これはオランダの発電会社にとっても大きな悩みの種を作ってしまいました。
風力を作りすぎれば火力の稼働を止め、少ないとなると稼働を上げるというバカみたいな役割になったからです。

これでは火力発電所はたまったものではありません。
常に指令センターの指令どおりに上げ下げするが、風車のほうはただのんきに風任せということになるからです。

火力発電はこの負荷のために悲鳴を上げ、コストが急増しました。
そして、ドイツなどではっきりと現れているのが、発電会社の火力離れです。(資料2参照)

火力にとって、損な役割を引き受けて、もうけは自然エネルギーよりはるかに少なく、コストばかりかかって、
しかもCO2を出すからといって「地球の敵」扱いされていつも反対運動をされるようなものを誰もやりたがらなくなったのです。

わが国においても、必ず火力発電と自然エネルギーの関係が問い直される時期がきます。
自然エネルギーが増加すれば、化石電源が減るという単純な構図ではないことを考えておくべきでしょう。