9月27日に実施予定の安倍晋三元首相の国葬中止などを求める集会が19日夜、東京・永田町の衆院第二議員会館前であった。約1200人(主催者発表)が駆けつけ、「国葬反対」「民主主義を壊すな」と通行人や永田町の国会議員に向けて訴えた。(デジタル編集部・渡辺陽太郎)
 2015年から国会周辺で安全保障関連法廃止や護憲を訴えてきた市民団体「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」などが呼びかけ、都内外で活動する市民団体や労働組合のメンバーらが、会館前から近くの国立国会図書館前にかけての一帯に足を運んだ。
 衆院選で護憲政党の支援活動に取り組んでいる市民団体のメンバー有永宮子さん(50)=板橋区=は壇上で、安倍元首相と旧統一教会の関係に触れ「真相が分からないまま国葬を実施してはいけない。政治とカルトの癒着を正すことが、死を悼むことにもなる」と指摘。会場からは賛同の声と拍手が上がった。
 野党の現職国会議員3人も駆けつけ「国葬は弔意の強要だ」などと訴えた。社民党の福島瑞穂党首は「みんなの力で国葬(実施)の閣議決定を撤回させよう」と呼びかけた。
 国会周辺の集会に以前から参加していた板橋区の男性会社員(65)は「国葬で安倍さんが神格化され、諸問題がなかったことにされてしまう」と懸念し、「こんな人たちも国葬反対」というプラカードを示した。インターネットで集会を知り、夜行バスで参加したという兵庫県川西市の福祉施設女性職員(66)は「安倍さんは希望のない日本をつくった。反対の声が議員に届いてほしい」と国会を見つめた。
都内で計画されている主な国葬反対集会・デモ
8月31日午後6時  国会正門前
9月 1日午後6時  有楽町イトシア前
  19日午後1時半 代々木公園

東京新聞
2022年8月19日 21時15分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/196905