遅れてますわよ!』
ダイヤ『もう1回やってごらんなさい! はい、ワンツー、ワンツー!』
ルビィ(今日も、練習の時に、お姉ちゃんに怒られちゃった・・・)
ルビィ(ルビィ、やっぱりダメな子だなぁ・・・)シュン 〜長浜城跡のある丘〜
ルビィ「はぁ、はぁ・・・」タッタッ
ルビィ(落ち込んでるだけじゃダメ! って思って、ランニングに来てみたけど・・・)
ルビィ(なんだか今日は、心が重い)
ルビィ(だって・・・)
ルビィ『お、おねぃちゃ・・・あ、あのね・・・』
ダイヤ『ルビィ? どうかしたんですの?』
ルビィ『う、ううん・・・なんでもない・・・』
ルビィ(だって・・・)
ルビィ(今日は、ルビィのお誕生日だから) ルビィ(おとといは、みんなで部室で、梨子ちゃんのお誕生日会を開いたの)
ルビィ(だから・・・ルビィも、ちょっとだけ、期待してたんだ)
ルビィ(だけど・・・お姉ちゃんも・・・マルちゃんも、善子ちゃんも・・・千歌ちゃんたちも・・・)
ルビィ(みんな、ルビィのお誕生日なんて、忘れちゃってるみたいだった)
ルビィ「・・・・・・・・・」
ルビィ「そうだよね・・・こんなダメダメなルビィじゃ、当たり前だよね・・・」
ルビィ「みんなが・・・お誕生日のこと、忘れちゃってても・・・」ジワッ
ルビィ「・・・えへへ」グイッ
ルビィ「なんだか、夕焼けが・・・まぶしいな」 ルビィ(・・・悩んでても仕方ないよね)
ルビィ(もっと頑張らなきゃ! 家まで走って帰ろう!)クルッ
タタッ
ドン!
「あいてー!?」 ルビィ「ぴぎゃっ!? あ、あわわっ!?」
ルビィ(さっと振り返って、走り出そうとした拍子に――)
ルビィ(そばに、人がいたことに気づかず、その人とぶつかっちゃった!?)
「あー、びっくりしたぁ・・・」
ルビィ「ごご、ごめんなさぁい!!」
ルビィ「だだだ、大丈夫ですかぁ!?」
「うん、全然大丈夫大丈夫・・・」
「・・・・・・!?」
ルビィ「え・・・?」
ルビィ(その人――小柄だけど、ルビィよりも年上に見える、女の人――は)
ルビィ(なぜか、びっくりしたような表情を、一瞬浮かべた)
ルビィ「あ・・・あの・・・?」 「あ、ごめんごめん、なんでもないよ」
「それより、平気? 怪我とかしてない?」
ルビィ「は、はい・・・その、ごめん、なさい・・・」
ルビィ「・・・え? あ、あれ!?」
「ん? どしたの?」
ルビィ「ない・・・ない・・・! ルビィの、パールちゃんが・・・!」
ルビィ(もしかして、ぶつかった拍子に・・・!?)
「パールちゃん?」
ルビィ「あの・・・白い、モフモフした子で・・・!」
「落としちゃったのか。よーし、じゃあ一緒に探してあげるよ」
ルビィ「ええっ!? そんな、悪いです・・・」
「いいっていいってー。それに、大事なものなんでしょ?」
ルビィ「う・・・うゅ・・・」 ルビィ(親切なお姉さんも、一緒になって探してくれて――しばらくたって)
「あ! これかな!?」
ルビィ(お姉さんが、近くの植え込みの中から取り上げたのは――)
ルビィ「――パールちゃん!」
ルビィ「こ、これです! ありがとうございます!」
「いやー、良かった良かった」
ルビィ「ほんとに・・・あ、ありがとうございます・・・!」
ルビィ「これ、昔、お姉ちゃんにもらったもので・・・大切だったから・・・」
「別にいいってー! 困った時はお互い様だって!」
ルビィ(お姉さんの、人懐っこい笑顔に――)
ルビィ(なんだかルビィは、ちょっとほっとした気持ちになりました)
ルビィ(不思議だなぁ。いつもなら、初対面の人とは、緊張して全然しゃべれないのに――) 「いやあ、それにしても、ここからの眺めは本当に綺麗だね!」
「町と海が、すっごいよく見えるし・・・」
ルビィ(そう言って――お姉さんは、カメラを取り出し、パシャッと1回、シャッターを押した)
ルビィ(あれって・・・使い捨てカメラ?)
