目黒駅って目黒区だっけ?候補者たちが「出張」して演説する特有の地域事情 目黒区長選は21日に投開票
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(中略)
14日の告示日は、2陣営が区境付近にある品川区の駅前で街頭活動をした。一人は「東京で最も長い」アーケード商店街が名所の東急武蔵小山駅前、もう一人はJR目黒駅前。「目黒駅は目黒にはない」のだ。

区選管によると、公職選挙法に選挙区外での選挙活動を規制する規定はない。この日、ある候補者は「ここは品川区」と演説のつかみに使い、聴衆の笑いをとっていた。「目黒は近隣区と比べてもさまざまな施策が遅れている。品川区ではこうして、既に新しい街づくりが始まっている」と、「選挙区ではない」ことを逆手にとった主張を展開していた。

目黒区長選には、いずれも無所属で、元都議の新人伊藤悠さん(47)=国民民主、都民ファーストの会推薦、現職の青木英二さん(69)、元区議の新人河野陽子さん(61)=自民推薦、IT企業社員の新人滝下隆行さん(41)、元都議の新人西崎翔(つばさ)さん(40)=立憲民主推薦、共産、社民支持=が立候補。過去最多の5人の争いとなっている。

5期20年に及んだ現職区政への評価が争点。知名度の高い政治家が続々と応援に入っている。小池百合子都知事は、自らが特別顧問を務める都民ファーストの会の活動に連動して、集会などに顔を出し、河野太郎デジタル相は自民推薦候補と街頭演説をした。立民の蓮舫参院議員も元秘書だった党推薦候補の支持を訴えて回った。

目黒区長選の過去5回の平均投票率は29%。激戦で投票率がアップする可能性もあるが、票が分散してどの候補者も法定得票数(有効投票総数の4分の1)に届かず「再選挙になるかもしれない」と心配する声も関係者の間ではささやかれている。