虚数って共感湧くよな
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>>245 の続き >>109 が多重量化について触れているので、今の場合どうなるかに触れておこう。 愛するという述語記号をLで表せば、aさんがbさんを愛しているというのはLabと表す。 誰もがaさんを愛しているというのは、「すべて」を意味する全称量化記号∀を用いて、∀xLxaと表す。 aさんは誰かを愛しているというのは、「ある」を意味する存在量化記号∃を用いて、∃yLayと表す。 (量化記号の後の文字はなんでもいいが、ここでは見やすくするために「愛する」側にxを、「愛される」側にyを用いることにする。) さて、今の場合、対象領域を4人とし、aさん、bさん、cさん、dさんとすると、 (1)のケースは、aさんもbさんもcさんもdさんも誰かを愛しているということなので、次のようになる。 ∃yLay∧∃yLby∧∃yLcy∧∃yLdy ∧によってつながれて全体の大きな構造はつくられていて、そのつながれた一つ一つの部分に∃yが入れ子のように入っている。 だから、∧をまとめた∀xを先に書いて、∀x∃yLxyとしなければならない。 つまり、∃yLay∧∃yLby∧∃yLcy∧∃yLdy=∀x∃yLxyである。 (2)のケースは、すべての人がaさんかbさんかcさんかdさんかを愛しているということなので、次のようになる。 ∀xLxa∨∀xLxb∨∀xLxc∨∀xLxd ∨によってつながれて全体の大きな構造はつくられていて、そのつながれた一つ一つの部分に∀xが入っている。 だから、∨をまとめた∃yを先に書いて、∃y∀xLxyとしなければならない。 つまり、∀xLxa∨∀xLxb∨∀xLxc∨∀xLxd=∃y∀xLxyである。 (1)の∀x∃yLxyのほうが条件としてはユルく、(2)の∃y∀xLxyのほうが条件としてはシビアとなっているのは明らかで、 場合の数の値もそれを示している。 ここで、次の命題の意味とその真偽とを考えてみよう。 m、nは自然数とする。 (1)∀n∃m(n>m) (2)∃m∀n(n>m) (1)は、大きな構造となっているのが∀nなので、次のように日本語と量化記号とをミックスさせた表現が分かりやすいかもしれない。 すべてのnについて∃m(n>m)となる。 同様に、(2)は次のような表現となる。 ∀n(n>m)となるmが存在する。 すべてを日本語で表現しようとすれば、分かりにくい表現にしかならない。 (1)どの自然数を選んでも,それより大きい自然数が存在する。 (2)どの自然数よりも大きな自然数が存在する。 (あえて混乱を誘引しようとするのなら、(1)を次のようにしたほうが面白い。 (1)どの自然数にもより大きな自然数が存在する。) さて、その真偽である。 (1)は次のように考えればいい。 Q nとして一億を提示するが、それよりも大きい自然数はあるか? A イエス。一億+1がある。 Q では、nとして一兆を提示するが、それよりも大きい自然数はあるか? A イエス。一兆+1がある。 つまり、提示されたnの値に対して、後出しジャンケンのように、それよりも大きくしたmの値を挙げればいいので、真となる。 (2)は次のように考えればいい。 Q nとして一億、一兆、一京、・・・・・を提示するが、それよりも大きい自然数はあるか? A ノー。「・・・・・と続く部分」は果てしないので、それに対して、mの値を決めることはできない。 つまり、果てしなく大きな自然数に対しては、後出しジャンケンができないので、偽となる。 ここでも、(1)の∀n∃m(n>m)のほうが条件としてはユルく、(2)の∃m∀n(n>m)のほうが条件としてはシビアとなっている。 ε−m論法を量化記号で表すことについて書いて終了することにする。 (ε−m論法の概要は、>>50-53 と>>61 と>>63 に書いている。) >>63 にも書いたが、ε−m論法は次のように表される。 どんな小さな数εに対しても、自然数mをうまく取れば、 n>mであるどんな自然数nに対しても|a_n―α|<εとなれば、a_nはαに収束する。 量化記号を用いて表せば、∀ε∃m∀n(n>m→|a_n―α|<ε)ようになるが、ざっくり説明しておく。 括弧内は説明の必要はないと思うが、∀ε∃m∀nの順番が間際らしいと思う。 まず、∀ε∃mの順番について。 >>51-52 にも書いたように、提示されたεの値に対して、後出しジャンケンのように、それよりも小さくするようにmの値を決められるので、∀ε∃mの順番となる。 次に、∃m∀nの順番について。 すべてのnに対してmは共通となっているので、∃m∀nの順番となる。 >>247 枝葉末節なことを書き連ねても、屋上屋を架すことにしかならないので、俺が思う紛糾の原因がどこにあったのかを端的に書いてみる。 俺のほうはハミルトン式複素数についての理解が乏しかった。 お前さんのほうは波動方程式について熟知してないところがあった。 それでお互いに撃ち合ってもそのゴーストしか撃っていなかったので、話が噛み合わなかった。 虚数単位iを用いた複素数と実数ペアを用いたハミルトン複素数とが同値であるという認識が俺には欠けていた。 だから、「神や仏を奉るように虚数というものを大げさに考えるべきではない」というお前さんの意図を曲解していた。 一方で、実数域から複素数域へと波動方程式を拡張しなければ、 つまり、ψ=Acos2π(px−Et)/hからψ=A cos2π(px−Et)/h+i A sin 2π(px−Et)/hへと波動方程式を拡張しなければ、 電子の消滅を回避できないという認識がお前さんのほうも欠けていたんじゃないのかな? だから、俺の言う「神秘的」の意味が伝わっていなかった。 どちらが正しいのかというのは、結局は、「虚数」という言葉の定義をどう捉えるかということに行き着く。 虚数単位iを用いた複素数も実数ペアを用いたハミルトン複素数も同じものであるから、ともに「虚数」であると呼ぶのなら、 電子の消滅という矛盾は「虚数」を用いることでしか回避できないということになる。 虚数単位iを用いたものだけをあくまで「虚数」とし、実数ペアを用いたハミルトン複素数はそれに含めないとすれば、 電子の消滅という矛盾は「虚数」を用いないでも回避できるということになる。 これ以上、言い合いしても、何の生産性もないだろうから、そういったところで手を打たないか? >>251 >つまり、ψ=Acos2π(px−Et)/hからψ=A cos2π(px−Et)/h+i A sin 2π(px−Et)/hへと波動方程式を拡張しなければ、 >電子の消滅を回避できないという認識がお前さんのほうも欠けていたんじゃないのかな? 実スカラー関数で波動関数を構成して電子の消滅を回避できるとか言ったことはないし、これは到底同意できないな こっちが言ってたのは波動関数で用いる虚数自体を実数から構成できる、 もしくは>>75 みたいに波動関数を実ベクトル関数として構成して電子の消滅を回避できるという話で、 (あなたの言葉で言えば「実質虚数を使ってる」とはいえ、)あなたも>224あたりで認めてると思うんだけど。 話が噛み合わなかったことについては、 こちら側の問題として思うのは、あなたも上の方で言っていたように、 >>141 のような、相手もちゃんと理解する気になるであろう文献をさっさと出すべきだったかな あなた側の問題は、実スカラー関数では無理ということしか示してないのに、 >2次元実ベクトル考えて、どうやって、電子が消えてなくなるという矛盾を回避できるというのか、ぜひ示してくれ。 >それを書いてネーチャーに提出したらノーベル物理学賞をとれるぜ。 とか >複素数をベクトルとかの技法を用いて、実数で置き換えられるケースはある。 >そんなことはないとは一言も言っていない。 >だが、そういうことが絶対にできないケースとして、量子力学の例を出した。 とか、示したこと以上の主張をするところだと思う。 これらの主張は、あとから出てきた >虚数単位iを用いた複素数も実数ペアを用いたハミルトン複素数も同じものであるから、ともに「虚数」であると呼ぶのなら、 >電子の消滅という矛盾は「虚数」を用いることでしか回避できないということになる。 というような立場を受け入れるとしても、おかしな主張だし。 あと、 >2次元実ベクトル場を用いても電子が消滅することを回避できないことまで言う必要はない。 と、説明が足りてないという指摘に対して説明を放棄するのも良くないと思う。 (それが本当にそう思ってなのか、単にレスバトル的な意図なのか分からないけど。。。) >どちらが正しいのかというのは、結局は、「虚数」という言葉の定義をどう捉えるかということに行き着く。 以降については大まかには同意します。 >これ以上、言い合いしても、何の生産性もない というのはたしかにそうなので、これで書き込みも最後にします ところどころ良くない言葉遣いをしていたのはごめん >>252 「これで書き込みも最後にします」ということなので、こちらから新しい論点は出すことはせず、前のことを繰り返しておこう。 (1)虚数というものは実数ペアで代用される数学的な概念にすぎない。 (2)量子力学で実数域から複素数域へ波動方程式を拡張しなければ電子の消滅という矛盾を解消できない。 換言すれば、量子力学は虚数の存在なしには成り立たない。 (1)と(2)はまったくの別問題だ。 虚数単位iを用いた複素数とハミルトン式複素数とは論理学上は同値であることを(1)は述べている。 そして、だからこそ実質的に同じものであるハミルトン式複素数の実数ペアで代用することでは、(2)の量子力学の根本的な問題を解消できない。 (1)には神秘さの一欠けらもないが、(2)の神秘さが霧散することはない。 いま発売中の科学啓蒙月刊誌「ニュートン」に虚数が特集されている。 立ち読みしたが、>>20 と同じような主張がなされていた。 ただし、振動の解や電気交流の虚数解については書かれておらず、代わりに屈折と惑星周期での虚数に触れていた。 おおよそ次のように記述されていた。 屈折や惑星周期や特殊相対性理論で虚数を用いるのは、あくまで理念上のことである。 つまり、虚数は単なる演算子としかの役割しかない。 ところが、量子力学の中での虚数は波動方程式の本質的な構造に関わっていて、 理念上のことに還元することはできない。 平面の回転も本質的には複素数無しには表せないし、量子力学と平面の回転て似てるんやな >>259 回転行列を使う代わりに複素数を用いるのはよく知っているけど、それは複素数を演算子として用いるだけのテクニカルなものだよな。 だけど、平面の回転を本質的に複素数で表すというのはどういうことかはよく知らない。 複素数をさらに拡張した四元数を用いれば、立体の回転を表すことができるというのは聞いたことがあるが、 もしかすればそれに関係しているのかな? 平面の回転→複素数、立体の回転→四元数という対応があるとか? >>260 相対論は掛けて-1になる2つの数を表記を簡単にするために虚数単位i2つにとっただけだからテクニカルってのは分かるけど 回転の場合は回す角度と数絶対値1の複素数が対応してて回転がかけ算と対応してるように、複素数そのものと言ってもいいレベルなわけで、 これを単にテクニカルと言うなら、量子力学だって単にテクニカルなものと言うべきだよ 素数って未だに法則性分かってないんだろ? それが凄いわ >>261 >虚数単位i2つにとっただけ この箇所の意味がよく分からないが、相対論でも複素数と深く対応している。 つまり、単に、不変量t^2−x^2で、t⇒itと置き換えれば、ユークリッド平面の距離に置き換えられるという以上のものがある。 coshθ>1から、coshθ=1/√(1−v^2)(表記が煩雑になるので、光速度を1としたときの速度をvとしている)とおける。 双曲線関数の基本式から、sinhθ=v/√(1−v^2)である。 すると、次の行列でローレンツ変換が表せる。 coshθ −sinhθ −sinhθ coshθ (x,t)(行列に書くときにはxを上にtを下に書く)に上の行列を作用させれば(x´,t´)となる。 ここで、行列の中の左下に−が付いているので、回転を表す行列にはなっていない。 それも当然でローレンツ変換をグラフに表したときにはx軸とt軸とが逆方向に回転するので、回転を表す行列にはならない。 ところが、coshθ=cos iθ、sinhθ=isin iθを用いて、行列式を書き直すと、次の行列で相対論の変換が表せる。 cos iθ −isin iθ isin iθ cos iθ ただし、このとき、時間を虚時間itとして、(x,it)に上の行列を作用させれば(x´, i t´)となる。 これは回転を表す行列となる。 虚数角や虚数時間という想像上のものを使ってはいることに目をつむれば、 実数角や実数時間とのアナロジーから特殊相対性理論の世界を直観的に理解できる。 つまり、相対論は複素数の世界ではユークリッド平面での回転と全く同じように考えることができる。 補足 >(表記が煩雑になるので、光速度を1としたときの速度をvとしている) 相対論の普通のテキストにあるのと同じようなローレンツ変換式にするためには、v⇒v/cという置き換えをすればよい。 上に書いたように、特殊相対論は数学的な世界では複素数を用いて完全に表現できる。 ところが、物理的な世界に踏み込むと矛盾が起こる。 重力を受けて加速度運動している単純な例で考える。 変位xを時間tで2回微分したものが加速度である。 もし、その時間を虚時間itとすれば、2回微分することでマイナスが現れる。 つまり、重力場と逆向きに力を受けているということになる。 テグマークによれば、すべての数式に対応する世界(異次元も含む)があるということだが、少なくとも我々が知っている世界にそういうものはない。 だから、虚数時間というものを相対論力学の中では認めるわけにはいかない。 ところが、量子力学では、波動方程式でもシュレーディンガー方程式でも虚数の存在を認めなければ、現実のほうが破綻する。 つまり、量子力学では虚数が実在していると考えなければならないというミステリアスなことが起こっている。 >>262 本当に法則性があるのか? あっても人間の能力で発見できるのか? でも、あると信じて、さらに発見できると信じて、挑戦している数学者がいる。 まるで、赤チンだけで癌細胞と闘う医者と同じだ。 あるいは、東京からニューヨークまで海底トンネルを掘り遂げようとする無謀さだ。 でも、その挑戦しようとする意欲そのものがすごい。 尊敬に値する。 昨日、酒飲んでの帰宅の後に書いたため、>>264 の内容が一部ミスっている。 sinhθ=isin iθではなく、sinhθ=−isin iθだった。 また、平面の回転でも陥りやすい間違をしている。 とりあえず、>>264 を書き直しておく。 直した箇所は【 】を付けて強調しておく。 coshθ>1から、coshθ=1/√(1−v^2)(表記が煩雑になるので、光速度を1としたときの速度をvとしている)とおける。 双曲線関数の基本式から、sinhθ=v/√(1−v^2)である。 すると、次の行列でローレンツ変換が表せる。 coshθ −sinhθ −sinhθ coshθ (x,t)(行列【式】に書くときにはxを上にtを下に書く)に上の行列を作用させれば(x´,t´)となる。 ここで、行列の中の【右上】に−が付いているので、回転を表す行列にはなっていない。 それも当然でローレンツ変換をグラフに表したときにはx軸とt軸とが逆方向に回転するので、回転を表す行列にはならない。 ところが、coshθ=cos iθ、【sinhθ=―isin iθ】を用いて、行列式を書き直すと、次の行列で相対論の変換が表せる。 cos iθ 【isin iθ 】 isin iθ cos iθ 【以下、大幅加筆修正】 x´=cos iθ・x+sin iθ・it 、t´=isin iθ・x+cosθ・t となるが、 後者にiを乗じると、it´=−sin iθ・x+cos iθ・itとなる。 したがって、(x,it)に作用させて(x´, i t´)とする行列は次のようになる。 cos iθ sin iθ −sin iθ cos iθ これは左下にマイナスが付いているので回転を表す行列となる。 (以下は修正なし) 虚数角や虚数時間という想像上のものを使ってはいることに目をつむれば、 実数角や実数時間とのアナロジーから特殊相対性理論の世界を直観的に理解できる。 つまり、相対論は複素数の世界ではユークリッド平面での回転と全く同じように考えることができる。 平面の回転でも陥りやすい間違いというのは次のことである。 固定された座標平面上で点Pを角度θだけ回転させるのであれば、その行列は次のようになる。 cos θ −sin θ sin θ cos θ ここでは、マイナスが右上の行列成分に付いている。 ところが、平面自体を角度θだけ回転させて、点Pの座標変換を行うというのはそういうことではない。 ここでは、不動なのは点Pで、回転するのは平面(座標軸)である。 θだけ回転させた座標軸を元の座標軸と重ねると、前後の点Pの関係がわかりやすい。 その場合、点Pは相対的に−θだけ回転することとなる。 だから、θだけ回転させた座標平面に乗り換えるというのは、−θだけ回転させる行列となる。 cos (-θ) −sin (-θ) sin (-θ) cos (-θ) これは、次の行列に簡単に書き変えられる。 cos θ sin θ −sin θ cos θ つまり、θだけ回転させた座標平面に乗り換える行列というのは、左下の成分にマイナスが付くこととなる。 >>264 も訂正しておく。 相対論の普通のテキストにあるのと同じようなローレンツ変換式にするためには、v⇒v/c、【x⇒x/c】という置き換えをすればよい。 【以下、加筆】 光速度を1とするためには、tの単位が秒なら、xの単位は光秒(光が1秒間に進む距離)としなければならない。 そこで、xの単位を[メートル]としたいのなら、x⇒x/cとすればよい。 また、v=x/tなので、速度の単位を[メートル/秒]としたいのなら、v⇒v/cとしなければならない。 test お絵描きLOADが正常となったようなので、複素数の和と積が複素平面上ではどんな図形となるのかを書いておこう。 和はきわめて単純明瞭だ。 二つの複素数p= a+ib、q=c+idの和は、 p+q=(a+ib)+(c+id)=(a+c)+i(b+d) これは、実部と虚部とを別々に足し合わせるというだけなので、x成分とy成分とを足し合わせるベクトルの和と全く同じである。 実数ペアを用いても複素数の和を定義する方法そのものでもある。 上の図で、赤線がpを、青線がq、緑線がその和を表している。 複素数の積が図形上でどう表されるかを考えるための図 次に、複素数の積だが、こちらはちょっとだけ難しい。 とはいえ、量子力学を理解するのよりは百分の一以下の難度である。 二つの複素数の積は拡大して、回転させることに等しいと月刊誌Newton1月号に結果だけ書いてあったが、そのプロセスを明示する。 p= a+ib、q=c+idの積の図形的意味は虚数を虚数として扱ってやることが肝要である。 p×q=(a+ib)×(c+id)=(a c−b d)+i(ad+bc)というように、 実数ペアを用いても複素数の積を定義する方法ではその深遠はうかがい知ることはできない。 p×q=(a+ib)×(c+id)=c(a+ib)+i d(a+ib)という中途半端な式を用いる。 c(a+ib)は(a+ib)をc倍するということである。 i d(a+ib)は(a+ib)をi d倍するということである。 i倍するというのは、>>8 や>>16 にも書いたように、複素平面上で左に90°回転させることである。 図の黒線がa+ibを表している。 赤線がそれをその方向にc倍したc(a+ib)を表している。 青線がそれを左に90°回転させてd倍したi d(a+ib)を表している。 赤線と青線とを合成させたのが緑線なので、緑線はc(a+ib)+i d(a+ib)、つまり、a+ibとc+idの積を表している。 黒線の大きさはpの絶対値│p│=√(a^2+b^2)である。 赤線の大きさは│p│のc倍で、青線の大きさは│p│のd倍で、緑線の大きさは│p│の√(c^2+d^2)倍となる。 ここで、q の絶対値は、│q│=√(c^2+d^2)なので、二つの複素数pとqの積の大きさは、│p││q│、つまりそれぞれの絶対値の積に等しいということになる。 偏角の説明のための図 >>272 の図で、複素数が実軸となす角度を偏角というが、複素数pの偏角をθとすれば、図の黒矢印と実軸となす角度がθである。 複素数qの偏角をφとすれば、図の緑矢印と赤矢印となす角度がφとなる。 >>272 の図の赤矢印、青点線、緑矢印からなる三角形を取り出して、赤矢印を実軸に一致させたのが>>274 の右図で、 さらに、そのp全辺を│p│で割ってやったのが>>274 の左図である。 そして、それは複素数qを表す図形となる。 なぜなら、│p│をc倍し、d倍、√(c^2+d^2)倍したのが、>>274 の右図だからである。 以上から、pとqの積というのは次のように定式化される。 複素数pをqの絶対値倍に拡大して、qの偏角だけ回転させることである。 >>287 どちらの? 古典物理学における波動方程式のほう? それとも量子力学における波動方程式、つまり、シュレディンガー方程式のほう? >>288 シュレディンガーの方から知りたいけど、多分物理学の方と矛盾してくるんだよね? そんな話を昔聞いたことがある できれば両方知りたいな >>289 波動関数と波動方程式とが混同されるケースが多いので、その区別をまずはしておこう。 古典物理学の波動関数の中でも、高校物理であつかわれる式が次の式である。 ψ=Asinω(t−x/v) (ωは角振動数) 高校物理の参考書や教科書で、上の式を「波動方程式」と記しているものがあったという記憶がある。 実は、高校のときの物理教師がそう言っていたので、自分もときどき混乱することがある。 このスレでも前に、眠たくて仕方ない上に、酒をあおりながら連続投稿したとき、 「波動関数」と書くべきところを「波動方程式」と何度も書いたと思う。 さて、古典物理学の波動方程式というのは次のようなものである。 上の式と逆向きに進む波ならば、 ψ=Asinω(t+x/v)となり、その合成波は次のようになる。 ψ=Asinω(t−x/v)+Asinω(t+x/v) tとxとで2回偏微分した式は、それぞれ、 ∂^2ψ/∂t^2=−ω^2・ψ、∂^2ψ/∂x^2=−ω^2/ v^2・ψ ∴∂^2ψ/∂t^2=1/ v^2・(∂^2ψ/∂x^2) 上の式が波動方程式である。 上の波動関数を一般化すれば、ψ=F(t−x/v)となるが、大学以後では、括弧内のxの係数を+1とすることが普通なので、次の形で表す。 ψ=f(x−v t) 逆に進む波はψ=f(x+v t)となるが、一般的な位相差があるのを表す場合にはfをgにするしかないので、次のようになる。 ψ=g(x+v t) 2つの合成波は、 ψ=f(x−v t)+g(x+v t) 先ほどと同じように、tとxとで2回偏微分した2式から、まったく同じ形の波動方程式が導かれる。 ∂^2ψ/∂t^2=1/ v^2・(∂^2ψ/∂x^2) さて、量子力学における波動関数の式の導出は>>239 にも書いているが、同じことを繰り返すのも気が引けるので、別の観点から考察してみよう。 高校物理で波動関数の式をつくるとき、1点での単振動が空間的に次々に伝わるとして、ψ=Asinω(t−x/v)とする。 要するに単振動の式ψ=Asinωtが空間的に伝播するとして波動関数の式はつくられる。 単振動の式を求める場合は、大学以後ではもちろんだが、高校でもある程度の進学校なら、2回線形微分方程式の解として教わることが多いと思う。 高校の物理の教科書に書かれている等速円運動の正射影であるというのは幼稚な方法だから、 無視しろと高校生のときに物理教師から俺も言われた。 だが、その幼稚な方法が量子力学における波動関数とは「何か」を考えるときには大いに役に立つ。 複素平面上で、半径はA、角速度ω、初期位置(A,0)の等速円運動を考える。 回転の向きは普通は左回りに取るが、xの係数を正としたいため、ここでは右回りにとる。 等速円運動の座標点を実軸と虚軸に正射影した式は、Acos(−ωt)とiAsin(−ωt)であり、t秒後の複素座標は、Acos(−ωt)+iAsin(−ωt)である。 (なお、その式はAe^(−iωt)と表すことができるのは>>100-104 にも書いた。) 実は、このAcos(−ωt)+iAsin(−ωt)という振動をしていると仮定して、量子力学における波動関数はつくられていると言ってもいい。 古典物理では実数の振動しか考えなかったのに、量子力学では虚数の振動が加わるということとなる。 量子力学を習ったことがあり、なおかつ、物理と数学で一定以上の能力のある人ならば、 量子力学を神秘体験と感じるのはそこに原因がある。 Acos(−ωt)+iAsin(−ωt)において、t⇒t−x/vと置き換えれば、量子力学における波動関数は次のようになる。 ψ=Acosω(x/v−t)+iAsinω(x/v−t) ω=2πf、f/v=1/λ、1/λ=p/h、ν=E/h、h/2π=Hなどの式を用いると、次のようになる。 ψ=Acos(px/H−E t /H)+iAsin (px/H−E t /H) (fは振動数、pは運動量、Eはエネルギー、hはプランク定数、Hはディラック定数(換算プランク定数)である。 ディラック定数は「h」の上部に横棒を突き刺した文字で表すのが普通だが、5CHでの表記はできないのでHとした。) 上の式を使って、シュレディンガー方程式は求めることはできるが、5CHでその導出過程を書くのは面倒くさいので、要請があったときにだけ説明することにする。 これは分からんw アインシュタインが量子力学の波動方程式嫌ってたのって何で? >>300 「決定論⇔確率論」という対比を提示すると分かりやすいかもしれない。 ざっくり言えば、「決定論」というのは物体の位置や速度などが数学的に完全に予測できるということで、 「確率論」というのはそれらを予測するのは不可能ということ。 量子力学というのは「確率論」である。 しかも、確率的となるのは、観測精度の甘さではなくて、不確定性原理によって根本的に不可能であるということ。 この宇宙のすべてが少なくとも原理的には完全に予測できるものとアインシュタインは信じていた。 歳とって頑迷となったというのも少しはあるかもしれないが、大きな理由としてはその信念のため量子力学を認められなかったのだと思う。 テグマークが「数学的な宇宙」の中で、「決定論⇔確率論」の対比を的確に説明しているのを思い出したので、それを元に補足をしておこう。 ただ、その本は図書館で借りて読んだので、手元にはなく、簡略なメモをとっているだけなので、字句は不正確となる。 (P211というのもメモしていたので、正確に知りたければ、そのページを読んでくれ。) 量子力学以前の物理(古典物理および相対性理論)では、「初期条件」と「運動方程式」であらゆる現象は数学的に記述できる。 量子力学で、その2つに取って代わったのは「波動関数」と「シュレディンガー方程式」である。 つまり、「初期条件⇔波動関数」、「運動方程式⇔シュレディンガー方程式」という対応がある。 量子力学以前の物理では、「初期条件」と「運動方程式」によって、物体の位置や速度を任意の時刻で明確に知ることができる。 完璧に知ることはできないとしても、それはあくまで誤差の問題で、原理的な問題ではない。 これに対し、量子力学のコペンハーゲン解釈(アインシュタインの生前中はその解釈しかなかった)では、 「波動関数」では位置も速度もはっきりしないという状態から始まり、 「シュレディンガー方程式」によって時間発展していくが、 観測されると一点に収縮し、それがランダムに起こるので、位置も速度も確率論的にしか知ることはできない。 ただし、確率論的にしか知ることはできないとは言っても、あくまで1個の粒子においてである。 無数の粒子を考える場合にはその全体の状況は高い精度で予測できる。 (うまい譬えが見つからないが、10円玉を10回投げても表5回裏5回になるとはかぎらないが、 1万回投げたらほぼ表5千回裏5千回となるようなものである。) つまり、全体としては制御できるということになり、エレクトロニクスの原理は量子力学によって支配されることになる。 >>302 アインシュタインが間違ってたのかな 神はサイコロをふらないとは言ってたけど >>303 その通り。 「欅って、書けない?」のクイズ回のとき、「光電効果、ブラウン運動、相対性理論を発見した・・・」というのが出題された。 答えはもちろんアインシュタインだけど、量子力学はその光電効果から発展していったといってもいい。 そういう意味じゃアインシュタインにとっては皮肉なことであったかもしれない。 >>304 アインシュタインも間違えることがあるのか・・ >>305 ニュートンとアインシュタインは物理の歴史の中でも特A級の偉人だけど、そりゃ人間だからな。 もう一つアインシュタインの間違いで面白い例がある。 アインシュタイン方程式の解では重力によって宇宙が潰れるということになる。 そこで押し潰す重力に対抗するために引っ張る力として宇宙項を導入した。 宇宙は一定であるということをアインシュタインは信じていたんだな。 ところが、宇宙は膨張しているということをハッブルが発見した。 つまり、最初にビッグバンという爆発があるのなら、引っ張る力があっても当面は宇宙は潰れないこととなる。 (石ころには下向きに重力が働くが、勢いよく上に投げれば当面は上昇していくのと同じ。) 「わが生涯の最大の誤算」と言って、アインシュタインは悔やんで宇宙項を撤回したという。 ところが、20世紀の終わりに宇宙が加速膨張していることが分かり、再びアインシュタインの宇宙項が必要となった。 逆転に次ぐ逆転という感じかな。 宇宙論も素粒子論も高度に発展して驚くほど根本的なことに迫ってきているが、今でも分からないことは多い。 望月教授の宇宙際タイヒミュラー理論って名前だけでもかっこいい 簡単に言えば、倍々に増えていくということ。 よく使われる例としては、手柄のあった家来に殿様が褒美を訊いた。 そしたら、家来は次のように答えた。 「それでは今日に1日目には米を1粒ください。明日の2日目にはその2倍の2粒、明後日の3日目にはその2倍の4粒、4日目にはその2倍の8粒・・・・・ そのようにして、1日後ごとに倍にした数の米を1か月間(=30日間)ください」 殿様は「なんと欲のない奴じゃ」と感心した。 ところが、その計算をすると、30日後には、 2^29(2の29乗)≒5億粒 (30乗ではなく29乗となっているのは、2日目から2倍にされることが始まるため。) と飛んでもなく莫大な数になる。 数式に直せば、y=2^xと表記できる。 むろん、2のところは別の数字でもかまわない。 1日後ごとに3倍にした数の米をもらうとすれば、30日後には、 3^29≒70兆粒 とさらに飛んでもなく莫大な数になる。 一般的には、2や3のところをaで置き換えて、 y=a^xと表記する。 (aのことを底という。指数関数の形では「底」という感じが全くしないが、その逆関数である対数関数ではaは下に小さく書くので「底」という感じがよく表れている。) >>310 超分かりやすい これでいくと、まだ日本のコロナは指数関数ではないのか >>311 少し前の日本でコロナ罹患者が最も増えていたときでも、直線的な増加で指数関数的ではなかった。 今の状況は横ばいのようだが、まだまだ予断を許さない。 ちなみにコロナウィルスに限らずウィルスそのものの増殖は必ず指数関数的となる。 人体の中で免疫がウィルスを抑えたり、投薬したりすれば、その爆発的な増殖からは逃れられるけど。 一方で、コロナウィルスに罹患する人の数は、いろんな条件があるから、一概には言えない。 今よく言われているように、「三密を避ける」とか「ソーシャル・ディスタンシングを守る」とかをしっかり行えば、増えるどころかゼロに近づけることもできる。 >>312 ウイルスの増え方が怖い 2週間後東京はニューヨークになるって言われてたけど今のところはまだギリギリもってる感じ 収束してくれるといいな >>313 細菌と違って、ウィルスが厄介なのは絶滅させることができないということだな。 ウィルスというのは生物と無生物の中間とよく言われるように、要するに遺伝子の鎖の一部のようなものだから、 死ぬとか生きるとかいうような判断ができない。 紫外線が当たると、鎖が切れたりするというのはあるけど、生物ではないので根絶は殆どありえない。 終息というのは、一時的に流行が去ったということにすぎない。 >>314 アビガンってウイルスの増殖を止める薬らしいな だからウイルス側が何だろうか一定の効果があるとか とはいえ、自然界のコロナウイルスが消えることはないか 天然痘は消えたけど >>315 ああたしかに天然痘ウィルスは絶滅宣言がされたんだったな。 詳しいことはよく知らんけど、罹患した人がいなくなってから絶滅宣言までは長い期間があったということを聞いた気もする。 ただ、パスツール研究所の中では研究材料として残されているというのも聞いた気がする。 4次元の4次元目に時間軸があるけど今もこの世界も時間軸あるよな 実際のところ虚数使わないと成立しない理論があったから使われてるんだっけ? 数学は謎が多すぎるわ 虚数は先生の教え方が分かりにくすぎて人生で初めて授業で置いてけぼりくらったな 終わった後に周りにあれ分かった?て聞きまくった >>341 想像上の、空想の、仮想的な 数となる。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
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