30年ぶりにたけしくんハイ!を見た
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ロケはやっぱ昭和20年代の雰囲気全然出てなかったのが残念
それとたけしは思ったより畜生なガキでしたわ イチゴアメ1個5円
グローブが1000円
事務所の塗装工事1回受注すると儲けが600円
物価は今の10分の1くらいだったのか 40代のワイはメンコやベーゴマがギリ実感あるが
ゆとり世代以降はこれ見ても時代劇みたいなもんに見えるんやろか 狭苦しい部屋で6人家族がちゃぶ台囲んで飯を食う
これぞ昭和 当時のペンキ屋(町屋)ゆうたら極道の若いのがアルバイトでやってるのも多かったとか
若いから自分のしのぎが無い ほんで刷毛一本でやっていけるペンキ屋やってたとか >>5
ペンキ屋にはペンキドラマとして見れるんか
おっ今のやり方とここが違うやんけとか言って盛り上がれるんかな >>9
まあ、マスカーとか養生材は新聞紙とか要らん布とかかなぁ?紙テープくらいはあったと思うけど
後、ローラーが無いし吹き付けなんかもっと後やろなあ >>8
たけしの父親もドラマ見てると完全にならず者やしその口やな
なぜたけしの母親のような学のある女性が嫁いできたのか
同じ職人でも向かいに住んでる大工の棟梁はやっぱ人間ができてて近所でも信頼される存在って扱いになっとるし
その辺もリアルやな >>10
ガチペンキ屋召喚してもうたのか
ワイはペンキについては語れんで申し訳ない ふらふらしたどうしようもない男でも、ちょっと足りない男でも、ちゃんとした嫁を親・親戚・親方あたりが探してくれたんやと思うわ
バカボンのパパしかりジャリンコチエの鉄しかり。漫画やけど。ええなあワイもしっかりした嫁はんほしいわ >>12
おそらく、極道のペンキ屋は町の旦那集に「ちょっと面倒見たろか、こっちもなんかあった時頼りたいしなあ しかし、なんもせんと小遣いやるわけにもいかんしなあ」こんなのりでアルバイトやろなあ 満州から引揚げ船で帰ってきた昔の同僚が詐欺師になってて
居酒屋で嘆く父親に「やっぱ戦争が人を変えちゃうんだねえ」と皆でしみじみするとことか
アメリカ人が訪ねてきて一家全員フリーズしておろおろするところとかも
リアルにその時代生きた日本人にとっては自分を見てるような気分になったろうな >>13
まあ、たけしの親父は漆器職人の血筋やったんかもしれんし そう構えずにお気楽に 東京に来る漆器職人ゆうたら輪島の沈金、会津の金地とかかなあ? >>17
あいわかった
父親が漆職人だった片りんを見せるシーンがドラマ中でもちょっとだけ出てたな
釣りの浮きを趣味で仕上げてるところだったが
どんなにいいものを作れても浮き程度じゃ当時は商売にならんかったんかなあ >>19
(それは知らんかったなあ)
たけしくんハイ(浮き)はそこに掛かってたんやなあ >>18
地域の伝統技術なんやな全然知らんかったわ
たけしの父親に限って言えば東京生まれの東京育ち的なこと言っとったから当てはまらないかも 来週はゴクミが出てくる2期一気放送やるが
当時見てた記憶だと2期は少し微妙な印象があった
なぜかは分からん
まあ1期見た印象も30年経って大分変わったからまた違った発見があるかもしれん 輪島の漆塗りを知らんかったのは日本人の常識的にどうかっていう話でもあるわな
よく旅行行って名所名産の類を見るたびに自分の無知さに悲しくなるわ
知識があれば突っ込んだ質問出来たろうになあとか
そういう古きよきものが失われていってる時代のせいとか偉そうなことは言えん 沈金とは加飾の方法の一つである
綺麗に塗り上がった漆の表面に小刀で模様を彫りこれに漆をすり込んで金箔や金粉をおき、線以外の他の部分の金箔を拭うと刻んだ所にだけ金が残る
中国ではこれを鎗金(そうきん?)と言うらしい 輪島に沈金の技術が発達したのは、輪島塗りの路が強く、深くも浅くも自由に刀を駆使出来るかららしい >>28
