曜「二人の未来へ」 [無断転載禁止]©2ch.net
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「善子ちゃんは全然不幸なんかじゃないよ」
善子ちゃんには聞こえないような声で呟いてみる
自業自得だけど私の方がよっぽど…… 千歌ちゃんが遠いって思うようになったのはいつからなんだろう……
千歌ちゃんはスクールアイドルを始めてから本当に変わったんだ
笑顔で前に進んでいく姿は今までで一番輝いてると思う
……そんな彼女を見て気付いちゃったんだ
私じゃ千歌ちゃんを笑顔のすることはできなかったんだって…… 私が飛び込みを始めたきっかけは千歌ちゃんだった
千歌ちゃんが私の飛び込みを見て喜んでくれたから
もっと千歌ちゃんに喜んでもらおうと…… その一心で続けてきた
結果全日本の候補とかにも入れてもらえたけど……
代わりに千歌ちゃんが離れていっちゃった
きっとね、千歌ちゃんのことだから私に余計な気を使わせたくないって思ったんだろうけど…… だからね、今千歌ちゃんが輝いているのを見てて思うんだ
私は本当に彼女の側にいてもいいのかなって……
千歌ちゃんが輝くのに私は必要ないんじゃないかって……
でもね、そんな時に毎回あの日の千歌ちゃんを思い出しちゃうんだ
あの夏のことを…… 千歌「曜ちゃん!」
曜「千歌ちゃん、どうしたの?」
千歌「一緒に写真撮らない?」
曜「別にいいけど ……急にどうしたの?」
千歌「だって最近曜ちゃんは飛び込みで忙しかったでしょ?」
千歌「久しぶりに曜ちゃんと帰れるんだよ!」
千歌「そんなこと考えると何かしたくなったんだもん!」
千歌「この夏の思い出にね!」
曜「夏祭りとかもあるじゃん」
千歌「思い出は多い方がいいもんっ!」
曜「まあそうだね じゃあ撮ろっか!」 千歌「曜ちゃん、もっとくっついてよ」
曜「くっつき過ぎじゃない? ちょっと暑いよ」
千歌「ちょっとだけ我慢してよ じゃあはいチーズ!」
パシャッ
千歌「おー よく撮れてるよ!」
曜「本当だ それにしても千歌ちゃんいい笑顔だね」
千歌「だって曜ちゃんと一緒なんだもんっ!」
千歌「それに曜ちゃんも笑顔じゃん」
曜「私も…… 千歌ちゃんと一緒だったからかな」
千歌「お揃いだねっ! 嬉しいなぁ」 しばらくして鞠莉さんから呼び出された
多分千歌ちゃんとのことなんだろうなぁ
鞠莉さんは前も私のこと気づいてたし
……あの人、意外とこういうところは鋭いからなぁ 鞠莉「単刀直入に聞くけど……最近ちかっちと何かあった?」
曜「本当に単刀直入ですね…… 千歌ちゃんとは何もないですよ」
鞠莉「……ちかっちとはねぇ じゃあ最近様子が変なのはどうしてかしら?」
鞠莉「最近ずっと何かを考えながら練習してるようだったし」
鞠莉「みんなは気付いてなくても私の目は誤魔化せないわよ?」
曜「……わかりました 話しますよ」
曜「しらばっくれても鞠莉さんには無駄みたいですし……」
私はしょうがなく、千歌ちゃんとのことを鞠莉さんに話したんだ 鞠莉「……曜はちかっちの一番側にいるようで一番遠いのかもねぇ」
曜「……どういうことですか?」
鞠莉「……曜ってさ、ちかっちとあんまり喧嘩したことないでしょ?」
鞠莉「最後に喧嘩したのっていつか覚えてる?」
曜「それは…… 覚えてないです……」 鞠莉「喧嘩をしすぎるのも問題だけど…… しなさすぎるのも問題ね」
鞠莉「喧嘩をしないってことはどっちか、もしくは両方がお互いに遠慮してるんじゃない?」
曜「……そんなことないですよ」
鞠莉「そもそも曜はちかっちのことを優先し過ぎじゃないの?」
鞠莉「今の話だとさ、ちかっちに曜が必要なかったら曜は引いちゃうの?」
曜「……引きたくはないよ でもそれが千歌ちゃんのためなら……」
鞠莉「そういうとこが駄目なのよ」
鞠莉「曜はもっとちかっちに対してわがままになってもいいんじゃない?」 曜「わがままって……」
鞠莉「きっとね、あなた達の今のままの関係はずっとは続かないと思うの」
鞠莉「……きっと多かれ少なかれ変わっていくと思うの」
鞠莉「でもね、それまでの時間っていうのはずっと残るのよ」
鞠莉「それがいい思い出ならずっと輝いているんでしょうし」
鞠莉「……悔いがあるのならずっとそのままなの」
鞠莉「だからね、過ごした時間に悔いがないようにしなくちゃね?」 曜「……鞠莉さんはどうなんですか?」
鞠莉「私は…… 今を全力で生きてるわ」
鞠莉「……あの日の悔いを無くすためにね?」
曜「……そうですか」
鞠莉「……まあどういう判断をするのかは曜に任せるけど」
鞠莉「自分に嘘はつかないようにね?」
鞠莉「以上、以前間違った選択をした私からのアドバイスでした!」
曜「……反応に困りますよ」
鞠莉「困らせるために言ってるもの!」 鞠莉さんと別れた後考えてた
私はどうしたいのかってことを
……単純なことだった
千歌ちゃんとずっと一緒にいたい、それだけだったんだ
誰に何を言われても、私は千歌ちゃんと一緒に歩きたい
……そしてね、私のことをもっと知ってほしい
きっとね……驚かれるだろうし、もしかしたら喧嘩もしちゃうかもしれない
でもね、それでいいんだ
お互いに遠慮しちゃう関係なんかより 千歌ちゃんに大切な話があるってメールを送った
返事を待たずに私は家から飛び出したんだ
あの時千歌ちゃんは汗だくになりながら私のところに来てくれた
だからね、今度は私が行かなくちゃ
待っててね千歌ちゃん
ずっと一緒にいたいから
今から本当の渡辺曜をぶつけるから
私は未来に向かって全力で漕ぎ出した 曜「千歌ちゃんはいっつもそうだよね」
曜「考えなしな行動が多すぎるよ!」
曜「前のCYaRon!のアルバイトの時もそうだったけど、もっと考えて行動するべきなんじゃないかな?」
千歌「曜ちゃんだって衣装のことになるといつも暴走してるじゃん!」
千歌「可愛い衣装ってテーマだったのに軍隊の制服作ってきたのは誰だったっけ?」
ようちか『むぅ……』
ようちか『ふんっ!』プイッ 曜「千歌ちゃんはいっつもそうだよね」
曜「考えなしな行動が多すぎるよ!」
曜「前のCYaRon!のアルバイトの時もそうだったけど、もっと考えて行動するべきなんじゃないかな?」
千歌「曜ちゃんだって衣装のことになるといつも暴走してるじゃん!」
千歌「可愛い衣装ってテーマだったのに軍隊の制服作ってきたのは誰だったっけ?」
ようちか『むぅ……』
ようちか『ふんっ!』プイッ ダイヤ「曜さんと千歌さんが喧嘩してますわ」オロオロ
果南「あの2人が喧嘩なんて珍しいね いつも曜が折れてたしねぇ」
ダイヤ「どうしましょう……」
果南「大丈夫でしょ これまであんまり喧嘩がなかった方が不自然だったんだし」
ダイヤ「そうはいっても…… 鞠莉さんからも何か言ってくれませんか?」
鞠莉「私も果南と同意見かな ダイヤは大袈裟すぎるよ」
ダイヤ「鞠莉さんまで……」
鞠莉「2人のことだしすぐ仲直りするわよ」 そう、私は知ってるの
2人の待ち受けがあの日の写真だってことを
あの日の笑顔が未来まで続いていくってことを
そう、いつまでもね >>2で善子の名前が出てきたのに全然善子の描写がないと思ったら
前作の続きだったのね おっつおっつ
続きありがとう。おセンチ曜ちゃんが報われて良かった ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています