海未「六月三十日は」穂乃果「ハーフタイムデー?」 [無断転載禁止]©2ch.net
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
【六月三十日】
穂乃果「…って何?」
海未「上半期の最終日。つまり一年の半分が終わったということです。…まあ、日数で正確に分けるとまだ半分に到達していないんですが」
ことり「二月が短い分、どうしても上半期のほうが日数が少なくなるよね」
穂乃果「そっか。…って、そんなことより!海開きだよ!海開き♪明日から七月でしょ?」
海未「そう言われても…私は何を開くんです?道場とか?」
ことり「海開きの海って、海未ちゃんのことじゃないよね?」
穂乃果「ううん。海未ちゃんのことだよ」
ことり「えぇ…海へ行こうとかそういう話じゃないんだ…」
穂乃果「まあ…期末テストが終わるまでは遊びに行ってられないし」
海未「そうですよ。土曜も日曜も勉強です!月曜は期末テストなのですから…」
穂乃果「だからさぁー。毎日いやでも海未ちゃんと一緒にいるわけでしょ」
海未「そ、そんなに嫌ですか?」
穂乃果「そんなことないけど。遊びに行けないならせめて目の前の景色だけでも変えてみようって話」
海未「私より、ことりのほうがいいと…?」
穂乃果「そうじゃなくて…」
ことり「たとえば…海未ちゃんに浴衣を着せてみる、とか?」
海未「え!?」
穂乃果「そうそう!さすがことりちゃん、わかってる♪」
ことり「えへへ」
海未「私が浴衣を着ると穂乃果の勉強が捗るんですか?」
穂乃果「気分転換になるでしょ。どうせなら服だけじゃなく髪形も変えてみるとか♪」
海未「髪形…まあ、浴衣のときは多少変えたりもしますけど」
穂乃果「思いきっておでこを見せてみるとか、どうかなぁ!?」
海未「お断りします」
穂乃果「えー!なんで?」ブー
海未「恥ずかしいし、私には似合いませんよ。浴衣に合わせて変えるだけならそこまでする必要はないはずです」
穂乃果「いいじゃん今日くらい。思いきって海未開きしようよ♪」
海未「嫌です。そもそも海開きと私は関係ありません」 穂乃果「むー。短いスカートは平気なのにどうしておでこ出すくらいで恥ずかしいの!」
海未「スカートだってまだ慣れたわけではありませんよ。ただステージ衣装を着る機会は限られていますから、すぐ終わると思って我慢しているんです」
穂乃果「我慢って…海未ちゃんは可愛いから何でも似合うよ♪ね。ことりちゃん」
ことり「うん。私も、ちょっと見てみたいかなぁ♪」
穂乃果「ほら。ことりちゃんも言ってるし、海未ちゃん──あ、あれ?…いない」
穂乃果「ちょっとー!海未ちゃーん!?><」
【廊下】
海未(まったく…二人とも私を着せ替え人形か何かだと思ってるんでしょうか)ハァ
海未(でも…おでこはともかく、少し髪形を変えてみるのは悪くないかもしれません。これからますます暑くなるでしょうし…)
【アイドル研究部・部室】
真姫「違う。eが抜けてるし…こんなの間違えてるようじゃホントに赤点取るわよ」
凛「だ、だからそうならないように勉強してるにゃ><」
海未(髪形…)ジーッ
凛「…にゃ?」
海未(いや、いくらなんでも凛の髪は短すぎますね。少し切るくらいならまだしも、いきなりショートは無しです)
凛(な、なに?)ドキ
真姫「こら」チョップ
凛「いたっ><…いきなり何するのー!?」
真姫「よそ見してるから悪いのよ。もっと集中して!」
凛「だ、だって…海未先輩が凛のこと、じっと見てるから…」
真姫「え?」
海未(雪穂とあまり変わりませんね…そういえば穂乃果と雪穂は姉妹なのですから、穂乃果もショートにしたら似合うのでしょうか…)ナデナデ
凛「ちょっ…海未先輩?///」
真姫「ふーん…じゃあ代わってもらいましょうか?」
凛「え!?」
真姫「海未先輩。私のかわりに凛の勉強をみてくれます?」
海未「えっ。…いや、穂乃果の数学のほうが危なそうですし…」
真姫「あ、そう…」
パタン 真姫「…ドンマイ」ポン
凛「凛がフられたみたいに言わないでほしいにゃ><」
真姫「っていうか、生徒会長が気になるんじゃなかったの?」
凛「そうだけど…生徒会長さんは凛たちの手伝いなんてしてくれないでしょ?」
真姫「私はともかく、凛か花陽だけなら大丈夫じゃない?」
凛「生徒会長さんって、いつも副会長さんと一緒にいるよね」
真姫「まあ私たちは生徒会がらみのことでしかまず関わらないし…別に普通でしょ?」
凛(きっと生徒会長さんは副会長さんみたいな人が好きなんだよねー)
真姫「さ、無駄話はこれくらいにして…」カミノケクルクル
凛(凛は髪だってこんなに短いし…)
凛「ねえねえ、真姫ちゃんはよく髪をいじってるけど」
真姫「え?別に何もしてないわよ。よく言われるけど、もともとこういう色なの」
凛「へ?…いや、そうじゃなくて。髪をくるくるって触ってるにゃ」
真姫「誰が?」
凛「だから真姫ちゃんだってば」
真姫「そんなことしてないわよ」
凛(もしかして…無意識にやってるのかにゃ?)
凛「…凛が髪のばしたら、どう思う?」
真姫「何、伸ばしたいの?」
凛「たとえばの話。…たぶん伸ばさないと思うけどにゃ。凛には似合わないし…」
真姫「別にそんなことないと思うけど…まあ、今の髪形も似合ってていいんじゃない?」
凛「でも生徒会長さんは長いほうが好きなのかなって」
真姫「ああ、それでそんなこと…でも、そんなの本人に訊かないとわからないでしょ?」
凛「でも生徒会長さんは髪長いにゃ。副会長さんも…」
真姫「副会長は関係ないと思うけど…別に隠すようなことでもないし、それくらいなら直接訊いてみたら?」
凛「えー!そんなの、凛のことどう思いますかって訊いてるみたいじゃん…」
真姫「そう?…別に付き合ってるとか好きだって言ってるわけじゃないんだし、そこまで意識しないと思うけど」
花陽「…」
花陽(生徒会長さんかぁ…やっぱり凛ちゃんも先輩に憧れたりするんだね) 【三年教室】
にこ「あー。めんどくさい…テスト前に土・日あるんだから何も学校でやらなくても…」
希「にこっちのことやから、家にいると何となくTVつけてちょっとでもアイドルが出てるとそのまま見ちゃうやろ?」
にこ「そんなの…二日くらい我慢できるわよ」
希「今日も含めて三日や」
のぞにこ「…」
にこ「一日くらいなら何とかなるかも」
希「意志弱っ!」
花陽「…」ジーッ
希「…ん?」
にこ「花陽。そんなとこで何してんの?」
花陽「い、いえ。(生徒会長さんはいないみたい…)」
希「せっかく来てくれたんやし、にこっちの勉強みてあげてよ」
にこ「ぬぁんでよ。一年生に教えてもらうほどじゃないわよ。穂乃果より遥かにマシなんだから」
花陽(二人とも髪は長いよね。二つ結びだし…)
希「ウチの顔に何かついてる?」
花陽「いえ、顔っていうか…髪形…」
にこ「あんた昔からずっとそれよね」
希「巫女さんのときは変えてるよ」
花陽「ああ、確かに…」
希「にこっちも昔はこんな感じの髪形にしてたやん?」
花陽「そうなんですか?」
にこ「ちょっとの間ね。希とカブってるのが嫌で変えたの」
希「え。そんな理由やったん?」
にこ「冗談よ。むしろ私も割と昔から今の髪形だし、ちょっと変えてみようかと思った時期があっただけ」
希「背伸びしたい年頃ってやつやね」
にこ「いや、別にそういうんじゃないわよ。染めたり色抜いたりパーマとかはしないし」 希「花陽ちゃんは、もっと伸ばしても似合いそうやね」
花陽「そ、そうですか…?」
にこ「そーね。せっかくメガネやめてコンタクトにしたんだから、もっと思いきったイメチェンもありなんじゃない?」
花陽「うーん…少し伸ばすくらいならいいかも」
希「にこっちとウチと三人お揃いにしてみるとか♪」
にこ「お断りよ」
希「なにー?そんなこと言う子には、髪が25倍の速さで伸び続けるスピリチュアルな呪いをかけちゃうよ!」
にこ「いや、そんなことできるなら花陽にかけなさいよ」
花陽「ふふふ」
【アルパカ小屋】
海未(アルパカは二頭とも毛刈りをしたので、春とはまるで別の生き物みたいですね…)
海未「…涼しそうですね」
アルパカ「メ゙ェ♪」ドヤァ
海未(でも急に短くするというのは、それだけ著しく印象を変えますし…よほど現状に不満がなければむやみに髪を切るのは止めたほうが無難でしょう)
ことり「これはこれで…いいかも♪」スベスベ
海未(ことりのトサカや穂乃果の“ほのまげ”のように、トレードマークになるようなアレンジができれば…)
海未「って、どうしてことりがここにいるんですか。穂乃果の勉強は?」
ことり「海未ちゃんを探しに来たんだよ。その間だけフミコちゃんたちに代わってもらったの」
海未「そ、そうですか…そういえば、あの三人もいつも同じ髪形ですね」
