【SS】鞠莉 「殺人鬼 果南」 [無断転載禁止]©2ch.net
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〜深夜 雨の日〜
鞠莉 「…果南」
果南 「…ッ!? なんだ、鞠莉か。びっくりさせないでよ…」
鞠莉 「またこんな夜中に出歩いて。それに傘もささずに、風邪ひくよ?」
果南 「濡れるのは慣れてるから。それに、雨の日の方が、色々“やりやすい”し」
鞠莉 「……コンクリート、血のついたナイフ」
鞠莉 「…また、殺したの?」 果南 「もう少しなんだ…もう少しで完成するんだ、私のステージ」
鞠莉 「…山の中にある、あれ?」
果南 「縦と横に5個ずつ…このコンクリートブロックを並べて、私だけのステージを作る」
鞠莉 「どうして、そこまでして?」
果南 「私も、千歌達みたいに輝きたい。それだけだよ」
鞠莉 「こんなことしなくたって、果南は十分…」
果南 「ううん。足りないんだよ、私には」
鞠莉 「果南…」 果南 「うんしょっ…とっ…!」ガタンッ!
鞠莉 「重そうだね、ブロック」
果南 「これをまたステージまで持っていかないと…もう何回もやってるけど、流石に骨が折れるよ」
鞠莉 「…手伝うよ」
果南 「いいよ。今日は雨だし、それに」
果南 「原型こそないけど、死体に触れたくないでしょ?」
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ーー 〜翌日 部室 昼〜
梨子 「また出たんでしょ? 行方不明者」
千歌 「怖いよね…これで20人目。ただ事じゃないよ」
曜 「連続殺人って説もあるんでしょ? 被害者は高齢の人がほとんどとは言っても、やっぱり怖いよね」
鞠莉 「ハァーイ、みんな」ガチャ
梨子 「鞠莉さん、おはようございます」 鞠莉 「どうしたの、3人とも。珍しくそんな真面目な顔して」
千歌 「むぅっ、ちょっと失礼じゃない?」
曜 「最近沼津で起きてる、連続失踪事件の話ですよ」
鞠莉 「あぁ、あのことね…」
千歌 「早く犯人捕まらないかなー」
梨子 「20人も誘拐して、何が目的なんだろう」
鞠莉 「……さぁ、ね」
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ーー こういうSSはキャラアンチ呼びやすいからさっさと全部書いた方がいいよん 〜深夜〜
果南 「……また来たの?」
鞠莉 「ただの見学。気にしないで」
果南 「そんなこと言ってもさ…」ゴトンッ
鞠莉 「またブロック…。今日もやったの?」
果南 「…鞠莉、悪いんだけど今日は手伝ってくれない? ちょっと疲れててさ」
鞠莉 「ステージに持ってくんでしょ? …いいよ、手伝ってあげる」
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ーー 〜深夜 山道〜
果南 「今日の人は切断しづらかったんだ。筋肉質な人は避けないとね…」
鞠莉 「…このコンクリートの中に人が入ってるなんて、知ってても信じられないね」
果南 「…鞠莉、どうしてこんな私といてくれるの?」
鞠莉 「どういうこと?」
果南 「初めて鞠莉に現場を見られた時、覚悟したよ。親友でも、流石に見逃されないだろうって」
鞠莉 「あの時は私も驚いた。あの果南が、人を殺すなんて」 果南 「でも鞠莉は、何も言わなかった」
鞠莉 「…言えなかった、の間違いだよ」
果南 「ねぇどうして? なんでこんな私といてくれるの?」
鞠莉 「…口より手を動かしたら? こっから坂、急になるよ」
果南 「…ごめん」
鞠莉 「……だって、私のせいだもん」ボソッ
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ーー 〜ステージ〜
果南 「よいしょっと…」ゴトッ
鞠莉 「これで22個…あと3個で完成だね」
果南 「…ねぇ、せっかくだから練習したいんだけど、見ててくれない?」
