>>943
師家一休さんの指導方針?
101
圓相1/3      えんさう
誰参潙仰一宗禪 たれかさんず    の
圓頂沙門心豈圓 円頂のしゃもん心あに円ならん
剃頭外道長情識    の    を長ず
定與魔王結悪縁 定めて魔王と悪縁を結ばん

くま訳
圓相( 「宗門圓相集」を奉じる一派)
誰が潙仰宗の禅風を参究していると言うのだ。
坊主頭の出家者の心が円であるなどと言えようか。
頭を丸めた外道が、心の迷いを深めているだけだ。
わざわざ、魔王と悪縁を結び悟りから遠ざかっている。

*潙仰一宗禪:潙山霊祐、仰山慧寂により鼓吹された禅風。宗風には、黙照禅と称される曹洞宗に類似した点も見られるが、家族的で、孤立的な性格があったものと思われる。その宗風が、逆に災いし、同系の臨済宗が隆盛するにつれて、衰退して行き、宋代に至って遂に吸収同化されてしまったものと考えられる。
*圓相:諸説あり。潙仰宗系の13世紀高麗禅宗 坐禅と教学を双修する実践仏教 が盛んになり、「宗門圓相集」が編まれた。(>>911 参)
*円頂:坊主頭、僧
*情識:迷いの心。"

102
圓相2/3
生死輪廻恰似環     あたかも環に似たり
人人這末後牢関 にんにんこの  の  
寸歩不移脚跟下   移さずきゃくこんか
生身堕二鉄圍山 しゃうしんにてつちせんに堕す

人の生死輪廻はあたかも、環のようなものである。
人はだれでも、最後の難関を越えてゆかねばならない。
(越えてゆくどころか)一歩も前に進めないだろう
生身の体で二つの三千世界(坐禅と教学)は越えられず、堕落してしまうだろう。

103
圓相3/3
圓成公案愛風流 円じょう    を愛す
逆行機関潙仰籌    の    のはかりごと
愁殺樽前夜遊脚 しゅうさつすそん前夜遊のかく
美人一曲玉楼謳       のうた

既に確立している公案体系は、風流を愛する。
潙仰宗が、確立した修行法に逆行する一派である
ひどくがっかりするだろう。酒樽の前にいる夜遊びの客が。
美人を侍らせて、遊里で艶詩を一曲吟じよう。

*円成:既に確立している

一休さんは、二兎を追う者は一兎をも得ず、と言っているようであります。詩作や公案を通しての自己観察
をおすすめしてるのでありましょうか?
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