俺のはただの付け焼き刃よ でも鍛え上げれば〜 このドラマやってた85年ていうのが
阪神バックスクリーン3発、日航機事故、バブルの引き金になったといわれるプラザ合意のあった年やからなあ
浮かれた気分とその後に来る鬱の時代の先触れ的な不穏な気分が混じりあう節目の年やった >>30
ワイは阪神ファンやし当時小学生で浮かれまくってたで
まだまだバブリーでお年玉めっちゃ貰った
大人も浮かれてたなあ 後ワイの世代であの当時身近な問題といえば校内暴力
スクールウォーズがまさにピンズドだった時代
尾崎豊の15の夜なんて今の若い人たちは必ずバカにするけど
あの時代の表面的に繁栄を謳歌してるけど何かおかしい、どうしょうもなく抗えないんだけどとにかく反抗したい、ていう鬱屈した精神の蔓延
これをネクストジェネレーションズに理解してもらうのは難しいやろなあ >>31
せやったか
ワイは野球民でないが阪神今年も2位でクライマックスなのに何か微妙に皆ネガティブな感じが伝わってくるのが不思議やな
ワイ的にはあの翌年やっけ?近鉄とロッテのダブルヘッダーがすごい印象に残っとる
授業終わった後教室で皆でラジオにかじりついて聞いとった記憶あるわ >>35
あのダブルヘッダーすごかったな
緊急テレビ中継やったの覚えてるわ ググってみたら近鉄ロッテのあれは1988やった
全然ずれとったな 記憶って曖昧なもんや
その頃は中学生なってて、藤井寺に友達とドキドキしながら行ったで
当時仰木監督と阿波野が好きやった >>38
トレンディエースって西崎ナベQ阿波野やったっけ
阿波野は顔はあんまイケメンでなかったがなあ >>32
(景気がよくなれば儲かってる俺らより年上のおっさんらは安定を求める
そやけど、そのやり方が汚い、強引 だから反抗する
そんな感じやったかなあ?) 極貧母子家庭の住んでる掘っ立て小屋を子供たちがイタズラで壊して
たけしが罪滅ぼしのために直すの手伝うエピソード
美談風にまとめられてたけど今だったら間違いなく炎上やろなあ
昔は誰もが貧しさを知ってたし子供の幼さは大人が許してやるもんだという余裕があったからドラマにできた
事実ワイも30年前に見たときあの話そんなに印象に残らんかったわ
ありふれた話だと感じたんかな ペンキ屋を呼ぶゆう事はトタン板が銹とかそうゆう状態やろなあ
たけしの親父はトタン張り替えやら下地の木直すくらいはやってたやろなあ
当然、ペンキ屋の若いのもアルバイトで ロケが返す返す残念やなあ
もっと下町の狭苦しいごみごみした感じが残ったところ選べなかったんか
多摩川の土手道とか度々出てくるけど舗装されとるし遠くに住宅街とかも映り込んでるし
まあ20分ものの連ドラでそんな手間暇かけてまで作る感じじゃなかったんやろけど >>42
おっ漆ニキまた来てくれたんか
ペンキ仕事は見てた感じやと父親一人でやってた
時々たけしに手伝いさせるが使いものにならない感じ
まあ弟子をとれるような状況じゃなかったんやろね >>44
たけしとまさる兄ちゃんが手伝ったやかなんやか
まあ、町屋のペンキ屋ゆうたら家の便利屋
錻(板金)でもなんでもやってたよ >>44
(たけしに手伝いを〜は作り話かもしれんし、社会勉強として小遣いやりたかったんかもしれんなあ) 引っ越しを検討したときに月1800円の家賃を高すぎて手が出ないって諦めてた
上で書いたが1回まとまった仕事受注して利益が600円
これが仮に月5件受注できたとして月3000円の稼ぎ
劇中では母親がうまく商談をまとめたりして何とかその数字だけど
父親が仕事で下手打っちまえばそんな稼ぎすら無理やからね
まあ職人一人の仕事じゃいつまでたっても貧乏は抜け出せないんやなあ
ましてや読み書きそろばんもできない上に大酒食らう人間じゃあなあ >>47
まぁ、物語のためのちょっとした嘘の設定かもしれんやん >>45
