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ラブライブ! ✖??ろんぐらいだぁす! [無断転載禁止]©2ch.net
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0001名無しで叶える物語(やわらか銀行)@無断転載は禁止
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2017/08/08(火) 23:40:58.05ID:sFisCcuh
亜美「葵ちゃんっ!」
 可愛らしい声で、私を呼んでくれる。いつも、隣で。幼い頃からずっと変わらないことであり、私を私と決定づける一つの要素と言っても過言ではない。だからというわけではないが、返事をする。
葵「どうした、亜美?」
 視線を合わせて、笑みを交わしあう。願わくば、いつまでもこんな関係で――
0002名無しで叶える物語(やわらか銀行)@無断転載は禁止
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2017/08/08(火) 23:41:53.48ID:sFisCcuh
新垣葵と倉田亜美。現在大学一年生。幼馴染である私たちは、家族旅行に同伴するくらいには仲が良い。

もちろん、大学だって同じ。
 鈍い……というかマイペースで可憐な彼女と私はある種対照的で、だからこそ一緒に居るのかもしれない。

互いにないものを補い合う関係、とでも言うのだろうか。

一見、亜美から私を補うなにかは無さそうだと思われるかもしれないが、そんなことは断じてない。
0004名無しで叶える物語(やわらか銀行)@無断転載は禁止
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2017/08/08(火) 23:49:04.54ID:sFisCcuh
大学生活の一日を終えた私たちは帰路についていた。

幼馴染なので、帰り道だって同じだ。
亜美「ねえ葵ちゃん」
 
やや暗めのトーン。いつもの呼びかけ。
 
その言葉は、トリガーだ。合わせて振り向くと、きらきらした目がこちらを向いてくれている。

私に充足感を与える、亜美の視線。実際輝いているかどうかは不明で、私の脳内補正かもしれない。

葵「どうした。声を落とすようなことでもあったのか」

亜美「今日の講義、全然わからなかったよー……」

葵「ええ……ちゃんと話聞いてたのか? まあ、ちょっと難しく話してたところもあったが」

 私なりに噛み砕いて、ゆっくりと亜美に教えていく。彼女のペースに合わせた浸透度になるよう、丁寧に。
0006名無しで叶える物語(やわらか銀行)@無断転載は禁止
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2017/08/08(火) 23:52:17.61ID:sFisCcuh
たちまち亜美の顔には好奇が浮かび上がってくる。何度となく見てきた、幸せの表情。

見慣れてきた気はするけれど、飽きることは決してない。

亜美「なんかわかった気がする! 葵ちゃんはやっぱり凄いなぁ……」

葵「そんな、面と向かって言われると恥ずかしいな……亜美だって凄いと、私は思ってるぞ」

亜美「えっ、どこら辺が?」

葵「亜美は可愛いじゃないか」
 
そう言うと、口を尖らす亜美。なにか変なことでも言っただろうか。釈明したいところだが、言葉が見つからない。

亜美「そういうのじゃなくてさぁ」
 そこで、言葉が途切れる。なんの気なく表れ出た、亜美のきらきらした目。

それは私の方を向かず、道路の方に向いていた。

 釣られるように視線を投げると、真っ白なロードバイクに乗った人が道を駆けていく姿。

ハイスピードで颯爽と行く姿は、たしかに目を持って行かれるが。
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