ラブライブ! ✖??ろんぐらいだぁす! [無断転載禁止]©2ch.net
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亜美「葵ちゃんっ!」
可愛らしい声で、私を呼んでくれる。いつも、隣で。幼い頃からずっと変わらないことであり、私を私と決定づける一つの要素と言っても過言ではない。だからというわけではないが、返事をする。
葵「どうした、亜美?」
視線を合わせて、笑みを交わしあう。願わくば、いつまでもこんな関係で―― 新垣葵と倉田亜美。現在大学一年生。幼馴染である私たちは、家族旅行に同伴するくらいには仲が良い。
もちろん、大学だって同じ。
鈍い……というかマイペースで可憐な彼女と私はある種対照的で、だからこそ一緒に居るのかもしれない。
互いにないものを補い合う関係、とでも言うのだろうか。
一見、亜美から私を補うなにかは無さそうだと思われるかもしれないが、そんなことは断じてない。 ことり「おちんちん❤舐めてあげますね」
グッポグッポ 大学生活の一日を終えた私たちは帰路についていた。
幼馴染なので、帰り道だって同じだ。
亜美「ねえ葵ちゃん」
やや暗めのトーン。いつもの呼びかけ。
その言葉は、トリガーだ。合わせて振り向くと、きらきらした目がこちらを向いてくれている。
私に充足感を与える、亜美の視線。実際輝いているかどうかは不明で、私の脳内補正かもしれない。
葵「どうした。声を落とすようなことでもあったのか」
亜美「今日の講義、全然わからなかったよー……」
葵「ええ……ちゃんと話聞いてたのか? まあ、ちょっと難しく話してたところもあったが」
私なりに噛み砕いて、ゆっくりと亜美に教えていく。彼女のペースに合わせた浸透度になるよう、丁寧に。 たちまち亜美の顔には好奇が浮かび上がってくる。何度となく見てきた、幸せの表情。
見慣れてきた気はするけれど、飽きることは決してない。
亜美「なんかわかった気がする! 葵ちゃんはやっぱり凄いなぁ……」
葵「そんな、面と向かって言われると恥ずかしいな……亜美だって凄いと、私は思ってるぞ」
亜美「えっ、どこら辺が?」
葵「亜美は可愛いじゃないか」
そう言うと、口を尖らす亜美。なにか変なことでも言っただろうか。釈明したいところだが、言葉が見つからない。
亜美「そういうのじゃなくてさぁ」
そこで、言葉が途切れる。なんの気なく表れ出た、亜美のきらきらした目。
それは私の方を向かず、道路の方に向いていた。
釣られるように視線を投げると、真っ白なロードバイクに乗った人が道を駆けていく姿。
ハイスピードで颯爽と行く姿は、たしかに目を持って行かれるが。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています