>>704
とっても残念な一休さん。3日に分けて掲載する。

50(1/10) 賀凞長老鷲尾新造寺以訪癩病  き長老が鷲尾の新造の寺を賀す、以って癩病をとふ
癩病脚跟毒気生 らい病のきゃっこん毒気生ず
殿堂新造勢崢エ   新たに造って勢ひそうこう
鋤頭畊破鷲峰頂 じょ頭こうはすしゅうぶのいただき
荒草山前無一莖 こうそうさんぜん一けい無し

くま訳(以下同)
養隻の鷲尾の新造寺の落慶法要に出向いた時。らい病について質問した。
らい病は足に毒気を生じるので、寺院運営を難しいだろう。
鋤で山頂を切り開くようなものだ。
わしには煩悩は一切無いのだ。(わしは、邪魔する気はないよ)

*凞長老:養隻宗願のこと
*鷲尾新造寺:養徳院(大徳寺)のことらしい。
*崢エ@ 山や谷のけわしさ。A 人生のけわしさ。
*一休さん、徹翁義亨禅師の影響で、らい病等の病を罪報と信じていたらしいのである。
それが、医療や病気への理解が乏しい時代の「常識」であったとしても、思想的背景に基づく批判と言うよりも、手段を選ばず、養隻さんを攻撃したかっただけではありますまいか。
 ちなみに、一休さんより80年くらい前に、忍性良観(真言律宗)という、貧民やハンセン病患者など社会的弱者の救済に尽力した僧がいたそうであります。どうせなら、こういう人とお友達になって欲しかったものであります。(cfらい予防法が廃止されたのは、1996年)

もはや、総会屋のちんぴら口上である。 
51(2/10)
栴檀佛寺利名禪 せんだんのぶつじりみょうの
公案纒腰十萬銭  腰にまとふ  せん
蒲自青山法眼境 満目青山ほうげんの境
鷲峰樵客踏痛玄 しゅうぶのしょうかく  を踏む

もともと、名利のある禅宗である。
公案を腰に巻いて売り歩き金儲けをして、
自ら墓穴を掘るのは、法眼宗の末路のようだ。
鷲峰の樵(きこり)の客は踏痛(らい病)の医者か?

*栴檀(せんだん))は双葉より芳(かんば)し:双葉の頃から香気を放つように、大成する人は幼い頃からすぐれていること(cf)
*法眼の境:法眼宗がまだ隆盛だった頃、禅に他の大乗仏教も取り入れようとしたが、結局滅びてしまったことをふまえてるのか?
*玄:江戸時代の遊里では、医者のこと。また、医者を装ったところから、僧侶の客をいう。玄様。(時代がちょぴっとずれているが・・ご参考

うむ。これは、言ってはいけませぬ。反省しなさい一休さん。
3/10
鷲峯建立大伽藍 しゅうぶこんりゅうす
普請崩山又碎岩  して山を崩し又岩をくだく
五臓敗壊成膿血  はいえしてのう血をなす
黄衣癩肉臭汗衫 こうえのらい肉しゅうかんさん

鷲峯の大伽藍を建立
山を崩し岩を砕いて普請した。
五臓は壊疽し、血の膿を流す
僧衣はらい肉臭につつまれる。
(´・(ェ)・`)
(つづく)