すでに燃料電池バスが運行しているのをご存じですか?
2017年11月5日

東京モーターショー2017で、トヨタがFCバスのコンセプトモデルである「SORA」を発表した。
FCバスというと聞き慣れない言葉だが、FCV(Fuel Cell Vehicle=燃料電池自動車)のバスと
考えればいい。ちなみに、FCVとは燃料電池自動車のこと。水素を燃料とし、空気中の酸素と
化学反応させることで電気を作り、モーターでタイヤを駆動させる。排出するのは蒸気や
水だけという究極のエコカーだ。

「SORA」の定員は79人で、座席22人+立席56人+乗務員1人となる。パワートレインとなる
モーターの最高出力は154PS×2、最大トルクは34.2kgf・m×2。また、外部給電システムを
搭載しており、最高出力9kW、供給電力量235kWhほどの高出力で大容量の電源を供給できる。
これは災害時に電源としての利用が可能で、電気を生み出せる燃料電池車の強みだ。都内を
走るバスの1日の走行距離は150km程度で、それにあわせて「SORA」の航続距離は1回の充填で
200kmに決定している。

「SORA」はコンセプトモデルだが、2018年には都内を中心に、東京オリンピックに向け累積で
100台以上が導入される予定だ。リアエンブレムの下には給電用のプラグもあり、災害時には
体育館などに繋げば5日間くらいは電気を供給できる。