鞠莉 「勿論。果南のソロライブ、見てみたい」
果南 「ありがと。…じゃ、始めるね」 真ん中と端が欠けたステージで、果南は踊り始めた
彼女が踏みしめているコンクリートブロック1つひとつに、死体が埋まっているなんて
そんなことを忘れてしまうほど、美しい踊りだった。
果南はステージから、まさに“生”を受けていた
−−この日、観客は私1人だった 〜翌週 夜 小原家〜
ピリリ…ピリリリリ
鞠莉 「電話…こんな時間に?」ピッ
果南 『…もしもし』
鞠莉 「果南! どうしたの、こんな時間に」
果南 『今日、いつもの場所に来て。今日で完成するんだ』
鞠莉 「……分かった。すぐに行くわ」ピッ
鞠莉 「…終わるんだね、これで全部」
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ーー 〜深夜 山中 ステージ〜
鞠莉 「……すごい」
果南 「でしょ? スポットライトとか設置してみたんだ」
鞠莉 「ステージもほぼ完成してる。果南、頑張ったね」
果南 「うん。これでやっと、私も輝ける…」
鞠莉 「ねぇ、果南」
鞠莉 「どうして、真ん中だけブロックが置かれてないの?」 果南 「センターはさ、一番立つ時間が長い場所だから」
鞠莉 「…スポットライトも、そこに当たってるしね」
果南 「だから、ここに置くブロックには、中途半端な人は入って欲しくなかったんだよ」
果南 「だから……さ」
鞠莉 「…大丈夫、果南。もう分かってる」 鞠莉 「私はね、もう果南とは離れたくないって。もう二度と離すもんかって、あの時思った」
果南 「…うん」
鞠莉 「私たちをまた一つにしてくれた千歌っち達には、感謝してもしきれない」
果南 「………うん」
鞠莉 「私、あなたのライブ、ずっと見てる。あなたの踊る姿を、特等席で見てるよ」
果南 「…ありがとう」 鞠莉 「………来て、果南」
果南 「……ッ! うわぁぁぁっ!!」ダッ!
グサッ
鞠莉 「うっ…ぐぅっ……つっ…」ポタポタ
果南 「鞠莉……鞠莉ぃっ……!」 鞠莉 「何泣いてるの…? これで…果南の目標が達成できるのに…」
果南 「鞠莉…だってっ…!」
鞠莉 「……ステージの完成が見られないのは、残念だけどね」
果南 「ねぇっ…鞠莉。私、どうしちゃったのかなぁ…?」
果南 「なんで…こんなことしてるんだろう…」
果南 「いつから、おかしくなっちゃったのかなぁっ!?」
鞠莉 「…………。」 鞠莉 「…果南、歌って」
果南 「えっ…?」
鞠莉 「私…果南の歌を聴きながら……逝きたい」
果南 「……これから、嫌という程聞くことになるのに?」
鞠莉 「……それでも、いいの。お願い……」
果南 「鞠莉…………」
「ごめん」
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ーー 果南は、来る日も来る日も踊り続けた
センターに立った彼女は、力を込めてステージを踏みしめ、深々とお辞儀をする
−−観客は、1人もいないのに
完成されたステージは、まるで命を持っているかのように、キラキラと輝いていた ある日、観客が大勢やってきた
…しかしその観客達は、彼女の眼中になかった
あまりにも美しく、輝かしく踊る彼女を見て、観客は躊躇った
−−彼女を、取り押さえるべきなのかを
終 ラ!板住民は躊躇った
ーーこのSSにレスするべきなのかを 星新一みたいに分かりやすいネタばらし的なものがあれば嬉しい 必要なら詳しい解説入れようかと思うのですが…あった方がいいですかね? 狂っていることを自覚しつつも狂い続ける
それを受け止める親友
みたいな構図好きだわ
乙 乙
雰囲気は良い感じだった
でも >>9 の理由ないのが違和感
そこはもうちょい書いて欲しかった この前レス欲しいって言ってたささかまか
こういう作風はたまになら悪くないけど味しめて連発するのだけは勘弁 >>41
最後のセリフのことですよね
鞠莉ちゃん自身、果南が殺人鬼となってしまう前にどうして彼女の悩みに気付いてあげられなかったのかと責任を感じていたと思います
1年以上も一緒にいることが出来ず、そこの思いもあると思います。自分が死んでも、果南と共にいれる道なら躊躇わないのも、そのことへの後悔があった…という解釈でお願いします
>>42
単純にこういう作風が好きで、書いていて楽しいんですよね…
今まで色々な作風の作品を書きましたが、自分にはこれが合っていると感じました、すいません >>43
果南が殺人鬼なのは先天的な設定か
そういや輝きたいうんぬん言ってたな
納得したわ、良い作品だったわ わざわざ人あやめてステージ作る理由が分からんのだけどあれか
この果南は根本から狂ってるから深く考えちゃ行けない奴か
無性にもやもやする >>45
千歌達にとって輝きは自ら生み出すもの
ですが果南にはそれができる自信がありませんでした。所詮自分の輝きは、他者に紛れて輝いているように見えるだけ、そう考えていました
そこで考えたのが、人から輝きを受け取ること。そのために果南はスクールアイドルが輝く場所、ステージに人を埋め込むことを考えつきました
ですが狂ってるのは事実ですので、深く考えなくても大丈夫です。元々設定自体も後付けみたいなものなので
もやもや感を残すのは目的の一つでもあるので、それが醍醐味ということで… 正直つまらんな
何故狂ったのか狂った先に何を彼女は見つけたのかいきなりエンディングという名の結果だけ書いて読者をおいてけぼりにしてる
しかもその結果すら想像にお任せしますじゃ
深く考えさせる話じゃなくてただの手抜き
色々言いたいことはあるが一つ言うなら
何かしらの経過で果南が狂ったのか狂った先に何を見つけたのかを読者の想像に任せるならきっかけとなる果南が一人目の被害者を出すとこから書き出すべきだった
中編くらいの長さできっちり書く必要のある話できっちり書いたらすごく名作になってた
実に惜しい作品 >>47
詳しい感想ありがとうございます。参考になりますし、すごくありがたいです
ちゃんと書き込むべきでしたね…心情とか背景とか、書こうとするとくどくなってしまうので、簡潔にわかりやすく描写できるよう努力します
とりあえず今回は後ほど簡潔な解説だけ入れさせていただきます 簡単にですが解説の方を失礼します
ある日鞠莉が目撃したのは、見知らぬ男性を刺殺している果南でした。鞠莉が何をしているのかと問うと、果南はこう答えます
「人を殺して、バラバラにするんだ。それをコンクリートの中に埋め込んで、ブロックにする」
果南はそのブロックを使って、自分だけのステージを山中に作ろうとしていました
果南は自分が輝ける場所をずっと探していました。いつもは千歌達に紛れて、輝いているように“見えるだけ”。そう考えていた果南は、自分は自分の力だけでは輝くことが出来ないと悟ります。
そして果南は、人の生がもつ輝きを利用して、自らを輝かせようと考えます。その結果が、死体を用いたステージ制作でした
現場を見ても鞠莉は、通報などしませんでした
果南の悩みに気付けず、寄り添うことが出来なかった自分にも責任はあり、果南だけが罰せられるのは間違いだと思ったからです 一年以上、果南を孤独に晒した自分への戒めもあったのでしょう。鞠莉はステージ制作を見守り続けます。もう、なんと声をかけても果南は止まらないでしょうから
ついにステージは完成が近づきます
しかし、最後のブロックが置かれる場所は、端っこではなく、ステージの真ん中でした。練習にも使うのに、なぜそんな不便な置き方をしたのかと鞠莉は疑問に思います。
そして果南は、センターには大事な人が入ってほしいと告げ、鞠莉にナイフを向けます。
鞠莉は薄々、こうなることを察していたのでしょう。果南の意思を受け容れ、鞠莉は命を落とします …死体もコンクリートで完全に処理されてしまうので、捜査は難航しましたが、警察はついに犯人を突き止めます