ことり「そうだね。フミコちゃんはよくお料理するからいつも結んでるみたい」
海未「なるほど。作業効率を考えた髪形なんですね」
ことり「海未ちゃんは弓道のとき邪魔になったりしないの?」
海未「もう慣れましたし大丈夫ですよ」
ことり「アレンジしたいときはいつでも」
海未「遠慮しておきます」
ことり「えー?><」
海未(ことりに任せると遊ばれそうですからね…ワンポイントといっても、さすがにトサカはちょっと…) 【二年教室】
穂乃果「ミカの髪形って可愛いよね♪」
ミカ「もー。髪だけじゃないでしょー?素直に、ミカ可愛いよ♪って言ってくれればいいのに」キャ
穂乃果「そういえば…ヒデコは別に運動部ってわけじゃないよね」
ミカ「スルーしないでよー」シクシク
フミコ「よしよし」ナデナデ
ヒデコ「嫌いじゃないけど、今から運動部はちょっとねー。暑いし」
穂乃果「なんで髪、短くしてるの?」
ヒデコ「釣り」
穂乃果「そっか。長いとやっぱり邪魔になるのかな?」
ヒデコ「結んだりするだけでもいいと思うけど、このほうが楽だし。水没してもすぐ乾くでしょ」
フミコ「水没って…釣りで川に落ちたりするの?」
ヒデコ「大きな川に落ちることはないけど、田舎の野池とか周りが雑草の茂みになってたりするとうっかりドボンはたまにあるよ」
穂乃果「あ、危ないなぁ…気をつけてよ?」
ヒデコ「経験豊富だから大丈夫だって。ちゃんと備えはしてるし」
【生徒会室】
絵里「…何?」
真姫「凛の勉強、手伝ってもらおうと思って」
絵里「は?」
凛「い、いや…あの、生徒会長さんって英語が得意だったりするのかにゃーって。ほら、金髪だし…」
真姫「スコットランド人でしたっけ?」
凛「アイルランドじゃなかったかにゃ?」
絵里「全然違うわ。祖母がロシア人ってだけ…私は別に外国人じゃないし」
凛「そうなんですか。ロシア…」
真姫「でも一年生レベルの英語なら余裕ですよね?」
絵里「できるからといって、どうして私が手伝うことになるのかわからないんだけど」
真姫「じゃあ、こういうのはどうですか?…今のロシアの話じゃないけど、生徒会長本人にしかわからないようなことを私が言い当てたら、私たちの勝ち。凛の勉強を手伝ってください」
絵里「私しか答えを知らないなら、どうとでも言えるわ」
真姫「ええ。だから、やりたくないなら嘘をついても構いません」
絵里「…」 真姫「生徒会長は、髪が長い女の子が好き」
絵里「髪形なんて関係ないわよ」
凛「ホントですか…?」
絵里「ええ。別に、幾らでも変えられるし…似合っていればいいんじゃない?」
真姫「ほら。似合ってて可愛いって」
絵里「わ、私は言ってないわよ…」
凛「エヘヘ。ありがとうございます♪」
真姫「じゃあ、任せても大丈夫ね」
絵里「え?…あ、ちょっと!今の勝負は私が──」
パタン
凛「一応、持ってきたんですけど…」ドサ
絵里「話が違うじゃない!」
凛「あ、アハハ…やっぱり凛のことは嫌いですか?」
絵里「そんなこと言ってないでしょう。…こっちに座って」
凛「!…は、はい♪」
絵里「そういえば…スクールアイドルなのに髪を短くしてるのね」
凛「A-RISEの真ん中の子も短いじゃないですか」
絵里「よく知らないわ。興味ないし…」
凛「アハハ…まあ、凛も、もともとアイドルやるつもりじゃなかったんです」
絵里「そうなの?」
凛「そうです。スポーツならだいたい何でも得意なんですけど…部活やるなら陸上かサッカーかバスケ部かなって思ってて」
絵里「ふーん…」
凛(生徒会長さんの金髪、きれいだにゃ…もちろん髪だけじゃないけど)ドキドキ
【秋葉原UTX】
ツバサ「」クシュン
えれあん「えっ」
英玲奈「どうした、ツバサ。風邪か?」
あんじゅ「暑かったり涼しくなったり落ち着かないわよね。気をつけてよ?」
ツバサ「大丈夫よ。たぶん…冷房もそこまで冷やしすぎってわけじゃないし」 英玲奈「涼しいといえば、ツバサはずっとその髪形だな」
あんじゅ「短いとアレンジが限られちゃって勿体ないわね。伸ばせばいいのに」
ツバサ「なに言ってるの。この髪形で長くやってて人気もあるんだから今更変える必要ないわよ」
英玲奈「ふむ。おでこがチャームポイントだな」ペチ
ツバサ「や、やめてよ。英玲奈もオデコ星人にしちゃうからね!」
あんじゅ「何よオデコ星人って。好きでその髪形にしてるんじゃないの?」
ツバサ「今はそうだけど、最初はお母さんに切ってもらってこうなったのよ」
英玲奈「失敗したのか?」
ツバサ「私としては大失敗だと思ったわ。でもこれが意外と好評で、だんだん私も気に入ってきて…」
あんじゅ「それで定着したのね」
ツバサ「そういうこと。実は今もお母さんが切ってくれるんだけど」
あんじゅ「へー」
英玲奈「かなりの腕前だな」
ツバサ「そんなことないわよ。これしかできないんだから…」
あんじゅ「誰でもその髪形にしちゃうってこと?」
ツバサ「そーよ。それで自分だけちゃっかり美容院行ってるし」
あんじゅ「そうなんだ…ふふふ」
英玲奈「なるほど…つまりツバサのお母さんに頼めば三人同じ髪形のA-RISEが実現」
あんじゅ「私は絶対やらないわよ」
英玲奈「冗談だ。私も切るつもりはない」
ツバサ「お揃いにするのは衣装だけで充分よ」
あんじゅ「そーね」
【再び音ノ木坂】
凛「うぅ…生徒会長さんは好きだけど、英語はやっぱり苦手だにゃ」ゲンナリ
絵里「…少し休憩する?」
凛「大丈夫にゃ!…あ、生徒会長さんが迷惑じゃなかったらですけど」
絵里「日が暮れる前に帰れば問題ないわ」
凛(あれ?…凛、今…)
凛「あわわわ…声に出てたにゃ><」
絵里「そ、そうなの?///」 凛「あ、アハハ…えーと、ありがとうございました。凛の勉強、手伝ってくれて…」
絵里「いえ…思ったより深刻じゃないみたいでよかったわ。あなた、単に普段サボってるだけなんでしょ?」
凛「うぐっ…ま、まあ…」
絵里「ちゃんとやれば理解できるんだから、やったほうがいいわね。英語なら役に立つこともあるでしょうし…」
凛「んー。凛が英語を好きになるのは、生徒会長さんが凛を好きになってくれるくらい難しい気がするけどにゃ」
えりりん「…」
絵里「…今のはどっち?」
凛「にゃ、にゃあ///」
絵里「そんなに難しくないわよ。…たぶん、ね」
凛「え」
絵里「…さ、あと少し頑張りましょ」
凛「あ、あのー。難しくないってどっちの」
絵里「ほら、集中して。終わってからでも雑談はできるでしょ?」
凛(気になって勉強どころじゃないよー><)
【部室】
花陽「そういえば穂乃果先輩も…」
穂乃果「え、何?」
真姫「ああ、いつもその髪形ね」
穂乃果「そうだよ。小っちゃい頃からずっとこれ!」
花陽「いつも右なんですか?」
にこ「言われてみれば…何か、こだわりでもあんの?」
海未「それは…」
穂乃果「こだわりっていうか…左に結ぶと」
ことり「ほ、ほら。勉強しよう?穂乃果ちゃん」
穂乃果「はーい…」
にこまきぱな「?」 【神田明神】
希「東條希、スピリチュアルモード!」ドヤァ
絵里「なに遊んでるの?希…」
希「いや、何となく言ってみただけ。衣装にあわせて髪形を変えると気合いが入る感じがするやん?」
絵里「私は結ぶか解くかしかないし、よくわからないわね」
希「エリちも変えてみたらいいんやない?」
絵里「私はいいわよ。このままで…特に変える理由もないし」
希「んー。まあ、切ったりするのは勿体ない気もするね。凛ちゃんが伸ばしてお揃いにしたほうがいいか」
絵里「し、しないわよ」
希「エリちは変えなくていいんやから、凛ちゃん次第やろ?」
絵里「星空さんもしないと思うけど…」
希「でも勉強教えてほしいって頼みに来るくらい慕われてるんやから♪」
絵里「西木野さんが言い出したのよ。医学部目指してるみたいだし、星空さんにつきっきりってわけにもいかないんだと思うわ」
希「ふーん…エリちはどう思ってるん?凛ちゃんのこと…」
絵里「猫みたいね」
希「え!?」
絵里「短いけど柔らかくて」
希「あ、ああ…髪の話か」
『お疲れさま』ナデナデ
『は、はい///』ドキドキ
絵里(あの触り心地…ちょっとクセになるかも)
【高坂家】
穂乃果「雪穂。また私の部屋にいたでしょ?」
雪穂「あー。うん。…なんで?」
穂乃果「ほら、これ絶対雪穂だもん」
雪穂「髪の毛?…よく見つけたね。そんなの」
穂乃果「髪の毛一本から犯人にたどり着く!私って名探偵かも!?」
雪穂「それって探偵より鑑識とかの仕事じゃない?」
穂乃果「雪穂のことなら何でもわかっちゃう♪それが愛!」キラキラ
雪穂「いや、色も長さも違うから誰でもわかると思う…」 穂乃果「雪穂は髪のばさないの?私とお揃いにしようよ♪」
雪穂「しないよ。顔が似てて髪形も同じじゃ、まぎらわしいじゃん」
穂乃果「え?だって私は私しかいないんだから、すぐ雪穂だってわかるよ?」
雪穂「当たり前だよ。私たち自身じゃなくて、ほかの人が見分けにくいってこと」
穂乃果「おお!言われてみれば…でも、色が違うから大丈夫じゃない?」
雪穂「じゃあ、お姉ちゃんは牧場しぼりとレディボーデンとハーゲンダッツのバニラをそれぞれ中身だけ同じ器に入れて別々に見て、どれだかわかる?」
穂乃果「見ただけじゃ無理かも…食べるか、せめて匂いを嗅がないと」
雪穂(お姉ちゃんって犬みたいに鼻がきくからなぁ…)
穂乃果「まあ、言うほど似てないと思うよ。雪穂と私って」
雪穂「そうかなぁ…」
穂乃果「そうだよ。だから雪穂が好きなんだもん♪」ギュー
雪穂「じゃあ、髪形も違っていいじゃん」
穂乃果「えー?><…まあいいけどさ。今の髪形も似合ってて可愛いし」
雪穂「お姉ちゃんも可愛いよ」ナデナデ
穂乃果「くーん♪」スリスリ
ザァァァ…
絵里「気をつけて。亜里沙…私から離れちゃダメよ」ギュ
亜里沙「う、うん」
絵里「それにしても、音ノ木坂に魔物が出るなんて…ただの噂ならいいんだけど」
亜里沙「マモノさんってどんな人なの?」
絵里「視線だけで人を石に変えてしまうという恐ろしい魔物!…という噂よ」
亜里沙「そうなんだ…なんか、お姉ちゃんが好きなゲームに出てきそう…」
絵里「ゲームなら石化しても大抵治せるけど、私たちはそうはいかないから気をつけないと…」
亜里沙「でも…見たら石になっちゃうなんて、なんだかかわいそう…」
絵里「もし石に変えられた人がいたら、後で希と西木野さんが治療してくれるわよ」
亜里沙「それもそうなんだけど…マモノさん、お友達とお話したりできないのかなって」
絵里「亜里沙…」ナデナデ
「フフフ…その心配は無用です」
絵里「!」
亜里沙「!?…お姉ちゃん」ギュ
ザワザワ… 絵里「あ、あなたは…」
亜里沙「μ'sの…園田海未さん!?」
海未「どうです。この髪…悩みに悩んだ末、ようやくイメージチェンジに成功しましたよ。フフフ…」ウネウネ
絵里「髪っていうか、蛇…?」
亜里沙「海未さんの頭にヘビさんがいっぱい…噛まれたら大変!」
海未「蛇が集まっているように見えるかもしれませんが、これは一本一本がもともと私の髪なのです」
絵里「そ、そうなの?…どうしてそんなことに…」
海未「ですからイメージチェンジですよ。髪を切らずに、かつ穂乃果たちに負けない異彩を放つ個性のあるアレンジ!我ながら完璧です…」
絵里「いや、ちょっと異彩を放ちすぎじゃない?動いてるし…」
亜里沙「だ、大丈夫?毒はないんですか…?」
海未「ちょっと毒があるかもしれませんが、問題ありません。噛まれたら穂むらの饅頭を食べれば毒は消えます」
絵里「えぇ…本当に?」
亜里沙「もしかして、噂のマモノさんって…」
海未「魔物?…何のことです?」
絵里「うーん…その姿なら魔物だと思われても仕方ないって気もするけど」
亜里沙「見た人を石に変えるっていうのは…?」
海未「石?…もしかして、これのことですか?」ゴト
絵里「それは…」
亜里沙「カエルさん?」
海未「ええ。石でできたカエルの置物…神田明神で副会長から貰ったラッキーアイテムです」
絵里「石に変えるんじゃなくて…」
亜里沙「石のカエル?」
海未「そうですよ。自分を変えるという強い意志をもってイメージチェンジを決行する証…変える意志、すなわちカエル石!」
凛「ちょっと寒くないかにゃー?」
亜里沙「おしるこ、飲みますか?」ニコ
絵里「…素人にしか見えない」 海未「うーん…寒くない…寒くないです…」
「ちゃん…海未ちゃん!」
海未「はっ!?…あ、あれ?…髪が動きませんね」サワサワ
穂乃果「髪?…なに言ってるの?海未ちゃん…寒いんだったら冷房消して寝ようよ」
海未(そういえば穂乃果に勉強させるために穂乃果の家に泊まったんでした…)
穂乃果「髪がどうとか言ってたけど、何の話?」
海未(髪形をどうするか考え過ぎて変な夢を見てしまいました…この間、帰りに偶然会った絢瀬姉妹が出てきた気がしますね)
海未「穂乃果も寝るときは髪を解きますよね」
穂乃果「うん。映ってるところでは結んだまま寝てるように見えるけど画面外でちゃんと解いてるよ」
海未「画面?」
穂乃果「こっちの話。もう寝ようよ」
海未「そうですね…」
穂乃果「おやすみ。海未ちゃん♪」
パチ
海未(髪よりも今は期末テストのことを考えなくては。μ'sと…穂乃果のために…)
ほのうみ「…」Zzz
チュン(・8・)チュン
【七月一日・矢澤家】
ここあ「くすぐったいよー」フルフル
にこ「じっとしてなさいっての…はい、できた♪」
ここあ「ありがと、おねえちゃん♪ねえねえ、ここあかわいい?すっごくせくしー?」
にこ「はいはい。いつも通り可愛いわよ」ナデナデ
ここあ「えへー♪」キャッキャ
こころ「…」ジーッ
にこ「ん、どうしたの?こころ」
こころ「前から少し気になってたんですけど…」
ここあ「えー!?だめだよ。おねえちゃんはここあのおよめさんになるんだからね!」
にこ「さらりととんでもないこと言ってくれるわね」
こころ「そうじゃなくて…ここあだけ髪の色が違う気がするんですけど…」
ここあ「えー?ここあ、なんにもしてないよー?」 にこ「んー。傷んでるわけじゃないみたいだし、遺伝じゃない?」
こころ「おつゆがしみた大根、はんぺん、がんもどき…からしをちょっぴりつけて」
にこ「それはおでん」
ここあ「スペース・ランナウェイ!ふふんふーん♪」
にこ「それはイデオン…なんでそんな古い歌知ってんのよ」
こころ「お姉さまと私の髪はお母さまの遺伝だとすると…」
にこ「そーね。ここあの髪はパパに似たのかも」
ここあ「おとうさん!?」
にこ「たぶんね」ナデナデ
ここあ「そっかぁ…エヘヘ。ここあがおとうさんだよ!」ドヤァ
にこ「ずいぶん小さいお父さんね。ふふふ…」
ここあ「ここあ、おねえちゃんより大きくなるもん♪」
ザァァァ…
【音ノ木坂・図書館】
真姫「…何、結局みんな来たの?」
穂乃果「家だと、ついついお茶いれてお菓子食べてくつろいじゃうんだよね…エヘヘ」
にこ「まあ、みんな考えることは一緒よね」
絵里「こんな雨の日にゾロゾロ集まってきて…子供みたいね」
にこ「うっさい。…あんたこそ、なんでいるのよ?」
希「凛ちゃんの勉強を手伝ってるんやって」
凛「うん。お世話になってます♪」
にこ「絢瀬が?…あんた、いったい何を企んでるの?」
絵里「別に…頼まれたからやってるだけ」
海未(意外な…そして強力な助っ人ですね) 花陽「ことり先輩の髪形って…」
ことり「え?…これ?」
真姫「どうやったらそんな形になるの?」
ことり「企業秘密です♪」
にこ「つーか、聞いてどうすんのよ…まさか、あんたたちも同じ髪形にする気?」
花陽「そ、それは…難しそう」
真姫「いや、私はやらないけど」
絵里「右か左より後ろのほうがバランスいいんじゃない?」
希「二つがいいよ。スピリチュアルなパワーが循環するん。右から入って左から出る、左から入って右から出る」
真姫「イミワカンナイ」
穂乃果「いや、私は変えるつもりはないんですけど…」
絵里「あ、そう…」
にこ「あんたが一番アレンジしやすいんじゃない?やってあげましょうか?」
海未「はあ。…どんな髪形です?」
にこ「もちろんツイn」
海未「お断りします」
にこ「ぬぁんでよ!せっかく世界一可愛い髪形にしてやろうってのに」ブツクサ
凛「にこ先輩のことだから自分は宇宙一って言うに決まってるにゃ」
にこ「当たり前よ。まあ私の場合、どんな髪形でも可愛さは隠せないっていうかー」
希「にこっちは仏教の伝統の髪形なんてどうかな?めっちゃスピリチュアルになれるよ♪」
にこ「それって坊主じゃない!やらないわよ!」プンプン
希「丸くて光を反射する、お月さまと同じパワーが得られるのに…」
にこ「だったら、あんた一人でやんなさいよ」
希「ウチは巫女さんやから仏教やなくて神道なん」
にこ「あっそ…」
穂乃果「バランスっていうんだったら、私が右だから、真姫ちゃんは左で結べばいいんじゃないかな?」
真姫「悪くはないけど、せめて同じくらいの身長の人にしたら?」
穂乃果「えー?そんなに差はないと思うんだけど…じゃあ、花陽ちゃん?」
花陽「わ、私!?」
凛「いいねー!見てみたいにゃ♪」 にこ「よし。私に任せなさい♪」
花陽「で、でも長さが…ピャァ!?」
にこ「いいから、じっとしてなさいって」ギュ
海未(髪形も十人十色…それぞれの個性が出るものですね)
にこ「どーよ?」
ことり「可愛い♪」
希「うん。姉妹みたいやな♪」
花陽「そ、そうですか?…エヘヘ」
穂乃果「よし!これで私が髪を解いてメガネをかければ…」
花陽「えぇ!?そ、それって…まさか、身代わり?」
穂乃果「花陽ちゃんなら二年の数学のテストも楽勝でしょ!?」
海未「何を考えてるんですか穂乃果!バレるに決まってるでしょう!?」
にこ「アホね」
穂乃果「うぅ…冗談なのに」クスン
海未(でも…期末テストを無事に突破しても、ようやくラブライブにエントリーできるというだけの事…廃校阻止に関しては、まだ私たちは何もできていません)
にこ「んじゃ、次は赤の絢瀬ね」
絵里「赤?」
にこ「身長が近いほうがいいって言ってたでしょ」
真姫「まさか…私!?」
にこ「そーよ。あんたが一番イメチェンが必要だって前から思ってたのよねー」
真姫「い、いらないわよ私は!」
花陽「でも見てみたいなぁ…」
ヴェェ ヤ ヤメナサイ!
海未(一本では弱く、何もできなくても…こうしてみんなで束になれば、何でもできそうな気がします)
おわり ※関連スレ
英玲奈「コトリのアトリエ?」あんじゅ「十一月」希「二十六日は」ツバサ「いいチームの日?」ことり「いい風呂の日♪」
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1480150308/ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています