おふだの貼られた、20世紀のテレビのような匣(はこ)…ていうかテレビを選んだ場合

匣(はこ)開封から程なく、蓮子の昔馴染みの朝倉理香子が秘封倶楽部の前に現われる。
良識的で明るい性格の理香子は、サークル活動に割って入り、旅行にまで同伴するようになる。

理香子に濃厚な蓮メリ時間を汚されたと感じたメリーは、クレイジーサイコレズの本領を発揮。
嫉妬、憎悪、動悸、息切れ、食欲不振、嘔吐等の諸症状を併発し、やがて激しい自己嫌悪に陥る。

衰弱したメリーの様子を見た蓮子は、「メリーを元気づけよう」という「おまいう」的お節介から
(よりにもよって)理香子と共に、「サプライズクリスマスパーティinメリーの家」を企画。

自分へのサプライズパーティを、旦那とその不倫相手が仲良く楽しそうに企画・実行するなんて
クレイジーサイコレズでなくとも発狂物のシチュだろう。この瞬間、葛藤は諦めへと変わった。

悟りきったように穏やかな表情で宴会に加わるメリーを見て、「打ち解けた」と誤解した蓮子が
パーティーの途中でメリーを一人部屋に置き去り、理香子とともに買い足しに出かけて戻ると、
そこにはもうメリーの姿は無く、出かける前より散らかった部屋に血痕だけが残されていた。

錯乱して飛び出す理香子、必死に手がかりをさがす蓮子。そんな中、あの匣(テレビ)の砂嵐が
おもむろに切り替わり、アパートの屋上から飛び降りるメリーの姿を映し出した