ルビィ(写ルンです、って名前だっけ・・・?)
ルビィ「そ、そうですよね。私も、ここからの眺めが好きなんです!」
「お。笑ってくれた」
ルビィ「え?」
「さっきまで、なんだか泣きそうな顔してたからさ」
「悩みでもあるのかな、って」
ルビィ「・・・・・・・・・」 ルビィ(ルビィは――夕焼けに染まった、内浦の町と、海を見つめました)
ルビィ「なんだか――色々、うまくいかなくて」
「・・・・・・色々?」
ルビィ「私、これでもスクールアイドル、やってるんです」
ルビィ「あの、μ'sに憧れて・・・・・・μ'sみたいに、輝くスクールアイドルになりたい、って思って・・・・・・」
ルビィ「だけど、ダンスも歌も、なかなか上手くなれなくて・・・・・・今日もお姉ちゃんに、怒られちゃって・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
ルビィ「他のみんなは、本当にすごいんです。だけど私は、ドジだし、トロいし・・・・・・」
ルビィ「このまま・・・・・・みんなと一緒に、スクールアイドル、やっていけるのかな、って・・・・・・」ジワッ 「――おんなじだね。私とさ」
ルビィ「・・・・・・え?」
「私もさ、憧れてる人たちがいるんだ」
ルビィ「憧れてる・・・・・・人たち?」
「すごいんだよ、その人たちは。たくさんのステージを渡り歩いて、たくさんの人に、数え切れないくらいの夢と希望を与えてくれた」
「私も、その人たちの歌が大好きで、何度も勇気づけられて」
「いつか、その人たちみたいになれたら――って、ずっと思ってた」
ルビィ「・・・・・・・・・」 「だけど、最初は上手くいかなくて」
「泣き虫だし、人前に出るのも苦手、何もかも始めてのことだらけ」
「私が、本当にここにいていいのかって――悩んだこともあったよ」
ルビィ「・・・・・・・・・」
「――だけどね。そんな時、いつも心の支えになったのは。助けてくれたのは」
「大事な、仲間と――」
「そして、“もうひとりの私”だったんだ」
ルビィ「もうひとりの――私?」 「その子も、泣き虫で、自分に自信が無い子でね。私にそっくりでさ」
「だけどその子は、いつだって前向きに頑張って、努力をしてた子なんだ」
「私は、その子にいつも励まされてた。憧れるようになった」
「その子みたいに、いつでも前向きに頑張れるようになりたいって――そう思えたんだ」
ルビィ「・・・・・・・・・」
「――だからっ!」ビシッ!
ルビィ「ピギャッ!?」 「ルビィちゃんは、絶対大丈夫!」
「今だって、もっと頑張ろうって、自主トレしてたんでしょ?」
「ルビィちゃんから、元気とか勇気とか、そうゆうのをもらってる人は、たっくさんいるんだよ!」
「他ならぬ、この私が、一番よく知ってるから!」
ルビィ「ルビィから・・・・・・元気や、勇気を・・・・・・?」
「友だち想い、お姉ちゃん想いのルビィちゃんのこと、私は大好きだから!」
「・・・・・・なんつってなー///」テレッ ルビィ(目の前の、不思議なお姉さんは――ルビィより、少し背が低い、小さなお姉さんは――)
ルビィ(照れ隠しをするように、はにかんで――ルビィもつられて、顔がほころんだ)
ルビィ「あ・・・ありがとう、ございます・・・」
ルビィ「私、もうちょっとだけ・・・頑張ってみます・・・!」
「そうだよ、その意気!」
「じゃあ、“あれ”やろ、“あれ”! “頑張る”といえば!」
「が、頑張るといえば・・・?」
「もちろん、“あれ”だって! 写真も撮ろ!」 「せーの、」
ルビィ「ふたりでいっしょに、」
「「頑張ルビィ♪」」
パシャッ! 「生“頑張ルビィ”頂きましたー!」フゥー
ルビィ「な、なんか恥ずかしいです・・・///」
「んなことないってー! 生“頑張ルビィ”とか、一生の思い出だし!」
「元気もらえたよ! ありがとー!」
ルビィ「私も・・・お姉さんと話してて、なんだか元気、出てきました・・・!」
ルビィ「ありがとうございます!」
「」クスッ
「それにさ、ルビィちゃん。ルビィちゃんは、ひとりじゃないよ」
「いるんでしょ? 私と、同じように――」
「大事な、仲間が」
ルビィ「仲間――」
バタバタ
ダイヤ「――ルビィ!!」 ルビィ「お姉ちゃん!? それに、みんなも――!?」
花丸「ルビィちゃん・・・やっと見つけたずら・・・!」ハァハァ
善子「もう! こんな所にいるなんて・・・探したのよ!」
ルビィ「な、なんで、みんな・・・」
果南「それは、もちろん・・・」
鞠莉「ルビィのバースデーパーティーをするためデース!」
曜「ごめんね。ルビィちゃんを驚かせようと思って、隠してたんだ」
梨子「だけど、先に帰っちゃったみたいだったから・・・」
千歌「ごめんね、ルビィちゃん! なんか、勘違いさせちゃって!」
ルビィ「み・・・みんな・・・」ジワッ ダイヤ「――さあ、ルビィ。一緒に帰りましょう」
ダイヤ「貴方のお誕生日を、Aqours全員でお祝いさせてもらいますわ」ニコッ
ルビィ「お姉ちゃん・・・!」ポロッ
クスッ
「ね、ルビィちゃん。言ったでしょ?」
「ルビィちゃんは、ひとりじゃないって」
「お誕生日、おめでとう」 ダイヤ「ところで、ルビィ。貴方は、こんな所で何を・・・」
ルビィ「えっとね、ルビィ、ランニングしてたんだけど・・・」
ルビィ「ここで、親切なお姉さんに会って・・・!」クルッ
シ……ン
ルビィ「あ・・・あれ・・・?」
鞠莉「オネーサン? What?」
ダイヤ「何を言ってますの? さっきから、誰もいないではありませんか」
ルビィ「で・・・・・・でも・・・・・・」
ルビィ(ルビィが・・・振り返ると)
ルビィ(お姉さんは――もう、いませんでした) ルビィ「お姉さん・・・・・・」
ルビィ(そういえば――ルビィ、自分から、名前は言わなかったのに)
ルビィ(お姉さんは、なんで、ルビィの名前を、知ってたんだろう――・・・?)
ダイヤ「ルビィ!」
花丸「ルビィちゃーん!」
善子「ほら、行くわよー!」
ルビィ「あ、待ってよ、みんなー!」 ルビィ(あの、不思議なお姉さんは――誰だったんだろう?)
ルビィ(名前、聞いておけばよかった)
ルビィ(でも――自分でも、不思議だったけど)
ルビィ(あの優しいお姉さんは、いつでもそばにいる)
ルビィ(ダイヤお姉ちゃんとは、ちょっと違う感覚だけど)
ルビィ(ルビィの、すぐそばに――いてくれるような)
ルビィ(そんな――不思議な気持ちが、しました)
クスッ
ルビィ「――ありがとう。お姉さん」
ルビィ「頑張ルビィ♥」 …………
……
〜都内 某スタジオ〜
「おはようございまーす!!」
キング「おはよー、あいあい」
あいきゃん「なんか今日の職人、いつにも増してテンション高くない?」
すわわ「てゆうか、うるさい・・・」
「えー、そっかなー? んなことないってー!」
ありしゃ「何かいいことでもあった?」
「ん、ちょっとね!」
あいにゃ「なにそれ、気になるー!」
りきゃこ「まさか・・・オトコ!?」
しゅか「いやいや、あいあいに限ってそれはwwウフーエヘーとか言ってる人がww」
あんじゅ「ぶふっ! しゅか、それは・・・ww」
「おいお前ふざけんじゃねーよおい!」
アハハハ (あれは・・・寝てる間の、夢だったのかな?)
(ま、夢でも、本当でも、どっちでもいいか)
(だって、大好きなルビィの、誕生日に――)
(直接、お祝いを言えたんだし、ね♪)
「さあ、いよいよ埼玉まであと少し!」
「今日も練習、張り切っていくぞー!!」
8人「おー!!!」
おしまい 職人のルビィちゃん愛があれば次元くらい飛び越えていけると思います!(`・ω・´)
ルビィちゃん、お誕生日おめでとう
これからも応援してるよ! 乙です
温かい気持ちになれたよ
ルビィちゃん誕生日おめでとう! キャラと声優の絡みのSSはずっとスルーしてたんだが
これは…
スレタイにも序盤にも声優の名前を出さないなんて
ズルいよ…ズルすぎるぜあんた
しかもこんなに温かく泣かせやがってズルすぎる…
ルビ誕おめ!ふりさんとやわ銀乙!
最高のルビ誕SSをありがとう!! キャストはキャラクターと出会う夢はリアルで見てそう ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています