岸田文雄首相の後援会「熊本岸田会」の会長を務める崇城大の中山峰男学長(74)は24日、熊本市西区で会見を開き、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体の議長を中山氏が務めていたと週刊文春が報じたことを受け、23日付で議長を辞任したと明らかにした。

 旧統一教会は霊感商法による被害が社会問題となっており、中山学長は「教育者の立場で関連団体の代表を務めるのは不適切。週刊文春の取材を受けるまで、旧統一教会と関係があるとは知らなかった。岸田首相にも申し訳ないことをした」と辞任の理由を説明した。

 団体は「日韓トンネル推進熊本県民会議」。トンネルは佐賀県唐津市と韓国・釜山間の総延長210~270キロを結ぶ構想で、一般財団法人「国際ハイウェイ財団」(東京)のホームページによると、旧統一教会を創設した故・文鮮明[ムンソンミョン]氏が1981年に提唱した。県民会議は2011年に発足し、会社経営者ら約120人が参加する。

 中山氏は「県民会議の議長就任は元熊本市議からの打診だった」と説明。「韓国との交流促進に寄与したいとの思いで引き受けた。年1回の会合が主な活動で、会員と深い付き合いはない」と述べた。

 熊本岸田会は20年に発足。約100の企業や団体が名を連ね、21年の自民党総裁選での党員・党友票県内トップを後押しした。中山氏は「県民会議に支援をお願いすることはなかった」とし、総裁選への影響を否定した。(髙宗亮輔)

熊本日日新聞
2022年8月24日 13:31
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