高校生といえど、相手は大量殺人犯。
警察は厳戒態勢で山中にいる犯人を追い詰めます。しかしそこで見たのは、驚くべき光景でした
コンクリートで出来た無機質なステージで、艶やかに踊る少女。そこにいるのが殺人鬼だとは、誰も信じられませんでした。
彼らはついに彼女を取り押さえる直前まで、その行動を躊躇っていました >>47 さんの言葉、身に染みました
伝えるべきことはちゃんと伝わるように書き込むべきでした、反省します
どこか奇妙な、複雑な世界を楽しんでいただければ、幸いです 書きたいことを本編に詰め込みすぎるのも冗長になるから難しい
何を書いて何を端折るかはネタ出しと同じくらい悩みどころだよね
もうやってるかもしれないけど、書き終えたら一晩おいて次の日に落ち着いて読み直すといいよ
あとは心のなかで声に出して読むと「ここはいらないな」とか「もう少し詳しく書かないと伝わらないかも?」とか色々見えてくるかもね
解説つきのスタイル嫌いじゃないからまた書いてどうぞ >>57
自分では物語の内容とかすべて分かっているので、「これ位は書かなくても伝わるだろう」と考えて、結局大切な部分を伝えきれずに終わってしまうんですよね…
アドバイス参考にさせていただきます。ありがとうございます イベント数が足らないのが一番まずい
このSSは心情や状況の変化を伴う出来事や行動があまりに少ない
たとえ殺人シーンでも誰の気持ちも行動も変わらなければただの設定説明だ
この意味で成立してるイベントは鞠莉が死ぬ場面だけだった
変化がないまま説明だけ続くと単調になる
文章自体はこのままでいい
>>20なんてこれ以上書いたら蛇足だ
それより変化を伴う出来事を増やさないとまずい
具体的には鞠莉が果南の犯行を知るまでのイベントをもう少し増やすとよかった >>59
なるほど、確かに場面が少なすぎましたね
果南の初めての犯行に至るまで、鞠莉が目撃するまで、千歌達目線の果南の様子
色々書き込める場所はありましたね
自分なりにこのSSに加筆して練習してみます 果南から逃げ出した被害者を鞠莉が捕まえてとどめを刺すように促す場面とかほしい
鞠莉がただの傍観者から共犯者へと変化する決定的なイベントになるだろうから 加筆修正したものをまた同じタイトルでスレ立てて、挙げ直すっていうのは大丈夫なんですかね?練習も兼ねて是非やってみたい… やるとしてもこのスレ落ちてからの方がいいだろうね
ただろくにレスも付かない自己満足にしかならないと思うけど 最後鞠莉殺すならどうせならメンバー全員やっちゃえばよかったのに
一人づつ消えてくメンバーに恐怖して自分が殺される直前に果南が犯人だとわかってショックと絶望にまみれるアクアメンバーが見たかった そもそもss書いてるのも半分は自己満足ですからねぇ…
でも確かにスレ乱立させるのは良くないですよね、また次回作で今回のアドバイスを活かしたいと思います ささかまは語り過ぎなのが玉に瑕だな
盛り込むべきは本編に、枠外の言葉は少なめに 最後まで書いてから語るならいいでしょ
ただ読ませて満足の人もいればこうやって意見を聞きたい人もいるわけだし
あと立て直したいなら止めないけど、ただ書き直したいだけならここで書いたほうがいいんじゃないかな >>69
わざと説明少なめなミステリアスさを醸し出す本編の構成は嫌いじゃないけど
ここまであと書きするくらいならねーって話
本編:あとがきの比率2:1ってどうよ実際 >>71
そういうことね
確かにここまで解説することがあるならもう少し本編に書いたほうがいいかも 反省会して次のSSがもっと面白く書けるなら終わったあと話しても全然いいと思うけどな >>66
全滅END系もいつかは書いてみたいと思っていたのでその内に…
どうしても感想とかアドバイスいただけると返したくなってしまうんですよね、すごく嬉しいですし ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています