>>791

今夜は、大徳寺内抗争に疲れ,投げ遣りな一休さんである。
75
寄近侍美妾   きんじのびしょうによす
淫乱天然愛少年     少年を愛す 
風流清宴対花前 風流の  か前に対す
肥似玉環瘦飛燕 肥たることはぎょくかんに似たり瘦せたるは
絶交臨済正傳禪 交わりを絶つ   しょうでんの 

くま訳
そばに仕える、美しいお女郎さんにささげる。
天性、並外れて美しい若い娘が大好きなのである。
花(美妾)と対する前の風流な宴も良いものだ
ぽちゃりした娘は楊貴妃のよう、瘦せた娘は飛燕のようだ。
(唐突ではありますが、)臨済宗とは絶交するであります。

*淫乱:(古典)程度を過ごすことという意味
*天然: 生まれつきであること。それ本来の姿であること。また、そのさま。天性。
*楊 貴妃:唐代の皇妃。姓は楊、名は玉環
*趙 飛燕(ちょう ひえん):前漢の皇后
   cf「環肥燕瘦」:優れた容姿の表現

加藤周一先生訳(男色説)
そばつきの男色たちに。
生れつきの色好みが高じて、男色を楽しむようになり、
生命花やぐ宴席では、いつも花のような(君たちが)相手。
ふとった男の子は、玉環とよばれた楊貴妃、細っそりした男の子は、漢の孝成帝に仕えた飛燕そっくりで、
(君たちと遊んでいる限り)臨済禅の正室など、ぷっつり縁が切れている。

個くま的好みにより、この詩の解釈に於いても、男色説は不採用である。

(´・(ェ)・`)つ