大草原の小さな家の父ちゃんみたいに一家を養うためになりふり構わずどんな仕事でもやるみたいな
そういう父親やったらたけしの人格もまた違った発達を見せたんやろか
まあ原作もドラマも本当の生活ぶりをどれだけ正確に描いたかはワイは知らんからのう
実際はいろんなことに手出しとったかもしれんなあ 錻ってブリキのことなんやな
しかもブリキはオランダ語が日本語化したもんということも知った
漆ニキおると賢くなるわ 漆ニキの興味のある点ではないかもしらんが
ドラマの中では母親と婆ちゃんは常に内職してていつも家の中は造花だらけやったな
当てにならない父親の稼ぎよりも爪に火を点すようなそっちの稼ぎの方がよほど家計を支えてたのかもしれん 婆ちゃんが近所の人たちに浪曲のお稽古をしてあげてたのも
一家にとって重要な収入源だった可能性はある
たけしの念願のグローブ代もそこから出してもらっとるしなあ たけしがしょーもないことでごねたりねだったりするシーンが多いんやが妙に鬱陶しく感じるんよね
大人から見るとやっぱり子供というものは可愛いと同時に鬱陶しいものでもあるんやなあって
ワイが器の小さい大人になってしまったからかもしれんが >>52
「あ?グローブだぁ?何贅沢言ってんだ!この野郎!素手でやれ!」と言った手前小遣い渡せない親父が婆さんにペンキ屋の上がりをごっそり渡した可能性もあるしなあ >>50
ブリキは鉄葉、錻力、武力と書く 君の言う通りフランスのblikから
トタンは亜鉛鍍金鉄板と呼ばれて「金土、金丹」ゆう字が1816年に出来てんて
元はヒンディー語でポルトガル語で「タウタン」言われてたらしい
亜鉛を鍍金(メッキ)した薄鉄板で化学的耐性がまさるやって よく考えたらビートたけしの親ってペンキ屋の稼ぎで大と武を東京の私大行かせたんだよな
まあたけしは中退だけど普通に凄いな 親父もいいトコの子だけどそれが嫌で家出てペンキ屋とかじゃなかったっけ?
だからお母さんも歌の師匠とか芸事の師範とかだった様な >>57
はえーそやったんか
父系もただ者じゃなかったんやな 思わずビートたけしWiki見に行っちまった
婆ちゃんが義太夫の役者やったんやね で、亜鉛メッキのトタン板
空気が湿ると亜鉛の表面にはすぐに白銹とか生じる 内部を守るので腐蝕が進みにくくなる 人に亜鉛が不足すると免疫低下や味覚障害、貧血、傷が治りにくいとかになりやすい
(前に刺身の味がよくわからんとか言うてる人おったなあ 亜鉛試してみたら?) 一時期塗装屋さんで施工管理手伝ったけど1945年とか戦後戦中生まれの塗装屋さんは大体読み書きが苦手で作業員名簿作るために書く書類も嫌がってたなぁ
結局俺か若い衆に書かせてたわ
でも塗料とシンナーの比率とかしっかり経験と知識で完璧にこなしてたけど
今の教育水準ってすげーな 通称ブランコって呼ばれるロープに木の板つけただけのもので煙突やら鉄塔塗ってた時代があるという事実
今みたいに安全帯も義務やないし安全衛生ガバガバよそりゃ転落死多発するわ
ワイがペンキ屋の親方から聞いた話40年前は足場鳶が高層階の足場(丸太足場)組む時は1階に日本酒の一升瓶置いてそれ飲んで上がって組んでたって聞いたわ ワイが真夏にリフォームの現場で老夫婦の家行ったらビールとスイカが昼休み出たの思い出したわ まあ、ペンキゆうたら乾きもんやからなあ
あては乾物の干物かなんかやろなあ 「雨_雨 ふれふれ かーちゃんのー 蛇の目のおめかし うれしいなぁ ピッチピッチチャップチャップ 爛々ラン…♪」 と、いやあ昨日の甲子園は大変でした
特にピッチャーの人は投げる時に塗るっときて股間が…なんて事になったら目も当てられない
ところで、雨になったら仕事を止めてホームランなんてのはペンキ屋も同じ事でございます かあちゃんの機嫌が悪い時は
「あんた!何早仕舞いしてるんだい?あの錆びを落とすの何だっけ?ほら、魚の鱗みたいなの剥がすの?
とにかくねえ!帰ってくるんじゃないよ!
泥だらけで真っ黒になってでも仕事してりゃあねえ!次の仕事のあてが決まったようなもんだよ
お墨付きってもんだよ!」
「馬鹿野郎!ペンキ屋とイカ刺しを一緒にしてんじゃねえぞ!足場が滑ってあぶねえんだよ!」
ま、こうでしょうなあ 機嫌のいい時は
「あら、あなたお帰りなさいまし 玉にはお休みなんかいただいて 疲れをとっておくんなされやもし そこにお造りなんかございますので子供らのおらぬ間に二人でお突き遊ばそうかと」などと白粉やら塗りながら言うわけでございますよ するとペンキ屋のおやじは
(やべぇよ…やべーよ…ヤバいよ…ああ…今なんか背中を冷たいものがつたいやがった…
あの現場のうち階段のケレンとパテくらいやってくりゃよかった…
だいたい、あんなどっかの星の表面みたいなのどうやって直すんだよ…下地が息出来なくなるぞ…
ん?宇宙には空気が無い つまりO 2が無い 鬼が無い 角が無い つまり機嫌がいい
いや、そんな事どうでもいいんだよ…) 2期の一挙放送見たんやけど良かった
昔見たときは1期の印象が強すぎて二番煎じにしか思えなかったんやけど全然そんなことなかった
なんつーか1期の粗がとれて立派な文学になっとった
たけしの畜生度も下がっとるし父親は丸くなっとるし1期のときにあった殺伐とした感じがかなり薄まってた
その分時代の空気つーか臭いを直に感じさせる描写は少なくなっとったけど
出会いと別れ、少年の成長
これがきちんと描けてる
井上靖の自伝小説と同類の爽やかさを感じた ゴクミ演じるヒロインに関する顛末は「ああっ、そ、そんなんだったか・・・」て少々驚いたわ
全く忘れてただけに 本物のたけし本人が1話の冒頭で語ってるけど
やっぱりこの話はたけし一家の家庭をリアルに描いたもんじゃなかったようだな
あくまで当時の一般的などこにでもある家庭の様子を描いたもんだと
実際のたけし一家はもう少し裕福やったのかな しまった上げちまった
最終話の棟上げにたけしの父親が呼ばれて歌をろうろうと歌ってたが
棟上げってけっこう儀式的な要素強い行事やったんやね
餅撒きとか
棟梁に「急に明日やることになっちまって、、、たけさん、すまん」と頼み込まれて
父親は家族旅行を諦めてまで義理を通して二つ返事で受ける
地域の濃い繋がりっつーか昔はやっぱどこもあーいう感じやったんやな
しかし建前となったらたけし父に絶対やってもらわにゃならんて決まってたあたり
そういうところに娘義太夫の役者だった婆ちゃんの血が色濃く反映してるんかな
なかなか興味深いとともに自分らの世代にもう一昔前の風習が残ってないっていうことに切なさを感じさせられる場面やった
すんごいまくしたてる感じに長文書いてしまったわスマンナ 建前っていう言葉は何気なく使ってるが
この棟上げ式のことを指して言ってた建前が語源なんかなあ
いろいろと知らんことが多いって気づかされるな また上げちまったsageって固定できんのか
NHK朝ドラ歴代最高の傑作とも言われるおしんが1983年、澪つくしが1985年
このたけしくんハイ1期2期も1985,1986年
この頃のNHKは本当に芯の入ったよい作品を作ってたんやな たけしが進学校の中学に進むところまでやって終われば
井上靖のしろばんばと全く同じ感じの終わり方になったんやがな
まあでもあの家族皆で川原を歩いてく終わり方も素晴らしい
中学進学後の自叙伝的ドラマを3期で作ってもよかったと思うんだがなあ
NHKにさすがにそこまでの余力はなかったのか
