―――勝負の中でしか生きられない人々がいる。人は彼らを勝負師(ギャンブラー)と呼ぶ―――

この冒頭の語りから入る「哲也-雀聖と呼ばれた男」とは、実在する人物「阿佐田哲也」という麻雀打ちでギャンブラーでもある彼を主人公とした、彼の人生模様を描いた漫画である。
後に麻雀界を震撼せしめる阿佐田哲也…坊や哲と呼ばれていく彼が、あるきっかけで始めた博打を通して、様々な人物と麻雀で勝負をするという内容だ。
その内容は当然面白いの一言である。皆もぜひ一度は読んで欲しい。

だがこの漫画は麻雀漫画であって、遊戯王の漫画ではない。
本当にラッキー・ストライプを救済するような答えがあるのか?諸君は疑問に思うだろう。
だがその心配も「哲也-雀聖と呼ばれた男」でのとあるワンシーンを見れば解決する。
阿佐田哲也の師匠、房州が共に訪れたバーにて「サイコロの出したい目を出す」という技を披露する場面である。


「出したい目を下に持って、一回転半転がるだけの力を加えて振るだけだ」


房州の言葉は私の脳内を駆け巡った。