4月の東京・江東区長選で初当選した木村弥生区長(58)の陣営が、投票を呼び掛けるネット有料広告を出した疑いがある事件をめぐり、31日付の朝日新聞が、地元選出の自民党衆院議員、柿沢未途法務副大臣(52)が木村氏の陣営にネット広告の利用を勧めたことを証言した、と報じた。

 朝日の記事によると、柿沢氏は木村氏の「陣営関係者」に対し、「『ユーチューブ広告は効果があるからやった方がいい』と勧めた」と明かしつつ、「何がアウトかという知識がなかった」などと違法性の認識を否定したという。だが、初めて選挙に出るド素人であればともかく、当選5回の国会議員が有料広告を禁じた公職選挙法を知らないはずがない。

 ネットでも《こんな人物が法を順守するべき法務副大臣というのだから驚き》といった声が飛び交ったが、その後の柿沢氏の対応はさらに酷かった。

 この問題を受け、柿沢氏は内閣に副大臣の辞表を提出したのだが、予算委員会が開かれている最中に辞表提出は前代未聞ではないか。

■12月には「副大臣就任記念」パーティーを予定していた

 そもそも、この日の理事会では、柿沢氏の出席が全会一致で要求されていた上、法務大臣は国会出席中で辞表を受理していなかった。つまり、柿沢氏の副大臣辞任は突然、「や~めた」といった類の行為に等しく、明らかな職務怠慢、職場放棄。

 柿沢氏の「職務ぶん投げ」を受け、この日午後の予算委は一時休憩となってしまったのだが、SNS上では、この“学級崩壊”状態の岸田政権に対しても怒りの声が続出。

《さすが支持率3割を切る政権。首相が首相なら、副大臣も副大臣》

《予算委の最中に辞表って何?明らかに追及逃れ。敵前逃亡だよ》

 ちなみに柿沢氏は12月5日に都内のホテルで「副大臣就任記念」と題したパーティーを1人2万円の会費で開く予定だったらしいが、これも「や~めた」となるのだろうか。

日刊ゲンダイ
10/31(火) 15:50配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/a26a6304e83e96961743a38b9098feae1e041949