1話冒頭のたけし本人のモノローグでも家族からドラマなんかにされて迷惑がられたって言ってたから
まあこの辺が潮時やったのかもしれんが つかこのスレ何でほとんど書き込みないのに1週間落ちなかったんや
ワイも先週一気見してその後わーっと書き込んだ後しばらくこのスレ覗きもしなかったのに BS日本映画専門チャンネルは今回非常によい仕事をした
もっとこういうNHKアーカイブス的な過去の良作を放送してほしい
ワイ的にはできることならロッカーの花子さんもやってほしいなあ そういえばさだまさしの自伝ドラマごく最近やっとってあれも良い出来やった
何か有名人の自伝ドラマシリーズみたいな感じでNHK自身も分類しとるようやな 建前について一応ググったが
「本音と建前」の建前は寅さんみたいなテキ屋の売り口上を建前といったことが語源らしいな
棟上げ式の建前とは微妙に違うらしい
でも何か奥底で通じているものがあるような気もする 完全にワイのチラシの裏スレになったな
もうすっきりしたからこのスレに書き込むことも多分ないだろう
ほな >>84
おや、東京の兄さんは旅に出られる?
じゃあ、その間にズリ(ござやらの敷きもん)でも引かせていただきましょうか
まあ、「本音と建前」ゆうのはいいねたやね(占拠いや選挙やってるし)
「私は消費税増税はいたしません!(ホカノゼイトルツモリヤケドナ)」なんてのが本音と建前 大工の建前は家を建てる前の地震雷火事親父に遭わないための儀式
本音と建前の建前は建物の前面 正面だけ石やらタイル貼って残り三面は吹き付けなんて感じ(まあ、これは俺の解釈) と、ここで顔を出すのが寅でございます
「どの寅だよ!大寅か?別寅か?韓国の寅か?」
か…かけてるから…ベットら…
ま、冗談はともかくテキ屋、露店商、たんか売なんて業界もなかなか難しい所だったそうで 一、しょば(場所)
二、ねた(商品)
三、たんか(啖呵、単価?)
これが、露店商の儲けれる条件だったとか
場所は庭主に相談して(例えばこのスレなら1の東京の兄さん)場所を貸してもらう
ここで看板がものを言うやろねえ
庭主「あの一家のもんなら変なトラブル起こさんやろ ワイも後で覗いてみるか 売れる売れんは本人次第よ」 で、ねただかたねだか
ちょっとわかりにくい根太高種香ちゃんとか勘違いされそうで
で、とにかくネタだかタネだかを考えなければならないと 漆で漆器とかちょっとねたにしようかな
うるしだから売る師
「何が師だよ!たかが露店商の啖呵売で!」なんて野次が飛ぶかもしれませんがこれが意外と難しい 「ちょっとそこの綺麗所の奥さん方!
親の危篤と家の火事なんて人じゃなければ寄ってって
噺を聞くのはただ!無料で動くのは旦那のぐちと嫁の腰なんて言ってね
さて、今回皆様方に奉仕させていただきますものはこちらの漆器!
え?誰か湿気とか言った?家が湿気でカビまみれ?あたしまで湿ってきた?」 「漆器と言えば輪島、高岡、山中、会津 津軽、紀州とございます
それらの土地を駆け巡り揃い揃えた揃い踏み
いや、もう何足目のわらじかわからないくらいでね
それはさておき陶器はチャイナ、漆器はジャポンなんてのが世界共通語
なんでも、日本人やアジア人は漆に当たっても被れた痒いで済むそうですが」 「白人さんにゃあ耐性が無い 下手すりゃ死ぬ
死にたきゃ漆のやぶに入れなんて言い伝えがあるくらいでようき作りなんてとんでもない
そんな世界が認める漆器 乾いているからもう被れない
いや、そこの奥さんなんかちょっと生乾きのがちょうどいいかもしれないね」 「その顔立ちだと今も言い寄られる口と見た!
漆で口が大きくなると旦那もちょっとは安心できるってもんだ!
え?口紅代が高くつく?これは参った!口八丁手八丁の露店商が見事に負けちまった!ついでに口が滑ったところで」 「はっきり言えばこちらはB級品
いや、B級と言ったって老舗のお墨付き!
ただ、職人の納得がいかなかったってだけのもの
虫眼鏡でよーく見りゃダレに色ムラあるかもしれない
だけど椀と蓋のちょうど良さなんかは一度吸い付いたら離れない」 「いったいどれだけの力がいるのか?
ここは二人の共同作業!久しぶりの共同作業!
蓋がぱっくり口を開けたらそこには具のわかめが貝が口を開けて待っている!
さあ買った買った!(見習いが作ったなんていえねぇよ)」 さて、虎は負けてしまいましたか
ほんま、大根(当たらない)ばっかり揃いやがって
ん?当てて塁に出たけど繋がらんかったんかな? また、別寅の噺でもしようかなと
「さあ、これだけの漆器が揃う事はほとんど無いよ!まさに味噌有!いや未曾有の露店だよ!
ちょっと!奥さん!隣の大根なんか見てごらんよ!」 「いやいや、隣の人の足見てどうすんの!
隣の店の大根だよ!新鮮でたっぷり水含んでるよ!
旦那の朝飯に鯵の焼いたのなんかお膳に置いてね ほっかほかの炊きたてご飯なんか頭から湯気出しててね その隣には高級漆器の椀が控えているわけだ!
そりゃぁ今日も一日頑張ろうなんて事になるじゃねぇか!」 「いや、なにも子作り頑張ろうって言ってんじゃあないよ!
で、その高級漆器の蓋を開けてびっくり!
旨そうな大根が味噌汁の温泉を泳いでいるわけだ!
そりゃあ旦那が飛びつかないわけがねぇ!」 「と、ここでちょっと脇道、寄り道、散歩道と
漆器と大根にはなんか縁があってねぇ
漆器職人が冬場、漆の乾きが悪いのに困ってた時にどっかの坊さんが大根の茹で汁を風呂(乾燥、貯蔵室)に霧吹きするといい
とか言ったらしいよ」 「その、茹で汁を取った後の大根に味噌を着けて食べたら旨かったんやって
で、風呂吹き大根
まあ、個人的にはおでんつまり関東炊きに辛子でちょうどいいあてになるってなもんや!」 「さてと、世間や戦場実況は日本シリーズで盛り上がってる所でございますが
まあ、当然あまり興味の無い人達もいるわけで」 「どおせぇ おーれは 八九三な兄貴〜♪
誰が一の価値しかねぇってんだよ!
とらに売れねぇものはねぇ!
喧嘩も売りゃあ 媚びも売る!
あ!そこのモデルみたいな姉さん!ちょっと待って!
なんでぇ…帰りやがった…」 「モデルはモデルでも初心者のプラモデルじゃねぇか!
その心は接着しねぇ!いや、こんな事言ってる場合じゃねぇ
油ならいくらでも売れるんだけどよぉ」 「とらに売れんもんは無い」
さて、どうなんでしょうなあ?
世の中には「憎まれ役を買って出る」なんて変わった人がいるわけでして
いや「自陣は敵陣より見よ」の教えに沿っているんですが
で、買って出るわけだから当然、売る人がいるわけで 旦那「とらちゃん!売ってほしいもんがあってな ちょっと見てほしいんやけどな!」
とら「今日は何を持ってきはったんですか?スルーの虎の巻は売ったし、みかんやら柑橘系も売りましたで」
旦那「今回はこの憎まれ役の虎の巻を売ってほしいんや」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています