アレンは、収集と見極めと整理のそれぞれの過程において異なるアイテムを使うことを良しとしている。


アレンの本を読んでいる人にとっては一見当たり前のことであるように感じられるかも知れないが、意外にもこの見解は一冊の本につき一箇所でしか言及されていない。それも古い本では割とハッキリと書かれているが、最新の本では言及されていない。

アレンがこの事について触れなくなった理由には、過去はアナログ中心で、現在はデジタル中心でGTDを試みる人が多くなっている、と言う変化が影響しているであろう事は疑う余地はないだろう。

しかし自分はアナログであろうとデジタルであろうと異なるアイテムを使う事が理想なのではないかと思っている。これを毎度の五行の概念を利用して根拠を述べてみる事にする。



収集は「木」の概念に当たる。「木」とは何かに触れて発芽させる働き。何か特定のものに愛情持って触れ続ける事によって何かがピョコっと出てくる過程までが「木」と言うこと。

現実の行為に当てると、親鶏が愛情持って卵に触れ温め続けて孵化させる過程。好みのニュースサイトをサーフィン続けて気に入った記事があればメモなりして控えておく。ギターなどに触れ続け練習しているうちに奏法の新しい閃きが生まれたので試してみるなど。
つまり、触れる対象が卵・特定のWebサイト・楽器であり、発芽に当たるものが卵が孵化すること・気に入った記事が見つかること・奏法が閃くと言う事になる。

これをGTDに当てはめると、何かに注視する過程で気になる事を捕らえてインボックスにすかさず入れる、と言う一連の過程が「木」の働きになる。