千歌「大怪獣ちかちー!」曜「うっ頭が」 [無断転載禁止]©2ch.net
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目を閉じると、目の前に女の子がいた。
まぶたの裏の闇、浮かび上がる美少女。
彼女は渡辺曜と名乗った。曜の口は絶え間なく動く。吐き出される俺への悪口。
俺は頭の中で引き金を引いた。
弾丸が曜の眉間を貫く。眉間に風穴をあけても曜は吐き出し続ける……。
花丸「…くん」
花丸「俺くんっ」
俺「うぁああああああ!!!!」
花丸「落ち着くずら!!マルがいるずら!!」
俺「はぁはぁ」
花丸「すごい汗…」フキフキ
俺「なぁ…俺、何か言ってたか?」
花丸「千歌ちゃん、千歌ちゃん、ってずっとね」
――俺の名前は渡辺曜。高校二年。
脳に映し出される謎の女のせいで子供の頃から損ばかりしている。
そいつは俺と同じ名を名乗り、所構わず千歌の名を叫ぶ。
絶望した両親は海外にゆきほとんど家には帰って来ないし、クラスメイトは俺を腫れ物のように扱った。
そんな訳で俺は荒れていた。 〜昼、教室〜
ルビィ「花丸ちゃ、一緒に食べよっ」
花丸「マ、マルは一人でいいずら…」
ルビィ「おっとぉ、手が滑ってしまったぁww」ジャーー
ルビィ「はやく食べよぉ?花丸ちゃの大好きなミルクぶっかけご飯だよぉ?」
花丸「……」
ルビィ「ねぇねぇ今どんな気持ちぃ?wwwww」 俺(ちっ。また始まったのか。うぜえ)
――黒澤ルビィ。不良グループ果南組のナンバー2である。貧乳のくせに態度だけ無駄にデカく鼻持ちならないクズだが果南一派に襲われるので誰も咎める事ができない。
ルビィ「黙ってないで何とか言えよww臭い語尾はどうしたずら?ww」
花丸「マルの言葉は亡くなったおばあさまから受け継いだもの…、おばあさまとの大切な繋がりずら」
花丸「だから、ほんと、やめて」
ルビィ「やーだよwwwww」
ルビィ「キャラ作りでやってるだけのくせにwwwwぶふぉぉwww」
俺(見てらんねぇな。ったく)
俺はルビィの前に立つ。ルビィは一瞬たじろぐもすぐに俺を睨み返してきた。
ルビィ「る、るびぃになにかしたら、お姉ちゃんにいいつけます」キッ
俺「そりゃよかったな」
問答無用でルビィの頬に拳を振り下す。鈍い音がしてルビィは床に顔面を打ちつけた。
倒れたルビィの腹を足先で蹴る。小さく悲鳴。泣きじゃくるルビィ。憎悪が膨らんでいくのを感じる。殴る、殴る、殴る。これでもかというほどに殴りつける。
ルビィ「……」
もう悲鳴を上げる気力も失せたようだ。
俺はペッとルビィの顔に唾を吐きかけ、耳元で囁く。
俺「クズが。二度と俺の花丸に近づくな」
第1章 おしまい ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています