放送法の政治的公平に関する総務省の行政文書を巡り、「捏造(ねつぞう)」と発言した当時の高市総務大臣への追及が強まっています。15日の国会で野党側からの「発言が信用できない」との批判に対し、高市大臣は「信用できないなら質問はしないで」と猛反発しています。

■野党追及に 総務省は“精査中”

 高市大臣の他に「捏造だ」と言う人はいるのでしょうか…。

 立憲民主党・杉尾秀哉議員:「総務省に聞きます。この文書を捏造だと証言している人はいますか?」

 総務省情報流通行政局・小笠原陽一局長:「相手方の了解を得る必要があるほか、まだ聞き取りを続けている状況ですので、今後の調査に支障が出る可能性も考慮し、現時点で、その結果の開示は差し控えたい」

 立憲民主党・杉尾秀哉議員:「誰がどう言ったか細部は聞いていない。捏造だと言っている人はいるか聞いている」

 総務省情報流通行政局・小笠原陽一局長:「捏造と言っている者はいるかということは聞き取りの作業を進めている段階の途中で、そういったことをここで申し上げるのは難しい」

 総務省は調査中であることを理由に答えませんでしたが…。

 総務省情報流通行政局・小笠原陽一局長:「今、働いている総務省の中で、そうした捏造を行うような職員については、そういったことをやっている者はいないと信じたい」

■野党「信用できない」 高市氏「質問しないで」

 ここで問われているのは総務省の行政文書のうち、平成27年、2015年2月13日と記載されている文書です。

 放送法の政治的公平について、高市大臣にレク=説明をした際のやり取りとされるものや同席者などが記録されています。

 経済安保担当・高市早苗大臣:「総務省が今、行っている調査の内容は私には分かりません。しかしながら、同席していた大臣室側の2人は絶対に(レクは)ないと言ってくれています」

 立憲民主党・杉尾秀哉議員:「当時の平川参事官、松井秘書官がそう証言した?」

 経済安保担当・高市早苗大臣:「私が確認をしました」

 立憲民主党・杉尾秀哉議員:「つまり高市大臣の言っていることは全く根拠がない。全く信用ができません」

 経済安保担当・高市早苗大臣:「私が信用できない、答弁が信用できないんだったら、もう質問をなさらないで下さい」

 立憲民主党・杉尾秀哉議員:「(高市大臣は)捏造された行政4文書と言っている。先ほど言ったような支離滅裂な説明しかしていない」

 高市大臣は2015年5月、放送法の政治的公平について、それまでになかった解釈を答弁しています。総務省の行政文書は、この答弁について「礒崎補佐官と調整したものに基づいて」としています。

 経済安保担当・高市早苗大臣:「委員会前日の5月11日に初めて担当課の答弁案を見ました。そこで礒崎元補佐官と担当部局が、やり取りしていた案などということは全く承知をしておりませんでした」

 その当時、政治的公平について質問したのは自民党の藤川議員です。

 立憲民主党・杉尾秀哉議員:「議事録を見ますと、質疑者双方が事前のシナリオ通りに質疑しているんですね。上が事前のシナリオ、下が大臣の答弁。そのまま一字一句“てにをは”も含めて全く同じに答弁している」

 経済安保担当・高市早苗大臣:「あくまで大臣ですから、自分で責任を持って答弁をしています」

テレ朝news
2023/03/15 18:49
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https://youtu.be/ef-KBus_mfg